不動産投資はリスクが高いと考えている方も多くいるのではないでしょうか。「不動産投資はやめておけ」という声もよく聞かれますよね。
たしかに不動産投資にリスクはありますが、他のどんな投資でもリスクは必ずあります。不動産投資で成功している人はリスクを理解し対策を講じている人たちです。
この記事では不動産投資のリスクとその回避方法を紹介します。不動産投資は本当にやめたほうがいい投資なのか判断する参考にしてください。
トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF-%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89-%E6%96%87%E5%AD%97-1945683/
不動産投資のリスク①空室
不動産投資で一番のリスクは空室です。不動産投資の主な収入源は家賃収入ですのでもし、所有している物件の借り手がおらず空室が発生すればその分の収入は0ということになります。
- 需要が高い物件を選ぶ
- 賃貸付けの強い賃貸管理会社を選ぶ
まず物件購入の時点で、長期的に需要のありそうな立地の物件を選びましょう。例えば、都心で駅まで徒歩10分以内などは高い需要があります。
そして、賃貸管理会社選びも大切です。入居者募集に強い賃貸管理会社を選ぶことで空室リスクを軽減することができます。管理実績豊富な賃貸管理会社を選びましょう。
不動産投資のリスク②家賃滞納
家賃滞納リスクとは、入居者が家賃を滞納するリスクです。空室がなくても入居者が家賃を支払ってくれなければ家賃収入は得られません。
- 家賃滞納に素早く対応してくれる賃貸管理会社を選ぶ
- 滞納保障がある賃貸管理会社を選ぶ
日本の法律では家賃を滞納しているからと言って簡単に契約解除はできません。ですので、家賃滞納が発生した場合には即対応し常習化させないことが重要です。素早く対応してくれる賃貸管理会社を選びましょう。
また、滞納保障がある賃貸管理会社を選ぶのも一つの手です。滞納保障があれば入居者が支払ってくれない場合でも管理会社が家賃を支払ってくれます。
ただし、保証期間や金額などの条件はさまざまですので事前に確認しておきましょう。
不動産投資のリスク③家賃下落
築年数が経過するとそれにともなって家賃は下落します。建物や部屋、設備の老朽化が進むためです。
- 家賃が下落しにくい物件を選ぶ
築年数経過による家賃下落は回避することはとても難しいです。しかし、立地や部屋自体の魅力によって下落率を低く抑えることができます。
物件購入を考えているエリアにはどのような人が住んでいるかどのような入居条件であれば需要があるかを見極めましょう。
不動産投資のリスク④資産価値下落
不動産は現物資産なので、築年数が経過するとともに資産価値は下落していきます。
- 資産価値が下落しにくい物件を選ぶ
- 定期的なメンテナンスを行う
まずは資産価値が下落しにくい物件を選ぶことが大切です。下記のような条件がそろっていると良いでしょう。
- 長期にわたって賃貸需要がある立地
- 駅が近い
- 鉄筋コンクリート造のマンション
- オートロック完備
また、定期的なメンテナンスと修繕によって建物の老朽化速度を遅らせることができます。メンテナンス費用や修繕費用も収支に組み込んでおきましょう。
不動産投資のリスク⑤修繕
修繕リスクは、建物の修繕や設備にかかるリスクです。築年数の経過とともに修繕が必要となる箇所がでてきます。外壁や屋根の塗装、室内リフォームなど多くの修繕リスクがあります。
修繕リスクに関しては回避する方法はありません。しかし、必要な時にしっかりと修繕しなければ建物の資産価値下落、家賃下落につながってしまいます。
修繕リスクに対応するために修繕費を事前に積立てておきましょう。修繕費積立の目安は家賃収入の3%程度です。回避できないリスクですので、いざという時にしっかり対処できるように準備をしておきましょう。
不動産投資のリスク⑥金利上昇
ローンを組んで不動産投資をする場合は、金利上昇により支払総額が増えてしまうというリスクがあります。
- 固定金利にする
- 借入期間を短くする
固定金利は変動金利よりも金利が高いですが、払い終わるまでずっと同じ金利です。一方で変動金利は半年ごとに見直されるため、金利上昇のリスクがあります。
借入期間を短くすれば金利が上昇してもリスクは小さくなります。ただし、借入期間を短くすることで月々の返済額は増えますので注意が必要です。
不動産投資のリスク⑦地震
地震によって建物に被害が及ぶ可能性があります。地震の多い日本において避けることができないリスクです。地震の際に被害が大きくならないような準備をしておきましょう。
- 地盤の強い地域を選ぶ
- 地震に強い物件を選ぶ
- 地震保険に加入する
各自治体が発表しているハザードマップを確認して地震の危険度を確認しておきましょう。地盤の弱い地域を避けることで地震被害を抑えることができます。
地震に強い物件とは1981年以降に建てられた新耐震基準の物件です。「震度6以上の地震で倒れない住宅」とされています。
また、地震リスクに備えて地震保険に加入しておきましょう。地震はもちろんそれによる津波での被害も保証してくれます。地震保険は火災保険に入らなければ加入できませんので同時に入るといいでしょう。
不動産投資のリスク⑧火災
火災が起きて建物に被害が及ぶリスクがあります。火災が起きることに対しては何もできませんが、建物への被害を小さくする方法はあります。
- 鉄筋コンクリート造の物件を選ぶ
- 火災保険に加入する
まず火災リスクを回避するためには鉄筋コンクリート造の物件を選びましょう。火災被害を最小限に抑えることができるからです。
また、物件購入の際に火災保険に加入し、万が一の時に備えるのも大切です。
不動産投資のリスク⑨賃貸管理会社の倒産
賃貸管理を委託していた賃貸管理会社が倒産してしまう可能性があります。このリスクは自分では回避することはできません。
しかし、賃貸管理会社が倒産してしまった場合は、新たに賃貸管理会社と契約することで不動産経営を継続することができます。
安定した賃貸管理会社を見分けるポイントとしては管理戸数、創業年数を参考にしましょう。
賃貸戸数が多ければ多いほど賃貸管理会社の経営は一般的には安定します。また、創業年数が長い会社ほど、長く続けられるだけの賃貸管理業のノウハウがあるということになります。
不動産投資のメリット
ここまで不動産投資のリスクとその回避方法を見てきてどう感じましたでしょうか?では、それを踏まえて不動産投資のメリットを見ていきましょう。
- 長期的な安定した収入
- 生命保険代わりになる
- 私的年金の形成
- 節税対策
- 相続対策
長期的な安定した収入
通常部屋を借りる時は年単位で借りますよね。そのため長期的に収入が得られます。また、家賃は大幅に下がることはあまりないことなので安定した収入が期待できます。
生命保険代わりになる
ローンを利用して不動産を購入する場合、団体信用生命保険(団信)に加入することが義務付けられています。団信とは借入者がローン返済中に亡くなったり、高度障害になったりした際に残債が補てんされる保険です。
そのため、もし借入者が亡くなった場合でも残された家族は残りのローンを返済する必要はなく、さらに家賃収入を引き続き得ることができます。
私的年金の形成
不動産を保有していれば、入居者がいなくならない限り家賃収入を得ることができます。働けなくなっても収入が途切れることはないので公的年金を補う収入源となります。
節税対策
不動産投資は経費計上できるものが多くあります。そのため不動産所得を抑えることができ、節税対策となります。
相続対策
不動産の相続税評価額は7~8割で評価されるので相続税を低く抑えることができます。相続評価額が7~8割に落ちると言っても資産価値が落ちるわけではないのがポイントです。
まとめ
不動産投資のリスクとその回避方法について紹介しました。不動産投資がやめたほうがいい投資なのかどうか判断する参考になりましたでしょうか。
不動産投資の成功とは「購入した物件で長期にわたり安定した収入を得ること」です。そのために最初の物件選びからしっかりと戦略を練りましょう。
また、賃貸管理会社は不動産投資のパートナーです。信頼できるパートナーを選ぶことで成功へ近づくことができますよ。
不動産投資は大きな投資ですので不安になるのは当然のことですが、むやみに怖がる必要はありません。リスクを正しく理解し、できる限りの対策をしましょう。