Wi-Fiを繋げたいと考えているけど、Wi-Fiルーターの種類がたくさんあってよくわからないしおすすめのルーターって何なのと考えてはいませんか?
家にWi-Fiルーターを設置すればスマホのギガ数の節約にもなるし、テレビでYouTubeや動画配信サイトも見れるようになったり生活がとても便利になりますよね。
だけどたくさんあるWi-Fiルーターから何を基準に選べばいいのか難しいし、適当に選んで失敗したくないと考える人は多いと思います。
今回はWi-Fiルーターを選ぶ為に、これだけ知っておけばある程度商品を品定めができる内容の解説と、それぞれの環境でおすすめのルーターをご紹介します。
出典:https://pixabay.com/ja/vectors/wi-fi-%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%8d%e3%83%83%e3%83%88-5955828/
Wi-Fiルーターを選ぶために必要な基礎用語について解説
たくさんあるWi-Fiルーターの中から、選び時に失敗しない為に必要な基礎用語を簡単に解説していきます。
- Wi-Fiの2つの周波数帯(2.4GHz帯・5GHz帯)
- Wi-Fiの通信規格
- Wi-Fiルーターのセキュリティ規格
Wi-Fiの2つの周波数帯(2.4GHz帯・5GHz帯)
Wi-Fiを設定する時にも出てくるワードですが、2.4GHzと5GHzという2つの周波数帯があります。それぞれにメリットとデメリットがありますので用途によって使い分ける必要があります。
メリット | デメリット | |
2.4GHz帯 |
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5GHz帯 |
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Wi-Fiの通信規格
Wi-Fiの通信規格と聞くとよくわからないアルファベットが並んでいて難しそうと思うかもしれませんが、見るところは簡単で最後の3〜4文字だけです。
通信規格 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz |
IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz |
IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz |
IEEE 802.11n (Wi-Fi 4) | 600Mbps | 2.4GHz/5GHz |
IEEE 802.11ac (Wi-Fi 5) | 6.9Gbps | 5GHz |
IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6) | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz |
参考:Broad WiMAX通信 https://wimax-broad.jp/column/wifi-communication-standard/
最大通信速度とは単位「bps」で表されていて、数値が高いほど通信速度が速くなるというイメージで問題ありません。(Wi-Fi6)などは4Gや5Gなどの世代のようなものです。
最新の通信規格は11ax(Wi-Fi6)で通信速度も9.6Gbpsと高速ですが、注意しなければいけないのはデバイスも対応しているかどうかです。
Wi-Fiルーターを最新にしても、使うデバイスが11ax(Wi-Fi6)に対応できていないと真価は発揮できません。下位互換できるルーターもあるので購入時にチェックしてみてください。
Wi-Fiルーターのセキュリティ規格
Wi-Fiにおいてセキュリティをしっかりしていなければ情報が漏れてしまったり、無断に利用されてなりすまされたりと知らない間に被害にあってしまいます。
ただWi-Fiがつながればいいと思ってWi-Fiルーターを選んでしまうと危険ですので、セキュリティについて簡単に紹介します。
- WEP(Wired Equivalent Privacy)
- WPA(Wi-Fi Protected Access)
- WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)
WEP(Wired Equivalent Privacy)
Wi-Fiが普及されはじめた初期のセキュリティ規格の為、仕組みの脆弱性が指摘されているので現在で使用するのは推奨されていません。
WPA(Wi-Fi Protected Access)
WEPの脆弱性を改善するために作られた新たな規格で、暗号鍵の作り方が複雑になり解読の難易度が非常に高いセキュリティです。
WEPよりは強くなったものの、時間を掛ければ解読されてしまう可能性はあります。
WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)
WPAをさらにレベルアップさせてセキュリティの強度を上げた規格がWPA2です。今現在に推奨されているセキュリティ規格はこのWPA2で、暗号化技術と安全性の高さともに高水準です。
Wi-Fiルーターを選ぶ3つのポイントを紹介!
Wi-Fiルーターもたくさんの種類があり、どれを選べばいいのかわからないですよね。自分の用途にあったWi-Fiルーターを見つけるための3つのポイントを解説していきます。
- 家の広さ
- 接続する台数
- 規格と通信の速さ
家の広さ
一人暮らしで1ルームや1LDKぐらいの広さであればあまり気にしなくても大丈夫です。一つのルーターで全てカバーできる範囲になります。
2、3階建ての戸建てや、部屋数の多いマンションであれば一つのルーターで全てをカバーできるのか確認する必要があります。
電波を遠くまで飛ばせるアンテナ付きのルーターを選んだり、中継機を置く必要があるかなどを考慮して家の広さに適したルーターを探しましょう。
接続する台数
今の時代、パソコンやスマホ以外にもエアコンやゲーム機などにもインターネットを繋ぐことができます。
接続する台数が増えると、分散されるので通信速度が落ちてしまいます。せっかく家にWi-Fiを設置したのに、スムーズに動画視聴やゲームができないとストレスが溜まりますよね。
購入前にどのぐらいの台数と接続するのかを確認し、用途にあったスペックのルーターを選ぶようにしましょう。
規格と通信の速さ
規格は前述した通り、次世代の規格ほど安定して通信速度が速くなります。最新の規格は11ax(Wi-Fi6)で11ac(Wi-Fi5)よりも体感速度が4倍以上と言われています。
規格の次は通信速度を表すbpsに注目します。商品には「○○bps+○○bps」と表示されていて合計値は高くなるほど通信速度が速くなります。前の数字は5GHz、後の数字は2.4GHzを表しています。
Wi-Fiルーターの商品の見方
Wi-Fiルーターを探していると商品名がアルファベットと数字が並んでいて頭がクラクラしませんか?全てを理解する必要はないので安心しましょう。
例えばWSR-1166DHPL2/N(バッファロー)の場合、WSRは機能の違い、1166は通信速度の合計値、DHPL2はシリーズの名前です。
メーカーが違う場合でも基本的には同じような名前の作りになっていますし、とりあえず数字の値が多ければ通信速度が速いということです。
Wi-Fiルーターのおすすめ便利機能も紹介
Wi-Fiルーターはただ無線でインターネットに繋げられるようになる機械ではなく、快適にネットワーク生活を提供してくれる機能や技術があります。
Wi-Fiルーターの金額と比例してくる部分ではありますがあったら便利な機能を6つ紹介していきますので、購入の際に検討してみてください。
- ビームフォーミング
- MU-MIMO
- バンドステアリング
- トライバンド
- IPv6(IPOE)
- メッシュWi-Fi
ビームフォーミング
Wi-Fiの電波は通常360度全体に飛んでいますので、障害物やルーターの距離でムラが出たりします。ビームフォーミングは接続機器に狙い撃ちで電波を飛ばす機能なので、安定して通信ができます。
MU-MIMO
マルチユーザーマイモと呼び、複数で接続しても通信速度を落ちにくくできる機能です。従来はルーター対接続機器の1対1の通信でしたが、1対複数の通信が出来るようなります。
注意点としてルーター側に機能が備わっていても、接続される機器も対応できないと成立しないので利用する場合はできるか確認しましょう。
バンドステアリング
2.4GHz帯と5GHz帯を自動的に切り替えてくれる機能で、ルーターが周囲の電波状況をチェックしてくれます。例えば2.4GHz帯が混み合っていたら5GHz帯に自動的に切り替えてくれます。
注意点としてバンドステアリングがオンになっていて、自動で5GHzに変えてくれた時に電波干渉のせいで不安定になってしまうこともあります。そんな時は機能をオフにして対処しましょう。
トライバンド
トライバンドとは3つの周波数帯を使って、複数の接続でも安定して通信ができるようにする機能です。3つの周波数帯とは2.4GHz×1つ、5GHz×2つのことです。
通常のルーターでは2.4GHz帯と5GHz帯がそれぞれ1つですが、トライバンドは異なる5GHz帯が2つ(イメージ:Aという5GHz帯とBという5GHz帯)あるので計3つの周波数が使えます。
IPv6(IP0E)
アイピーブイシックスと呼ばれ、簡単にいうと高速通信ができるようになります。注意点は契約している回線がIPv6に対応している必要があります。
IPv6についてわかりやすく解説してくれているDTI Tips stationというサイトがありますのでぜひ参考にしてみてください。
メッシュWi-Fi
2、3階建ての戸建てなど電波が届かない範囲を、複数のルーターを設置することで全体を電波の網目状で覆うようなイメージの機能です。
ただし複数のルーターを購入することが前提となるのでコストはかかってしまいますが、強力なネットワークを作ることができます。
Wi-Fiルーターのメーカー
初めてWi-Fiルーターを探しに行ってもたくさんのメーカーがあって何がなんだかよくわからないですよね。
このメーカーにしておけばとりあえず間違いはないという、Amazonのランキングを参考に3つ紹介していきます。
- BUFFALO
- TP-LINK
- NEC
BUFFALO
国内産のメーカーでデジタル家電やパソコン周辺機器の開発やサポートしている企業です。誰もが耳にしたことのある大手のメーカーなので安心感も抜群で、まず間違いはないでしょう。
TPーLINK
中国に拠点を置く世界的に有名なメーカーです。スペックとしては申し分ないのですがデザインがなかなか奇抜で、置くスペースを考える必要があるのかなと思います。
NEC
BUFFALOと同じレベルで認知されているのがNECですね。パソコンも開発している企業ですので信頼性は問題ないですし、Aterm Staionというの製品情報もかなり見やすいのでとても参考になります。
Wi-Fiルーターのおすすめ(一人暮らし)
一人暮らしの方であれば接続する台数はどのぐらいあるのでしょうか。スマホ、パソコン、ゲーム機、テレビやレコーダーなど6台以上に対応しているルーターがおすすめです。
速度面は1000Mbps前後から1300Mbpsぐらいを目安に、その他の便利機能が搭載されている3つのWi-Fiルーターを紹介していきます。
- 【NEC】Aterm-WG1200HP3
- 【BUFFALO】WSR-1166DHPL2/N
- 【BUFFALO】WSR-1800AX4S
【NEC】Aterm-WG1200HP3
料金も安めでWi-Fi6には対応していませんが最大15台まで接続が可能です。ビームフォーミング、IPV6、MU-MIMO,バンドステアリング機能もあるので複数接続でも安定した通信ができます。
NECの1万円以内のWi-Fiルーターの中ではハイクラスです。Wi-Fi6に対応しているIPhone11以降のIPhoneやM1搭載Macを持っている場合は上位のルーターを考えるのも一つの選択肢です。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ | ○ |
【BUFFALO】WSR-1166DHPL2/N
最大接続数は12台までで公式の推奨人数4人と家族向けのスペックですが料金も比較的安いルーターなので一人暮らしの家では快適なネットワーク環境を構築してくれます。
便利機能で紹介したビームフォーミング、MU-MIMO、IPv6(IPoE)に対応しているので複数台でも高速通信が可能です。BUFFALOは初期設定も簡単なので、入門編としてもオススメのルーターです。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ |
【BUFFALO】WSR-1800AX4S
注目はWi-Fi6に対応している点です。一人暮らし向けのWi-Fiルーターの中では少しレベルを上げたモデルになります。
速度面やセキュリティ面でも申し分ないので、IPhone11以降のIPhoneやM1搭載Macを使っているのであれば価格と相談して候補に入れても良いルーターです。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Wi-Fiルーターのおすすめ(戸建て)
一人暮らし向けのWi-Fiルーターより通信速度のスペックを上げる必要があります。2、3階建ての戸建てであればメッシュWi-Fiなどでカバーしていくことでストレスフリーなネットワーク環境を作れます。
- WTR-M2133HS
- Google Nest Wifi ルーター
- WSR-3200AX4S
【BUFFALO】WTR-M2133HS
BUFFALOのメッシュWi-Fi対応のルーターですが、単体としても利用できる家庭用Wi-Fiです。デザインも従来のルーターと異なっていて電波をしっかり出してくれそうですよね。
Wi-Fi5対応ですが5GHz帯において2系統のバンドがある(トライバンド)ので、複数で大量の通信を行う家庭用ではとても大事なポイントです。
大容量の通信が必要な4K動画をリビングで見ながら、別室でパソコンやスマホ、ゲームなどに対応できるこのルーターはファミリー向けでオススメのものです。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
【Google】Google Nest Wifi ルーター
Googleが出しているメッシュWi-Fi機能が備わったルーターです。Wi-Fi6には対応していませんがシンプルなデザインで初期設定もアプリで行うので簡単に行えます。
Googleスピーカー機能搭載なので「OK、Google」で家の照明を消したり音楽を流したりすることもできるのは魅力の一つです。1階と2階にそれぞれ置いて家中をカバーできるルーターです。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ | ○ |
【BUFFALO】WSR-3200AX4S
Wi-Fi6に対応したBUFFALOのスタンダードモデルで最大21台まで接続が可能です。アンテナも4本搭載されているのに金額1万ちょっととコスパの良いルーターです。
またデザインもコンパクトでシンプルなので、置き場所を考えるときに選択肢が増えるというメリットもあります。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Wi-Fiルーターのおすすめ(マンション)
部屋数が多くなるマンションでは、扉や壁の障害物という悩みがあります。解決策としてアンテナの数、Wi-Fi6の強力な通信やビームフォーミングがあると便利です。
- 【NETGEAR】Nighthawk AX8 (RAX80)
- 【TP-LINK】Archer AX73/AX5400
- 【BUFFALO】WXR-6000AX12S
【NETGEAR】Nighthawk AX8 (RAX80)
Wi-Fi6に対応していて4804 + 1147Mbpsのスペックがあり、メッシュ機能はないのですが家の中心におけばこのルーターだけで家中に電波を届けられます。
デザインでは好き嫌いが分かれてしまうかもしれませんね。壁などの障害物にも強く、複数台が接続しても通信速度が落ちにくくユーザーからも高評価なルーターです。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ |
【TP-LINK】Archer AX73/AX5400
Wi-Fi6に対応しており4804 + 574Mbpsのスペックで、アンテナが外付けというところがポイントです。機能性も十分ありビームフォーミング、メッシュWi-Fi、IPv6対応しています。
距離が離れてしまうと通信速度は落ちてしまいますが、アンテナの角度を調整して届けたい方向へ向ければカバーできるでしょう。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
【BUFFALO】WXR-6000AX12S
Wi-Fi6に対応しており、4803+1147MbpsのスペックでNURO光などの高速通信を契約している方にもオススメです。10GB対応しているLANポートがついているので高速回線も対応できます。
10台同時接続をしても通信速度の低下率が少ないので、3階建てや3LDKや4LDKのマンションでもストレスなく通信ができるルーターです。高価格ではありますが機能も充実してるので文句なしの逸品です。
ビームフォーミング | MU-MIMO | バンドステアリング | トライバンド | IPv6 | メッシュWi-Fi |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Wi-Fiルーターを設置する場所
Wi-Fiルーターを設置する場所は誰もが通る悩みの種で、目立つ場所に起きたくないけど電波が悪くなるのもイヤですよね。
それぞれの家の間取りや造りでベストな場所は変わってはきますが、置かないほうがいい場所というものがあります。
- 電子レンジやテレビなど電波を発する場所
- 鏡や反射する場所
- 水場の近く
Wi-Fiの電波はかなりデリケートで、家電からでる電波の影響も受けますし鏡や水にも弱いのです。推奨される置き場所は床から1、2メートルの高さで家の中心です。
ならどこに置くのが正解なの?と思いますが、各家庭の中で試行錯誤して通信環境でストレスを感じない場所を見つけるしかないでしょう。筆者はお風呂の天井裏がベストな場所でした。
Wi-Fiルーターのおすすめは推奨より余裕を持たせる
いかがでしたでしょうか。Wi-Fiルーター選びで失敗しない為には、家の間取りや接続台数、回線の種類など各家庭の環境によって様々なのでおすすめも変わってきます。
たくさんのWi-Fiルーターがありますがあなたの使用用途を一度確認してみて、今回の記事の内容を参考にして適したネットワーク環境を整えていきましょう。
機能や通信速度が高性能になれば値段も上がりますが、今までスマホで見ていた動画もストレスなくみんなで大画面で見ることができます。
2LDKに住んでいれば、3LDK対応が可能なルーターにして余裕を持たせると失敗の確率はすくなります。ぜひ素敵なWi-Fi環境を構築していってください。