今退職代行を利用したいと思っている方は「引き継ぎ業務はどうなるんだろう」と気になるのではないでしょうか。引き継ぎは必要か、否かがわかると一歩踏み出しやすくなります。
もし引き継ぎが不要だとしてもトラブルになるのは嫌ですよね。この記事を読むと引き継ぎをしない場合に起こるトラブルと回避方法を知れます。
トラブルを回避して円満退社をできるように最後まで読んで参考にしてくださいね。
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/23539817
退職代行を利用するなら引き継ぎは必要ない?
原則として退職代行サービスを使う時は引き継ぎは必要ありません。労働者の義務に引き継ぎが含まれていないからです。とはいえ引き継ぎは完全に不要というわけではありません。
引き継ぎをしないと会社の事業や運営に支障が出る場合や、自分しか知らない業務情報があるときは引き継ぎが必要です。
また、就業規則に要引き継ぎとある場合も引き継ぎはしたほうがよさそうです。もし会社と話せるなら、どこまで引き継ぎが必要か相談し明確に決めることをお勧めします。
一般的な退職の流れと引き継ぎ業務について
退職代行サービスを理解する前に一般的な退職について振り返ります。まず、退職の意思を上司に伝え、退職日を設定します。
そして後任や退職までのスケジュールを相談します。詳細が決まったら退職届を提出します。そして引き継ぎ業務を行います。引き継ぎ期間は1〜2ヶ月を要します。
引き継ぎ業務は職種や会社によって変わりますが、引き継がないと仕事に支障をきたすことは引き継ぎします。例えば、営業であれば顧客情報や先方担当者の情報などを申し送ります。
退職代行のサービスのおさらい
退職代行サービスについておさらいをします。退職代行のサービス内容は労働者の代わりに退職の処理を行うことです。退職代行は10年以上前から実は行われていました。
元々は弁護士が賃金未払いや人手不足で退職を言い出せない方のために弁護士業務の一環として行ってました。
しかし、2018年に弁護士ではない退職代行業者がメディアで取り上げられた後から弁護士ではない代行業者が増えました。
退職代行のサービス概要
前述しましたが、退職代行のサービスは会社を簡単に辞めさせてもらえない人に代わりに退職の意思を伝えることです。退職届の作成や備品の返却はご自身で行います。
会社の環境が悪く退職の意向を話しづらかったり、無理に引き止められるというようなトラブルを避けたい人から需要があります。
退職代行のメリット・デメリット
退職代行のサービスの構造は非常にシンプルなものですがどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。それらを簡単に説明します。
まずはメリットから紹介します。次のボックスに退職代行のメリットをまとめています。ご覧ください。
- 退職の切り出しづらさがない
- 会社に行かずに退職できる
- 嫌な上司に会わずに会社を辞められる
- 上記から退職に関するストレスが軽減する
次はデメリットを紹介します。メリットとデメリットをよく比較して検討してみてください。以下のボックスにデメリットを記載してます。
- 利用したら退職するのにお金がかかる
- ボーナスがもらえない可能性がある
- 次の職場から前の職場にアンケートがいく可能性がある
- 有期雇用は利用できない可能性がある
退職代行を使い引き継ぎしない場合に起こるトラブルその1
ここからは引き継ぎをしない場合に起こりうる問題を紹介します。1つ目は「引き止め交渉をされる」です。
退職代行を利用するときは引き継ぎは不要と言っておきながら矛盾していますが、重要事項が引き継がれていない場合はそれを理由に交渉される可能性があります。
引き止め交渉で時間を取られないためにも最低限重要なことは引き継ぎをしておくのがベターです。
他にも人数不足が原因で引き止められる場合がありますが、労働力を確保するのは会社の責任なので代行業者を利用してスパッと辞めて大丈夫です。
退職代行を使い引き継ぎしない場合に起こるトラブルその2
2つ目は「退職金を減額される可能性がある」です。就業規則に引き継ぎを行うことが退職金を支払う条件に定められていた場合に引き継ぎをせず退職すると退職金が減額される可能性があります。
あくまでも可能性の話ですがないとは言えません。会社は退職金を支払う義務はないので最悪の場合、問題が拗れたら退職金をもらえなかったなんてこともあり得ます。
退職を考えたら就業規則をもう一度よく確認しましょう。就業規則に引き継ぎが必要とあったら引き継ぎは行いましょう。
退職代行を使い引き継ぎしない場合に起こるトラブルその3
3つ目は退職後に会社や取引先から「連絡が来る可能性がある」です。あなたしか知らない業務情報を後任に引き継いでいなかったために会社から連絡が来たという方もいます。
さらに取引先があなたの退職を知らず連絡してくるケースもあります。
せっかく会社を辞められても連絡が来るのは嫌ですよね。取引相手がいるなら、先方には会社を辞める旨と、後任は誰が担当するかを伝えておきましょう。
退職後に連絡が来るのを防ぐために、必要最低限の引き継ぎはしておくことをお勧めします。負担はかかりますが引き継ぎをしておくことで万が一の場合に自分を守れるでしょう。
退職代行利用時の引き継ぎ関連のトラブル回避法
トラブルや揉め事を避けるために回避方法をお伝えします。ひとつは退職を考えた時から退職までのスケジュールを考えることです。計画をしておくと引き継ぎの優先順位が決まります。
計画を立てたら一度退職代行業者や専門家に相談してみるのもいいと思います。相談する意図は退職代行に依頼した後の動きをシュミレーションするためです。
そしてもうひとつは「最低限の引き継ぎはしておく」です。引き継ぎをしないと先述したようなトラブルが起きかねません。どうしても難しい場合は引継ぎ書類を作成し提出しましょう。
とはいえ、無理はしないでください。退職代行を使わざるを得ないということは大変な状態だと思いますので、代行を使って引き継ぎなしで辞めたほうがご自身のメンタルに良いです。
退職代行を使った人の口コミ
退職代行を実際に利用した人はどんな口コミがあるのでしょうか。以下に退職代行を利用した人の感想をまとめてみました。
https://twitter.com/DJ_DirtyCakes/status/1500302701824860161
良い口コミと悪い口コミの両方がありますが利用する会社によって対応とサービスの質に違いがありそうです。複数の会社と相談して対応が良いところと取引をした方がいいですね。
退職代行業者の選び方は次の見出しで紹介していますのでご覧ください。退職代行を検討している方は参考になと思います。
こんな退職代行は要注意|後悔しない選び方を紹介
退職相談中の対応が悪いところは利用しないほうがいいでしょう。中には利用者に対して暴言をメッセージで送ってきたというケースもあります。
そして、退職代行には弁護士が行っているものと、弁護士ではない方が行っている会社があります。注意が必要なのは弁護士ではない代行業者は交渉行為を行うことができません。
交渉行為とは第3者が本人の意思として会社と話し合うことです。したがって退職日の決定や有給休暇の取得、未払いの残業代の請求などの交渉をすることはできません。
もし、あなたの労働環境が劣悪で賃金有給などの交渉も必要な場合は弁護士に相談しましょう。選び方のポイントは交渉をしてもらうか否かが判断基準になります。
まとめ|退職代行を利用しても最低限必要な引き継ぎはしよう
退職代行を利用しても完全に引き継ぎをしなくていいとは限りません。引き継ぎをしないことで問題になる可能性があります。
退職時のストレスやトラブルを軽減するために、退職代行を利用したのにトラブルになってしまっては意味がないです。
早く退職したいとしても必要最低限の引き継ぎはするのがベターです。引き継ぎが自分を守ることにつながります。どうしても難しい方は引き継ぎ書を作成しあとで提出しましょう。
退職の申し出を拒否されてしまった人や、圧力で退職を切り出せない人は退職代行サービスを使い引き継ぎなしで会社を辞めたほうがいいと思います。