愛犬がおしりを向けて寝ることが多くて、嫌われてるのではないかと不安になっている方もいるのではないでしょうか。
おしりを向けて寝られると、寂しくなったり、不安になったりしてしまいますよね。
この記事では、「犬がどうしておしりを向けて寝るのか?」や「犬の寝方によって犬の気持ちがわかる知識」などを紹介しています。
この記事を読めば、犬がおしりを向けて寝る理由など犬のきもちを理解できる知識を得ることができるので、今までよりも愛犬との絆が深まるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e7%8a%ac-%e5%ad%90%e7%8a%ac-%e7%9d%a1%e7%9c%a0-%e6%95%b7%e8%a8%ad-%e3%83%9a%e3%83%83%e3%83%88-5179118/
犬の急所とは
人間に急所があるのと同じように、犬にもダメージを受けたくない急所として以下の3つがあります。
- お腹
- 後ろ足
- 鼻
お腹
犬のお腹の部分は他の部分よりも薄い構造のため、負傷すると死に直結してしまいます。
後ろ足
野生時代の犬にとって、後ろ足にダメージを負うことは身に危険があったときに逃げ遅れてしまうことになるため致命傷と言えます。
鼻
犬は「鼻で考える動物」とも言われるほど、犬にとって鼻は大切な場所です。
様々な情報を嗅覚から入手しているので、鼻を負傷して嗅覚を奪われてしまうと大変なことになります。
犬がおしりを向けて寝ることを嫌う理由
犬がおしりを向けて寝ることを嫌うのは、急所である後ろ足を守るためにあります。
昔の犬は、いつ襲われるかわからない自然の中で生きていたので、後ろ足にダメージを負って走れなくなってしまうと死に直結してしまいますので、本能的におしりを守るようになりました。
犬にとっての急所を無防備の状態にしてしまう「おしりを向けて寝る」という行為は、おしりを向けている相手を信頼しているという証拠でもあります。
犬がおしりを向けて寝る理由
犬がおしりを向けて寝る理由には、本能に刻まれた古来の習性が関係しており、その名残によって現在の犬も飼い主さんにおしりを向けて寝ることがあります。
人間が同時に見ることができる範囲が120度であるのに対し、犬は同時に80度しか見ることができません。
同時に見ることができる範囲がせまい犬は、後方からの襲撃に気づくのが遅れてしまい、急所の後ろ足を狙われる危険があります。
そのような危険を回避するために、昔の犬は仲間同士でくっつくことによって弱点を克服していました。
犬がおしりを向けて寝るときの対応
犬がおしりを向けて寝ているときの対応としては以下の2つがあるので紹介していきます。
- 優しくなでる
- そっと見守る
優しくなでる
甘えたい気持ちがあっておしりを向けていることもあるので、その場合には優しくなでてあげて安心感を与えてあげましょう。
そっと見守る
犬がおしりを向けて寝ているときは、飼い主さんを信頼して安心している状態です。
優しくなでてあげても良いですが、声をかけたり、触ったりせずとも、犬にとっては心地よい環境であるので、そっと見守ってあげるだけでも良いでしょう。
おしりを向けて寝るのをやめてほしい
「おしりを向けて寝るのをやめてほしい」という気持ちは十分に理解できますが、おしりを向けて寝るほど信頼しているという愛犬からのメッセージを汲み取り、そっと寄り添ってあげましょう。
人間社会では、喧嘩をした時などに突然うしろを向かれると突き放されたような気がして、嫌な気持ちになる方が多いかと思います。
しかし、犬社会では喧嘩をしたときや苦手な犬と友好関係を築くときなどに相手に敵対する意志がないことを示すため、あえておしりを向けることもあります。
おしりを向けて寝る以外の犬との信頼の証
おしりを向けて寝る以外の犬との信頼の証としては以下の4つがあるので紹介していきます。
- お腹を向けてくる
- 耳を後方に下げている
- 体の一部にあごを乗せてくる
- 好きなおもちゃを持ってくる
お腹を向けてくる
犬にとっての急所であるお腹を向けてくるのは、心を許して安心している証拠です。
耳を後方に下げている
犬が耳を後ろに倒して、寝かせるようにしているときは、なでられるのを期待したりなどリラックスしている状態です。
しかし、恐怖や不安を感じているときにも同様の行動が見られるため、犬の表情も読み取って判断しましょう。
体の一部にあごを乗せてくる
腕や足の体の一部にあごを乗せてくるのは、飼い主さんになでてほしいとお願いしている状態です。
好きなおもちゃを持ってくる
犬が好きなおもちゃを持ってくるのは、大切なものを信頼できる相手と共有したいという気持ちの現われです。
大切なものを信頼できる相手と共有したいという気持ちは、犬も人間も同じであると言えますね。
犬にとっておしりは情報源
犬にとっておしりは大事な情報源であり、犬同士でお互いのおしりの匂い(肛門嚢からの分泌液)を嗅ぎ合って、あいさつをすることがあります。
犬は古来から、「鼻で考える動物」と言われており、犬の嗅覚は、人間の嗅覚の3,000~10,000倍もあると言われています。
脂肪酸等の臭いなどの特定のにおいでは、人間の嗅覚の1,000,000倍以上もあると言われており、警察犬としても活躍しています。
リラックスしているときの犬の寝方
リラックスしているときの犬の寝方としては以下の3つがあるので紹介していきます。
- 丸まって寝る
- 横向きに寝る
- 仰向けに寝る
丸まって寝る
一般的に犬は内蔵を守りつつ、体温を逃さないように丸まって寝ます。
横向きに寝る
犬にとって横向きの体勢は楽であり、熟睡している時には横向きに寝ています。
仰向けに寝る
犬にとって仰向けに寝るということは、急所のお腹を無防備にしている状態です。
「へそ天」と言われる仰向けの姿勢は、とてもリラックスしている状態であり、飼い主さんへの信頼の証でもあります。
警戒しているときの犬の寝方
警戒しているときの犬の寝方としては以下の2つがあるので紹介していきます。
- 少しだけ丸まって寝る
- うつ伏せに寝る
少しだけ丸まって寝る
丸まって寝ているときはリラックスしている寝方として紹介しましたが、少しだけ丸まっている場合には、必要最低限内蔵を守りながら、不測の事態に対応できるような動きやすい体勢をとって警戒している状態です。
暖かい場所でも丸まって寝ているときも、緊張している可能性があります。
うつ伏せに寝る
うつ伏せに寝るのは、犬にとって熟睡しづらい体勢ですが、最も起き上がりやすい体勢です。
不測の事態にすぐに対応できるようにしているため、警戒心が強くある寝方です。
犬がおしりを向けて寝る理由 まとめ
犬にとっての急所を無防備の状態にする「おしりを向けて寝る」という行為は、おしりを向けている相手のことを信頼しているという証拠です。
「おしりを向けて寝るのをやめてほしい」という気持ちは十分に理解できますが、飼い主さんは、おしりを向けて寝るほど信頼しているという愛犬からのメッセージを汲み取り、そっと寄り添ってあげましょう。
おしりを向けて寝る以外にもリラックスしているときの犬の寝方としては以下の3つがあります。
- 丸まって寝る
- 横向きに寝る
- 仰向けに寝る
逆に、警戒しているときの犬の寝方としては以下の2つがあるので覚えておきましょう。
- 少しだけ丸まって寝る
- うつ伏せに寝る