近年国内外でよく耳にするようになった「エシカルファッション」という言葉。世の中にはどんなエシカルファッションのブランドが存在しているのでしょうか。
これらは「サステナブル」や「エコ」とも言うことができて、人や社会、環境に配慮したファッションアイテムのことを指し、これからもっと流行するのはほぼ間違いないと言われています。
この記事では国内でエシカルファッションを展開しているブランドについて紹介していきます。ぜひ国内のエシカルファッションについて知って、おしゃれを先取りしながら社会貢献していきましょう!
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エシカルファッションのブランド選びのポイント
日本国内にも多くのエシカルファッションのブランドがあり、デザインやコンセプトなどその特徴も様々です。ではその多くのブランドの中からどのように自分に合ったものを選べばいいのでしょうか?
もちろんブランドを選ぶ理由は様々ですがある程度の指標になるものはあります。エシカルファッションを選ぶ際の基準を紹介するので、自分に合ったものを選べるように参考にしてみてください。
- 貢献の種類で選ぶ
- 価格帯で選ぶ
- デザインで選ぶ
貢献の種類で選ぶ
エシカルファッションは「社会や環境にやさしい」というものですが、どんな形で社会や環境に貢献できるのかはブランドによって異なります。
例えば社会貢献をしているものを選ぶのであれば、売り上げの一部を団体に寄付するブランドや、海外での現地生産によって労働環境を提供しているブランドなどがあります。
一方で環境にやさしいものを選ぶのであれば、オーガニック素材を使ったブランドや受注生産で在庫管理を徹底しているブランドを選ぶといいでしょう。
価格帯で選ぶ
エシカルファッションはその特徴故に、ファストファッションなどと比較しても多少値段が高いものが多いです。例えば環境にやさしいオーガニック素材を使っていればそれだけ原価が高くなっています。
安いものだと数千円程度で買えるものもありますが、相場は1万~数万円のものが多く、それ以上のものもあります。価格帯の広さもエシカルファッションの特徴の一つです。
ただエシカルファッションは高品質なものが多いので、安いものを複数買うよりも少し高いものを一つ買った方が結果的に安くなることも多いです。
デザインで選ぶ
ここまでエシカルファッションブランドの選び方を2つ挙げましたが、自分の好みに合っていないブランドを選ぼうとは思いませんよね。
エシカルファッションは製造においても環境に配慮していて化学物質を使わず比較的シンプルなデザインのものが多いので、あまり凝ったデザインのものが無いと思う人もいるでしょう。
とはいえデザイン性の強い取り扱っているブランドもありますし、近年注目されているエシカルファッションだからこそこれからさらに多様なデザインが出てくることも期待できます。
エシカルファッションの購入方法
普段ショッピングに出かけても、エシカルファッションのブランドを目にすることがあまりないと思います。そこにはエシカルファッションの性質的な理由であまり見かけないという事情があります。
エシカルファッションは環境への配慮の一環で受注生産をしているブランドが多いです。なのでふらっと立ち寄ったお店に並んでいることはあまり多くなく、実店舗のないブランドもあります。
なので事前にネット等で調べておいて、気になったブランドの公式サイトやSNSアカウントから購入するか、楽天などのモールで購入するのが現実的ですね。
最近ではDtoCという店舗を介さない販売方法も増えていますしネットショッピングならいつでも思い立った時に購入できるので、気に入ったブランドがあればブックマークしておくといいでしょう。
国内のエシカルファッションブランド① omi crafts
まず一つ目に紹介するのはomi craftsです。omi craftsはファッションアイテムのみならず雑貨や陶器などを幅広く取り扱っています。すべてオーダーメイドなので無駄なく効率的に生産しています。
素材にもこだわっていて、糸やボタンなど隅々まで自然に還る素材で作られているのでとても環境にやさしくなっています。環境活動の一環としてブランドを展開しているのでとても好感が持てますね。
国内のエシカルファッションブランド② 兆-KIZASI-
兆-KIZASI-はビジュアル系アーティストとして活動している兆-KIZASI-氏が立ち上げたブランドで、音楽などのエンターテイメントとファッションを通してエシカルな活動をしています。
エシカルファッションブランドとしては珍しく、デザインに特徴のあるものが多くなっています。エンターテイメント活動もしている兆-KIZASI-氏だからこそできるデザインとエシカルの両立が特徴的です。
もちろん素材へのこだわりも強く、オーガニック認証を得たインド産のコットンや、長綿を使ったアメリカ産の高級なコットンを使用しているので着心地も非常に良い仕上がりになっています。
商品タグにも工夫がされていて、QRコードを読み取ると海外の製造者や国内の工場、原材料や原価率などの製造過程を公開することによって、非常に透明性の高い情報を公開しています。
国内のエシカルファッションブランド③ シサム工房
シサム工房は「フェアトレードの現場に商品開発力と販売力を」というミッションを掲げており、シンプルで着心地もよく、幅広く活躍してくれるナチュラルテイストの商品を販売しています。
また東南アジア諸国のフェアトレード団体とパートナー活動もしていて、2021年には世界フェアトレード連盟に正式に認定されました。
フェアトレード商品の販売だけでなく、民間企業や団体、一般家庭派のへのフェアトレードの提案も行っており、全面的にフェアトレードを通じた社会貢献をしているブランドでもあります。
国内のエシカルファッションブランド④ Ayuwa
Ayuwaは「多忙な女性が【ラクして美しく】を手に入れて充実した日々を送って欲しい」という願いのもと誕生したブランドです。機能性とデザインを共に追求した商品が展開されていて話題になっています。
生産は日本国内ものにこだわることで国内産業の活性化に努め、完全受注生産をすることによってつくりすぎを防ぎ、商品過多にならないような取り組みもされています。
また1アイテムの販売につき500円が子供支援団体に寄付するという活動も行っています。現在ではこのような活動は多く見られますが、Ayuwaは業界内ではその先駆者のような存在でもあります。
国内のエシカルファッションブランド⑤ LOVST-TOKYO
LOVST-TOKYOは非動物性素材や植物性レザーを使用したヴィーガンファッションを取り扱っているブランドです。廃棄リンゴから作られたバッグを看板商品として打ち出しています。
そのブランド名には「愛をもって、ヴィーガンファーストを提案していく(“LO”VE + “V”EGAN + FIR “ST”)」という意味が込められていて、自然環境への配慮が表れていますね。
他にも必要な時に必要な分だけ生産することで資源の消費を抑えたり、使用済みの製品を回収してリメイク、再販するサービスも展開したり、梱包材に生分解性の素材を使用しています。
国内のエシカルファッションブランド⑥ People Tree
People Treeはフェアトレードカンパニー株式会社のフェアトレード専門ブランドで、エシカルファッションのパイオニア的存在でもあります。現在では世界的にも活躍しているブランドです。
製法にもこだわりがあり、世界18か国、約145の団体と共にオーガニックコットンなどの自然素材を使って手編みや刺繍等の手仕事によって丁寧に生産しているので、人や環境にやさしい商品になっています。
大手メーカーのエシカルファッションの取り組み
先述の理由によって大手ブランドもエシカルファッションを展開し始めています。展開といっても、環境にやさしい素材を使った商品開発や製造過程でのプラスチック削減など様々な切り口があります。
その中でも、国内にも多くの店舗を展開しているZARAと無印良品の取り組みについて見ていきます。両ブランドは共通して主に環境に配慮した製品の展開が目立ちます。
ZARA
ZARAは大手のファストファッションブランドですが、製品の素材や製造過程を見直してすべての商品を2025年までにエシカルなものに移行すると発表しました。
ZARAは元より原料を現地で調達し、自社工場で生産することで在庫管理を徹底していることもあり、「ファストファッションの対極」を自称しています。
そうでなくてもZARAには手ごろな価格でおしゃれなものが多いので、これからの新商品にも期待できますね。
無印良品
無印良品ではファッションに限らずエシカル消費を先導しています。例えばマイバッグを持参することでマイルを貯めることができ、これによってユーザーにエシカル消費を呼び掛けています。
ファッションアイテムにおいては、オーガニックコットンや再生コットン、再生ウールなどを使った商品が多く展開されています。どれもシンプルでおしゃれなデザインなので一石二鳥ですね。
国内のエシカルファッションブランド【まとめ】
エシカルファッションはおしゃれを楽しみながら社会や環境に貢献できるという一石二鳥なものでした。素材にこだわったり積極的に再利用したり、世界の労働者を支援することなどができます。
その性質上ファストファッションと比較すると多少割高にはなってしまいますが、それに見合う価値があることは間違いありませんし、エシカルファッションがもっと普及すればコストダウンされるかもしれません。
ここで紹介したもの以外にも、国内外には数多くのエシカルファッションのブランドがあります。エシカルファッションを楽しんで、楽しく社会や県境に貢献していけるといいですね。