何気なく支給されている毎月の給料や手取り額はどのように計算してるのか疑問ですよね。
給料の計算方法について知らないと、会社が計算ミスをしていた時に気づくことが出来ず、損をしてしまいます。
そこで今回は給料の計算方法や、総支給額と手取り額の違い、控除について解説をしますので、ぜひ最後までご覧ください。
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給料の計算式
初めに、毎月支給される給料の計算方法について解説をしていきます。
計算方法は下記の通りで、総支給額(会社から支給される額)から税金等の控除が天引きされ、差額が手取り額として手元に入ってきます。
総支給額-控除額=手取り額
例えば、総支給額が30万円で、6万円控除される人の場合、給料として振り込まれるのは24万円となりこれが手取り額となります。
次によく間違えがちな総支給額と手取り額の違いについてさらに詳しく見ていきましょう。
総支給額と手取り額の違い
給料の計算式について分かったところで、次は給料としてよく聞く、手取り額と総支給額の違いについて解説していきます。
結論からいうと、総支給額から控除額を引くと手取り額となるので、給料として振り込まれるのが手取り額ということになります。
この控除額は人によって額が異なるため、総支給額と手取り額にどのくらいの差があるかは決まっていませんが、総支給額のおおよそ8割が手取り額になるというのが目安です。
時間外手当の計算式はどうやって計算している?
給料の計算方法について分かりましたので、次は残業等で発生する時間外手当の計算方法について解説します。
時間外手当を計算するためには、初めに1時間当たりの給料(時給)を求める必要があります。
月給÷1か月の所定労働時間=時給
ここで求めた時給に労働時間と割増率を掛け算することで時間外手当の額を求めることができます。
時給×労働時間×割増率=時間外手当
時間外手当の計算に使う割増率とは、通常の賃金と比べて、勤務時間外での賃金の支給額が上乗せされるというものです。
残業のケースによって支給の割増率が異なり、基本は25%以上、深夜の場合さらに25%以上(基本と合わせて50%以上)、休日出勤であれば35%以上などのルールが定められています。
会社によってはこの基準以上を支給することになっている場合は、割増率が大きいほうの金額が適用されるので具体的な割増率は会社に必ず確認しましょう。
会社ごとの各種手当はどのように計算される?
時間外手当のほかにも会社ごとで通勤手当や家族手当等の独自で行っている制度で支給されることがあります。
その場合の計算方法ですが、企業ごとに手当に関して独自のルールが定められているので、会社の就業規則等で金額等を必ず確認しましょう。
ただし、通勤手当や必要経費として認められる手当等は非課税となる場合があるので、この後解説する所得税の計算に含まないよう気を付けましょう。
控除の種類と計算方法
支給額の計算方法について分かったところで、次は総支給額から差し引かれて、手取り額を求めるために必要な控除について説明をします。
控除には様々な種類があり、人によって控除される金額や対象となる項目が異なります。
控除をおおまかに分類すると税金と社会保険料の2種類のことを指しています。
ここでは控除の種類のうち、重要な3つの項目について詳しく見ていきましょう。
- 住民税
- 所得税
- 社会保険料
住民税は給料からいくら差し引かれるの?
まず初めに住民税が給料からいくら差し引かれるかを見ていきましょう。
住民税は、その人の前年の所得に基づき課税され、その金額が勤務先へと通知されて、給料から天引きされる仕組みとなっています。
計算方法としては、所得割額と均等割額の2つからなっており、均等割額は自治体によって異なりますが、おおむね6000円前後です。
所得割額=(前年の総所得金額-控除額)×税率(10%)-税額控除額 (基礎控除など)
所得割額は上記の計算式に当てはめて計算しますが、簡単に言えば前年の手取り額の10%前後から基礎控除等を引いた後の金額が住民税として掛かる金額となります。
所得税は給料からいくら差し引かれるの?
住民税について分かりましたので、次は所得税について詳しく見ていきましょう。
所得税は、実際に国税庁の「源泉徴収税額表」を使い、あてはまることで計算することができます。
ただし、所得の中に非課税として支給されている通勤手当が含まれている場合や、扶養親族がいる場合は当てはめる前に、所得から一定の金額を除いて計算する必要があるので注意しましょう。
税金の控除について分かりましたので次は社会保険料について詳しく見ていきましょう。
社会保険料は給料からいくら差し引かれるの?
税金関係の控除が分かりましたので、続いて社会保険料について見ていきましょう。
社会保険料は、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料の3つの金額を総称したものであり、それぞれ天引きで会社が徴収し、関係機関にそれぞれ納付しているものとなっています。
社会保険料の算出にはその年の4月から6月の給料をもとに、標準報酬月額と呼ばれる基準から引かれる額が決まります。
住民税、所得税、社会保険料、その他の控除の合計の金額が、給料の総支給額から差し引かれて手取りの金額になるということです。
アルバイトはどのように給料を計算すればいい?
ここまで、月給制の正社員のケースで解説しましたが、アルバイトの場合はどのように計算されているのか詳しく解説いたします。
アルバイトは、基本的に時給制なので、時給×勤務時間で総支給額を求めることができます。
もしアルバイト先で税金の天引きや社会保険等に入っていて控除される場合は、月給制の正社員と同様の取り扱いで控除されます。
時間外手当も同様に、割増率も月給制の正社員と同じ割合となっています。
まとめ:給料の計算方法
今回は給料の計算方法、総支給額と手取り額の違い、控除について解説いたしました。
- 給料は総支給額-控除額=手取り額で求めることができ、控除額は人によって異なるが、手取り額は総支給額の8割になる
- 控除には税金と社会保険料の2種類があり、毎月の給料から天引きされる。
- 月給制の正社員でもアルバイトでも基本的に計算方法は変わらない。
今回のポイントをまとめましたが、今回の内容を是非参考にしていただき、何気なく支給されていていた給料についてより理解を深めていきましょう。