国家資格である介護福祉士の給料は一般的にどれ位かしっていますでしょうか?
地域や働く環境により大きく変わってくるのですが、介護職として働いていると、「給料が安い」「大変な割に低賃金」といった声は多いものです。
この記事では介護福祉士の給料水準や、今後の展開について推測をしております。
最後まで読んでいただくことで、これから働く上でのモチベーションのアップや給料アップの方法まで紹介しています。是非参考にしてください。
アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/5013875?title=%E7%B5%A6%E6%96%99%E8%A2%8B%E3%81%AB%E5%85%A5%E3%81%A3%E3%81%9F%E4%B8%80%E4%B8%87%E5%86%86%E6%9C%AD%EF%BC%88%EF%BC%91%EF%BC%92%EF%BC%89&searchId=1580993188
介護福祉士の給料の現状
介護福祉士として仕事をしている方の平均給料は、令和2年2月の厚生労働省のデータによると月額平均325,550円(処遇改善加算取得事業所対象)と発表されました。
近年では、介護福祉士の処遇改善として、全体の賃上げがおこなわれてきています。
背景には、「2025年団塊の世代が高齢者になる」や「2042年の高齢者数ピーク」などの問題があり、介護職員の数が足りないということで改善が図られています。
年々少額かもしれませんが、徐々に待遇は良くなってきています。
介護福祉士は他の産業と比べて安い?
介護業界の給料は、他の産業平均に比べ、平均月収が約10万円低いと言われてきました。
しかし、近年の賃上げにより他の産業平均に少し近づいてきていますし、もっと給料の低い事業はあります。
介護業界の給料が安いと感じられるのは仕事の内容が大きな要因ではないかと考えられます。
「排泄や入浴の介護」「夜勤」といった他の産業にはあまりない形の仕事が多く、身体的な負担も大きいことから特別安く感じるのかもしれません。
介護福祉士の給料の内訳
介護福祉士の給料を細かく見ていきましょう。ここで紹介するのは、あくまでも一例ですので参考程度に見ていただけると幸いです。
基本給 | 180,000 |
---|---|
資格手当 | 20,000 |
夜勤手当 月5回 | 30,000 |
処遇改善手当 | 28,000 |
特定処遇改善手当 | 4,000 |
合計 | 262,000 |
ここから保険料などが差し引かれ210,000~230,000円あたりが手取り金額になります。
冒頭の厚生労働省の平均を大きく下回りますが、厚生労働省の出してるデータには賞与も含まれています。夜勤がある事業所では、夜勤手当が入りますが夜勤なしだと大きく収入減となりますね。
次項からは給料アップの方法を紹介していきます。検討してみてはどうでしょうか?
介護福祉士の給料アップ①資格取得
介護福祉士が持っていると給料が増える可能性があるのは、「喀痰吸引等研修」「認知症ケア専門士」「認知症実践者研修」「介護支援専門員」です。
これらの資格を持つことで、事業所としては大きな利益となりますので、給料交渉も可能となります。
介護福祉士は国家資格ですが、手当としては10,000~20,000円程度の手当てとなります。
全くつかないという事業所もあるようですが、もしかしたらその分が基本給に入っているかもしれませんので確認しましょう。
介護福祉士の給料アップ②役職を上げる
役職を上げて「役職手当」や「管理職手当」を狙ってみるのも一つです。
介護福祉士資格があると相談員としても活躍できます。相談員だと「稼働率加算」といった実績に対しての加算をもらえることもあります。
管理職になるのは難しいと考える人は多いのですが、介護業界の人材不足などから考えると、昇格は狙いやすい業界といえます。
大勢いる介護職員の中で活躍をアピールして評価をもらうよりも、管理職になりたいとアピールしたほうが現実的です。
介護福祉士の給料アップ③長期在籍
介護業界は転職する人が多く、長期在籍者が少ないのが現状です。スキルアップやキャリアップのため転職する人が珍しくないのです。
しかし、処遇改善費の分配条件として10年以上の在籍者を優遇する措置がある為、在籍が長くなることで、処遇改善費が上がる可能性があります。
また、事業所に年収4,400,000円以上の職員をおくこと(別の条件もある為必須ではない)も条件にあります。
長期在籍をすることで、年収4,400,000円以上を狙うことも可能です。
介護福祉士の給料アップ④事業所を選ぶ
勤務する形態や事業所単位で大きく給料も変わることがあるので慎重に選びましょう。
介護職として働く上で職場がないということはまず起こりえません。かなりの人材不足なので、事業所を選ばなければどこかは必ず働く場所が見つかるでしょう。
逆に、現在ものすごい数の事業所があることで、どこで働くかを選ぶことがとても大変な状況です。
夜勤のない職種だと低賃金で悩むことも考えられるので、夜勤ができるのかどうかなど、自分の生活スタイルに合わせて選ぶようにしましょう。
さまざまな介護業界の問題
冒頭に触れました、介護業界の問題について紹介していきます。この問題を考察すれば、介護福祉士としてのモチベーションアップができるかもしれません。
2025年問題とは、介護が必要な高齢者に対して、約32万人の介護職員が不足するであろうという問題です。
また、2042年には高齢者数がピークを迎えるため、更に不足することが予測できます。しかし、介護職員になりたいと考える人口は減少している状況です。
これらの問題から介護職員(特に介護福祉士)は国にとって貴重な職種となることが考えられます。
今後の給料はどうなるのか推測
あくまでも推測となりますが、今後「介護職員の給料は増える」と考えられます。
新たな介護職員の流入が見込めない状況の中、介護を必要とする高齢者が増えるのは、厚生労働省のデータからもわかっています。
そうなると、介護離職(親や身内の介護のために離職すること)が増えてくることが予想できます。
給料を上げ、介護職員として定着を図らなければ、国として機能しなくなるのではないでしょうか?
介護福祉士の給料についてまとめ
介護福祉士は国家資格ですが、現状あまり評価されていない状況と言えます。
しかし、近い未来では脚光を浴びる可能性が大きくあると言えます。元は看護師も低迷している時代があったのです。
給料を上げあげられるように、資格取得や管理職を目指すことで、脚光を浴びるときには更に評価されると考えられます。
今護に期待できると考えるのであれば早めに転職することが一番かもしれません。あなたのライフスタイルにあった選択をしてみてくださいね。