「確定申告って難しそうだから自分にできるか不安」「自分で管理したり調べたりするのは面倒」というように、確定申告の方法や必要性は分かっていても、自分で進める自信がない方は多いのではないでしょうか?
たしかに確定申告って難しそうですし、作業も面倒くさそうですよね。
そんなフリーランスの方のために、この記事では、フリーランスにおすすめの確定申告に役立つソフトやアプリを紹介していきます。
また、使用するツールの選び方や注意点も併せて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
本記事を読めば、確定申告に対する不安を取り除くことができます。記事で紹介されているアプリやソフトを比較して、自分の用途やスタイルに合ったものを選んでみましょう。
選んだものを実際に使ってみることで、確定申告への第一歩を踏み出してください。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97-2587217/
フリーランスが使いたい確定申告アプリ・ソフトの選び方
世の中には確定申告アプリやソフトが数多く存在します。
その中から自分に合ったものを見つけるには、基準を設けることが大切です。
ここでは主な3つの基準をご紹介いたします。
- アプリかソフトか
- 無料か有料か
- 使いやすさ
アプリかソフトか
ツール選びの基準1つ目は「アプリかソフトか」です。
「アプリ」と「ソフト」は言葉の定義はほとんど同じですが、会計アプリと会計ソフトではデータの保存方法に違いがあります。
会計アプリに関しては、クラウドにデータが保存されます。
一方会計ソフトに関しては、クラウドに保存される「クラウド型」と使用する端末に保存される「インストール型」の2種類があります。
会計アプリやクラウド型の会計ソフトであれば、PCやスマホなど様々な端末から操作が可能です。また、アップデートやバグの修正は自動で行われるので手間がかかりません。
一方、インストール型の会計ソフトであれば、オフラインでも使用できることや、動作が安定してメンテナンスの影響を受けないことがメリットです。
手間をかけずに気軽に始めるのであれば会計アプリやクラウド型の会計ソフト、とにかく安定して使用したいのであればインストール型の会計ソフトを選んでみてはいかがでしょうか。
無料か有料か
ツール選びの基準2つ目は「無料か有料か」です。
会計ソフトには、他のアプリと同じように無料版と有料版があります。
いざ会計ソフトを導入しようと思っても、初めから有料版を使うのは不安だという方が多いのではないでしょうか。
そんな方には、ぜひ無料版から試していただくことをおすすめします。
無料版をおすすめするのは主に以下のケースです。
- 個人事業主または小規模の企業である
- すでに会計の知識があり、サポートが不要である
- まずはトライアルで使用してみたい
まず、無料の会計ソフトは、大企業よりも個人事業主や小規模の企業に適しています。
無料版は有料版と比べ、データの容量制限が設けられていることが多いです。
規模が小さければ、その分扱うデータ量も少なくなるため、フリーランスは無料版でも対応できる可能性が高いです。
次に、事前に会計知識があれば、無料版でも問題なく利用できるでしょう。
無料版は費用を抑えられる分、有料版よりもサポートが手薄になる傾向があります。
ですが、会計知識を有し、自分で不明点を調べることができるのであれば、サポートは不要です。そのため、無料版で問題ありません。
最後に、初めから有料版を使うのは不安な場合は、イメージを掴むためにも無料版を使いましょう。
無料版をいくつか使った結果をもって、有料版にシフトすることも堅実なやり方と言えます。
使いやすさ
ツール選びの基準3つ目は「使いやすさ」です。
確定申告のような複雑な処理をする際は、特に使い心地が重要になってきます。
せっかく面倒な作業を効率化しようとしているのに、そのためのツールが使いにくければ逆にストレスになり、かえって効率が下がってしまう恐れもあります。
以下の観点から「使いやすさ」を判断することも一つの手です。
- 画面表示のレイアウトや操作感は分かりやすいか
- 操作時のレスポンスは遅くないか
- セキュリティはしっかりしているか
フリーランスにおすすめの確定申告アプリ・ソフト10選
ここまで、確定申告に使用する会計アプリおよびソフトを選ぶ基準について解説してきました。
この章ではおすすめの会計アプリおよびソフトを10個紹介します。
- やよいの青色会計
- やよいの白色会計
- クラウド会計ソフトfreee(フリー)
- Money Forward(マネーフォワード)クラウド確定申告
- 円簿青色申告
- 確定申告 Kaikei(カイケイ)
- Taxnote(タックスノート)
- HANJO(ハンジョー)会計
- CalQ Share(カルクシェア)
- aoiro(アオイロ)
ぜひそれぞれの機能や特徴を比較して、自分に合ったツールを探してみてください。
やよいの青色申告
1つ目は「やよいの青色申告」です。
クラウド型であるため、インストールせずに初心者でもすぐ使用できます。
主な特徴は以下の2点です。
- 入力作業を自動化、会計業務を効率化できる
- 使いやすい機能とデザインで、知識が無い初心者にも申告処理ができる
1点目ですが、銀行明細・クレジットカードなどの取引データや、レシートや領収書のスキャンデータ、スマホアプリで撮影したデータなどを自動で仕訳してくれるので、入力と仕訳の手間が省けます。
2点目ですが、会計に明るくなく、簿記知識がない方でも、日付や金額などを入力するだけで、青色申告に必要な複式簿記帳簿が自動作成できます。
初年度は無料で使用することができるので、年間を通して使用感を試すことが可能です。次年度以降は9,680円(税込)かかるので、1年の間に継続が必要か判断しましょう。
やよいの白色申告
2つ目は「やよいの白色申告」です。
1つ目に紹介した青色申告ソフトの白色申告版ソフトで、白色申告に必要な項目だけに特化しています。
特徴は青色申告ソフトと基本的に同じですが、1点異なります。
それは「青色申告ソフトよりもさらにシンプル」ということです。
白色申告に必要な入力項目だけのシンプルなレイアウトなので、非常に分かりやすく迷うことなく処理を進めることができます。
値段に関しては青色申告とは異なり、フリープランであればずっと無料で使用できます。
クラウド会計ソフトfreee(フリー)
3つ目は「クラウド会計ソフトfreee」です。
freee株式会社がリリースしており、個人用プランから中規模の法人向けプランまで用意されています。
主な特徴は以下の2点です。
- 処理の進め方が楽
- プラン関係なくサポートがつく
1点目ですが、確定申告に必要な書類作成も、質問に〇×で答えるだけで自動的に作成できるので非常に扱いやすい仕組みです。
また、銀行口座やクレジットカードを連携させることで、利用明細を自動で取得してくれます。
2点目ですが、どのプランでもチャットやメールでのサポートが付くので、一人で進めるのが不安な人にはおすすめのソフトです。
無料ではないのですが、スタータープランであれば月額980円で使用できるので、ほんの少しだけランチの値段を抑えるだけで十分賄える範囲です。
Money Forward(マネーフォワード)クラウド確定申告
4つ目は「Money Forwardクラウド確定申告」です。
家計簿アプリで有名なマネーフォワード社が出しています。
主な特徴は以下の2点です。
- 機能が充実している
- お金の管理がしやすい
1点目ですが、入力から申告まで、確定申告に必要な機能が揃っています。また、銀行やクレジットカードとの連携ができ、明細を記入する手間を省くことができます。
2点目ですが、家計簿アプリ「マネーフォワード ME」とも連携できるので、家計簿のデータを入力することも可能です。そのため、お金の管理がしやすいツールと言えます。
スタンダードなプランである「パーソナルプラン」は月額980円ですが、トライアル期間もあるため、試しに使ってみたいという人におすすめです。
また「パーソナルミニ」というさらにコンパクトなプランもあるので、必要に応じて使い分けてみましょう。
円簿青色申告
5つ目は「円簿青色申告」です。
無料で使えるクラウド型会計ソフトで、基本機能をすべて無料で使えます。
主な特徴は以下の2点です。
- 高度なセキュリティ体制
- 万全なバックアップ体制
1点目ですが、自身が保有するメールアドレスでログインでき、新規のIDを発行する必要がありません。
そのため、帳簿の自動作成に必要な銀行IDや大切な個人情報を登録する必要がなく、円簿会計から個人情報を盗まれないような仕組みが構築されています。
また、すべてのデータ通信は暗号化された状態(SSL)で行われるため、第三者による不正な改ざんや盗聴から大切な個人情報を守ります。
2点目ですが、データは自動でバックアップが行われ、管理するのは関東と関西の2つのサーバーです。そのため、万が一の際もデータが消えてしまうことはありません。
確定申告 Kaikei(カイケイ)
6つ目は「確定申告 Kaikei」です。
有料のスマホアプリですが、必要最低限の機能をリーズナブルに使えます。
主な特徴は以下の2点です。
- 帳簿付けが簡単である
- CSV出力が容易にできる
1点目ですが、金額を入力して勘定科目をタップしたあと登録するだけなので、アプリから簡単に日々の経費や売上の帳簿付けができます。
2点目ですが、入力したデータは、Excelで使えるCSV形式でいつでもダウンロード出力が可能です。
その結果、プリンタからの印刷や、大手会計ソフトへのインポートにも対応できます。
値段に関しては、個人事業主やフリーランサーに必要な最低限の機能に絞ることで、非常にリーズナブルです。
初年度は2,800円、次年度以降も3,500円程度で使用できるので、有料アプリの中では一番費用を抑えられます。
Taxnote(タックスノート)
7つ目は「Taxnote」です。
6つ目の「確定申告 Kaikei」と同様にスマートフォン会計アプリです。
支払方法と科目を選んで入力するだけで、簡単に青色申告に使える複式簿記で帳簿が作成できます。
また、帳簿に関しては他の会計ソフトへの出力が可能であるため、手軽にアプリで帳簿だけ作りたいという人におすすめです。
値段に関しては、基本機能は無料で使えますが、15件の入力制限付きです。
Taxnoteプラス(年額3,500円)にすれば入力制限が解除されます。それに追加して月額600円を支払えば、端末同士の自動同期オプションも追加できます。(Taxnoteクラウド)
HANJO(ハンジョー)会計
8つ目は「HANJO会計」です。
カシオ計算機株式会社が提供する、飲食店の経理に特化したクラウド会計ソフトです。
主な特徴は2点あります。
- スマホだけで確定申告できる
- 飲食店経営に関するサポートがある
1点目ですが、スマホでレシートや領収書を撮るだけで自動的に仕訳し、クレジットカードや銀行口座経由の取引も自動取込・自動仕訳します。
2点目ですが、「経営NAVI」という機能によって、経営成績の推移や比較、改善案の提案など、経営に関するサポートの活用が可能です。
全ての機能を使用する場合、初月は無料、次月以降は1,078円かかります。機能制限はされますが、次月以降も無料で使用できます。
CalQ Share(カルクシェア)
9つ目は「CalQ Share」です。
副業に特化した無料会計アプリで、スマホ1つで税務署に提出する確定申告書を作成できます。
主な特徴は以下の2点です。
- 帳簿作成が簡単にできる
- サポート体制が手厚い
1点目ですが、利用するにあたって会計の専門知識は必要ありません。レシートや明細をもとに記録していくだけで、入力も分かりやすく分類されたカテゴリリストから項目を選んで行います。
また、作業が複雑で面倒なイメージの確定申告書作成も簡単です。
2点目ですが、個人で行うには面倒で複雑な手続きに関して、マンガを用いた解説を行うことで、誰もが理解しやすい工夫がされています。
解説マンガもアプリ内で無料で閲覧可能です。
aoiro(アオイロ)
最後は「aoiro」です。青色申告用の書類を作成するだけのシンプルなインストール型会計ソフトです。
主な特徴は2点あります。
- ポップなデザインで見やすいインターフェイス
- WindowsでもMacでも利用可能
1点目ですが、ポップなデザインと柔軟な操作性が特徴で、完成度が高いツールです。
2点目ですが、WindowsでもMacでも利用可能な点も特徴です。
MicrosoftストアとMac App Storeにてダウンロード可能ではありますが、Mac用は有料版のみ提供されています。
基本的な機能のみ、かつWindows環境であれば、無料で使用可能です。
有料版であればWindows用は3,900円(税込)、Mac用は3,800円(税込)かかります。
インストール型のソフトであるため、買い切りとなることに注意が必要です。
無料の確定申告アプリ・ソフトを選ぶときの注意点
ここまで確定申告アプリやソフトの選び方や、おすすめのツールを紹介してきました。
確定申告に関する知識や経験がない方からすれば、まずは無料版を使いたいと思うのは当然の心理でしょう。
たしかに無料版ツールにはメリットもたくさんありますが、注意しなければならないこともいくつかあります。
無料版を選ぶ時の注意点は以下の3つです。
- サポートが受けられない場合がある
- 制限されている機能がある
- トライアル期間が設けられている
サポートが受けられない場合もある
世の中には、今回ご紹介した会計アプリの他にも数多くのアプリが存在します。
その中には、無料にもかかわらず機能が充実しているツールもあります。
ただ、同じアプリでも無料版と有料版の2つのプランがあった場合、どちらのサポートを手厚くしますでしょうか?
当然有料版ですよね。
お金のやり取りが発生している分、電話やメールでのサポート体制は手厚くなります。
最初のうちはとにかく誰かにサポートしてもらって確定申告を進めたい、という人は、有料版から使い始めることがベターでしょう。
制限されている機能がある
「円簿青色申告」や「CalQ Share」など、完全無料で全ての機能が使用可能なツールもありますが、基本的には無料版であれば制限が設けられていることが多いです。
機能制限や入力制限、データ容量に関する制限など、あらゆる制限が存在します。
使いたい機能に制限があったり、自分の意図しない制限が設けられたりした場合、非常にストレスがかかります。
また、改めてツールを探して使い始めるのは想像以上にパワーがかかる行為です。
記事の冒頭にも記載しましたが、無料版を使いたいのであれば、自分に必要な機能がそろっているものを見極めてから使用するようにしましょう。
トライアル期間が設けられている
「やよいの青色申告」や「Money Forwardクラウド確定申告」など、トライアル期間を設け、ある一定の期間に使用する場合のみ無料で使えるソフトもあります。
上記のように自分にとって不都合な制限のないアプリを選ぶ中で、トライアル期間があるものを選択肢に入れると良いでしょう。
本来ならお金をかけないと使用できない機能を無料で使えるので、トライアル期間のうちに試す価値は十分にあります。
【まとめ】アプリやソフトを使ってフリーランスの確定申告を楽にしよう!
会計アプリやソフトは、会計業務を自動化してくれる便利なものであり、フリーランスの方だけでなく、確定申告が必要な方全員におすすめです。
フリーランスの方やいきなり有料版を使うのが不安な方であれば、まずは無料の会計ソフトを試して行く中で、自分に合ったツールを探し出しましょう。
おさらいですが、自分に合ったものを見つけるには、以下の3つの基準で選びましょう。
- アプリかソフトか
- 無料か有料か
- 使いやすさ
また、無料版を選ぶ際には以下の3つに注意しましょう。
- サポートが受けられない場合がある
- 制限されている機能がある
- トライアル期間が設けられている
何事も自分に合ったものを選ぶ際は、記事を読んだり人から聞いただけでわかった気にならず、実際に自分の目で見て触って確かめることが大切です。
この記事を見て比較ができたら、あとはとにかく触っていきましょう。
- 1,名前:園部 彬尚
- 2,連絡先:akihisa19950317@gmail.com