「炭水化物を抜くダイエットはどのように行うのか」「炭水化物を抜いてなぜダイエットできるのか」このようにお考えの方はいらっしゃいませんか。
普段何気なく食べている米やパンなどの炭水化物を制限することで、ダイエットできるのであれば挑戦したいと思う方もいるでしょう。
そこで今回は炭水化物抜きダイエットの特徴と方法などを紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
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炭水化物を抜くダイエットとは
炭水化物を抜くダイエットとは、白米やパン、麺などの炭水化物を制限してタンパク質や脂質をメインに食べる食事方法です。
炭水化物を抜くとはいっても完全には抜かず、摂取量を減らします。一般的には一日70~130gほどに抑えますが、50g以下に抑えるケトジェニックダイエットと呼ばれるものもあります。
糖尿病患者の治療のための食事法でしたが、ダイエット効果が高いことから一般の方にも用いられるようになりました。
なぜ炭水化物を抜くとダイエットできるのか
炭水化物を抜いただけで何故ダイエットできるのか疑問に思う方もいるでしょう。その理由を二点紹介します。
インスリンの分泌を抑えられる
炭水化物を摂取すると血糖値が上がるため、その上昇を抑える働きをもつインスリンというホルモンが分泌されます。
このインスリンは血液中の糖分を脂肪細胞に取り込む働きをするため、結果的に体脂肪が増やしてしまいます。
炭水化物を抜くことでインスリンの分泌を抑えられるため、脂肪の増加も食い止められるのです。
脂肪がエネルギー源になる
炭水化物は体内で糖質としてエネルギー源の役割を果たしていますが、糖質がなくなると体内の脂肪がエネルギー源になります。
中性脂肪が分解されるときに肝臓でケトン体が生成され、身体を機能させるためのエネルギー源となるのです。
炭水化物を抜くメリット
炭水化物を抜くメリットには、どのようなものがあるのか見ていきましょう。
脂肪が燃えやすい
糖質の代わりに脂肪がエネルギー源になるため、脂肪が燃えやすくなります。また炭水化物を取らないことで、身体から自然と水分が排出されていくのでむくみも解消されます。
脂肪が燃やされ、水分も排出されるため、短期的なダイエット効果を非常に感じやすいです。
空腹を感じにくい
主な食事はタンパク質と脂質から摂取することになり、ともに腹持ちが良いです。さらに空腹感を感じる原因となる血糖値の低下もありません。
一般的なダイエットでは空腹に悩まされますが、炭水化物を抜くダイエットでは安心です。
炭水化物を抜くデメリット
炭水化物を抜くダイエットはメリットばかりではありません。むしろ過酷とも言えるデメリットが待ち受けています。
リバウンドしやすい
糖分は中毒性があるため、我慢し続けるのは精神的に厳しいです。街中で甘いものが目に入ると、思わず釘付けになっていることもあるほどです。忍耐力がなければ、なかなか成功は難しいでしょう。
体調を崩しやすい
当たり前のように摂取していた炭水化物の量が急激に減ることで、頭痛や吐き気、倦怠感といった不調をきたす場合があります。
また炭水化物に含まれる食物繊維が不足することで便秘を引き起こす可能性も高いです。食物繊維の含まれる野菜などを代わりに摂取しましょう。
炭水化物抜きダイエットの方法
炭水化物抜きダイエットでは、糖質の量を1日あたり70~130gに抑えます。その分、タンパク質と脂質は特に制限しません。
白ごはんが茶碗2杯分(300g)で約110gと考えると、その少なさがわかるでしょう。糖質は炭水化物だけでなく、野菜や果物、調味料にも含まれているので気をつけましょう。
糖質が含まれていないキノコ類、乳製品、卵、大豆、肉、魚などを積極的におかずとして摂取していくのが良いです。
ダイエットにおすすめの食材
炭水化物抜きダイエットをする際におすすめの食材を見ていきましょう。
納豆
ヘルシーな日本食というイメージのある納豆ですが、タンパク質や食物繊維、鉄分など豊富な栄養素が含まれています。
また、生理によるストレスを解消する大豆イソフラボンが含まれており、女性に特におすすめです。
肉
肉は食べすぎると太るイメージを持つ方も多いでしょうが、適切に摂取するとむしろダイエットに適した食材となります。
特に牛肉と鶏肉がおすすめです。牛肉はタンパク質の他に脂肪をエネルギーに変えるL-カルニチンが含まれています。また、鶏肉は脂質が少なくタンパク質が豊富に含まれています。
一方で、豚肉はビタミン類が豊富に含まれていますが、全体的に脂質が多めなので食べ過ぎに注意しましょう。
サバ缶
缶詰で売られていて手軽に食べられるサバ缶は、ダイエットに向いています。その理由は青魚の油に含まれるEPAとDHAが脂肪燃焼の働きをする褐色脂肪細胞を増加させるからです。
魚なのでタンパク質も豊富で、他にも血糖値をコントロールする作用もあります。
炭水化物を抜くだけでなく運動もしよう
ダイエットを始めるのなら、いち早く結果を出したいですよね。そんな時におすすめなのが運動です。運動をすることで消費カロリーが増えて、より脂肪がエネルギーとなるためダイエットに効果的です。
また筋トレも行うと、筋肉量が増えて代謝アップに繋がります。代謝がアップすると1日で使われるカロリーが増加し、ダイエットが早まります。
ただし糖質を抜いているため、あまりハードな運動をすると体調を崩す可能性もあります。無理のない範囲で取り組みましょう。
停滞期にはチートデイを取り入れよう
炭水化物抜きダイエットを続けていると、必ず体重の減りが止まる停滞期が訪れますが、この時ダイエット初心者は食事量を減らしがちです。
しかし、身体への栄養補給が不足し筋肉がエネルギー源となるために分解されてしまいます。これでは代謝が下がり、痩せづらくなるだけです。停滞期が訪れた際はチートデイを取り入れましょう。
チートデイとは好きなものを食べられる日で、脳を騙し代謝を戻す目的があります。糖質の摂取がむしろ推奨されており、フィットネス業界の権威である山本義則氏曰く、目安は体重1kgあたり12gの糖質量です。
体重が50kgとすると600gの糖質が必要となり、これはご飯茶碗11杯分ほどになります。1日での摂取が厳しければ、2日間で摂取しましょう。
出典:https://valx.jp/column/2250/#rtoc-3
合わなければ脂質を減らすダイエットがおすすめ
ここまで炭水化物抜きダイエットの特徴を紹介してきましたが、当たり前のように食べていた米やパン、麺がほとんど食べられないのは非常に苦しいものです。
説明を聞くと「自分にもできそう」と思っても、体験するとその辛さを実感するものです。
炭水化物抜きダイエットをギブアップした方におすすめなのが脂質制限ダイエットです。これは脂質を制限して、炭水化物とタンパク質をメインの栄養とするダイエット法です。
揚げ物や菓子パンなどを控えるなど脂質の摂取量を少し減らすことから始められるのでチャレンジしやすいでしょう。結果が出るまで時間がかかりますが炭水化物を抜くほどの辛さはなく、リバウンドもしづらいです。
適度なダイエットを心がけよう
炭水化物抜きダイエットの特徴や方法について紹介しました。短期間でダイエットできる反面、リバウンドしやすく体調を壊すリスクもある諸刃の剣とも言えるダイエット法です。
成功の秘訣はタンパク質や脂質の摂取量はあまり減らさず、適度な運動も追加することです。運動で消費カロリーだけでなく、筋肉も増やすと代謝が上がり痩せやすくなります。
極度に食事を減らしてしまうと、むしろリバウンドしてしまう場合があります。すぐに体重が減らなくても、焦らず適度に取り組みましょう。