昔からペットとして人気のウサギ。いざ飼ってみようと思うものの、初心者では飼い方がよく分からないものですよね。
ウサギを飼うには、ウサギの飼育に関する基本的な情報やかかる費用、必要なものなども知っておきたいところ。
この記事では、ウサギを飼おうと思っている初心者が、知っておくべき事を紹介しています。ぜひ最後まで読んで、ウサギの正しい飼い方を学んでいきましょう。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/2-33152/)
ウサギ初心者の飼い方ガイド!責任について
ウサギを飼うという事は、飼うウサギに対して責任を持つという事です。動物愛護管理法では、「動物がその命を終えるまで適切に飼う事(終生飼育)が所有者の義務とされています。
「適切に飼う」とは、5つの自由を守る事です。5つの自由とは「飢えや渇きからの自由」「痛み・病気・ケガからの自由」「不快からの自由」「恐怖や抑圧からの自由」「本来の行動が取れる自由」です。
この5つを守るために、ウサギに適した食事を与え、清潔で適切な環境を与え、精神的な苦痛や兆候を見逃さないようにし、本能や習性に合った行動が取れるように工夫するようにします。
ウサギの寿命は7〜8年と言われています。しかし長いと10年生きる事もあります。その期間は責任を持ってその寿命を迎えるまで一緒に生きていく覚悟をするべきです。
ウサギの基本的な特徴
ウサギはもともと、警戒心が強い動物です。しかし中には人懐っこい性格をした子や、大雑把な性格をした子もいます。
もしウサギを飼おうと思っているなら、ペットショップに直接見学に行ったり、店員に話を聞いたりしましょう。
ウサギは物覚えが良いので、エサの時間やトイレの場所、自分の名前も覚えます。ただしトイレを覚えるのはおしっこだけで、フンを決まった場所にするのは稀だそうです。
エサのやり方や、トイレのしつけについては後ほど説明していきますね。
ウサギ初心者の飼い方ガイド!費用はいくら?
ウサギを飼うには様々な費用がかかります。お店によっては価格の違いや、用品にも色々な種類があります。ここで説明する費用は参考程度にして下さい。
①ウサギ
ミックス(雑種)ウサギは、5,000〜10,000円で、純血種なら30,000〜1,00,000円が大体の相場です。
ミックスと純血種の価格の違いは販売するまでにかかるコストの違いとなります。
②ゲージなどの用品
ウサギの飼育にかかる最小限の用品を揃えるだけでも、20,000〜30,000円ほどかかります。用意するものについては後で詳しく説明しますね。
③治療費
同じ治療内容であっても、動物病院によっては費用に違いがあります。ペット保険に入って無い場合、一度の診察で5,000円、手術や入院となれば数万円〜かかる場合も。
④エサや消耗品
ペレットや牧草、補助食、おやつなどのエサ代、トイレ砂などの消耗品を合わせて大体、3,000〜5,000円ほどかかります。
ウサギ初心者の飼い方ガイド!準備するもの
先ほど説明しましたが、ウサギを飼うために最小限準備しておかないといけないものがあります。
- ゲージ(ウサギの家)
- キャリー(異動用の入れ物)
- 食器
- 牧草入れ
- 給水器
- トイレ
- トイレ砂
- ペットシーツ
- かじり木
- ブラシ
- ウサギ用ヒーター(冬場)
- クールプレート(夏場)
- サークルハウス(ウサギの隠れ場所)
- 爪切り
- グルーミングスプレー
- ケージカバー
- リード
- 温度計
ゲージ選びのポイントとしては、掃除しやすく衛生状態が保てる構造で、成長しても体が十分伸ばせる広さが良いでしょう。出入りしやすい位置や大きさの出入り口になっているのも、ポイントです。
ウサギ初心者の飼い方ガイド!気をつける事
ウサギを長生きさせ、寿命を伸ばすためにはストレスは大きな注意点になります。以下の点に気をつけるようにしましょう。
音
ウサギは、耳の形状上音には敏感ですので、静かな落ち着いたペット環境をつくる必要があります。
他の動物
猫や犬といった、小型の他の室内飼いの動物との共存は、一般的には問題なく一緒に飼えると言われています。
しかし個体差があるので、お互いの様子を見て異常を感じられるようであれば一つの部屋で飼わないなど対処が必要です。
アレルギー
これはウサギではなく飼い主側の注意点ですが、ウサギを飼い始めてからアレルギーがあると分かる方もいるようです。くしゃみやかゆみ、息苦しさを感じるようであれば病院で検査をするようにして下さい。
軽度であれば部屋を人と住む場所と分ける、アレルギーのない家族にお世話を頼むなどで、対処できる場合もあります。
ウサギ初心者の飼い方ガイド!エサについて
ウサギの主食は「ペレット」と「牧草」です。この2つの説明と、エサのやり方などについても紹介しますね。
ペレット
ペレットはペットショップなどで売られているウサギ専用のエサです。ウサギに必要な栄養素が凝縮されたほか、歯の伸びすぎや、不正咬合の予防に役立ちます。
牧草
牧草は食物繊維が豊富で、毛玉症の防止に役立ちます。マメ科とイネ科があり、種類によって栄養素が違います。
マメ科の代表アルファルファは高たんぱく質、高カルシウム、高カロリーで、成長期のウサギに適しています。イネ科の代表はチモシーで、高齢のウサギにはチモシーが適しています。
エサのやり方、注意点
子どものうちはペレット中心の食事が良いですが、大人になったら野菜を主食にすると良いでしょう。
人参やキャベツ、明日葉やセロリなど偏りがないようバランスよくあげるのがポイントです。
ただ、水分が多いと下痢をしてしまう事があるので、野菜の水気はよく切り、レタスのように水分の多い野菜はなるべくあげないようにしましょう。
水
飲み水は必須なので、毎日給水器の水は交換します。水道水で問題ありません。浄水やミネラルウォーターはかえってお腹を壊してしまう事もあるため、注意が必要です。
おやつ
おやつの与えすぎは、肥満や運動不足を誘発してしまうため、量を加減しましょう。
食べさせてはいけないもの
ウサギに食べさせてはいけないのは、野菜はネギ類やほうれん草で、お菓子はチョコレートなどです。
ネギ類やチョコレートはウサギの体とは相性が悪く、場合によっては死に至らしめてしまう場合があります。
ウサギ初心者の飼い方ガイド!トイレについて
ウサギはトイレ中、外敵に対する警戒が強いので背後や上が守られている状態で用を足そうとします。そのため、四隅に行って隠れるようにしてしまいます。
犬や猫と同じく匂いのあるところを縄張りとするので、一度粗相をした後にしっかり消臭しておかないと何度もそこで繰り返す事も。
トイレの場所はきちんと決めておかないと、後片付けに苦労してしまいます。日中飼い主のいない家庭では、ウサギはゲージの中で過ごすので、トイレの設置もゲージの中が理想的です。
四隅のどこかにペット用トイレシートを敷き、1日1度はシートを交換して清潔を保つように心がけましょう。
ウサギのシャンプー&爪切りについて
ここではウサギのシャンプーと、爪切りの2点について説明していきますね。
シャンプー
ウサギは自分で毛繕いをするため、あまり汚れる事はありません。なのでシャンプーは基本的に不用です。それでも年に何度か換毛するので、抜けた毛を取り除くブラッシングは必要です。
爪切り
爪切りは基本的に2ヶ月に1回のペースで切ります。爪が長くなったら切るようにしましょう。爪の根元と先端を手で押さえると、爪が固定されて切りやすくなります。
深爪しないよう血管から1〜2ミリほど白い爪を残して切るのがポイントです。
ウサギ初心者の飼い方ガイド!病気やケガについて
ウサギは病気を隠そうとする習性があります。日頃からよく見て、早く異常に気づいて対処する事が大切です。
万が一に備えてウサギを見てもらえる動物病院を探しておきましょう。数ヶ月に一回は、病院で健康診断を受けさせる事も大事です。
また、気を付けて飼っていてもウサギがケガをする事もあります。ウサギは他の動物と比べて骨が軽いため、骨折には要注意です。
高いところから落下したり、人に踏まれたりする事故で骨折する事もありますので、取り扱いには十分注意するようにしましょう。
ウサギ初心者の飼い方ガイドまとめ
この記事ではウサギを飼おうと思っている初心者が、ウサギの飼育について知っておくべき事について紹介してきました。
- 動物を飼うなら飼い主は責任を持って「5つの自由」を守ること
- ウサギは基本的に警戒心が強く、物覚えが良い動物
- ウサギを飼うには、飼うウサギをはじめ、餌代など様々な費用がかかる
- ウサギを飼うのにはゲージやトイレなど、準備しておくものがある
- ウサギを長生きさせるには、音や、他の動物との共存で起きるストレスなどに気をつける
- ウサギの餌やりは、大人になったら野菜をバランスよく与え、食べさせてはいけないものなどには気をつける
- ウサギのトイレは場所を決めていた方が良く、ゲージの中だと理想的
- ウサギのシャンプーは基本的に不要で、爪切りは2ヶ月に1回
- ウサギは病気を隠そうとする習性があるので、見てもらえる動物病院を探しておく
ウサギを飼うには、ウサギに責任を持つという事が何より大切です。ウサギの基本的な特徴を知り、飼うにあたって必要なものを準備しておく事と良いでしょう。
その他、ウサギが長生きできるようにストレスに気をつけてあげる事や、ウサギのエサやり、トイレについても確認しておきましょう。
病気やケガをした時の対処法や、万が一のために動物病院を探しておくなど、大切な家族を迎え入れるための準備を万全にしておくと安心ですよね。