転職したときの年末調整を、どこでしてもらえばいいのか気になるときはありませんか?
1年を通して同じ職場にいるときは、そのまま年末調整をしてもらっていましたが転職を2回以上していたり、転職の時期によっては年末調整をしてもらえるのか悩んでしまいますよね。
正しく手続きしなければ、所得税を払い過ぎている場合還付されないかもしれません。ぜひこの記事を参考にして、転職時の年末調整の参考にしてくださいね。
出典:https://www.pakutaso.com/20151217343post-6377.html
転職したとき、年末調整はどうなるの?
転職したときは転職先の職場で年末調整をするので、前職場の源泉徴収票が必要です。前職場の給与所得と転職先の給与所得の合計額で所得税を計算するので、転職時には必ず源泉徴収票をもらってくださいね。
転職時の源泉徴収票の発行は、1ヶ月以内にするきまりになっています。転職時期にもよりますが、源泉徴収票がないと計算できなくなってしまうので早めに準備しておきたいですね。
この時期に年末調整ができないと、自分で確定申告をしなければなりません。転職するつもりで退職したが、その後仕事に就けていない場合も自分で確定申告する必要があります。
確定申告の時期は翌年の2月15日頃から3月15日頃に行われます。その場合でも前職場の源泉徴収票は必要ですよ。
年末調整と確定申告の違い
ここで、年末調整と確定申告の違いを説明します。年末調整とは、会社が1年間の給与所得の所得税をおおまかに計算して天引きしていた税金を、年末に計算し直しすることです。
年末調整では、生命保険控除や住宅ローン控除があり控除額を入れて再度計算し直し、所得税が多く払われていた場合は還付され、足りないときは徴収されます。
確定申告は、給与所得、事業所得・不動産所得などの様々な所得があり自分で申告、納税することになりますね。
12月に転職したときの年末調整はどうなる?
年末調整は、原則12月31日に籍がある職場で行うことになっています。12月に転職した場合、転職先で年末調整をすることになっているため前職場ではされないようです。
しかし、12月の給与を受け取った後退職する場合は年末調整をしてもらえますので、確認してみましょう。
12月に転職したが給与をまだもらっていない(翌月振込)、転職できていないなどの理由で収入がない場合は翌年に自分で確定申告をすることになります。
1年の間に2回転職した場合の年末調整
1年の間に2回転職をした場合、年末調整は1回目の職場と2回目の職場の両方から源泉徴収票をもらってください。
年末調整は1年間の給与所得の合計で所得税額が決まります。1年間に2回以上転職した場合でも、1年間で給与をもらった全ての職場の源泉徴収票が必要になります。
12月に在籍している職場に全ての源泉徴収票を提出し、年末調整をしてもらいましょう。
年内に就職していない場合やフリーランスになった場合は、自分で確定申告する必要があります。
副収入があるときの年末調整はどうなる?
転職前後に関わらず、副業を始めた人は転職した職場の収入と副業の収入を分けて考えるといいでしょう。前職場の収入と転職後の収入を合計して、年末調整を転職後の職場でします。
副業の収入が1年間で20万円以上ある場合は、確定申告をします。副業の収入が20万円以内の場合は、確定申告の必要はありません。
しかし20万円以内の収入でも住民税を支払う必要があるため、市町村の役所に申告が必要になります。確定申告をするときは、本業と副業の両方の源泉徴収票が必要になりますので準備しておきましょう。
転職時の年末調整で源泉徴収票がないときは
源泉徴収票は前職場を退職するときに発行されることになっています。しかし、紛失した場合でも前職場で無料で再発行してもらうことができます。
もしかしたら、前職場で発行されていないことがあるかもしれません。転職先から求められた場合は問い合わせてみましょう。
会社で源泉徴収票を発行することは所得税法で決められています。もしも発行してもらえないときは税務署に相談してみるといいですよ。「源泉徴収票不交付の届け出書」を提出すると税務署から指導してもらえます。
源泉徴収票がないと年末調整ができません。期限が過ぎてしまうと自分で確定申告をすることになるでしょう。年末調整の書類や源泉徴収票など必要なものを紛失しないような管理も大切になってきますね。
転職前の職場が倒産したときの源泉徴収票は?
前の職場が倒産したときでも、源泉徴収票の再発行ができます。「破産管財人」に依頼すると発行してもらえますよ。
「破産管財人」に連絡が取れないときや、分からない時は税務署に相談してみましょう。「源泉徴収不交付の届け出書」を提出することで、源泉徴収票の再発行が可能になります。
再発行するには、手続きが複雑になることも考えられますね。そうならないためにも転職のときには源泉徴収票の受け取りと確認が必要ですね。
転職時の年末調整の注意点
前の職場を退職し、次の転職まで国民年金・国民健康保険に加入した人は年末調整のときに社会保険料控除を受けることができます。ですので、年末調整のときには控除証明書が必要になりますよ。
加入時期によりますが、10月下旬頃自宅に届きます。年末調整に間に合わなかった場合は、自分で確定申告をすれば払いすぎた税金が還付される可能性があります。
転職先での年末調整をスムーズにするために、源泉徴収票と国民年金・国民健康保険に加入者は控除証明書の保管をきちんとしておきましょう。
転職が決まるまで失業保険を受け取った人は、年末調整では課税対象になりませんので特に手続きは必要ありません。
年末調整に必要な書類
転職後、年末調整に必要な書類を紹介します。源泉徴収票以外にも必要な書類があるので年末調整時期に慌てないように準備しておくといいですね。
以下の3点は年末調整時に必要な書類ですので、すでに書いたことがあると思います。
- 給与所得者の扶養控除申告書
- 保険料控除申請書
- 配偶者特別控除申請書
以下の3点は全ての人に当てはまるものではありません。国民年金・国民健康保険に加入した人、生命保険料を払っている人、住宅ローンを組んでいる人は準備しておきましょう。
- 社会保険控除証明書
- 生命保険料控除証明書
- 住宅ローン年末残高証明書
転職時の年末調整のまとめ
この記事では転職時の年末調整の流れや注意点を紹介しました。転職のときには前職場の源泉徴収票をもらっておくと、年末調整をスムーズに進めることができます。転職の時期によっては自分で確定申告が必要でしたね。
確定申告をするときも源泉徴収票が必要になります。もしも源泉徴収票が手元になくても、前職場に問い合わせるともらうことができます。年末調整の時期になってから慌てないようにゆとりをもって準備してくださいね。
この記事を参考にして、転職時の年末調整の手続きがスムーズにできるといいですね。