格安SIMは安いと聞くけど、なんとなく大手の携帯電話の方が安心だから乗り換えないという方は多いです。
格安SIMとはどのようなものなのか詳しく知らないと、安かろう悪かろうというイメージが先行し、乗り変える気になれませんよね。
ですが格安SIMの安さのカラクリが分かれば、悪いイメージは払拭できます。
この記事を読めば、格安SIMの印象がガラッと変わり、今すぐにでも格安SIMに乗り換えたくなるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/23607429)
そもそもSIMとは?
スマホに詳しくなくても「格安SIM」や「SIMカード」などの言葉は、一度は聞いたことがあると思います。
この「SIM」とは一体どういう意味なのか、説明できない人は多いのではないでしょうか。
「SIM」とは、日本語でいうと「加入者識別モジュール」です。簡単にいうと契約者1人1人を識別するものです。
「SIMカード」とは、契約者の識別番号や電話番号などの情報が入ったICカードです。「SIMカード」をスマホに入れると、契約した電話番号でスマホを利用できます。
格安SIMとは?
次に「格安SIM」ですが、「SIMカードが安い」という意味ではありません。大手携帯電話会社よりも格安で利用者に提供される携帯電話サービスのことをいいます。
ちなみにdocomoやauなどの大手携帯電話会社のように、自ら通信設備を持つ事業者を「MNO」といい、通信設備を借りてサービスを提供する事業者を「MVNO」といいます。
つまり「MVNO」が提供するサービスが「格安SIM」ということです。
格安SIMが安い理由とは?
大手携帯電話会社の月額料金の平均は、6,000円〜8,000円。それに対して格安SIMを利用すると月額料金の平均は2,000円程度になります。
同じ携帯電話を使うのに、なぜこれだけ料金に差が出るのでしょうか。これからそのカラクリを説明していきます。
- 大手携帯電話会社から回線の借り受け
- 徹底した広告費や人件費の削減
- 多くのサービスを有料オプション化
大手携帯電話会社から回線の借り受け
docomoやauといった大手携帯電話会社「MNO」は、自社の通信設備を持っています。そんな通信設備の維持管理には多くの費用がかかります。
当然その費用の負担は、契約者の利用料金に上乗せされるわけです。
それに対して格安SIMを提供する「MVNO」は、自社の通信設備を持たず、大手携帯電話会社から通信回線をレンタルしています。
つまり「MVNO」は、通信設備の維持管理費用がかかりません。その分大手携帯電話会社より安い料金設定ができるため、契約者の負担が減るのです。
徹底した広告費や人件費の削減
docomoやauなどの大手携帯電話会社は、全国に2,000以上の店舗を展開しています。
それに比べ「MVNO」の店舗数は、その半分にも満たないのです。
店舗を構えれば、当然人件費や店舗の維持管理費などがかかります。「MVNO」は、その店舗数が少ないので、必然的にコストを抑えられるわけです。
また「MVNO」は、契約はネットが主で、広告や宣伝もテレビCMなどでなく、安価なネット広告を使って宣伝しコストを抑えています。
多くのサービスを有料オプション化
大手携帯電話会社は、不要なサービスが付いていることがよくあります。例えば操作アシストや訪問サポートなどの有料オプションです。
そういった有料オプションに、知らぬ間に加入し続けているというケースはよくあります。
一方で「MVNO」は、自分に必要なサービスだけを選んで有料オプションに加入するので、余計な料金を抑えることができます。
それなので「MVNO」では、不要な有料オプション代を払い続けるというリスクをなくせるわけです。
格安SIMはちゃんと繋がるの?
格安SIMの徹底したコストダウンの弊害として、通信品質の低下が起こるのではないかという不安もあるかと思います。
結論からいうと、基本的に通信品質は大手携帯電話会社と同じです。
例えばdocomoの回線を借りている「MVNO」は、docomoの通信品質と同じですし、電波の届くエリアもdocomoと全く同じになります。ただし1つだけ注意点があります。
「MVNO」が大手携帯電話会社から借りている回線には限りがあります。通勤や通学などアクセスが集中する時間帯は、回線が混雑し通信速度が遅くなることがあります。
今のスマホのまま、格安SIMは使えるの?
今のスマホは変えたくないけど、格安SIMに乗り変えたいという人は多いでしょう。結論からいいますと、今のままのスマホを使える場合と使えない場合があります。
今のままのスマホが使える場合
docomoで購入した端末のまま格安SIMを使うには、docomo回線を提供している格安SIMである必要があります。
例えば、格安SIM事業者のBIGLOBEモバイルはdocomo回線とau回線を提供しているので、docomoかauで購入した端末ならそのまま使えます。
今のままのスマホが使えない場合
例えばSoftBankで購入した端末をBIGLOBEモバイルで使いたいとします。
BIGLOBEモバイルは、SoftBank回線を提供していないので、SoftBankで購入した端末を使うことができません。
ですが、どうしても今の端末のまま気に入った格安SIM事業者と契約したいというケースはよくあります。そんな時は、今の端末にかかったSIMロックを解除すれば大丈夫です。
SIMロックとは?
SIMロックとは簡単に言うと、docomoで購入した端末は、docomoの回線でしか使えないということです。
auの端末ならau回線のみ、SoftBankの端末ならSoftBank回線のみでしか使えなくなります。
SIMロックの解除方法は?
SIMロックの解除方法は、店頭もしくはWEB上で簡単にできます。ただし店頭で解除手続きをすると手数料が取られるので、なるべくWEB上で行いましょう。
解除手順はWEB上で解説されているので、そのとおりにすれば簡単です。SIMロックを解除すれば、今のままの端末でどの格安SIM業者を選んでも問題なく使えます。
格安SIMでも今のままの電話番号は使えるの?
格安SIMに変えると電話番号も変わってしまうのではないかという心配は不要です。番号ポータビリティサービス(MNP)を使えば今の電話番号が引き続き使えます。
まず使っている携帯電話番号から「MNP予約番号」を発行してもらいましょう。そしてこの予約番号を格安SIM業者への申込時に伝えます。
そうすることで今の電話番号を変えずに、格安SIMに乗り換えることができます。
ただしMNP予約番号には、15日程度の有効期限があります。なので最初に乗り換える格安SIMやプランを決めて、乗り換え準備が整ってから予約番号を取得しましょう。
もうスマホ料金で悩まない!安心の格安SIMで節約を
格安SIMの利用料金は、人件費や広告費などのコストを徹底的に削減しているので、かなりお得になっています。
混雑時の通信速度の低下を除けば、通信回線も大手携帯電話会社の回線を借りているので、通信品質やエリアも大手と同じで安心です。
今使っているスマホの回線に対応していない格安SIMであっても、スマホのSIMロックを解除すれば問題なく使えます。電話番号もMNPを使えば変更する必要ありません。
今の携帯電話料金が高いと感じるのであれば、格安SIMに乗り換えて毎月の携帯料金を節約するのもよいでしょう。