仕事を辞めたいと思い始めたけれど、何から手をつければ良いのか分からないですよね。
会社の就業規則にもよりますが、退職にはきちんとした手順があり、円満退社をするためにも確認をしておいた方がいいです。
当記事では仕事を辞めたいと思った時にやるべきこと、退職前の準備や転職のメリット・デメリットをまとめています。
この記事を読むことで仕事を辞めるための準備ができるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
(アイキャッチ出典:https://unsplash.com/photos/6dW3xyQvcYE)
仕事を辞めたいと思ったときに最初にやることとは
仕事を辞めたいと感じたときに、最初にやってもらいたいことを3つ紹介します。以下の作業をすることで、本当に今の仕事を辞めるべきかを客観的に判断することができます。
- 仕事を辞めたい理由を書き出す
- 辞めたい理由にランキングをつける
- 自分に解決できること、できないことを整理する
仕事を辞めたい理由を書き出す
仕事を辞めたいと考え始めたときに、最初にやるべきことは仕事を辞めたい理由を紙やスマートフォンに書き出してみることです。
職場で何が辛かったのか、何が理由で今の仕事を辞めたいのかを具体的に、箇条書きにすることで頭を整理することができます。
仕事を辞めたいと思っている時は冷静ではないことが多いので、まずは自分の素直な気持ちを書き出してみましょう。
辞めたい理由にランキングをつける
仕事を辞めたい理由を書き出した後に、その理由にランキングをつけて何が嫌なのかを明確にしましょう。
嫌なことにランキングをつけることで、本当は何に不満なのかを知ることができます。仕事を辞める動機につながり、頭がすっきりするのでぜひやってみてください。
自分に解決できること、できないことを整理する
辞めたい理由のリストを見て、自分に解決できることとできないことを整理してみましょう。
自分で解決できる問題が多いのであれば仕事を辞めて転職をする必要はないかもしれません。
しかし、自分では解決ができない問題が辞めたい理由の上位を占めている場合は、仕事を辞めて転職をすることで人生が少し楽になるかもしれません。
仕事を辞めたい人は退職のメリット・デメリットの整理を!
退職をするメリットとデメリットを整理して、仕事を辞めることのリスクをきちんと把握しておきましょう。
退職のメリット
退職をするメリットは大きく5つあります。ここではそれぞれのメリットについて深掘りをしていきます。
- 今の仕事のストレスから解放される
- 煩わしい人間関係がなくなる
- 心身を休ませることができる
- 時間に余裕を持つことができる
- 視野を広げることができる
今の仕事のストレスから解放される
仕事を辞めることができれば、長時間勤務や通勤ラッシュ、責任を負わなければならないプレッシャーなどのストレスがなくなります。
パワハラをしてくる上司に悩むこともなくなるので、仕事を辞めることで気持ちが楽になり、精神的に落ち着いた生活を取り戻すことができるでしょう。
煩わしい人間関係がなくなる
仕事を辞めたいと感じている人の多くは人間関係に悩んでいます。仕事を辞めてしまえば煩わしい人間関係から解放されて精神的に楽になります。
仕事は一人ではできないため、人間関係が原因で仕事を辞めたいと思っている場合は思い切って転職をすることで人間関係から脱出することができます。
心身を休ませることができる
長時間勤務や残業などで心と体が疲れ切っている人は仕事を辞めることで心身を休ませることができます。
働きすぎて鬱病などの精神疾患になる人はとても多く、仕事を辞めることで心の病に陥るリスクを減らすことができます。
時間に余裕を持つことができる
仕事を辞めた後は会社に行かなくていいので、時間に余裕が生まれます。朝早く起きる必要もなく、これまでできなかった長期旅行などに時間を使うことができます。
家族がいると遊んではいられないかもしれませんが、仕事をしていたときよりも自由な時間が増えることは間違いありません。
視野を広げることができる
仕事を辞めることで新しい会社や仕事に出会い、自分の視野を広げることができます。
1つの会社で働いていると、その会社の仕事内容や人間関係しか知ることができませんが、転職をすることで新たな人間関係や仕事に出会うことができます。
転職をすることに挑戦することは仕事に対する視野を広がり、新たな自分に出会えるチャンスでもあることを知っておきましょう。
退職のデメリット
仕事を辞めるデメリットをきちんと把握しておくことは大切です。主なデメリットは5つあります。
- 収入がなくなる
- 貯金が減る
- 社会的な信用を失う
- 家族からの理解を得られにくい
- 生活リズムが崩れる
収入がなくなる
当然ですが仕事を辞めれば収入がなくなり、経済的な問題に向き合わなければならなくなります。
仕事を辞めた場合は前職の給料の5〜8割をもらえる失業保険を申請することができますが、実際に金額が振り込まれるのは3ヶ月後ですし、手当は数ヶ月分です。
収入がない状態での生活はプレッシャーに感じるかもしれません。仕事を辞める前に少なくとも3ヶ月分の生活費は蓄えておくのがよいでしょう。
貯金が減る
仕事を辞めて収入がなくなった状態でも住民税や社会保険の支払い、家賃、光熱費、食費などの生活費はこれまでと同じように払っていかなければなりません。
仕事を辞めることで収入が途絶え、転職活動が長引く可能性も十分に考えられます。貯金が減るのは覚悟をしておく必要があるでしょう。
社会的な信用を失う
安定的な収入のある会社員は社会的な信用があり、簡単に賃貸契約を結べたり、クレジットカードの審査にも通ります。
しかし、仕事を辞めると「無職」になるので、これまで簡単にできていた契約ができなくなります。
書類の職業欄にも「無職」と書かなければならないため、恥ずかしい思いをすることになるかもしれません。
家族からの理解を得られにくい
仕事を辞めるという行為は家族から理解を得られにくいデメリットがあります。
家族からすると「仕事を辞めた後はどうするの?」という気持ちになるのは当然のことですし、収入がなくなることに不安を覚えるはずです。
家族の理解を得られるように、説得力のある説明ができるようにしておくことは大切なことです。
生活リズムが崩れる
毎日通勤することで朝起きる習慣がつき、生活にリズムが生まれます。しかし、仕事を辞めてしまうと「毎日が日曜日」になるため、これまでの習慣が必要なくなります。
仕事を辞めた後は自分で起きる時間や食生活について管理していく必要がありますが、それができずに生活のリズムが崩れ、不健康な生活をしてしまう人がたくさんいます。
仕事を辞めても生活リズムは崩さないように毎日規則正しい生活を心がけるようにしましょう!
今すぐ仕事を辞めたい人がやるべき4つの行動
仕事が辛くて今すぐに仕事を辞めたい人は以下の4つの具体的な行動をとり、退職に向けて準備をしましょう。
- 誰かに相談する
- 有給休暇を使って冷静に考える
- 退職後のやりたい仕事に向けて準備をする
- 無職期間の生活費を計算・確保する
誰かに相談する
自分だけで悩むと精神的に追い詰められ、元気が奪われていきます。勢いで辞めてしまうのを防ぐためにも誰かに一度は相談しましょう。
友人やパートナー、家族などに相談ができない場合はプロの心理カウンセラーに相談する方法もあります。
誰かに話を聞いてもらうことで心が楽になり、今の仕事を辞めなくても良いと思えるかもしれません。
有給休暇を使って冷静に考える
すぐに仕事を辞めたいと思っているのであれば、有給休暇を申請してすぐに休みましょう!
仕事を辞めたいと思っているときは感情的になっている可能性が高く、冷静に判断できない状態になっているかもしれません。
退職はキャリアや収入に繋がる大きな決断になるため、仕事から一時的にでも離れて心と体を休め、冷静に考えられる状態にしましょう。
退職後のやりたい仕事に向けて準備をする
今の仕事をしながら、副業でやりたい仕事を実際にやってみたり、勉強をしたりして準備をしましょう。
退職後にどのような仕事をやるのかイメージができていたり、目標を持っていた方が冷静に転職活動をすることができます。
今すぐに退職後の仕事に向けて準備をすることで前に進んでいる感覚になり、精神的に楽になるでしょう。
無職期間の生活費を計算・確保する
仕事を辞めた後にすぐに新しい仕事に就けるとは限りません。なので、無職期間の生活費を計算し、必要な生活費を確保しておきましょう。
生活費を心配しているようでは転職活動もうまくいきません。自分が安心するためにも、少なくとも3ヶ月間の生活費を確保しておくことをおすすめします。
仕事をすぐには辞めない方がいいケース
仕事を辞めたくても、すぐには辞めない方が良いケースが2つあります。ここで確認をしておきましょう。
- 同じ理由で仕事を辞めたことがある
- 仕事とプライベートの両立に悩んでいる
同じ理由で仕事を辞めたことがある
同じ理由で仕事を辞めたことがある場合は、自分自身の行いが今の辛い状況を作っている可能性があります。
例えば長時間勤務が自分の仕事の要領の悪さによるものであったり、人間関係が悪くなった理由が自分の不注意の多さによるものであったりした場合はすぐに辞めない方がいいです。
自分の行いを正すことで解決する問題なのであれば、まずは自分でやれることをやってみてからでも辞めるのは遅くありません。
仕事とプライベートの両立に悩んでる
仕事とプライベートの両立に悩んで仕事を辞めたいと思っている場合も一度冷静に考えてみましょう。
例えば、結婚して家事の負担が増えたり、親の介護が理由で心身の負担が大きくなり、仕事を辞めたくなることはあります。
家事代行などのサービスやサポート体制をしっかりと検討した上で仕事を辞めるかどうかを判断しましょう。
退職までの流れとスケジュール
退職するためには数ヶ月間の時間が必要です。ここでは退職までの主な流れやスケジュールを確認しておきましょう。
- 2ヶ月前:意思表示
- 1ヶ月前:退職日決定・退職願提出
- 1ヶ月〜3日前:業務の引き継ぎ
- 退職当日:会社の物品を返却・挨拶状の送付
- 退職後:退職金受領・保険等の手続き
基本的には会社をやめようと思っている1〜3ヶ月前に上司に退職の意思表示をし、業務の引き継ぎをして退職します。
退職前に有給休暇を消化したい場合には、その日数を含めてスケジュールを組む必要があります。なので、余裕を持って退職の手続きを進めていきましょう!
「仕事を辞めたい」と意思表示をする方法やマナー
仕事を辞めたいと意思表示をするときに意識をしておきたいマナーが3つあります。
- 繁忙期は避ける
- 退職の1〜3ヶ月前に上司にアポをとる
- 退職理由に不平不満を言わない
繁忙期は避ける
仕事を辞めたいと意思表示するタイミングは繁忙期を避けた方が良いでしょう。猫の手も借りたい時期に退職の意思表示をしたとしても、快く受け入れてもらえない可能性が高いです。
上司の都合がつきやすく、気持ちに余裕のある閑散期に意思表示をすることを最低限のマナーとして頭に入れておきましょう!
退職の1〜3ヶ月前に上司にアポをとる
退職の意思表示のタイミングは会社の就業規則によって異なりますが、退職の1〜3ヶ月前にするのが一般的です。
まずは直属の上司に「今後のことでお話があります。お時間いただけないでしょうか。」と口頭でアポをとるようにしましょう。
また、直属の上司以外の方に先に相談をしてしまうのはマナー違反です。会社の組織体系を尊重し、順序を踏んで相談をしましょう。
退職理由に不平不満を言わない
退職の意思表示をするときに、会社に対する不平不満を言わないようにしましょう。退職理由はあくまでも個人的な理由を伝えるようにした方が安全です。
退職理由に会社の不満や上司の不満を伝えてしまうと、「改善するから残ってくれ」と言われてしまったり、上司の機嫌を損ねる可能性があります。
退職理由は「今後はこの分野でこんな仕事をしていきたい」と前向きな気持ちを伝えるのが無難です。
【厳禁】仕事を辞めたいときにやってはいけないこと
仕事を辞めたいときに絶対にやってはいけないことが2つありますので確認をしておきましょう!
- 会社の不満をSNSに投稿する
- 無断欠勤をする
会社の不満をSNSに投稿する
会社に対して良い印象を持っていなかったとしても、不満をSNSに投稿するのは絶対にやめましょう。
不特定多数の人が見るSNSに会社の不満を書くと損害賠償に繋がる可能性があります。また、投稿した情報から個人や会社を特定する人も少なからずいるのも事実です。
SNSに不満を投稿すると大きな問題に発展する危険性があることを覚えておきましょう!
無断欠勤をする
無断欠勤が続くと懲戒解雇の処分が下る危険性があります。懲戒解雇になると離職票に「重責解雇」と記載され、転職活動に悪影響が出てしまいます。
無断欠勤によって人間関係が悪化し円満退社も難しくなるため、無断欠勤は絶対にやめましょう。
仕事を辞めたいのは甘え?転職した方が良いケースとは
仕事を辞めたいと思う理由は様々ですが、甘えとは言えないケースはたくさんあります。
例えばパワハラやセクハラなどのハラスメントや長時間労働によって退職を考えるのは甘えではありません。
また、コロナ禍によって会社の業績が悪化し、将来の見通しが立てられなくなって転職を希望する場合も甘えとは言い難いですよね。
自分ではコントロールできない要因によってストレスを感じている場合は転職した方がよいと考えられます。無理に今の仕事にしがみつく必要はありません。
転職は評価される時代!マイナス評価ではない!
転職はマイナス評価になるのではないかと思われがちですが、今の時代では転職は評価されるようになってきています。
これまでは1つの会社で社内価値を高めることが評価されてきていましたが、現在は自分のスキルを伸ばして自分の市場価値を伸ばすことの方が評価されています。
現代は転職の回数よりも「何ができるのか」が問われる時代に変わってきているため、自分の専門性を高めるための転職であればマイナス評価をされることはないと思っていいでしょう。
【まとめ】仕事を辞めたいなら我慢せずに辞めていい
仕事を辞めたいと思った時には、退職するメリット・デメリットを確認し、なぜ自分がその仕事を辞めたいのかを客観的に考えてみましょう。
転職をすることは決して悪いことではなく、むしろ自分の視野やスキルを伸ばすチャンスでもあります。我慢して今の職場にしがみつく必要はありません。
仕事を辞める決意ができたら辞めた後に何をするべきかを把握し、退職予定日の2〜3ヶ月前には上司に意思表示をするようにしましょう。
納得のいく退職と自分に合った新しい仕事に出会えることを願っています!