近年、社会的にもニーズの高い登録販売者。「目指したいけど、登録販売者にはどうやったらなれるの?医薬品の試験とか難しそう…受験資格もとかあるのかな?」って疑問もありますよね。
そこで、今回の記事では登録販売者のなり方やどんな人が向いているのか、登録販売者の5つのメリットと試験の難易度や内容などの詳細についてお伝えします。
この記事を読むことで、登録販売者になるための具体的な手順や試験の詳細、おすすめの勉強方法が知れて、登録販売者になるためにあなたが今すぐ取るべき行動が分かりますよ。
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求人多数!登録販売者は「薬のスペシャリスト!」
登録販売者は、一般医薬品の中の第二類医薬品と第三類医薬品を販売できる資格です。薬剤師と同じく一般医薬品を販売できる専門職で、危険度の高い第一類医薬品をのぞいた医薬品の約9割以上を販売できます。
働く場所も、最近は医薬品を扱くお店が増えているので幅広い場所で活躍できます。
例を挙げると、薬局やドラッグストアの他にホームセンター・コンビニエンスストア・スーパー・医薬品通信販売のテレフォンオペレーター・介護サービスなど様々です。
登録販売者は薬剤師より人件費が抑えられるので、積極的に採用したい企業が増えてきています。以下に、医療従事者専用の求人サイトを載せているので、どんな求人があるのかぜひ確認ください。
登録販売者になるための3手順
この項目では、登録販売者のなるための3手順を順に紹介していきます。
- 登録販売者の資格を取る
- 合格した後に販売従事登録をする
- 独立する場合は実務従事証明書が必要
登録販売者の資格を取る
販売登録者になるには、登録販売者資格を取る必要があります。毎年、各都道府県で年1回行われてるので、まずは勉強して試験に合格しましょう。
合格した後に販売従事登録をする
登録販売者の試験に合格した後は、販売従事登録が必要です。この登録をしないと、登録販売者として働けないので忘れずに行いましょう。販売従事登録をする際に必要な書類は、以下の5つです。
- 販売従事登録申請書
- 医師の診断書
- 戸籍謄本
- 使用関係を示す書類
- 試験の合格通知書
この5つの書類の提出先は各都道府県になり、郵送でも提出可能です。申請から約2週間で「販売従事登録証」を入手できます。また、登録手数料には7,000~10,500円が必要です。
独立する場合は実務従事証明書が必要
また、登録販売者の試験に合格して販売従事登録をした場合でも、すぐに登録販売者として働けるとは限りません。
登録販売者として一人で販売をするには、過去5年以内に2年以上(月80時間以上)の実務経験が必要です。そのため、実務経験がない場合は働き始めて2年が経つまでは研修中という扱いになります。
研修中は、店舗管理者・店舗代行者・薬剤師などの条件を満たしている登録販売者の管理下で指導を受けることで、医薬品を販売することができます。
実務経験が2年以上になれば実務従事証明書の申請が可能ですので、各都道府県で申請をしましょう。
登録販売者に「向いてる人」「向いていない人」
登録販売者が自分に向いているのかも気になりますよね。そこで、この項目では登録販売者に向いている人・向いていない人の特徴を説明します。
- 健康に興味や関心がある人
- 勉強し続けることができる人
- 責任感がある人
- 親身にお客様の話を聞き提案できる人
- コミュニケーションが苦手な人
- 健康に興味がない人
- 店舗スタッフとして働きたくない人
登録販売者に向いている人
登録販売者に向いている人は、以下の4つの特徴を持っています。
- 健康に興味や関心がある人
- 勉強し続けることができる人
- 責任感がある人
- 親身にお客様の話を聞き提案できる人
上記のように健康維持に興味があり、最新情報を勉強し続ける好奇心や正確な薬を選ぶ責任感を持ち、お客様に寄り添える人は向いています。
登録販売者に向いていない人
向いていない人は、人とのコミュニケーションが苦手な人や健康に興味がない人、レジ打ちや発注業務などの店舗スタッフとして働きたくない人です。
登録販売者は、お客様のお薬を選ぶアドバイスや相談に乗るのが主なお仕事なので、コミュニケーション能力は必須になります。
また、人としての誠実性やレジ打ちの正確性、事務作業での集中力や医薬品の知識の向上心も必要です。
狙い目!登録販売者のうれしいメリット5選
ここでは登録販売者のメリットを5つ紹介します。一つずつ見ていきましょう。
- 資格取得などで収入アップできる
- 昇進しやすい
- 就職や転職で有利になる
- ライフスタイルに合わせた働き方を選べる
- 将来的に独立開業することも可能
資格取得などで収入アップできる
登録販売者の資格を取得することで、毎月の収入を増やすことができます。以下は、資格がない場合とある場合の給料を比較したものです。
資格の有無 | コンビニエンスストア | 調剤薬局 | ドラッグストア |
資格あり | 21~31万円 | 21~29万円 | 20~25万円 |
資格なし | 18~24万円 | 19~26万円 | 18~25万円 |
このように、資格を取ることで年間数万円の収入アップにつながります。時給も高くなりやすく、資格がない状態で働くのと比べて効率的に稼げます。
昇進しやすい
ドラッグストアなどで働いてる場合、店舗管理者を目指すことも可能なのでキャリアアップに繋がります。
また、店舗管理者になるには登録販売者資格を持っていることが必須条件です。
就職や転職で有利になる
医薬品を販売するには、薬剤師か登録販売者を雇う必要があります。そこで、近年では薬剤師より人件費が抑えられる登録販売者を、積極的に採用したい企業が増えているのです。
また、薬局やドラッグストア以外でも製薬会社の営業職や保育園、介護施設でも専門知識を生かした適切な処理も可能です。
ライフスタイルに合わせた働き方を選べる
登録販売者には年齢制限や学歴などの受験資格がないので、誰でも受験できる資格です。ですので、結婚や出産などでライフスタイルが変わった場合でも、資格の取得を目指せます。
またパートなどの短時間勤務の求人も多く、働く時間帯を幅広く選べるのも魅力の一つです。
将来的に独立開業することも可能
登録販売者は、実務経験などの条件を満たせば店舗管理者にもなれます。また、独立開業することによって、高収入を得ることもできます。
開業許可や販売許可を取得できれば、登録販売者資格を生かした新しい仕事を始めることも可能です。例えば、保険薬局指定や薬局開業許可をとれば調剤薬局を経営することもできます。
そんなメリットの多い登録販売者。ですが「実際資格取得したら稼げるの?」と、お給料面も気になりますよね。
次の項目では、雇用形態と働く場所に応じた平均月収を説明します。
稼げるの?登録販売者の平均年収は300~400万円!
登録販売者の給料は働き方や場所によってもらえる金額が違います。以下は、その違いで変わるお給料について紹介しますね。
- 正社員とパートを比べた場合
- 薬局とコンビニエンスストアを比べた場合
正社員とパートを比べた場合
ドラッグストアの正社員の場合は、平均月収20~27万円で年収は約300~400万円です。店長に昇格した場合は、月収35万円程度に上がります。
一方、パートの場合の時給は資格手当を含めて平均900~1200円です。ドラッグストアでは通常900円で深夜が1200円になります。
薬局とコンビニエンスストアを比べた場合
登録販売者は、働く場所によっても給料は変わります。薬局とコンビニエンスストアを比べてた場合、コンビエンスストアの方が高い給料がもらえます。
コンビニエンスストアは忙しいイメージがあるので敬遠する方が多く、その分登録販売者の雇用に苦戦しているため、給料が高いです。
次の項目では、登録販売者試験の詳細について説明していきますね。
登録販売者試験の内容・受験資格・難易度・日程は?
登録販売者の試験を受けたくても、受験資格の有無や努力次第で受かる難易度なのか気になりますよね。そこで以下では登録販売者試験の難易度や受験資格、試験の内容について解説します。
- 合格率40~50%!きちんと勉強すれば受かる難易度
- 登録販売者試験に受験資格はない!
- 登録販売者試験の内容は5つの項目で構成されている
- 登録販売者試験の日程は8~12月ごろ
合格率40~50%!きちんと勉強すれば受かる難易度
登録販売者の試験は、試験範囲を万遍なく勉強していれば合格できる難易度です。登録販売者試験の特徴として、「テキストの問題がそのままでること」や「常識的に考える」問題があります。
一問一問は簡単なのですが、各試験項目の出題数のうち3.5割以上の正答率が必要です。ですので、どの試験項目も万遍なく記憶しておかないといけません。
正答率の基準は、受験ブロックによって4割以上の場合もあるので確認しましょう。
また、制限時間240分で問題が120問あり、一問2分で解く必要があるので、リズムよく進めないといけません。合格には全体のうち7割以上の得点がいるので、コツコツ勉強しておくことが大事です。
登録販売者試験に受験資格はない!
登録販売者は、年齢や学歴、実務経験がなくても受験できます。かつては学歴や実務経験の条件がありましたが、今では受験料の1万3千円~1万8千円を支払えば受験できます。
登録販売者試験の内容は5つの項目で構成されている
登録販売者試験の試験内容は、「医薬品に共通する特性と基本的な知識」「人体の働きと医薬品」「主な医薬品とその作用」「薬事関係法規制度」「医薬品の適正使用・安全対策」の5つです。
問題数は5つの項目の全体で120問あり、制限時間は240分でマークシート方式で実技や記述の試験はありません。
問題は、「主な医薬品とその作用」のみが40問80分で、その他の項目は全て20問で制限時間は40分です。
試験項目 | 問題数 | 制限時間 |
医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20問 | 40分 |
人体の働きと医薬品 | 20問 | 40分 |
主な医薬品とその作用 | 40問 | 80分 |
薬事関係法規制度 | 20問 | 40分 |
医薬品の適正使用・安全対策 | 20問 | 40分 |
登録販売者試験の日程は8~12月ごろ
登録販売者試験は、各都道府県で毎年8~12月ごろに年1回行われます。受験する場所は、自分が住んでいる県でなくても大丈夫です。
また試験日程は各都道府県によって違うので、どうしてもその年度内に受かりたい場合は日程をずらして何回も受験するのもいいでしょう。
次の項目では、試験勉強を独学と通信講座で勉強した場合のメリットとデメリットについて紹介します。
勉強方法はどっちがいい?独学と通信講座のメリット・デメリット
「勉強方法は、独学と通信講座のどっちがいいのかな…」と、試験の勉強方法は悩みますよね。そこで、ここでは独学と通信講座のメリットとデメリットについて説明します。
- メリット:費用が抑えられる・自分のペースや好きなテキストで勉強できる
- デメリット:問題解決が難しい・自己管理の徹底が必要・テキスト選びが難しい
- メリット:短時間で効率的に学べる・勉強の時間や場所が選べる
- デメリット:独学に比べて費用がかかる
独学で勉強した場合のメリット・デメリット
以下では独学のメリット・デメリットについて説明していきますね。
- メリット:費用が抑えられること・自分のペースや好きなテキストで勉強できること
- デメリット:問題解決が難しい・自己管理の徹底が必要・テキスト選びが難しいこと
独学のメリットは費用が抑えられることです。独学だとテキスト代の3千円~5千円だけで勉強できます。また、自分のペースで自分に合ったテキストを選べます。
一方で、独学は一人で黙々と勉強を続ける根気強さが必要ですし、分からない問題に直面した時には自力で解決しないといけないです。また、独学が初めての場合は良質なテキストを選ぶことが難しいです。
独学で勉強する際のおすすめの本を以下に紹介していますので、参考にしてくださいね。豊富な図解やイラスト、重要な点は色付きなので見やすいです。
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通信講座で勉強した場合のメリット・デメリット
次に、通信講座で勉強した場合のメリットとデメリットについて説明します。
- メリット:短時間で効率的に学習できる・勉強の時間や場所が選べる
- デメリット:独学に比べて費用がかかる
メリットとしては学習期間が3~8カ月と短期間で学べて、試験に出やすい範囲がまとめられているので効率的に学習できることです。また、スクールに通う必要はないので勉強する時間や場所が選べます。
一方で、デメリットは3万5千円~4万5千円の費用がかかることです。
ですが、通信講座によってはもし不合格だった場合には全額返金してくれますので、リスクなく始められます。普段仕事や育児が忙しい人など、効率よく勉強したい方は通信講座がおすすめです。
不合格なら全額返金!資格取得におすすめな通信講座2選
この項目では、登録販売者の資格取得におすすめな通信講座を2つ紹介します。
- 資格のキャリカレ
- 生涯学習のユーキャン
資格のキャリカレ
資格のキャリカレでは、試験によく出る箇所や重要ポイントをまとめたテキストや映像講義があるので、効率よく学習ができます。ですので、初めての方でも3か月で合格が目指せますよ。
もし不合格だった場合、受講料は全額返金されますのでノーリスクで登録販売者資格を目指せます。
また、専任講師が手書きで添削してくれたり、通勤・通学中のすきま時間にウェブ学習ができたり、最大12か月は添削指導・質問指導が無料で受けられます。
受講料は、ネット申し込みだと税込み38,500円です。以下に講座のリンクを載せておきますね。
生涯学習のユーキャン
この講座は、一日60分で効率的に学習し最短6カ月で合格が目指せます。また添削は全部で7回あり、最大14カ月の添削指導・質問指導が無料です。
金額は、デジタルテキスト付コースで税込み49,000円です。生涯学習のユーキャンのリンクは以下に載せておきます。
また教育訓練給付制度という、支払った学費のうち20%(最大10万円)が支給される制度を使うとお得に学べますよ。
一定の条件を満たした方が、厚生労働大臣の指定する講座を受講し修了した場合に支給されます。受講される際は、自分にも当てはまるのかをぜひご確認くださいね。以下は2つの講座の特徴をまとめたものです。
通信講座の内容 | 資格のキャリカレ | 生涯学習のユーキャン |
最短合格日数 | 3か月 | 6か月 |
全額保証制度の有無 | 〇 | × |
添削指導・質問指導の無料期間 | 12か月 | 14か月 |
受講料 | 38,500円 | 49,000円 |
登録販売者になる際の3つの注意点
この項目では、販売登録者になる際に知っておきたい3つの注意点を紹介します。
- 正式な登録販売者になるには実務経験が必要
- 外部研修を受けないと医薬品を販売できない
- 立ち仕事が多い
正式な登録販売者になるには実務経験が必要
登録販売者試験に合格しても、すぐ正式な登録販売者になれるわけではありません。
登録販売者になるには、試験に合格した前か後に直近5年以内に2年以上(月80時間以上)の実務経験を積まないといけません。
外部研修を受けないと医薬品を販売できない
登録販売者として医薬品を販売するには、12時間以上の外部研修を毎年受ける必要があります。
立ち仕事が多い
登録販売者の仕事内容は、医薬品の知識の活用だけではありません。レジ打ちや品出しなど、業務中は基本立ち仕事なので、体力も必要です。
まとめ:登録販売者になるために、まずは資格を取ろう!
今回の記事では、社会的にニーズが高まってきている登録販売者について紹介しました。登録販売者になると、特に収入upや就職や転職で有利になり働き方も選べるので、メリットが多いです。
ですが、正式な販売登録者になるには試験に合格するだけではなく、過去5年以内に2年以上の実務経験が必要なので、目指す際には覚えておきましょう。
登録販売者試験の勉強方法には、もし不合格の場合は全額返済保証のあるノーリスクで効率よく短期間で合格できる通信講座もありますので、ぜひ活用してくださいね。