保育士として転職したいと考えているけど、どの時期に転職するのがいちばん良いのかわからず、悩んでいませんか?
保育士は体力も精神力も必要とされる大変な仕事ですから、自分に合った職場環境でないと、同じ職場で働き続けるのは難しいですよね。
この記事では、保育士が転職するのに最適な時期を紹介しています。後悔しないでスムーズに転職するポイントも含めて紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
- いまの職場が合わず転職を考えているが、どの時期に転職するのが最善なのかを知りたい
- 保育士として転職するにあたって後悔したくないので、情報を集めている
- スムーズに転職するためのポイントを知りたい
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/23160689)
保育士の転職に一番適した時期は「4月」
保育士として転職するにあたって、いちばん適している時期は「4月」です。どの現場も、新年度の4月〜翌年3月の1年間のカリキュラムを組み立てて保育していくことになります。
正社員としての転職を考えているなら、担任を受け持つことになることがほとんどです。そのため、転職先としては、新年度に入職してもらえると人員配置を考えやすいと言えます。
職場のことだけではなく、子どものことを考えても、受け持ち途中で先生が変わるより、1年間同じ先生に担当してもらったほうが、子どもたちも不安にならずに済みますよね。
夫の転勤など、どうしても急に職場を変えざるを得ない状況ではない限りは、年度替わりの4月から転職することをおすすめします。
保育士の転職おすすめ時期が4月な理由を深堀り!
保育士として4月に転職することは、転職先が対応しやすいからという理由だけではありません。あなたにとっても良いことだらけなんです!
ここからは、保育士としての転職は4月入職がおすすめの理由を詳しく紹介します。
- 求人情報が豊富
- 業務の引き継ぎがスムーズ
- 子どもや保護者との信頼関係を築きやすい
求人情報が豊富
保育の現場は1年間のカリキュラムで動くという特性上、年度初めの4月入職に合わせて採用活動をするため、多くの求人情報が出回ります。
たくさんある求人情報のなかから転職先候補を選ぶことができるので、あなたの希望条件に合った職場に出会える可能性が高まります。
業務の引き継ぎがスムーズ
期間を空けずに転職するなら、いまの職場を年度終わりの3月に退職することになりますよね。
基本的に保育園などの現場では年度終わりでカリキュラムが一旦終了するので、引き継ぐことがほぼなく、やりきった状態で退職することができます。
もしこれが年度の途中で引き継ぐことになると、人員確保や業務内容などさまざまな面でスムーズにいかないため、足並みが乱れる原因となってしまいます。
職場側としても、年度内の業務をすべて終えた上で退職してもらったほうが好印象と言えます。退職後の職場のことまでしっかり考えられていると、円満退職につながりますよ。
子どもや保護者との信頼関係を築きやすい
保育園は、基本的に多くの子どもが4月に入園します。入園前に説明会等で行くことがあるといっても一時的なもので、通い始めるのは4月以降になります。
そのため、年度途中で入職してすでに出来上がったコミュニティに入るより、みんなが揃って0からのスタートのほうが、スムーズに関係性を築くことができます。
預ける親としても、自分の子の担任が年間を通して一緒だと安心できます。そしてなにより、子どもたちとの信頼関係が築きやすくなりますよ。
保育士が転職活動を始める時期はココだ!
保育士が転職活動を始める時期は、求人情報が出始める10月頃からが狙い目です。
10月頃までは中途採用者の募集が多い傾向にありますが、早いところでは新年度の編成上9〜10月頃より新年度の採用活動を始めるため、10月頃から保育士の求人が増えてきます。
求人情報のピークは年明け1〜2月頃ですが、条件の良い求人はすぐに決まってしまいます。あなたの条件に合った求人情報がないか都度チェックして、タイミングよく応募しましょう。
狙っている求人が出たときにいつでも応募できるよう、10月に向けて履歴書や職務経歴書など転職活動に必要なものを用意しておくと、焦らずに転職活動することができますよ。
「今すぐやめたい…」年度途中ならこの時期を狙え!
「4月まで待っていられない、今すぐにでも辞めたい!」と退職を強く希望している場合は、8月の転職を狙いましょう。
8月の転職がおすすめの理由は、4月から新体制でスタートした現場の見直しで追加の人員調整が入るため、良い条件で募集をかけている園が多いからです。
4月入社した新入社員が理想と現実のギャップに思い悩んで数ヶ月で辞めてしまうことはどの業界でもあることで、保育士も例外ではありません。
退職した人がいなくても、経営的に人手が足りないため募集をかけることもあります。8月は、必要なスタッフ数を確保するために追加の求人情報が出る時期なんです。
- 8月の求人情報は高待遇なことが多い
- 新卒と争うことなく転職活動ができる
- 新規開園の求人は8月に出るため狙い目
- 求人情報や面接時に聞いた通りの待遇が受けられるため入職後のギャップが少ない
年度内での中途採用を狙うなら特に8月がおすすめですが、1〜3月の入職もおすすめです。
10月以降は、4月入職の求人だけでなく、年度内の中途採用の求人量も増える時期です。そのため、あなたの条件に合う職場が見つかる可能性も高まります。
1〜3月に入職することで、4月には新しい職場に慣れた状態で子どもたちを迎えることができるでしょう。
条件に合う転職先が見つからないけどどうしても今の職場から離れたいという場合は、まず退職して、そのあと落ち着いた状態で転職活動に専念するのもひとつの方法ですよ。
保育士が転職して後悔しないためのポイント3選
保育士として転職できたはいいけど、「また合わない職場に入ってしまった…」と後悔はしたくないですよね。
転職してよかった!と思える職場に勤められるよう、転職する前にできることをやっておきましょう。ここからは、保育士が転職する上で後悔しないためのポイントを3つ紹介します。
- 転職したい理由をはっきりさせる
- 転職先に求める条件を明確にする
- 転職先候補のリサーチをしっかりやる
転職したい理由をはっきりさせる
あなたはなぜ転職したいのか、はっきりとした理由を言えますか?転職先で繰り返さないためにも、転職したい理由を明確にしておくことは大切です。
「なんとなく嫌なことがあったから」というような漠然とした理由では、転職してもまたすぐに同じ理由で転職することになりかねません。
保育士の転職理由として最も多い「職場の人間関係」が理由の場合は、上司に相談しても解決できないこともあります。
今の職場や上司の方針と合わなかったり、働いてみたら思っていたよりも通勤が大変だから無理なく通える範囲の職場にしたいなど、あなたが転職したい理由をはっきりさせましょう。
- 職場の人間関係 33.5%
- 給与が安い 29.2%
- 仕事量が多い 27.7%
(出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取り組み」https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf)
転職先に求める条件を明確にする
転職理由をはっきりさせたら、転職先に求める条件を明確にして優先順位をつけましょう。この条件が、実際に求人情報を探すときのポイントになります。
あなたが働く上で重要と思う条件は、なんでしょうか。以下の例を参考にしながら、考えてみてください。
- 通勤のしやすさ
- 休暇の取りやすさ
- 給与
- 残業時間
- 人間関係
- 職場全体の雰囲気
- 勤務先の綺麗さ など
条件を洗い出したら、「これだけは譲れない」と思う条件の順番に並べてみましょう。すべて希望通りの職場があるとは限らないので、どこから妥協できるかも一緒に考えておくと良いでしょう。
手探りで求人情報を探し始める前に、まずは希望する条件を洗い出すことで、当初の目的を見失わずに転職先を探すことができますよ。
- 通勤時間 79.9%
- 勤務日数 77.8%
- 勤務時間 76.3%
(出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取り組み」https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf)
転職先候補のリサーチをしっかりやる
後悔しない転職先を探すには、「ここいいな」と思った転職希望先のリサーチが重要です。求人情報を見るだけではわからない情報もたくさんあります。
リサーチするには、休みの日など時間を作って現地に行ってみることをおすすめします。園内や周辺の雰囲気はどうか、無理なく通えそうか、可能なら見学をしてみてもいいでしょう。
保育士の転職サイトに登録すると、求人ページには載っていない人間関係などの内部情報を教えてくれることもあります。プロの手を借りるのも、ひとつの方法ですよ。
保育士が転職するなら「保育士転職サイト」を使おう
保育士が転職活動をするなら、保育士専門の転職サイトを使うことをおすすめします。転職活動は思っているよりもやることがたくさんあるので、ひとりでこなすとなるととても大変です。
転職希望先の求人情報をしっかりリサーチして、履歴書や職務経歴書などの書類を用意して、応募して面接の日程を調整・約束して…といったことをすべて自分でやらなければなりません。
仕事をしながらこれだけの内容をこなすのは、余程慣れているか綿密に計画を立てて動かないと、何から手を付けたら良いかわからずに時間を無駄にしてしまいます。
ひとりでできる活動量には限界があります。転職に慣れていないなら尚更、無料で転職をサポートしてくれるプロに相談しながら希望の条件に合った職場をみつけることをおすすめしますよ。
おすすめの保育士転職サイト3選
保育士として転職するなら、無料でサポートをしてくれる転職サイトを上手に利用して、効率よく条件の良い職場を探しましょう。
面接対策や履歴書など書類の添削の他にも、自分では言いにくい条件交渉もしてくれるので、余計な負担を感じることなく転職活動できますよ。
ここからは、保育士が転職するためにおすすめの転職サイトを3つ紹介します。
- 保育ひろば
- 保育士人材バンク
- 保育士ワーカー
保育ひろばエージェント
全国で4万件以上の施設を取り扱っており、業界No.1の求人数を誇る転職サイト。非公開求人数もトップレベルで多い上に、条件の良い求人を多く取り扱っています。
求職者に合わせて専属のコンサルタントが徹底的にサポートしてくれるので、利用者満足度は94.2%と高い数値を出しています(公式HPより)。
保育園だけではなく、幼稚園、学童、院内保育所など様々な職場の求人情報を取り揃えているので、あなたの希望に合った転職先がすぐに見つかるかもしれません。
特典のある転職フェアやウェビナーも随時開催しているので、情報収集のためにも登録してみてはどうでしょうか。
保育士人材バンク
保育士人材バンクは、厚生労働省の定める有料職業紹介事業者の認定を受けている人材紹介会社です。「サイトに登録するのが不安」という方も、国が認定しているなら安心して利用できますね。
求人会社と求職者のマッチングを得意としており、あなたの適正に合った求人情報を紹介してくれます。
求人情報を見るだけではわからないような、スタッフ間の人間関係や職場の雰囲気などの内部情報も教えてくれるので、リサーチがぐっと楽になりますよ。
他サイトには載っていないような独自のルートの非公開求人も多数あります。求人情報を見るだけでも情報収集になりますので、気になる方は登録してみましょう。
求職者や求人者に対して、より良いサービスを提供するために、法令遵守をはじめ、一定の基準を満たした適正な事業者であることを厚生労働省が認定する制度。
(参考:2022年度厚生労働省委託事業「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度」https://www.jesra.or.jp/tekiseinintei/)
保育士ワーカー
保育士ワーカーも、有料職業紹介事業者の認定を受けている会社です。就職・転職支援を専門とした実績のある担当者が専任でサポートしてくれます。
実際の残業時間や有給消化率など、求人情報には載っていない情報も多数持っているため、転職後に「イメージしていた職場と違った」と後悔しないよう、十分な情報収集ができます。
転職後のアフターフォローもしっかりしているので、「転職したは良いけど入ってみたら条件と違った」などの自分からは言いにくいことも、気軽に相談することができますよ。
転職サイトと聞くと「いますぐ転職するように言われそう」と抵抗があるかもしれませんが、そんなことはありません。
どの保育士転職サイトも、いますぐではないけどいずれ転職したいと思っているなら、「その時期に合わせてどのように動いたら良いか」などの相談にも乗ってくれます。
あなたの希望をしっかり聞いた上で、あなたに合った転職サポートを無料で受けることができるのは、嬉しいですよね。
転職サポートを受けるつもりはなくても、登録するだけで非公開の求人情報を見ることができます。転職先探しの幅が広がるので、良さそうだなと思う転職サイトに登録してみてはいかがでしょうか。
円満退職のためにできること
いまの職場をわだかまりなく辞めるためには、退職の意向を伝えるタイミングが重要です。基本的には、勤務先の就業規則に則って意向を伝えるようにしましょう。
職場が大変な時期に退職する意向を伝えても、退職までの期間、他スタッフとの人間関係が悪い状態で働かなければならないことになります。
新年度の編成が決まってからにならないよう、落ち着いている時期に、できたら半年程度前、遅くても3ヶ月前には意向を伝えると、園全体として良い印象を持たれますよ。
すぐに退職したい希望がある場合は、あなたの穴を他スタッフで埋めることになり、多方面に迷惑を掛けることになるため、円満退職は望めないと思ったほうが良いでしょう。
転職する時期を考え直した方がいい場合とは
もしいま、あなたが抱えている問題が転職したとしても解決されないものであった場合は、いますぐ転職をしないほうがいい場合もあります。
体調不良が続いていたり、精神的に疲弊していて今の職場ではもう頑張れないという気持ちになっているなら、必要なのは転職ではなく休息です。
上司に相談して休職したり、まとめて有給をとるなどして休む時間を作ることで、客観的に今の自分を見ることができるようになりますよ。
保育士は体力も精神力も酷使する仕事です。転職先で同じ状態にならないためにも、まずは回復に専念して、今後どういう働き方をしたいのかなど、自分をゆっくり見つめ直す時間を作りましょう。
【まとめ】保育士の転職おすすめ時期は「転職を考えたとき」
保育士が転職するにあたって最適な時期は4月入職ですが、転職したい気持ちというのは急に出てくるものです。
だからといって衝動的に退職するのではなく、一旦気持ちを落ち着けて今後の方向性をよく考えることで、後悔せずに転職することができますよ。
あなたが「転職したい」と思い立ったときに準備を始めて、辞め時を見極めて規則通りに行動することが、職場に禍根を残さずに退職するいちばんの方法です。
ポイントとなる時期を狙って理想の職場に転職できるよう、いまから転職活動の準備を整えて、いつでも対応できるようにしておきましょう。