「失業保険ってどんな制度なの?」「どんな手続きをしたら受け取ることができるの?」
このように”失業保険”について何も分からないと悩んでいませんか?
国の保証制度はとても分かりにくいですが、知らないと損をしてしまうものばかりです。
今回は、失業保険について基本的な内容を分かりやすく解説していきます。失業保険について一から知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e8%b5%b7%e5%8b%95-%e4%bb%95%e4%ba%8b-%e4%ba%ba-%e5%ad%a6%e7%94%9f-849804/#content)
失業保険とは?
失業保険とは、「失業中の生活を心配することなく、1日でも早く再就職するために支給される保険」です。
雇用保険の一つで、基本手当と言います。ハローワークなどでは、失業保険ではなく、基本手当と書かれていることが多いのでこちらで覚えておきましょう。
雇用保険は、強制保険制度です。そのため、雇い主は必ず従業員に保険を加入させなければいけないため、ほとんどの人は加入しています。
雇用保険は他にも、求職者給付や就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付、育児休業給付、雇用保険二事業給付があります。
失業保険の受給条件とは?
(出典画像:https://pixabay.com/ja/photos/%e3%83%81%e3%82%a7%e3%83%83%e3%82%af%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%88-%e4%b8%80%e8%a6%a7-2945401/#content)
次に、失業保険の受給条件について確認していきましょう。受給条件は、大きく分けて3つあります。
- 就職する意思があり、いつでも就職できる
- 求職活動をしても、就職できない
- 雇用保険に1年以上加入している(例外あり)
失業保険を受け取るには、上記3つの条件を満たしておく必要があります。
そのため、それぞれの内容をもっと詳しく知る必要があります。次からは、受給条件の詳細について解説していきます。
失業保険の受給条件:就職する意思があり、いつでも就職できる
一つ目の条件は、「就職する意思があり、いつでも就職できる」ことです。
失業保険は、再就職を促すための保険制度です。そのため、就職する意思がない人には支払われません。
また、いつでも就職できるような状態でない人は、以下のような場合が該当します。
- 病気やけがで離職した場合
- 妊娠・出産・育児で離職した場合
- 定年退職や自主退職で、しばらく休養しようとしている場合
- 結婚などにより家事に専念する場合
上記のような場合は、すぐに離職しても就職できる状態ではないと判断されて、失業保険を受給することはできません。
いつでも就職できるような状態にない人の中でも、他の公的保険や対策が設けられていますので安心してください。
病気やけがで離職する場合は「傷病手当金」が支給されます。
また、出産後再び働きたいという意思のある人は、「特定理由離職者」として、失業給付金の受給を最長3年間延長できます。
失業保険の受給条件:求職活動をしても、就職できない
2つ目の条件は、「求職活動をしても、就職できない」ことです。本人の努力では、どうにもならないときに受給できます。
失業保険を受給中は、月2回以上の求職活動をしていることを証明しなければいけません。
そのため、求職活動は「ハローワーク」や「厚生労働省が認めた職業紹介所」を利用して、再就職先を探します。
求職活動をしていない場合は、就職する意思がないと判断され、受給資格に該当しないので必ず求職活動をしましょう!
失業保険の受給要件:雇用保険に1年以上加入している
3つ目の条件は、「雇用保険に1年以上加入している」ことです。さらに、もう少しだけ条件があるので、確認していきましょう。
自己都合退職の場合、離職日より2年前の期間のうちに雇用保険に1年以上加入していることが必要です。
特定受給資格者または特定理由離職者に該当する場合は、離職の日以前1年間に雇用保険加入期間が通算して6ヶ月以上ある特定受給資格場合受給できます。
倒産・解雇により失業してしまった場合は、特定受給資格者または特定理由離職者に該当するので、下記リンクより項目を確認してみましょう。
失業保険を受給する方法は?
(出典画像:https://pixabay.com/ja/photos/%e8%aa%ad%e3%82%80-%e5%b7%a5%e5%a0%b4-%e3%83%8d%e3%82%a4%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%bc-%e8%91%89-3355230/#content)
ここでは、失業保険を受給するまでの手順について解説していきます。
失業保険を受給するための手順は、以下の5つのステップがあります。
- 退職前に”離職証明書”を受け取る
- ハローワークで失業保険の手続きを受ける
- 雇用保険の説明会に参加する
- 失業認定日にハローワークに行く
- 次の認定日までに、2回以上の求職活動を行う
受給するまでに時間を要するので、早めに行動をしておくのが良いでしょう。
次からは、受給方法についてそれぞれの手順を詳しく解説していきます。やり方が分からない人は参考にしてみてください。
失業保険の受給方法①:退職前に”離職証明書”を受け取る
まずは、失業手当を申請するための書類をそろえていきましょう。必要な書類は以下の通りです。
- 雇用保険被保険者証
- 離職証明書
- 証明写真2枚
- 本人確認書類
- 預金通帳
- マイナンバー確認書類
- 印鑑
このうち、準備に最も時間がかかるのが「離職証明書」です。発行を依頼してから手元に届くまで、10日~2週間ほどかかります。
そのため、失業保険を受給するのであれば、早めに依頼を出しておきましょう!!
失業保険の受給方法②:ハローワークで失業保険の手続きをする
必要書類が揃ったら、退職後にハローワークで失業保険の受給手続きをしましょう。
ここで、注意したいのは自分が住んでいる地域を管轄しているハローワークに提出する必要があります。
最寄りにあるハローワークが自分の住んでいる地域を管轄しているとは限らないので、必ず確認をしてください。
確認方法は、厚生労働省の公式ホームページから確認することができます。以下のボタンから、確認してみてください。
失業保険の受給方法③:失業保険の説明会に参加する
失業保険が受理されると、1週間ほどで「失業保険説明会」の案内が届きます。
説明会では、失業保険の受給方法やハローワークの利用方法について、約2時間ほどかけて説明を受けます。
必ず参加し、聞き逃さないようにメモを取るようにしましょう。また、不明点があれば適宜質問をして、わからないことがないようにしましょう。
この時に、雇用保険受給資格者証としおりがもらえます。今後も、使うことがあるので、大切に保管しておきましょう。
失業保険の受給方法④:失業認定日にハローワークに行く
説明会に参加後、約3週間後に初回の失業認定日がやってきます。その日に、以下のことを確認します。
- 現在仕事についていないこと
- 現在求職活動をしていること
- 今すぐ働き始められる状況であること
上記の内容を証明するための書類を期間までに集めておきましょう。確認することができたら、失業認定を受けることができます。
この時は、必ず雇用保険受給資格者証を持っていき、本人がハローワークの窓口に行きましょう。
失業保険の受給方法⑤:2回以上の求職活動を行う
初回失業認定日から4週間後に、2回目の失業認定日があります。その日は必ずハローワークに向かいましょう。
自己都合退職の場合は、3ヶ月の待機期間があるため、その期間が終了してから2回目の認定日となります。
2回目の失業認定日までに、2回以上の求職活動をしなければなりません(自己都合退職の場合は、3回以上となる)。
求職活動として認められるものは以下のものがあります。以下のものを期間内に2回以上実行しましょう。
- 求人に募集する
- ハローワークで職業相談や職業紹介を受けること
- ハローワークなどが実施する講習やセミナーに参加すること
- 民間職業紹介所や労働者派遣事業所が実施するセミナーや職業紹介を受けること
- 公的機関が実施する講習やセミナー、企業説明会へ参加すること
- 再就職につながる国家試験や検定などを受けること
失業保険と一緒に知っておきたい「再就職手当」について
最後に、失業保険を申請するのであれば「再就職手当」のことも知っておきましょう。
再就職手当とは、「失業手当を受給している人が、安定した職業へ着いた場合に支給される手当」です。
要は、就職お祝い金のようなものです。失業保険の給付日数が、3分の1以上残っている場合に支給されます。
初回の説明会でもらう「受給者のしおり」の中に、再就職手当の受給資格や受給方法について記載してあるため、必ず確認をしましょう!
失業保険の受給条件と受け取り方法のまとめ
この記事では、失業保険の受給条件と受け取り方法について解説してきました。
失業保険は、以下の項目に該当する人であれば受給することができます。
- 就職する意思があり、いつでも就職できる
- 求職活動をしても、就職できない
- 雇用保険に1年以上加入している
精神的に疲れてしまい一定の期間休みたい方、自分のスキルアップのために集中して短期間で資格を取りたい方などにおすすめです。
失業保険を上手に利用し、損をしないようにしましょう。ここまで読んでいただきありがとうございました。