よく耳にする格安SIMとは、具体的にどういったものかご存知でしょうか?
毎月の携帯電話の利用料金が大幅に安くなるというので興味はあるけれど、どういった仕組みで安くなっているの?安い分、デメリットはあるの?と疑問に思う事ってありますよね。
この記事では格安SIMがどういった仕組みで大手携帯電話会社と比べて安くなっているのか、具体的なメリットやデメリットなどを分かりやすく解説しています。
格安SIMを利用しようかと迷っている方は、ぜひ最後まで読んでみて下さいね。
(アイキャッチ画像出典:https://images.pexels.com/photos/887751/pexels-photo-887751.jpeg?cs=srgb&dl=pexels-photomix-company-887751.jpg&fm=jpg)
格安SIMとは?
格安SIMとは、docomo・au・SoftBankという大手3社の携帯電話会社よりも格安で音声機能やインターネットが利用できるサービスの事です。
毎月の利用料金が大手携帯電話会社と比べて格安という事から格安SIMと呼ばれています。
このようなサービスを提供する会社からは様々なコースが用意されており、スマホを使う上で自分の利用スタイルに合った最適なコースを選ぶ事ができます。
そもそもSIMカードとは何か
SIMカードとは、通話やインターネットをする為に必要なICカード(プラスチックのカードにICチップが埋め込まれたコンピュータ)の事です。普段はスマホやタブレットなどの通信機器に入っています。
スマホなどを新規契約をした時に携帯電話会社が発行しており、契約者の識別番号・電話番号・メールアドレスといった情報が記録されていて個別に判断できるようになっています。
通信事業者はSIMカードに基づきサービスを提供しているので、SIMカードの入っていないスマホなどでは基本的に通話もインターネットもできません。
ただし、Wi-Fi環境では通信の必要なアプリやLINEなどはできます。しかし電話番号を使う通話やSMSはできません。
MVNOとは
MVNOとは格安SIMサービスを提供している会社の事で、MobileVirtualNetworkの略で仮想移動体通信事業者と訳されます。
自社でアンテナや基地局や回線網を持たず、大手携帯電話会社から回線網を借りてサービスを提供しています。
日本では2001年にPHSで初めてMVNOが登場しました。本格的な参入が始まったのは2009年前後で、格安SIMという言葉も広く知られるようになりました。
現在ではインターネットプロバイダーなど多くの会社がMVNOとして事業展開をしています。
格安SIMは何で安いの?
格安SIMと言えば安い‥ではなぜそんなに安くスマホが使えるのでしょうか?格安SIMが安く使える仕組みを紹介していきます。
ネットワーク設備を3大キャリアから借りているから安い
MVNOは携帯電話の通信を行うネットワーク設備を3大キャリア(docomo・au・soft bank)から借りているので、土地代・設備費用・設備に対するメンテナンス費用が必要ありません。
レンタル料はかかりますが、自前で設備を持つ・管理するよりは遥かに安くコストが抑えられるので、安いサービスを提供できます。
インターネットでの販売が中心となっているため安い
格安SIMは主にインターネットで販売されているので実店舗を設けていないMVNOもあります。
実店舗を設けていないため、店舗運営のためにかかる費用やテナント料・販売員や販売・営業にも費用がかからないのです。
自分に合ったサービス・オプションを選択可能だから安い
必要なサービスやオプションを自分で選んで契約できるので、月々の利用料金を安く抑える事ができます。
不必要なサービスやオプションをなくしたり、逆に必要なサービスを手厚くしたりと、自分に合ったプランを選択できるので余分な費用をカットできます。
例えば‥契約したいプランは音声通話SIMまたは、データSIMのどちらかを選びます。
使いたい回線をdocomoか、au、 SoftBankなどから選び、使いたい量または普段使っているのと同じくらいのデータ量を1GB〜1〜3GB〜‥30GB‥といったように細かく選ぶ事ができます。
格安SIMのメリットとは?
格安SIMと言えば何と言っても安さが最大の魅力。ここでは格安SIMの具体的な安さや、その他の様々なメリットを紹介しています。
月々の料金が大幅に安い
大手携帯会社を利用している方の月々の料金は7千円〜8千円程と言われています。窓口でのおすすめプランを勧められるまま契約すると、毎月1万円を越すなんて事もありますよね。
そして格安SIMを利用されている方の毎月の利用料金は2千円〜2千5百円と言われています。
格安SIMに乗り換えた場合月々5千円、年間だと6万円も安くなる事になります。毎月の携帯電話の料金を安くしたいと思っている方には、だいぶお得ですよね。
契約期間や違約金などの縛りがない
大手携帯会社ではほとんどの場合、2年以内に解約すると違約金が発生します(2年縛り)。更新期を逃すと勝手に自動更新されるのも特徴です。
しかし格安SIMでは(2年縛り)の契約期間がないものや、最低契約期間が短かったりと契約期間の縛りを気にする事なく、契約・解除などが行えます。
通話・インターネットの品質は大手携帯キャリアと同じ
通話・インターネットの回線は大手キャリアから借りて提供しているので、普段通りの通話であれば大手携帯電話会社とほとんど変わりません。
今の番号をそのまま使える
番号乗り換えMNP(モバイルナンバーポータブルティ)を利用する事で、そのままの電話番号が使えます。(※別途事務手数料がかかります。MNPをせず新規契約も可能です。)
契約途中でも自由にプラン変更ができる
格安SIMは契約途中でもプラン変更ができます。通話が多い人、データ通信しか使わない人といったように使う人の用途別にプランを選べます。
自分が使う量に応じてデータ通信量のプランを選べるので、通信量が最低限でいい人はここでも料金を節約する事が可能です。
ここが心配‥格安SIMのデメリットとは?
格安SIMと聞くと通信制限がかかったり、通話が不安定だったりと聞く事もありますよね。本当のところはどうなんでしょうか?格安SIMのデメリットはあるのでしょうか?
通信速度
格安SIMは大手携帯会社から借りた電波帯域を使ってサービスを提供しているので通信速度が遅くなったり、通信制限が悪くなったりする場合があります。
利用者が多い昼の12時〜13時頃は特に動画視聴ができない場合もあります。
サポート体制
多くのMVNOが実店舗を持たずオンライン対応のサポートのみだったりするので、大手携帯キャリアに比べるとサポート面が劣る場合があります。
キャリアメールが使えない
キャリアメール(〜docomo.ne.jpや、〜softbank.ne.jp)などが利用できません。
しかしGmailやLINEなどは可能です。実際私もキャリアメールはほとんど使わないので無くても構わない方もいらっしゃるかもしれませんね。
LINEのID検索ができない
LINEで友達検索するときのID検索ができません。ただし、ふるふるやQRコードでの検索は可能です。
初期設定を自分で行う
APN設定という初期設定を、自分で行う必要があります。説明書通りに行えば設定は簡単です。
クレジットカード決済が多い
格安SIMではほとんどがクレジットカード決済が多いので、もし口座振替をしたいのであれば口座振替対応の格安SIM会社を選ぶ事をおすすめします。
格安SIMの契約・購入はどうやるの?
格安SIMに興味は出たけれど、具体的な購入や契約はどうやるの?今のスマホからの乗り換えや手続きは面倒ではないの?という方に簡単な格安SIMの購入・契約の流れをお伝えします。
1 契約するMVNOを決めます
格安SIMの人気ランキングや、おすすめなどを参考に、自分に合った最適なプランのあるMVNOを選択します。
2 格安SIMを使うスマホを選びます
格安SIMとスマホをセット、またはお使いのスマホをそのまま使い、格安SIMだけを契約・購入するかを選びます。
国内の携帯電話会社から購入したスマホは契約したSIMカードしか使えない仕組みになっているので、現在使っているスマホのSIMロック解除されているかどうかを購入した携帯電話会社に確認しておきましょう。
SIMカードのみの購入の時は、SIMカードは大きさが3種類あるので、自分の使っているSIMカードのサイズを選びましょう。
4 サイトや店頭でMVNOと契約します
MVNOの公式サイトか、近くに店頭があれば店頭で契約できます。ただ、店頭では端末の在庫が切れていたり、店舗には置いていないモデルもあるので確認してから行きましょう。
必要なものは免許証などの本人確認書類、クレジットカードなどの支払い手段などです。
格安SIMが届いてから開通するまでの方法
ここからは格安SIMが届いてから自分で開通するまでの説明をしています。難しそうなイメージもあるかと思いますが、説明書通りにすれば意外と簡単です。
契約完了後、各MVNOによりますが早ければ1日、2〜10日ほどで SIMカードが送られてきます。現在の電話番号を引き継ぐにはこのタイミングでMNPの手続きをします。
使いたいスマホにSIMカードをセットしてAPN設定を行います。 SIMカードと一緒に説明書が送られてくるので安心です。
これでスマホが使えるようになったか、電話をかけてみましょう。インターネット接続が出来ているか、アプリなどが正しく動作しているかが確認できれば開通となります。
格安SIM選びのポイントとは
格安SIMには大きく分けてネット・通話ができる音声通話SIMか、ネットのみができるデータSIMがあります。
スマホで電話もインターネットもしたい方は音声通話SIMを選びましょう。ネットのみで良いという方はデータSIMを選びます。
どれくらいのデータ容量が欲しいかは、現在自分が使っている容量を元に選びましょう。中には足りなくなったら1GBごとに購入できるなどのプランもあります。
やはり通信速度が1番のデメリットになりますので、通信速度で後悔しにくい会社を選ぶというのもポイントの1つです。
まとめ
格安SIMとは大手3大携帯電話会社よりも格安で音声通話・インターネットが利用できるサービスで、MVNOが大手携帯電話会社から設備などを借りて提供しています。
格安SIMのメリットは、月々の携帯電話の利用料金が大手携帯電話会社に比べて大幅に安くなるのが最大の魅力です!
利用者が多い時間帯は通信速度が悪くなる事もあるなどのデメリットもあります。通信速度など、後で後悔のないように選びましょう。
格安SIMを選ぶポイントは、自分に合った最適なプランを選ぶ事が重要です。上手に選んで毎月の利用料金を安くできたら嬉しいですね。