保育士をしていて、他の保育園などに転職しようと思っているけれど「転職理由は正直に話してもいいのかな」「みんなはどんな理由で転職してるのかな」などと考えたことはありませんか?
そこで今回は、保育士によくある転職理由を紹介し保育士の転職面接ではどう答えるのがよいのかを解説しています。
この記事を読むことで、転職理由や面接での言い回しや保育士から保育士への転職の流れなどを知ることができます。
転職理由は、例文も紹介しているのできっと参考になるはずです。ぜひ、最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24036587?title=%E3%82%A2%E3%82%B4%E3%81%AB%E6%89%8B%E3%82%92%E5%BD%93%E3%81%A6%E6%82%A9%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%84%E3%82%8B%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB&searchId=1863111318)
保育士によくある転職理由とは?
人によって転職理由は様々ですが、ここでは保育士によくある転職理由を4つ紹介します。
- 人間関係の問題
- 労働環境の問題
- 健康上の問題
- 保育方針の問題
人間関係の問題
よくある転職理由として、保育園内の人間関係が挙げらています。
同僚と意見が合わなかったり、職場に溶け込めず相談や質問をしづらくなってしまうと仕事がストレスになってしまいます。
本来あってはならないことですが、いじめやパワハラ被害の経験者は少なくありません。
また、園児の保護者や近隣住民などから理不尽なクレームを言われ子供の前で笑顔でいるのが辛くなった方もいます。
労働環境の問題
待遇や労働環境の問題を退職理由にあげる方は非常に多いです。「仕事の内容と給料が合っていない」「賞与がない」「福利厚生が整っていない」など不満を抱えている人がいます。
また、勤務時間の長さが原因で転職を考える人もいます。残業の有無や休みの取りやすさは保育園によって差があります。
働き方改革と言われていますが、サービス残業や持ち帰り仕事が当然のようにある保育園もあります。
他にも、「任せてもれえる仕事が少ない」「苦手な業務の担当が多い」などの仕事内容を理由に転職する人もいます。
健康上の問題
保育士は体力仕事なので、体力面の問題から仕事を続けるのが困難になり健康面を理由にキャリアを考え直す人もいます。
病気や怪我などで仕事を続けるのが難しくなってしまい、腰や膝を痛めてしまうと抱っこができなくなったり業務に直接の影響が出てしまいます。
保育士ならではの問題ですが、他の保育園に転職しても解決が難しいでしょう。保育園以外で保育士の資格が活かせる職場に転職するのも一つの手です。
保育方針の問題
保育士と働く上で、「こんな保育がしたい」と自分の理想を持っていることでしょう。しかし、「実際に働いてみると想像と違った」ということがあります。
保育方針の問題としては、「改善案を出しても受け入れてもらえない」「他の保育士と保育方針の違いで揉めた」「園長の方針に納得ができない」という理由があります。
園内で保育方針に統一性がないと保護者も子供達も混乱してしまい、「他の保育士といっている事が違う」というトラブルの発展に繋がる恐れもあるので看過できない問題です。
保育士が面接で転職理由を伝えるポイント
面接での転職理由は本音をそのまま伝えるのではなく、少しアレンジして伝える必要があります。
そこで、実際に転職理由を伝える際のポイントを4つ紹介します。
- 本音をポジティブに言い換える
- 面接で伝える内容は一貫性を持たせる
- 前職の保育園を批判するのは避ける
- 曖昧な転職理由でごまかさない
本音をポジティブに言い換える
転職理由にもよりますが、ネガティブな印象になりやすい場合もあるので言葉選びは注意しましょう。
「給料が低い」や「残業が多い」や「休日が少ない」などはそのまま伝えるとただの不満に聞こえてしまいます。
例えば、「能力をきちんと評価される仕組みがある環境で働きたい」など志望理由と関連させながら前向きに言い換えることで相手に好印象を与える事ができます。
職場とのミスマッチを防ぐため、本当の理由が言いにくいので実際の転職理由とは無関係な内容は伝えないようにしましょう。
面接で伝える内容は一貫性を持たせる
応募する保育園の求人内容が自分自身の転職理由や理想としている保育像なのかを確認しておきましょう。
面接時には、志望動機や自己PR、キャリアプランなどに一貫性があるかが見られます。全体的に統一感があると説得力も高まり、相手に魅力が伝わりやすくなります。
例えば、「様々な年齢の子供たちと関わりたい」といっておきながら応募先が小規模保育園だと面接官に疑問を生じさせてしまいます。
自分では、一貫性があるつもりでも相手からするとバラバラのことをいっている場合もあるので家族や友人などき聞いてもらうなどして対策をしましょう。
前職の保育園を批判するのは避ける
特に気をつけて欲しいのが、前職での保育園についての話です。ネガティブな経験を正直に話しすぎてしまうとただの不満や批判と取れれてしまう可能性があります。
面接官が知りたいのは、前職の不満ではなく「置かれた環境の中で、自分自身がどう考えて行動したか」ということです。
そして、その結果が「今の転職活動にどう繋がっているのか」という点です。必ず聞かれる質問ですので話す内容をあらかじめ決めておきましょう。
曖昧な転職理由でごまかさない
「本音で転職理由を伝えると印象が悪くなり上手な言い回しが思いつかない」と不安になって適当な理由を作ってごまかしてしまいたくなります。
適当な転職理由を作って伝えるのはNGです。上手な言い回しが思いつかないからと言ってごまかしてしまうと面接官にもバレてしまいます。
転職理由からさらに質問されることもあるので、事実に基づいた理由を伝えましょう。
保育士の面接で転職理由以外にもチェックしていることはある?
保育士の転職面接で面接官がチェックしているポイントは3つあります。
- 応募者の人柄
- 仕事に対する価値や熱意
- 保育者としての経験やスキル
応募者の人柄
転職面接では、挨拶や受け答えの態度から応募者の人柄をチェックしています。
「この人になら、子供たちや保護者との信頼関係を築くことができるな」と感じてもらうようにすることが大切です。
面接中は、基本的なマナーを守ることはもちろん明るくハキハキと応対することで面接官に好印象を与えましょう。
仕事に対する価値観や熱意
応募先の保育方針が自分の仕事に対する価値観と合わない場合、不採用となる可能性があります。
ホームページや求人情報などを参考に、自分の価値観と応募先の保育方針や保育理念と擦り合わせてミスマッチを防ぎましょう。
また、志望動機や目標などに関する質問を通して仕事に対する熱意も見られている場合があるのでしっかりとアピールしましょう。
保育者としての経験やスキル
転職面接の場合は、即戦力として採用できる人物が求められています。そのため、これまでの経験や具体的なスキルが重要視されています。
正社員やパートなどの雇用形態を問わず、前の職場で注力してきたことを今後どう活かすかなどを考えておきましょう。
保育士の面接で転職理由は必ず聞かれる質問!
転職面接では、「なぜ前の職場を辞めたのか」「転職理由について教えてください」など転職理由について必ず聞かれます。
この質問には、「転職で何を実現したいのか」「マイナスな理由で転職を繰り返していないか」「またすぐに辞めてしまうのではないか」などを確認したい意図があります。
次の章では、「保育士が面接で転職理由を伝える際の例文を紹介」しているので転職理由を考えておきましょう。
保育士が面接で転職理由を伝える際の例文を4つ紹介!
面接で、転職理由を述べる際にはできるだけポジティブな表現に言い換える事が重要です。
そこで、どうすればポジティブな表現になるのか言い換え例を4つ紹介致します。
例文1:職場の人間関係が悪い場合
職場の人間関係が転職理由の場合、事実でもそのまま伝えるとネガティブな印象を与えてしまいます。
コミュニケーション能力が低いという印象を与えないように、上司や同僚に対するネガティブな内容は伝えないようにするのがポイントです。
「前職では、立場によって発言のしやすさに差があり職員同士での連携が取りにくい現状がありました。
保育業務をよりよく行うために日頃から意見交換ができる環境に身を置きたいと思った事がきっかけで退職しました。
若手の意見も積極的に採用し、風通しの良い職場環境を重視している貴園なら理想の働き方ができ自分自身としても成長する事ができると考えたので転職を決断しました。」
例文2:給料に不満がある場合
給料に不満があり、転職を決めた場合は「給料の待遇条件だけで勤務先を選んだ」と思われないようにする事が必要です。
「さらなるスキルアップやキャリアアップを目指すため転職することを決意しました。
貴園では、明確な基準に基づく人事評価制度やキャリアアップ制度を導入しているとホームページで拝見し興味を持ちました。
保育の仕事に携われることと自分に対する正当な評価も得る事ができれば、前向きに業務に取り組む事ができると思い貴園を志望しました。」
例文3:仕事量が多い・労働時間が長かった場合
仕事量が多かったり、労働環境が長かったという理由は「本人の業務効率が悪かったのでは?」と思われないように言い換えてみましょう。
「以前の職場では、保育園の規模が大きくクラスの全員と深く関わる時間を十分に咲く事ができない状況にありました。
自分の理想の保育を考えたときに、貴園のような人員体制が整っている環境で子供たちと丁寧に接する時間を大切にしたいと思い志望しました。
また、前職でも貴重な経験をしたので貴園ではその経験を生かして、さらなる成長をしていきたいと思っております。」
例文4:体調不良が原因の場合
体調不良や病気の健康上の問題が転職理由の場合は「体力的についていけないかもしれない」と不安を与えてしまいます。
そのため、体調不良となった事実を伝えると共に転職後に問題なく働ける根拠と保育の仕事の熱意を示して採用担当者に不安を与えないようにするのがポイントです。
「体調を崩し、周囲への迷惑を考慮して退職しましたが3ヶ月の療養期間を経て医師から問題ないと診断され再就職を考えました。
前職で体調を崩してしまった理由は、自分の責任感の強さから一人で仕事を抱えてしまった部分があると考えています。
今後は、周囲にも随時相談しながらチームで仕事をすることも心がけよりよい仕事ができるように心がけていきます。
また、体調を崩した経験からこれまで以上に体調管理を徹底し保育業務に尽力していきたいです。」
面接の事前準備でしておいた方がいいことはある?
面接の事前準備としてしておいた方がいいことは2つあるので紹介します。
- 情報収集をしておく
- 園の見学に行く
情報収集をしておく
保育園の特色や保育方針をあらかじめ調べておきましょう。ホームページや口コミなどをみて情報収集をしましょう。
事前に保育園の力を入れていることを把握しておければ、面接での受け答えもスムーズにでき保育園側にも好印象を与えることができます。
自分が応募した求人票をスクリーンショットなどで保存しておきましょう。求人票からなぜこの保育園が気になったのかという経緯を話すのも良いでしょう。
保育園の見学に行く
事前に、保育園を見学させてもらうことができればその保育園にしかない魅力や雰囲気が伝わってきます。
求人票だけでは分からない、職場の雰囲気や仕事の仕方や子供たちに対する姿勢を保育園に足を運ぶことで見ることができます。
あらかじめ、保育園を見学しておくことで実際に働く際の不安を解消することができ自分に合っている保育園かを確かめることができます。
保育士の面接で注意すべきマナー
保育士の面接を受ける際に気をつけたいマナーを2つ紹介します。
- 5〜10分前を目安に面接会場に到着する
- 入退室のマナーを意識する
5〜10分前を目安に面接会場に到着する
時間を守ることは、社会人としての基本です。なので、余裕を持って面接開始時間の5〜10分前までには面接会場に到着しておくとよいでしょう。
遅刻をしてしまうと、面接官に迷惑をかけるだけではなく採用の評価にも影響がでる可能性があるので時間は厳守しましょう。
ただし、15分前や20分前など早すぎる時間に到着してしまうと逆に迷惑になりうる可能性もあるので注意が必要です。
入退室のマナーを意識する
面接官は、入室するタイミングから応募者の振る舞いを見ているため最初から最後まで気を抜かないことが重要です。
入室時は、部屋に入る前にドアを3回ノックし「どうぞ」と言われたら「失礼します」と言って入室しましょう。
退室時は、椅子の横で一礼をしてからドアの前に立ち面接官の方を向いて「失礼します」と言い再度お辞儀をします。
入退室は、ドアに両手を添えて音を立てないようにゆっくりと開け閉めしましょう。後ろ手でドアを閉めないようにすることもポイントです。
今働いている保育園は、なるべく年度末に退職しよう!
年度末に退職することで、保育園側もタイミングよく保育士を入れ替えることが可能です。
子供たちや保護者への説明、新しいクラス担任の配置などの業務を既存の保育士と同じタイミングで引き継ぐことができるので保育園側の負担を少なくさせることができます。
しかし、年度途中で退職した場合は担任を持っていた場合はクラスの子供たちに不安を感じさせてしまったり新しい保育士を雇うために求人募集をしなければなりません。
年度途中でも、保育園側と話し合いお互いに納得ができれば退職ができます。保育園側に退職を伝える時は余裕をもって半年前〜3ヶ月、最低でも1ヶ月前には伝えましょう。
保育士の転職で最適な時期はいつ?
保育士の転職時期にぴったりなのが、4月入職です。4月入職が求人サイトに記載されるのは1月頃からが最も多くなり、たくさんある求人の中から職場を選ぶことができます。
ただ、転職のシーズン真っ只中になるので人気の求人票はすぐに募集が埋まってしまうこともあります。
時期的には、11月か12月頃から求人票に目を通し余裕をもって転職できるようにしておきましょう。
保育士は、4月のタイミングで新しいクラスに切り替わるので転職した際は周りの先生方と同様に新しいクラスを一から担当することができるのも魅力です。
保育士の転職活動の流れ
ここでは、保育士の転職活動の一般的な流れを紹介します。スケジュールやタイミングを押さえて計画的に転職活動を進めましょう。
- 転職のスケジュールを決める
- 転職の方針を決める
- 転職先を探す
- 応募書類を作成する
- 求人に応募する
- 面接を受ける
- 内定をもらう
- 退職する
1.転職のスケジュールを決める
まずは、転職活動のスケジュールを決めましょう。具体的な期間を決めて計画を立てることでスムーズに転職活動を進めることができます。
また、いつまでに何をするべきなのかがより明確になるため全体的な流れを把握しやすくなります。
ちなみに、異業種から保育士へ転職する場合は資格を取得する必要があるため保育士試験の時期も踏まえて計画を立てましょう。
2.転職の方針を決める
転職活動を始める前に、自分自身が転職において重視する軸を決めましょう。具体的には、保育方針や給与休みの取りやすさの何を一番重視するかを考えましょう。
軸を決めずに何となく転職活動をスタートしてしまうと、求人をたくさん見ていくうちに自分の重視するポイントがブレてしまうことがあります。
そのため、転職活動を始める前に自分の中でこれだけは絶対に譲れない軸を決めておくことが大切です。
3.転職先を探す
転職したい時期の半年〜3ヶ月を目安に転職活動を始めましょう。保育士専門の求人サイトや保育園のホームページ、公共職業安定所などを利用して転職先を探します。
他にも、転職サイトなどが主催するフェアや合同説明会に参加する方法もあります。参加費は無料で、入退場自由の場合が多いので気軽に足を運ぶことができるのが特徴です。
一度に複数の保育園の情報を集めることができるので、自分にあった保育園を見つけることができるでしょう。
また、実際に働いている保育士さんからも話を聞けるので現場や職員の雰囲気をつかむことができます。
4.応募書類を作成する
応募するにあたって必要な履歴書や職務経歴書を作成しましょう。特に指定がない場合は履歴書は手書きで作成するのが一般的です。
一方、職務経歴書はパソコンで作成しA4サイズの用紙1〜2枚にまとめるのが理想的です。
履歴書や職務経歴書には自己PRを書くことができるのでしっかりと自分の強みをアピールしましょう。
5.求人に応募する
気になった求人があれば応募しましょう。人気の保育園は、すぐに枠が埋まってしまうことも考えられるので早め応募しておくのがポイントです。
また、新しい求人が出ていないのかこまめにチェックしておきましょう。
6.面接を受ける
書類選考が通過したら面接が行われます。面接では、志望動機や前職を辞めた理由について問われることが多いので事前に面接の準備や対策をしておきましょう。
社会人としてのマナーや保育園の雰囲気に合う人物かといった部分も見られていることを意識して面接に臨みましょう。
7.内定をもらう
無事選考が進み、ご縁があって内定がもらえた場合はメールや電話などで内定承諾の返事をしましょう。
この際に、在職中の場合は退職予定日や勤務開始日について改めて確認しておきましょう。他にも働くにあたって不安がある場合は、聞いておきくことをおすすめします。
8.退職する
現在の職場には、3ヶ月〜半年前を目安に退職の意思を伝えるべきです。退職理由は、ネガティブな理由ではなくポジティブな言葉に言い換えて伝えましょう。
また、円満退社ができるように後任の方にしっかりと業務を引き継ぎ最終日には職員全員にきちんと挨拶をして感謝を伝え円満退社を目指すことをおすすめします。
まとめ:ネガティブな転職理由の場合はポジティブに言い換える!
保育士は、人間関係や労働環境の問題から転職をしようと考える人が多いです。
しかし、面接では、「人間関係が悪かった」など本音で伝えてしまうと不満だと思われてしまうため、面接官に好印象を与えるためにポジティブな転職理由に言い換えましょう。
自分でしっかりと考えた転職理由であることを面接で伝え、新しい職場に対する熱意とやる気で面接を突破しましょう。
そうすることで、あなたがあなたらしく働ける保育園を見つけることができると思います。ぜひ、この記事を参考にして転職理由を考えてみてください。