かわいい犬がやってきてこれから楽しい時間を過ごせることを考えるとウキウキしますよね。だけど犬のしつけっていつから、どうやってしていけば良いんだろうと悩んではいませんか?
しっかりとしつけをしてお行儀の良い犬に育てて、友達に自慢とかにもしたい!でもどうすればお利口さんな犬にしつけていけるのかよくわからないですよね。
今回は犬のしつけはいつから始めたら良いのか、どのようにしつけをしていけば良いのかを紹介していきます。ぜひ最後まで読んで、めぐり逢えた素敵なパートナーとの過ごし方の参考にしていただけたら嬉しいです。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e7%8a%ac-%e5%ad%90%e7%8a%ac-%e8%8b%a5%e3%81%84%e7%8a%ac-%e5%8f%af%e6%84%9b%e3%81%84-2467149/
犬のしつけとは?
そもそもなぜ犬にしつけをする必要があるのかというと、犬社会ではなくて人間社会で共に幸せに安全に生きていく為のマナーを教えていくということです。
生まれたばかりで親ともすぐに離れてしまうので、犬からしてみると危ないことやしてはいけないことなどわからないことだらけですよね。
飼い主さんは犬の親であり家族ということなので、命を守っていく為にもしつけは必要不可欠なのです。
犬のしつけはいつから始めたら良いのか?
では、犬のしつけはいつから始めていけば良いのかを解説していきます。
小型犬 | 1ヶ月 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 4ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 9ヶ月 | 1年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人 | 1歳 | 3歳 | 5歳 | 7歳 | 8歳 | 9歳 | 13歳 | 17歳 |
大型犬 | 1ヶ月 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 4ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 9ヶ月 | 1年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人 | 1歳 | 3歳 | 4歳 | 5歳 | 6歳 | 7歳 | 10歳 | 12歳 |
参考:犬のようちえん https://animalplaza.co.jp/about/
犬は人間より成長スピードが早いと言われていて、上記の表を参考にしてみるとわかるかと思います。人間の1年で、犬は大きさにもよりますが人間で言う高校生から中学生ぐらいまで成長します。
人間でいう2〜3歳あたりの、生後2〜3ヶ月ごろからしつけを始めていくのが理想的と言えそうですね。ペットショップなどで子犬を購入したのであれば、おうちに来た時から始めるのがベストでしょう。
犬のしつけをする前に生活環境を整えよう
おうちに迎え入れて飼い主さんと一緒に過ごしていく生活環境を整えることは信頼関係を築いていく為にも大切な準備です。
犬のおうちやトイレをするところなどはあらかじめ決めておくことで、しつけをする時の習慣づけにも効果が出ます。
しかし生活環境を整えるために注意するべきポイントもありますので紹介します。
- 危険な場所にはゲートを設置する
- 誤食、誤飲しそうなものは届かないところへ
- テーブルやベッド、階段など高いところからの落下を防ぐ
- ストーブやコタツなどの暖房器具での事故を防ぐ
危険な場所にはゲートを設置する
家の中にも犬にとっては危険な場所がたくさんありますので、そのような場所にはゲートを設置して侵入できないようにしましょう。
玄関
玄関の扉を開けた瞬間に犬が飛び出してしまうことがあります。犬の命も危険ですし、歩いている人や自転車、車に乗っている人の事故にもつながりますので注意が必要です。
キッチン
火や包丁などの刃物を扱うキッチンは犬にとっても危険な場所です。熱湯がかかってしまったり刃物が落ちて怪我をしてしまうかもしれませんし、食べてはいけないものを食べてしまう可能性もあります。
ベランダ
好奇心旺盛な犬であれば柵を登って落下してしまう危険があります。小さな犬などであればすり抜けてしまうこともありますので大変危険です。
命を守る為にも、日頃の行動を観察して危険な場所にはゲートを設置して安全な生活環境を作り上げていきましょう。
誤食、誤飲しそうなものは届かないところへ
犬も人間の赤ちゃんと同じようになんでも口に運んでしまいます。それが危険なものであるかはわからず体内に入ってしまったら取り返しがつきません。
子供のおもちゃや小さなプラスチック製のもの(ペットボトルのキャップなど)、また犬が食べてはいけないもの(チョコレートや玉ねぎなど)は絶対に届かないところで保管するようにしましょう。
テーブルやベッド、階段などの高いところからの落下を防ぐ
猫は高いところから落ちても反転して着地をしますが、犬は落下に弱い生き物です。特に小型犬はベッドから落ちて骨折をしてしまうことも珍しくありません。
テーブルやベッドの近くにはクッションなどを置いて、落下しても危なくないように対処する。階段前にはゲートを設置し、自由に登り降りできないようにするなど事故や怪我が起きない環境にしましょう。
ストーブやコタツなどの暖房器具での事故を防ぐ
犬の行動範囲にストーブやコタツなどの暖房機器があるのは、火事などの大きな事故や熱中症につながります。
他にも電気コードをかじって感電してしまったりすることもありますので、夏場の扇風機や冬場の暖房機器などの時期は特に注意が必要です。留守番をさせるときは届かないところに移動しておくなどの対処が必要です。
犬のしつけが重要な理由
犬をしつけるというのは飼い主のいうことを聞かせるためだけではなく、犬の命を守るということにつながります。
言うことを聞かないからと叩いたりして傷つけないよう、ペットではなく我が子のように愛情を持って接していくことで信頼関係を築いていくことができるのです。
忘れてはならないのは犬にも性格、個性があります。同じ犬種でも内向的だったり攻撃的だったりと全く同じ犬はいないという事を飼い主さんは理解しておく必要がありますね。
しつけを始めて最初は上手にできなかったとしても、少しずつ時間をかけてできるようになるので、できた時は全身全霊で褒めてあげましょう。
飼い主のマナーについて
犬にしつけをするということは、人間社会のマナーを教えると最初にも記述しました。ということは飼い主さんも飼い主としてのマナーを知る必要があります。
近隣の住民に迷惑をかけないよう糞を放置しないで持ち帰ることや、散歩をするときにはリードを必ずつける、誰もが犬が好きなわけではないことを理解するなど最低限のマナーはぜひ身に付けましょう。
街中を歩いていて、犬を散歩している人を見かけると自然と目に留まりますよね。飼い主さんは意外と目立つものなので何かマナーのない行動をしていると誰かに見られているものです。
犬のしつけはいつから?初めに覚えさせたい基本的なしつけ【生活編】
では、飼い主さんと一緒に生活していく上で、初めに覚えさせたいしつけを3つ紹介していきます。
- 名前を覚えさせる
- トイレ
- ハウス
名前を覚えさせる
犬に自分の名前を覚えてもらうため、名前で呼びかけてあげましょう。気を付けるべき点は、統一した名前で呼びかけてあげることです。
例えば犬の名前が『タロウ』だとして、タロウちゃん、タロウくんのように呼びかけてしまうと犬は混乱してしまいます。タロウが自分の名前と認識するまでは、統一した名前で呼びかけるようにしましょう。
トイレ
家の中でトイレをする場所を認識させるしつけです。これができないと一番困るのは飼い主さんですよね。
子犬は人間の赤ちゃんと同じようにおしっこ、うんちを我慢することはできません。成長してくるにつれて我慢できるようになりますが、子犬の時期はしたくなったらしてしまうものです。
また人間の子供と同じように、ゲージ(家)の外で遊んでいると楽しくておしっこをしたいという気持を忘れてしまいます。思い出したときにはトイレに間に合わず、その場でしてしまうことが犬にもあります。
初めのうちはゲージの中にトイレを用意して、ゲージ外で遊ぶ時間を5〜10分程度にしてゲージ内のトイレで用を足す事を学ばせてみましょう。
ハウス
犬が安全に過ごすことができる居場所を教えるしつけです。飼い主さんが仕事などで留守にする時にいてほしい場所を教えてあげることが目的となります。
子犬の頃から教えてあげることで、さまざまな問題回避にもつながりますし、一緒に過ごしていく上でとても重要なしつけとなりますね。
まずはゲージの扉を開いたままにして、中にごはんやおかしを置いて誘導してあげましょう。中が安全でごはんやおかしを食べられていいところだよと教えてあげましょう。
嫌がっているのを無理やり入れるようなことはせず、ゆっくりと教えてあげることが大切です。ハウスという居場所が嫌いになってしまかもしれません。
犬のしつけはいつから?初めに覚えさせたい基本的な犬のしつけ【散歩編】
次はお散歩などで外出する時のために、初めに覚えさせたい基本的なしつけを3つ紹介していきます。
- リーダーウォーク
- 拾い食いをしない
- 人や犬に吠えない
リーダーウォーク
リーダーウォークとは、飼い主さんのリード(ひも)が軽くたるんでいるぐらいの距離感で犬が歩いている事を指すしつけです。散歩ができるタイミングになったら、できるだけ早く覚えさせたいしつけですね。
実は動物愛護法(環境省ホームページ)という法律があります。その中に犬を道路等屋外で運動させる場合には,犬を制御できる者が原則として引き運動により行うことと定められています。
罰則を受ける例もありますので、お散歩するときのマナーや決まりに気を付けてお散歩を楽しい時間にできると良いですね。
リーダーウォークについては、子犬のへやというサイトがわかりやすく説明されているのでご参考ください。
拾い食いをさせない
家の中でもそうですが、お散歩中に気になるものを見つけて拾い食いをさせないように気をつけましょう。犬にとって危険な食べ物がいくつもあります。
拾い食いをさせない為には、お散歩中でもご褒美でおかしをあげるなどして興味をひかせないようにしてみましょう。
誤って何かを食べてしまった時、とっさに口の中から取り出そうとしたり吐かせようとしたりしてしまいがちですがNG行動です。
食べてしまったら病院に行くしかないので、できるだけ拾い食いをさせないよう気をつけてお散歩をしないといけません。
人や犬に吠えない
犬の本能には、危険を察知したり恐怖を感じたときに吠えて威嚇する行動をとります。また威嚇する吠えとは別に、体調が悪かったり怪我をしている時にも吠える行動をします。
お散歩時のほとんどは威嚇する為に吠えますが、なぜ吠えたのかを日頃から観察していくことで様子が違っていれば体調に異変があるかもしれませんので病院にいきましょう。
では吠えないようにしつけをするには、安全だよと安心させたり他の指示(お座りやハウスなど)をして紛らわせることから始めてみましょう。落ち着いたら撫でて褒めてあげます。
NG行動は吠えている時にかまってしまうことです。犬は吠えたら褒められているのかなと勘違いしてしまうかもしれませんので注意が必要です。
犬のしつけはいつから?初めに覚えさせたい犬のしつけ【コミュニケーション編】
犬と飼い主さんがコミュニケーションを取るために、初めに覚えさせたいしつけを3つ紹介していきます。
- お座り
- ふせ
- 待て
お座り
お座りと指示をして、ちゃんとお座りができる犬を見ると「しつけができてるなぁ」と思いますよね。お座りは外でも家の中でも、問題行動や興奮を抑制させることができる身に付けたいしつけです。
お座りを覚えさせる方法を簡単に解説していきます。注意点は、無理やりお尻を下に押してお座りの形をとらせる行動です。無理やりさせられたら犬もお座りが嫌いになってしまいます。
- おかしを持って犬の正面に座る
- アイコンタクトを取りながら、おかしで目線を上に誘導する
- 「お座り」と言いながらお尻を床に着けさせる
- 出来たらおかしをあげて褒める
繰り返し行い、「お座り」と言われたらお尻を床につけることなんだと犬が認識できると成功です。
ふせ
ふせは犬のお腹が床についている状態ですね。ふせができるようになるメリットは、突発的な行動を遅らせることができます。
お座りの状態だと前足は立ったままなので、何か気になるものを見つけた時にスタートダッシュができます。ふせの状態であれば一度立ち上がる必要があるので初速がワンテンポ遅くなります。
- まず犬をお座りの状態にさせる
- おかしを持って正面に座る
- アイコンタクトを取り、「ふせ」と言いながら目線を下に誘導する
- お腹が床についたらおかしをあげて褒める
お座りを同じようにできたら褒めてを繰り返していくと、だんだんおかしがなくてもアイコンタクトだけでできるようになってきますよ。
待て、よし!
お散歩中に車が来たり信号を待つときに指示する「待て」は、とても有効で犬の安全にもつながります。また、犬の自制心を養うことにもつながり興奮状態をおさめることもできるようになります。
お座りのしつけ方と同じような方法で行っていきますが、一度にたくさんのしつけをすると犬もストレスを溜めてしまいますので1日ごとに分けたりして工夫しましょう。
- おかしを持って犬の正面にしゃがむ
- アイコンタクトをとっておかしを持っていることに気づかせる
- 「待て」といいながら目線を上に誘導していく
- 1〜2秒ほど待てたら「よし」と「待て」を解除しておかしをあげて褒める
最初はほんの1〜2秒から慣らしていき、少しづつ3秒、5秒と時間を伸ばしていきます。何事もゆっくり時間をかけていくことが大切です。
愛情を持って犬と接しよう
うまくいかないことはたくさんありますが、犬も人間と同じように最初から上手にはできません。子供の成長を見守るように、犬との時間を大切に楽しみながらしていくことが何よりも大切です。
犬の集中できる時間は5分前後と言われています。長い時間をかけても覚えることはできませんので、メリハリをつけることも大事なポイントです。
上手にできなかったとしても、決して体罰をしてはいけません。叩いてしまうと飼い主さんを恐怖の対象として見てしまい信頼関係を築くことはできません。
さまざまな研究で犬と飼い主さんの関係は「主従関係」ではなく「信頼関係」であることがわかってきています。いわゆる人間の上下関係というものは犬にはないので、家族のような関係を築いていきましょう。
しつけ教室について
犬のしつけがうまくいかなくて悩んでいる人たちもいるかもしれません。そんな時はプロのトレーナーさんがいるしつけ教室に通うことも一つの選択肢ではないでしょうか。
飼い主さんも一緒に参加することができる教室もありますし、トレーナーさんが自宅まで出張で来てくれるサービスもあります。
一方いろいろな形で犬のしつけ教室はありますが、通わせたから必ずできるようになるわけではないようです。教室ではできても家に帰るとできないという事象もあるので、犬の個性にあった教室選びが必要ですね。
犬はペットではなく家族の1人!
いかがでしたでしょうか。犬のしつけは子供を育てるように、ゆっくりと愛情を持って見守っていくことが大切です。おうちにお迎えした時からもうあなたの家族の一員で、あなたが親代わりです。
子供の命を守る為にもお迎えしたら少しずつしつけを始めていき、その子との信頼関係を築くことができたら素敵な生活を送ることができると思います。
そして上手にできた時はとにかくおかしをあげたり、全身を撫でてあげたりして褒めちぎりましょう。そうすれば犬も喜んであなたに寄り添ってくれるはずです。