「新卒はいくら給料貰える?」、「新卒の平均年収は?」など、社会人になる前やなり立ての人は、特に思いますよね。
そこで、この疑問を抱いている方のために、本記事では以下のような内容を紹介します。
- 新卒の平均年収
- 新卒の初任給や手取り額
- 新卒のボーナス事情
- 新卒でも給料が高い業界、企業など
新卒の給料面で、抱いている疑問を解決できる内容となっているので、ぜひ見ていってください。
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そもそも新卒に含まれる人とは
企業によっては、3月末に卒業する学生を新卒扱いするところと、卒業後3年以内であれば、新卒枠として採用している企業もあります。
これは、厚生労働省の「青少年雇用機会確保指針」で定めているものを採用している企業と、していない企業があり、新卒の定義は企業によって異なるからです。
この記事では、厚生労働省が発表しているデータを参考にしているため、「3月末に卒業する学生」を新卒の定義として、思ってください。
参考にした厚生労働省のページを貼っておくので、気になる方はぜひチェックしてみてください。では、次からは新卒の平均年収を紹介します。
給料の基本知識①:新卒の平均年収は〇〇円
年収とは、月に受け取る給与と手当に加えて、ボーナスを含めた年間の総支給額です。
一般的には、毎月の基本給、時間外労働手当(残業代)、住宅手当、通勤手当(交通費)、資格手当(専門職資格を持つ人の手当)の総額が年収になります。
そして、新卒の平均年収は200〜250万円とされており、これを月収にすると約19〜20万円程度です。
新卒でも、最終学歴によって初任給から金額に差があるので、次は学歴別の初任給を紹介します。
給料の基本知識②:新卒の初任給は〇〇円
下記に男女別の、最終学歴の初任給を記載します。これは、厚生労働省の「令和元年賃金構造基本総計調査」を参考にしたデータです。
- 大学院修士課程修了・・・23万9,000円
- 大学卒 ・・・21万2,800円
- 高専・短大卒 ・・・18万4,700円
- 高校卒 ・・・16万8,900円
- 大学院修士課程修了・・・23万8,300円
- 大学卒 ・・・20万6,900円
- 高専・短大卒 ・・・18万3,400円
- 高校卒 ・・・16万4,600円
大学を卒業した新卒者では、初任給が男女共に20万円を超えており、これは年々増加しています。
ただし、これら全てが手元に入るわけではなく、手元に入るお金は手取りと呼ばれ、年金などが引かれた金額です。そこで次からは、手取りの紹介をします。
給料の基本知識③:知っておくべき手取り額
手取り額とは、給与から所得税、住民税、健康保険料、雇用保険料、厚生年金保険料などが控除されて、手元に入ってくるお金のことです。
控除される税金などは、扶養家族の有無によっても変わるため、具体的にいくらかは人によって違いますが、一般的に独身の場合は、給与の8割りが手取り額です。
これに基づいて、先程の学歴別の初任給を手取り額で換算すると、以下になります。
- 大学院修士課程修了・・・19万1,200円
- 大学卒 ・・・17万240円
- 高専・短大卒 ・・・14万7,760円
- 高校卒 ・・・13万5,120円
- 大学院修士課程修了・・・19万640円
- 大学卒 ・・・16万5,520円
- 高専・短大卒 ・・・14万6,720円
- 高校卒 ・・・13万1,680円
あくまで平均なので、必ずこの金額が貰える訳ではありません。また、ボーナスも気になる給与面ですよね。そこで、次に新卒はボーナスが貰えるのか説明します。
給料の基本知識④:新卒のボーナスは〇〇が本番!?
新卒にもボーナスがでるのか?といった疑問を持っている方もいるかと思いますが、ボーナスがある企業の場合は、新卒でも貰えるのが一般的です。
ですが、新卒の場合だと夏のボーナスは出ないか、出ても大手企業で「5〜20万円」、中小企業で「1〜10万円」が相場です。
ですので、新卒のボーナスは冬が本番だと思ってください。会社によるが、冬のボーナスは2ヶ月分の給料で、月収20万円なら40万円(手取りは8割の32万円)ほどです。
新卒のボーナス事情を説明したとこで、次からは新卒でも給与が高い業界を紹介していきます。
新卒で給料が高い業界3選
新卒でも、比較的に給料が高いとされている業界を、3選紹介します。
コンサルティング業界
企業の課題を解決する業界で、商品開発や新規事業の立ち上げに関わるお仕事です。
コンサルティング業界の新卒の平均年収は400万円以上で、全体の平均年収の200〜250万円に比べても倍近くの年収です。
多種多様な業種と関わるため、説得力や人を動かす力が求められる大変な業界ですが、その分のリターンは大きいですね。
IT業界
現代では、急激に成長しているIT業界も平均年収は高い業界です。
ITの中でもプログラマーやエンジニアなどがあるが、主にITエンジニアの平均年収は300万円前後です。
IT業界は、専門的な知識とスキルが求められる業界で、需要があり年収も高くなっています。
外資系業界
外資系の企業とは、海外の企業や投資家が一定以上の出資をしている(企業の株式を保有している)、日本の企業のことです。
中には、新卒でも年収が650万円という企業も存在しているほど、年収が高い業界になります。
日本特有の年功序列ではなく、実力主義に近いので、結果を残せばその分、多くのリターンが貰えるが、結果を残せないと解雇されるリスクも高い業界です。
給与が高い業界3つを紹介しましたが、その業界全ての企業が高い訳ではありません。そこで、新卒で給与の高い企業を紹介します。
新卒で給料が高い企業ベスト5
新卒で給料が高い企業を5つ紹介します。新卒の年収と、企業内の平均年収を比べて見てください。
企業名 | 新卒の年収(万円) | 企業内の平均年収(万円) | 業種 |
日本商業開発 |
700 | 1,741 | 不動産業 |
GCA |
525 | 2,139 | サービス業 |
グリーンランドリゾート | 476 | 398 | サービス業 |
KLab | 448 | 532 | 情報、通信業 |
リブセンス | 448 | 515 | 情報、通信業 |
新卒で年収が高いのは嬉しいですが、企業内の平均年収が低い企業があるように、「新卒で年収が高い=生涯の年収が高い」訳ではありません。
こうした、新卒の年収を高く設定しているのは、企業側が初任給を高く見せることで、働き手を集めているからです。
新卒の年収や、初任給が高い企業は、魅力的には見えますが、高いのには理由があることを知っておきましょう。次からは、都道府県別の給与を紹介します。
給料が高い都道府県ベスト5・ワースト5
都会や地方など、住んでいる場所によっても給料面に差があり、以下に給料が高い都道府県ベスト5と、ワースト5を記載します。
- 1位:東京都 ・・・22万500円
- 2位:千葉県 ・・・21万1,700円
- 3位:神奈川県・・・21万800円
- 4位:埼玉県 ・・・21万400円
- 5位:愛知県 ・・・21万100円
- 47位:沖縄県 ・・・17万5,000円
- 46位:宮崎県 ・・・18万8,000円
- 45位:秋田県 ・・・19万100円
- 44位:青森県 ・・・19万200円
- 42位:鳥取県 ・・・19万1,200円
都心に近いほど給与は高くなりますが、生活コストも高くなるので、一概に都心の方が給与が高いからいいという訳ではありません。
と、ここまでの話で業界、企業、住んでいる地域によって給与面が異なると理解したでしょう。
では、最後に企業選びで、絶対に知っておかなければいけない、基本給と初任給の大きな違いを解説します。
絶対に知っておきたい!基本給と初任給の違い
基本給と、初任給はどちらも何となく意味はわかると思いますが、大きな違いがあります。
基本給とは、残業代や手当は別に設けられているケースがほとんどで、基本給が20万円だと実際はこれにプラスして、残業代と交通手当などの手当分が加算されます。
一方で、初任給とは残業代や手当が含まれており、いくら残業をしても加算されず、初任給が20万円なら、20万円以上になることはありません。
こういった言葉の違いはぜひ覚えておきましょう。企業選びの一つの要素にもあり得ます。
【まとめ】新卒の給料、年収に惑わされてはいけない
今回は、新卒の給料面について紹介しました。おさらいすると、新卒の平均年収は200〜250万円で、初任給は以下になります。
- 大学院修士課程修了・・・23万9,000円
- 大学卒 ・・・21万2,800円
- 高専・短大卒 ・・・18万4,700円
- 高校卒 ・・・16万8,900円
- 大学院修士課程修了・・・23万8,300円
- 大学卒 ・・・20万6,900円
- 高専・短大卒 ・・・18万3,400円
- 高校卒 ・・・16万4,600円
平均よりも高い企業は惹かれがちですが、新卒の給料が高いからといって、生涯貰える給料が高い訳ではありません。
企業選びをする際には、絶対に新卒の初任給や、年収だけを見て判断しないようにしましょう。