離職票は似たような書類が多くあり、発行もどのようにすればよいか分かりづらいですよね。
しかし離職票を発行していないと、受けられるはずの失業手当を貰うことができないのです。
この記事を読んでいただくと、退職者が離職票を発行するために必要なことや発行時のトラブルの対処法を知ることが出来ますので、是非参考にしてみて下さい!
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e7%a9%ba%e6%ac%84-%e8%ab%96%e6%96%87-%e3%83%9a%e3%83%b3-%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%92%e3%83%bc-792125/)
離職票とは
離職票とは離職を証明する公的な書類であり、正式には「雇用保険被保険者離職票」と呼ばれています。
離職票は会社を退職した際にハローワークの求職申し込みや失業手当を受ける際に必要な書類であり、これがなければ手続きを進めることが出来ません。
離職票を発行するのはハローワークですが、企業から個人に対して渡されます。
届け出や期限が定められているため、忘れないように手続きをしましょう。
離職票はなぜ必要?
離職票が必要な理由は上記した通り、雇用保険加入者がハローワークで失業手当などを受けるために必要だからです。
離職票の役割を知らないまま退職してしまい、後悔してしまわないように注意しましょう。
しかし一方で、会社を退職して無職になるのではなく、すぐに新しい会社に転職する場合は離職票は必要ありません。
59歳以上の場合は、本人の希望に関わらず、会社によって離職票の発行手続きが行われます。
離職票と離職証明書の違い
退職する際に関連する書類で、離職票と似たものに離職証明書があります。
これは正式名称が「雇用保険被保険者離職証明書」であり、企業が離職票を発行するためハローワークに提出する書類なのです。
企業は社員が退職した翌日から10日以内に「雇用保険被保険者資格喪失届」と「離職証明書を提出しなければいけません。
離職証明書の一部を離職票として使用しますが、特に退職者は手続きする必要のない書類であると覚えておきましょう。
離職票と退職証明書の違い
また離職証明書だけでなく、離職票と似た書類に退職証明書というものも存在します。
退職証明書は退職したという事実を証明した書類であり、企業が作成・発行を行います。
退職証明書は転職活動で企業から提出を求められた場合や、国民健康保険や国民年金の加入手続きの際に離職票の代替手段として利用できます。
退職証明書が必要な場合は、企業に対してその意向を伝えて発行を依頼しましょう。
離職票は2種類存在する
退職する際にハローワークから発行される離職票には「(雇用保険被保険者)離職票1」と「(雇用保険被保険者)離職票2」の用紙が存在します。
離職票1は被保険者の番号や氏名、離職年月日が記載されている、雇用保険の資格喪失を通知する書類です。
離職票2は会社都合や自己都合といった退職理由や被保険者期間、賃金の支払い状況などを通知する書類です。
次の項目からはどのように離職票を交付されるのかについて詳しく紹介しますね。
離職票がどのように交付されるのか
まず初めに雇用保険に加入していなければ失業手当を受け取ることが出来ないため、加入しているかどうかを確認しましょう。
これは雇用保険が給料から天引きされているか、「雇用保険被保険者証」と「資格取得確認等通知書」をもらっていれば確認することができます。
次に行わなければいけないのは離職票の発行を会社に依頼することであり、依頼方法は会社ごとに異なるため注意が必要です。
その後は会社が離職証明書をハローワークに提出し、ハローワークから交付された離職票を会社が退職者に送付することで受け取ることができます。
離職票1の書き方
離職票1で退職者が書き加えるのは個人番号(マイナンバー)と求職者給付等払渡希望金融機関指定届の部分です。
個人番号は情報漏洩を防ぐために窓口で本人が書く必要があり、マイナンバーカードや個人番号通知書住民票で確認することが出来ます。
求職者給付等払渡希望金融機関指定届は振込んで欲しい口座を記載する欄ですので、キャッシュカードや通帳を準備しましょう。
この欄については窓口で書く必要はなく、自宅で書いても問題はありません。
離職票2の書き方
離職票2で書く必要がある部分は「離職理由」「離職者本人の判断」「具体的事情記載欄(事業主用)」であり、署名と捺印も行わなければなりません。
「離職理由」は選択肢が複数あるのでその中で該当するものを一つ選び、離職者記入欄に〇をつけましょう。
「離職者の本人の判断」は事業主が〇を付けた部分に対して異議が「あり」か「無し」を選んで〇をつける欄です。
「具体的事情記載欄(事業主用)」は事業主が書いたものが事実と異なる場合は離職理由を具体的に書く必要があります。
離職票の発行におけるトラブルとは
離職票の発行におけるトラブルとして離職票が発行されないことや離職理由が異なることに注意しましょう。
離職票が発行されないのは、申請手続きや郵送を忘れている場合や、故意に申請を行っていないケースも考えられます。
会社に問い合わせてみて、何度問い合わせても対応してもらえない場合は弁護士やハローワークに相談することが可能です。
離職理由が異なる場合は、失業手当や受ける期間に影響を及ぼしてしまいますので、必ず異議を申し立てましょう。
必要な手続きを行って離職票を発行しよう
このように、離職票は退職者がハローワークから失業手当を受けるにあたって必要な書類です。
退職する前に会社に対して離職票の依頼を行って、ハローワークに離職証明書を提出してもらうようにしましょう。
また、離職票が届かなかったり記載内容が異なるなどのトラブルに注意して、解決されない場合は弁護士への相談や申し立てを行う必要があります。
離職票の手続きを行って失業手当を受け取り、次に向けての準備を進めましょう。