毎月のスマホ利用料…高いですよね。そんな中「格安SIM」という言葉を聞くかもしれません。このページでは格安SIMとは何なのかを解説していきます。
「格安」と聞くとお得なイメージがあるかもしれません。ですが、安すぎる裏には何かあるのではないかと勘繰ってしまいます。
このページでは、格安SIMの基本情報からメリット・デメリット、格安SIMの選び方までわかりやすく解説していきます。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pakutaso.com/photo/38939.html)
そもそもSIMとは?
SIM(シム)とはスマホの中に入っている小さなカードのことです。この小さなカードの中に電話番号、メールアドレスやスマホを使っている人の情報が入っています。
SIMカードがスマホに入っているおかげで、通話、メール、インターネットやSMSを使うことができるのです。
大手通信キャリア(docomo・au・ソフトバンク)のSIMカードは店員さんがスマホの中に入れてくれます。なので見たことがないかもしれませんが、あなたのスマホにもちゃんと入っています。
じゃあ格安SIMとは?
では格安SIMとは何でしょうか?格安SIMの「格安」は毎月のスマホ利用料金が安いということです。
大手通信キャリアの毎月のスマホ料金と比較して安いSIMカードを「格安SIM」といいます。
「毎月データ通信量が余っているからその分安くしたい」という場合や「電話を使用しない分安くしたい」といった、利用スタイルに合わせて利用料金を調整したいという方に格安SIMはおすすめです。
どうして安いの?
では、なぜそこまで安い価格でサービスを提供できるのでしょうか?「使い勝手が悪い」とか「怪しい」と思うかもしれません。
格安SIMが毎月の料金を格安にできる理由は、大手通信キャリアの回線を借りているからなんです。
簡単に説明すると格安SIMは通信に必要な設備(基地局・アンテナ)を持っておらず、大手通信キャリアの設備を借りています。格安SIMは設備の維持管理費用が掛からない分毎月の料金を格安にできているのです。
また店舗が少ない分、店舗の維持管理や人件費がかからないことも格安の理由となっています。
格安SIMのメリット
格安SIMについて理解してもらったところで格安SIMのメリットを説明します。
- とにかく毎月のスマホ料金が安い
- 契約期間や解約金の縛りが少ない
- 料金プランが豊富にある
とにかく毎月のスマホ料金が安い
一番のメリットは、なんといっても毎月のスマホ料金の安さに限ります。
大手通信キャリアSIMは一般的に\6,000円/月~に対して、格安SIMは\1,000以下/月のものまであります。
1ヶ月に\5,000円も安くなれば1年で、\60,000円も安くなります。固定費の削減としては十分な金額ではないでしょうか?
契約期間や解約金の縛りが少ない
大手通信キャリアでは基本的には、2年の定期型契約になっています。契約してから2年以内に解約すると解約金を支払わないといけません。
また、契約から2年が経過すると自動的に2年の契約が結ばれるので解約のタイミングの勝手が良くありません。
しかし、格安SIMは契約期間が短いまたは、契約期間を設けていない会社もあります。なので、解約のタイミングは自分のタイミングで行うことができます。
料金プランが豊富にある
格安SIMは、毎月の高速データ通信量の上限を細かく設定できます。高速データ通信量の上限を超えてしまうと、よく聞く「通信制限」という低速モードになります。
「ネットはあまり使わないので安くしたい」という方なら上限の低いプランに設定したり、「動画を見るのでネットはとても使う」という方なら上限を高く設定することもできます。
生活スタイルに合わせてプランを選べるのは格安SIMの魅力の1つでもあります。
格安SIMのデメリット
格安SIMのメリットはとても大きいです。ですが、もちろんデメリットもあります。
- キャリアのメールが使えない
- LINEのID検索が使えない
- 店舗でのサポートが受けにくい
キャリアのメールが使えない
キャリアメールというのは「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」といった、大手通信キャリアのメールアドレスのことです。
キャリアメールが使えないと、メールはできないということはありません。現在は「@gmail.com」といったGmail等のフリーメールが主流となっているので、無料でメールをすることができます。
LINEのID検索が使えない
格安SIMではLINEのID検索をすることができません。ID検索は大手通信キャリアのサービスによって年齢確認を行っています。ですが格安SIMにはこのサービスがないため、ID検索ができないのです。
ですが、LINEではID検索の他にも「QRコード」「ふるふる」といった機能があるので問題なく友達追加ができます。
店舗でのサポートが受けにくい
前述したように格安SIMは、毎月のスマホ料金を安くするために店舗が多くありません。なので、店舗で対人でのサポートを受けづらい傾向にあります。
公式サイトの解説ページを見て問題を解決する必要がありますが、最近の公式サイトは見やすくて分かりやすい仕様になっており、自分で問題を解決しやすくなっています。
どのくらいの人が格安SIMを選んでいるの?
格安SIMの特色は理解できましたが、実際にどのくらいの人が格安SIMを使っているのでしょうか?年別の各大手通信キャリアと格安SIMの利用者数を比較した表をご覧ください。
2018 | 2019 | 2020 | |
docomo | 34.6% | 32.9% | 30.5% |
au | 27.0% | 24.0% | 22.7% |
SoftBank | 18.0% | 17.5% | 15.0% |
格安SIM | 20.4% | 25.6% | 31.9% |
(出典:https://kakaku.com/mobile_data/sim/research/)
ここ数年で格安SIMの利用者数は伸び、2020年には大手通信キャリアを上回った結果となりました。
今ではスマホ利用者の30%以上の人が格安SIM利用しており、格安SIMを選択することは一般化していることがわかります。
スマホを変えずに格安SIMへ変更できる
今のスマホをこのまま使いたいという方もいるかと思います。現在利用しているSIMカードを格安SIMカードに変え、APN設定をするだけで完了ですので、わざわざスマホ本体を新しく購入する必要はありません。
もちろんスマホを新しく購入して利用することもできます。スマホを新しく購入するのであればSIMフリーのスマホがおすすめです。(SIMフリーについては「SIMロックとは?」参照)
APN設定とはネットワークを接続するために必要な設定で、スマホで設定することができます。SIMを格安SIMに変えても、APN設定をしないとインターネットや電話は使えないので注意しましょう。
SIMロックとは?
SIMロックとは、大手通信キャリアのSIMしか利用できないように、制限されていることです。
現在使用しているスマホが大手通信キャリアで購入したものならば、SIMロック解除をした方がいいでしょう。今と同じ回線を使用する格安SIMであれば、SIMロック解除はしなくてもいい場合が多いです。
なお、SIMロック解除には解除手数料がかかるので注意しましょう。docomoであれば\3,000円の解除手数料がかかります。
SIMロックのような制限がないものをSIMフリーといいます。ですのでSIMフリーはロックを解除する必要はありません。
格安SIMの選び方
格安SIMと一言で言っても多くの会社がサービスを提供しており、どれを選べばいいか迷うかもしれません。選ぶ際にどんなポイントに注目すればいいか紹介します。
- 毎月のデータ通信利用量
- スマホの使い方
毎月のデータ通信利用量
格安SIMは毎月の高速データ通信容量の上限を細かく設定できます。1ヶ月に必要なデータ通信容を把握してからあなたに適したプランを選ぶことで、余計な容量分の料金を支払わないで済みます。
会社によってデータ通信容量の設定区分が違うのでよく確認しましょう。
スマホの使い方
格安SIMは各会社で様々な特色があります。なので自分の使い方に合った会社を選びましょう。
例えば「BIGLOBEモバイル」という会社ではYouTubeをどれだけ利用してもデータ通信量にカウントされません。YouTubeをよく利用して動画を聞いたり音楽を聴いたりする方にはとてもお得です。
他にもいろいろな特徴を持った格安SIMがあるので調べてみましょう。
まとめ
今回は格安SIMを紹介しました。格安SIMとは大手通信キャリアと比較して安いSIMカードのことを指します。設備の維持管理費や人件費を抑えることで安価で質の良いサービスを提供することができています。
また、格安SIMにもさまざまな特徴を持った会社があるのであなたの生活スタイルやスマホの使い方によって最適な格安SIMを選びましょう。
変更するには少々手間がかかるかもしれませんが、年間数万円も安くなるので是非検討してみてください。