犬を飼っているとき「うちの犬のフードは足りているかな」「どれぐらいが適量なんだろう?」と疑問に思うことはありませんか?
目安の量は犬のフードのパッケージに書かれていますが、自分の犬にはどれぐらいが適量なのか悩んでしまいますよね。
この記事では犬のフードの選び方や適切な量と計算方法を紹介しています。ぜひこの記事を読んで、愛犬の健康管理の参考にしてみてくださいね。
出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89-%E7%8A%AC%E3%81%AE%E8%A8%93%E7%B7%B4-5198627/
犬のフードの選び方
犬のフードを選ぶときは、成長段階に合わせて購入しましょう。細かく年齢別になっているフードもあり、一般的には「総合栄養食」と書かれているものを選びます。
「総合栄養食」とは、そのドッグフードと水を与えれば1日の栄養分は充分に取れるものを指します。内容で言えば、犬は肉食動物ですので○○生肉など、肉の表記が一番にされているものを選びましょう。
犬は穀物の消化は苦手なので割合は肉より少ないものを選びましょう。他にも、保存料や添加物、酸化防止剤が入っていないか気をつけてくださいね。
犬にフードを与えるときはドッグフードを必ず食べさせるようにしましょう。人間のものは味付けが濃く、タマネギやニンニクなど犬には毒になる食品があります。犬の健康を損なってしまうので、与えないでくださいね。
ドライフードとウェットフードについて
ドッグフードを買いに行ったとき、袋に入った乾燥したフードと、缶詰やパウチに入ったウエットフードがありますよね。違いを簡単に紹介しますので、選ぶときの参考にしてみてくださいね。
ドライフード
水分含有量が10%で、カリカリとした食感のフードです。保存期間が長いので管理が楽です。水分が少ないフードですので水といっしょに与えてくださいね。顎の発達を促したり、歯石予防にもなります。
ウェットフード
水分含有量75%で、高級な食材が使われていることが多いフードです。パウチや缶詰を開封しなければ長期保存が可能です。食欲が落ちたときや嗜好品として与えるのがオススメです。
犬のフードの与え方
ペットフードの袋に、目的・年齢・体重による目安量が記載されているので、それを参考にして与えてくださいね。食べている量が充分か心配なときは、定期的に体重を量ることをオススメします。
与えすぎは脂肪細胞が増え、肥満になりやすくなります。体格が維持できていれば食べる量が少なめでも心配はありません。
食欲が急に減ったり体のトラブルがあるときは病院で相談してみてくださいね。
犬のフードは食べないときは20分後に片付けるなど、下げる時間を決めましょう。だらだら食べている状態を避けてメリハリをつけるといいですよ。出しっ放しにしているとフードが傷んでしまいます。
犬のフードの量を計算して適量を知ろう①成犬(1~7歳)
犬のフードの量はフードのパッケージに目安が表示されています。でも個体差があるので、うちの犬はどうかな?と思われたときに活用してくださいね。犬のフードの適量が分かる計算式がありますので紹介しますね。
100グラムあたりのカロリーをフードのパッケージに記載されているので確認しておいてください。
RER×活動係数=DER RER:(安静時の必要なエネルギー) DER:(1日に必要なカロリー)
- 体重を3乗する(体重×体重×体重)
- 計算機の√を2回押す
- 2の答えに70をかける
- 3の答えがPER(安静時に必要なエネルギー)になります。
1頭1頭の活動量に合わせて調整する数字です。成犬の場合係数は以下のようになります。
- 避妊、去勢していない成犬:1.8
- 避妊、去勢した成犬:1.6
- 太り気味の成犬:1.2
先ほど計算したPERに上記に当てはまる係数を掛けると1日あたりの必要なカロリーが計算されます。
体重4キロで避妊・去勢をしていない成犬で、1日のフード100gあたりのカロリーを350㎉として計算してみましょう。
4×4×4=64 → √2回押す →2.82… →2.82×70=197.4 安静時の必要なエネルギーが出ました。
次に係数を掛けます。197.4×1.8=355.32 これが1日に必要なカロリーになります。
適切なフード量を計算するには、この答え(DER)÷(100gあたりのフードのカロリー×100)をします。
355.32÷350×100=101.52 この犬の1日あたりのペットフードの適量は約102gになります。成犬は朝晩にフードを与えるので、1回のフードの量は51gになります。
ここまで難しい計算式を紹介しましたが、自動計算する方法もありますので活用してみてくださいね。
成犬になると子犬の時よりも半分の量で充分です。活動量が子犬のときより下がるからです。カロリーは同じ体重の子犬の半分しか消費しません。成犬用のドッグフードを1日2回朝晩に与えます。
犬のフードの量を計算して適量を知ろう②子犬(~1歳)
子犬はフードを与える回数と量で調節します。子犬は栄養が必要ですが、胃が小さいので少量づつ与えましょう。生後4ヶ月までは1日3回~4回離乳食用のウェットフードを与えます。
生後6ヶ月になると1日2~3回になり、ドライフードに移行します。ドライフードは子犬用の物をお湯でふやかして与えると少量で効率よくなりますよ。
犬のフードの適量計算の活動係数を子犬のものに当てはめると1日の適量が計算できます。
RER×活動係数=DER RER:(安静時の必要なエネルギー) DER:(1日に必要なカロリー)
- 体重を3乗する(体重×体重×体重)
- 計算機の√を2回押す
- 2の答えに70をかける
- 3の答えがPER(安静時に必要なエネルギー)になります。
- ~3ヶ月:3.0
- 4ヶ月~9ヶ月:2.5
- 10ヶ月~1歳:2.0
先ほど計算したPERに上記に当てはまる活動係数を掛けると1日あたりの必要なカロリー(DER)が計算されます。
この答え(DER)÷(100gあたりのフードのカロリー×100)をすると適切なフード量が分かります。
子犬は成犬より活動量が多いので係数が変わります。簡単に自動で計算する方法もありますので活用してみてくださいね。
犬のフードの量を計算して適量を知ろう③老犬(~7歳)
老犬(7歳~)になると、代謝が衰えがちなので健康に配慮が必要になります。成犬よりエネルギー量は3分の1になるので、脂肪が多いと肥満の原因になります。フードは低カロリーのものを選びましょう。
逆に食べる量が減ってきたら老犬用のフードを選び、回数を増やし高カロリーの物に変えてみてもいいかもしれません。
老犬の場合、活動係数を1.4で計算してみると適切な量が分かります。
RER×活動係数=DER RER:(安静時の必要なエネルギー) DER:(1日に必要なカロリー)
- 体重を3乗する(体重×体重×体重)
- 計算機の√を2回押す
- 2の答えに70をかける
- 3の答えがPER(安静時に必要なエネルギー)になります。
先ほど計算したPERに上記に当てはまる活動係数を掛けると1日あたりの必要なカロリー(DER)が計算されます。
適切なフード量を計算するには、この答え(DER)÷(100gあたりのフードのカロリー×100)をします。
老犬は成犬より活動量が下がります。肥満や体重の増減に気をつけましょう。自動計算する方法もありますので活用してみてくださいね。
犬へのフードは何回くらいが適切な量なのか?
犬へのフードの回数は犬の大きさや年齢によって調節が必要です。大体生後4ヶ月までは1日3回~4回離乳食用のウェットフードを与えます。生後6ヶ月になると1日2~3回になり、ドライフードに移行します。
生後8~10ヶ月以上になると1日2回になり、成犬用のフードに変えるといいでしょう。成犬になると活動量が子犬のときより下がります。
カロリーは同じ体重の子犬の半分しか消費しません。成犬用のドッグフードを1日2回朝晩に与えましょう。
11歳以降になると、老犬になり食べる量が減ってくるときがあります。そのときは回数を3回~4回に増やし、カロリーが高めの物を選ぶといいですよ。
犬のフードの量が足りているか知るには
犬のフードの量が合っているか知るには、犬の体重の変化とうんちの状態を知る必要があります。愛犬の健康管理にも役立ちますので、チェックしてみてくださいね。
まずフードの量が適切な場合は、うんちを持ち上げたときにペットシートや地面にうっすらうんちの後が付くぐらいがちょうどいい状態です。
フードの量が足りないときは、コロコロとしたうんちになるのでチェックしてみてください。逆に与えすぎの場合は軟便~下痢便になっています。便の様子が変わるまでフードの量を調節して様子をみてくださいね。
犬のおやつの適量とは
しつけをするときに、おやつを使う飼い主は多くいると思います。犬にとっても、おやつをもらうときは楽しい時間ですよね。
でも、おやつを食べ過ぎてしまうと肥満の原因になってしまいます。おやつばかり欲しがって食事のフードを食べないこともあります。
おやつの適切な量は1日のフードのカロリーの10%くらいにしましょう。しつけなどで、少し食べ過ぎてしまったときはフード量で調節することも必要ですが、おやつの食べ過ぎは栄養バランスがよくありません。
犬の健康のために、おやつを与えすぎることのないようにしましょう。
犬のフードの量まとめ
犬のフードの与え方と適切な量を紹介しました。年齢や犬の大きさによって与える量が違いましたね。また、量を間違ってしまうと肥満の原因になるのが分かりました。
肥満になると高血圧になったり肝臓疾患、心臓病などの病気になる可能性が高まります。
今回は計算をして、愛犬にぴったりのフードの量が分かる方法を紹介しました。愛犬の成長段階や体調に合わせて適切なフードの量を与えてみてください。
ぜひこの記事を参考にして、いつまでも元気な愛犬と過ごせるように健康に気をつけてあげてくださいね。