あなたは「自分の強みは何か」と聞かれて、すぐに答えらますか?
転職する時には「自己PR」を書く必要があります。書き方もよくわからないし、なにより「自分の強み」がわからないので、いざ言われると何を書けば良いのか迷ってしまいますよね。
この記事では、転職で相手に「採用したい」と思ってもらえる自己PRの書き方について説明しています。この記事を読めば、自分の強みを知る考え方がわかり、相手に伝わる自己PRが書けるようになるでしょう。
記事の最後には自己PRの例文が掲載されているサイトも紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1679681)
自己PRは何を書けば良いの?
自己PRには一体何を書けば良いのでしょうか。書き方を考えるその前に、まずは何を書くのかを決めなければいけません。
結論から言うと、自己PRに書く主な内容は以下の2つになります。
- 自分の強み
- 企業のニーズとの一致点
企業もなるべく自分達のニーズに合った人材を探しています。それは経験やスキルだけでなく、コミュニケーション能力などの人間性も含んでいます。
自己PRは面接等の前に、そういった人間性や企業との適合性を確認するために使用されます。
自己PRはどう書けば良いの?
次に、自己PRをどう書くか考えてみましょう。自己PRは一般的に、履歴書や職務経歴書に書くことになります。
自分の強みがきちんと相手に伝わるようにするには、「読みやすい」「わかりやすい」「説得力のある」書き方が必要になるでしょう。
相手に伝わる書き方をしたい時におすすめなのが、「PREP法」です。PREP法は以下の頭文字を取っています。
- P=Point(結論)
- R=Reason(理由)
- E=Example(事例、具体例)
- P=Point(結論を繰り返す)
PREP法はまず結論を伝え、その後に根拠となる理由、事例を述べて最後に再び結論を述べるという文章構成の型です。PREP法を用いることで、自分が伝えたいことがはっきり伝わる構成になるでしょう。
「強み」と「長所」の違い
ところで「自分の強み」を書く必要があると説明しましたが、「自分の強み」とはどのようなものを指すのでしょうか。「長所」ならわかりそうですが、「強み」と「長所」は違うのでしょうか。
転職で使われる「強み」とは、相手にメリットを与えることができる長所のことを言います。たくさんある長所の中の一部だと考えられるでしょう。
それに対して「長所」は、自分の優れているところを言います。相手にとってメリットがあるかないかは関係ありません。
転職は相手となる企業のニーズと合致しなければ採用してもらえないので、自己PRに「自分の強み」を書いてアピールしなければいけないということになります。
採用される自己PRの書き方3つの手順
ここまでの説明で、自己PRは『自分の強み』や『会社のニーズとの一致点』を『PREP法』で書くのが良いとわかりました。
ここからは、それらをもっと深堀りして具体的に考えていきましょう。具体的に考える自己PRの書き方の手順は以下の3つになります。
- 自分を知る
- 相手を知る
- 文章の書き方を知る
まずは「自分を知る」で自分の強みをイメージ・言語化し、「相手を知る」で転職したい企業のニーズとの一致点を見つけます。
そして「文章の書き方を知る」でわかりやすい文章を作成するという順番で進めていきます。次の章から1つずつ、順番に見ていきましょう。
自己PRの書き方① 自分を知る
自己PRを書く手順の1つ目は「自分を知る」です。まずは自分の強みを見つけるために、「自分の棚卸し」をしましょう。
「自分の棚卸し」をする時に考えることは、以下の3点になります。
- 何をやってきたか(過去)
- 何ができるか(現在)
- 今後どうしていきたいか(未来)
何をやってきたか(過去)
生まれてから今までをふり返って、自分の価値観や長所、短所などを考えてみましょう。ふり返る内容は以下のようなことです。
- 生い立ち
- 楽しかったこと・辛かったこと
- 成功体験・失敗体験
- 身につけた経験や知識・資格など
何ができるか(現在)
過去をふり返ることで、今の自分がどんなことができるかわかるようになります。こうやってふり返ると、自分が思っているよりもできること・良いところが多いと感じられるでしょう。
過去の自分と比較することで自分の成長が感じられ、自分が大切にしている価値観の軸のようなものが見えてくると思います。
今後どうしていきたいか(未来)
自分の価値観がわかったら、その価値観をもとに自分が今後どうしたいか、どういう人生を歩みたいかをイメージしてみましょう。
自己PRを書くことも大切ですが、転職は自分の人生の転換点でもあります。せっかくの機会ですので、自分の将来についても考えてみましょう。
自己PRの書き方② 相手を知る
自己PRを書く手順の2つ目は「相手を知る」です。冒頭にも書きましたが、転職できるかどうかは採用する相手が決めることです。
そのため、企業がどんな人材を求めてるのか(企業のニーズ)を知り、自己PRが企業のニーズに合っているかを確認しなければいけません。会社によって自己PRを修正する必要も出てくるでしょう。
私の転職の経験を例にすると、その会社が他社と差別化しているポイントについて「どうやったらこんなことができるのか」と話題にあげたことで目に留めてもらったことがあります。
自分が相手に興味を持つことで、相手からも興味を持ってもらえます。しっかりリサーチして、興味を持ってもらえる自己PRを考えてみましょう。
自己PRの書き方③ 文章の書き方を知る
自己PRを書く手順の3つ目は「文章の書き方を知る」です。PREP法を用いて書くことをおすすめしましたが、それだけでうまく書けるかというと難しいでしょう。
ここでは、読みやすい自己PRを書くより具体的なテクニックを説明します。3つありますので1つずつ説明していきます。
- わかりやすい言葉で書く
- 改行、空欄を設けて余白を作る
- 数字を使って説得力を出す
わかりやすい言葉で書く
とにかく「わかりやすい表現」を意識しましょう。当たりまえだと思うかもしれませんが、自分がわかっているからと専門用語を並べてしまう人は意外と多いです。
また「アジェンダ」「ファシリテーション」などの『ビジネス用語』をやたら使いたがる人もいますが、相手がその言葉を理解していない可能性もあります。専門用語やビジネス用語は最低限の使用にとどめましょう。
改行・空欄を設けて余白を作る
履歴書や職務経歴書の書式にもよりますが、文章を詰めて書き過ぎると相手は読みたくないと感じてしまいます。改行・空欄を使い、適度に余白を作りましょう。
同様の理由で、漢字とひらがなとのバランスも見てみましょう。漢字ばかり詰め込んでしまうと、相手は読む気がなくなってしまいます。
数字を使って説得力を出す
数字を使うとイメージが明確になり、説得力を出すことができます。「セミナーで〇〇の話をしました」よりも「200名が参加するセミナーで40分、〇〇の話をしました」の方がより具体的にイメージできるでしょう。
相手がより具体的にイメージできるように、表現方法を工夫してみましょう。
自己PRの書き方を実際にやってみる【具体例】
上で説明した自己PRの書き方を使って、実際に文章を組み立ててみましょう。
例として、『自分を知る』でわかった自分の強みが「コツコツ継続してできること」だとしましょう。そして、就職したい企業が求める職種が「データ分析」だとします。
以上の条件をPREP法で組み立てると、以下のようにできます。
P ⇒ 私の強みである「コツコツできる継続性」を貴社で生かしたい。
R ⇒ 貴社のデータ分析という仕事は、毎日の数字の積み重ねが大切。
E ⇒ 大学から7年間日記を書いていて、積み重ねが大事だと考えている。
P ⇒ 貴社で私の強みである「継続性」を生かして働きたい。
説得力が出るように数字も入れてみました。PREP法を使うことで、意外と簡単に説得力のある自己PRが組み立てられたと思いませんか。
実際に書く際には、最後に誤字や脱字がないかもしっかり確認するようにしましょう。
まだ書けない!もっと自分の強みを知るには
ここまで自己PRの書き方について説明しきましたが、「自分の強み」を知るのは慣れないととても難しく感じるでしょう。「思ったようにうまくできない」と悩むかもしれません。
そもそも、自分の強みは普段当たりまえにしていることなので、自分ではなかなか気づくことができないものです。
そんな時は、おもいきって家族や友達など周りの人に聞いてみましょう。自分が思っている自分のイメージと、他から見た自分のイメージは違うことが多いです。
また、『クリフトンストレングス(旧:ストレングスファインダー)』という強みを知るオンラインツールもあります。興味があれば使用してみることをおすすめします。
まとめ:自己PRの書き方でうまく自分を知ってもらおう
今回は転職時にアピールできる自己PRの書き方についてご説明しました。
人生の中で仕事が占める割合はとても大きいです。会社員が1日24時間のうち8時間前後を仕事に使っていることでもそれは明らかでしょう。
また、人はまわりの環境や人間関係に大きく影響されます。自分を見つめてやりたいことを知り、まわりにも自分の強みを知ってもらって気持ちよく働けるようにしましょう。
最後に、この記事で紹介した以外にも参考になる例文が掲載されているサイトを紹介します。シチュエーション別や強み別に整理されていますので、参考にして自己PRの精度を上げていきましょう。