心理カウンセラーの「給料」気になりますよね。ここ数年、心の病や強度なストレスを訴える人、うつ病患者が多くなっています。そういった背景から今、心理カウンセラーを志す人が増えているのです。
目指すモチベーションとしては「給料」は外せませんよね。本記事では、多種多様な働き方が特徴の心理カウンセラーの給料や、心理カウンセラーという職業の未来について説明していきます。
最後まで読んでいただければ、あなたが心理カウンセラーを志すのかどうかを決めるヒントになるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
画像出典:https://pixabay.com/ja/vectors/%e3%82%ab%e3%82%a6%e3%83%b3%e3%82%bb%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0-%e3%82%a2%e3%83%89%e3%83%90%e3%82%a4%e3%82%b9-3630323/
心理カウンセラーの平均給料
心理カウンセラーの給料は働く職場によって異なります。さらに職場によっては資格や個人の実力や実績によって変わってくるところもあります。平均月収は大体20万円〜27万円程と言えるでしょう。
心理カウンセラーが働く職場としては、病院、企業、学校、福祉機関、刑事施設、開業(フリーランス)があります。次章以降では、以下の6つの職場別給料について説明していきます。
- 心理カウンセラーの給料【病院勤務編】
- 心理カウンセラーの給料【企業勤務編】
- 心理カウンセラーの給料【学校勤務編】
- 心理カウンセラーの給料【福祉機関勤務編】
- 心理カウンセラーの給料【刑事施設勤務編】
- 心理カウンセラーの給料【開業編】
各職場で働く際の月収、年収、勤務形態について説明していますのでチェックしてみてください。
心理カウンセラーの給料【病院勤務編】
病院勤務の場合は、心の病を抱えた患者さん、その家族のカウンセリングをします。また心理療法を行うのも仕事です。常勤で1つの病院で働く人もいれば、非常勤でいくつかの病院を掛け持ちする人もいます。
平均月収は28.4万円程です。以下より、月収、年収、労働時間について中小・大企業で勤務する一般社員と比較してみましょう。
項目 | 病院勤務の場合 | 中小企業 | 大企業 |
平均月収 | 28.4万円 | 27.4万円 | 40.1万円 |
平均年収 | 426.4万円 | 382万円 | 681万円 |
労働時間 | 163時間 | 167時間 | 167時間 |
持つべき資格 | 公認心理師・臨床心理士 | ー | ー |
(出典:厚生労働省職業情報提供サイト https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/411 令和2年賃金構造基本統計調査https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/04.pdf)
中小企業より多く、大企業よりは低くなります。あくまで平均であり、インセンティブ制度を儲けているところもあるため、個人のスキルで平均年収500万円以上を獲得することも十分に可能です。
心理カウンセラーの給料【企業勤務編】
企業勤務の場合は、社員の健康管理やメンタルケア、キャリアカウンセリングを行います。常勤で働く場合、企業の給与体系に応じて固定給がもらえますが、訪問日数を決めて企業と雇用契約を結ぶ場合もあります。
平均月収は28.4万円程です。以下より、月収、年収、労働時間について中小・大企業で勤務する一般社員と比較してみましょう。
項目 | 企業勤務の場合 | 中小企業 | 大企業 |
平均月収 | 28.4万円 | 27.4万円 | 40.1万円 |
平均年収 | 426.4万円 | 438万円 | 681万円 |
労働時間 | 163時間 | 167時間 | 167時間 |
持つべき資格 | 公認心理師・臨床心理士 | ー | ー |
(出典:厚生労働省職業情報提供サイト https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/411 令和2年賃金構造基本統計調査https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/04.pdf)
中小企業より多く、大企業よりは低くなります。しかし病院勤務同様、産業カウンセラーの資格取得や、大企業での勤務等、個人の努力次第では給料アップも可能です。
心理カウンセラーの給料【学校勤務編】
学校で勤務する場合「スクールカウンセラー」と呼ばれ、学校の相談室で生徒や保護者のカウンセリングを行います。非常勤で週8時間程度、1年契約となるため、2~3校を掛け持ちして勤務される方が多いです。
平均月収は33万円程です。以下より、月収、年収、労働時間について中小・大企業で勤務する一般社員と比較してみましょう。
項目 | 学校勤務の場合 | 中小企業 | 大企業 |
平均月収 | 33.0万円 | 27.4万円 | 40.1万円 |
平均年収 | 496.8万円 | 438万円 | 681万円 |
労働時間 | 163時間 | 167時間 | 167時間 |
持つべき資格 | 公認心理師・臨床心理士 | ー | ー |
(出典:厚生労働省職業情報提供サイト https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/412 令和2年賃金構造基本統計調査https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/04.pdf)
中小企業より多く、大企業よりは低くなります。非常職員として働くため、収入は不安定になりますが、時給としては高く、働き方次第では平均年収600万円以上も期待できますね。
心理カウンセラーの給料【福祉機関勤務編】
福祉機関・児童相談所で勤務する場合「児童心理司」と呼ばれ、児童や保護者のカウンセリングを行います。児童心理司は公務員のため、公務員採用試験を合格する必要があります。
公務員であるため、週休2日で1日7時間45分の常勤勤務となり、平均月収は26.4万円程です。
以下より、月収、年収、労働時間について中小・大企業で勤務する一般社員と比較してみましょう。
項目 | 福祉機関勤務の場合 | 中小企業 | 大企業 |
平均月収 | 26.4万円 | 27.4万円 | 40.1万円 |
平均年収 | 397.9万円 | 438万円 | 681万円 |
労働時間 | 165時間 | 167時間 | 167時間 |
採用条件 | 地方公務員試験合格 | ー | ー |
出典:厚生労働省職業情報提供サイト https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/129 令和2年賃金構造基本統計調査https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/04.pdf)
中小・大企業より給料は低くなります。しかし、非常勤形態も多い心理カウンセラーという職業で、児童心理司は常勤勤務となるため安定した収入が見込めるのは嬉しいポイントですね。
心理カウンセラーの給料【刑事施設勤務編】
刑事施設で勤務する場合「法務技官(心理)」と呼ばれ、少年鑑別書などに入所した少年の心理検査やカウンセリングを行います。法務技官は国家公務員であり、法務省専門職員採用試験を合格する必要があります。
週休2日で1日7時間45分の常勤勤務となり、平均月収は33.1万円程です。
以下より、月収、年収、労働時間について中小・大企業で勤務する一般社員と比較してみましょう。(※令和2年賃金構造基本統計調査参考)
項目 | 学校勤務の場合 | 中小企業 | 大企業 |
平均月収 | 33.1万円 | 27.4万円 | 40.1万円 |
平均年収 | 496.8万円 | 438万円 | 681万円 |
労働時間 | 163時間 | 167時間 | 167時間 |
採用条件 | 国家公務員採用試験合格 | ー | ー |
(出典:厚生労働省職業情報提供サイト https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/516 令和2年賃金構造基本統計調査https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/04.pdf)
中小企業より多く、大企業よりは低くなります。法務技官(心理)では、一般の国家公務員に適用される給与水準に比べ12%程度給与水準が上がるため、安定した平均年収として500万円程は期待できますね。
心理カウンセラーの給料【開業編】
自分でカウンセリングルームを開業し、フリーランスでカウンセリングを行います。価格は自分で設定でき(相場:5,000〜12,000円/時間)、件数に比例した報酬が得られるので大きな収入が期待できます。
スキルがあり上手く運営できていることが前提で、年収は大体600〜700万円程だと思われます。さらにスキルを上げ信頼を獲得することで年収1,000万円も夢じゃないでしょう。
(※厚生労働省では、開業してフリーランスで働く心理カウンセラーの勤務情報は提示されていなかったため、労働時間や必要資格、平均月収・年収については省略します)
またフリーランスの場合、診療所を開設せずに、ネットを利用してテレビ通話でカウンセリングができれば、維持費はかからず更なる収入アップにつながるでしょう。
心理カウンセラーが給料を上げるためには?
収入を上げるためには、資格をたくさん取得すれば良いと思う方も多いのではないでしょうか。確かに多くの資格を持っていれば、働く幅が増えたり、採用時に優遇されることがあるかもしれません。
しかし独立して開業しない場合は、インセンティブをもらえても平均年収500万円程が現実的だと思います。大きな収入を得たい場合、病院や学校等で経験を積み、専門性、人間力を磨き、開業してみましょう。
経験値、専門性はもちろん大事ですが、真心で相手を思いやることができる、患者さんの悩みを自分のことのように必死になって考えることができる、そういった人間力が絶対的に必要です。
お客様にリピートで受診してもらうためには、信頼が必要なのです。あなたの努力次第では1,000万円も夢じゃないでしょう。
心理カウンセラーの「未来」について
これからの時代、心理カウンセラーの需要が増え、より一層注目を浴びることになるでしょう。近年ITの進化により働き方や人との関わり方が大きく変わっています。
対人のコミュニケーションが苦手な若手社員は、人間関係で大きなストレスを抱え、また、若手社員の対応に悩む上司も増えています。ネットに夢中になり、運動量が激減し、うつ病を患う人は多くなっているのです。
これからの時代、人間関係でストレスを抱える人がさらに多くなることが予想されます。現在では心理カウンセラーは特別な存在ではなく、身近な存在に変わってきています。
子供や大人、悩みを抱えている人を助けることのできる高い専門性と高い人間力が備わった心理カウンセラーが多く排出されることを願います。
まとめ【心理カウンセラーの給料】
ここまで、心理カウンセラーの給料について紹介してきました。最後に本記事のまとめとして、心理カウンセラーとして高い年収が期待できる働き方トップ3を紹介しますね。
- 独立して開業する(年収:600万円〜1,000万円)
- 刑事施設で勤務する(平均年収:496.8万円)
- 学校で勤務勤務する(平均年収:496.8万円)
現在はそこまで高い給料をもらうことはできていませんが、これから注目され、給料が上がることも十分に考えられます。これを機に心理カウンセラーの仕事の詳細や必要な資格について調べてみてはいかがでしょうか。