あなたは、飼い猫に「ひっかく癖が治らないけどどうしつけたらいいの」「なぜかわからないけれど、ひっかかれた」と頭を抱えていませんか。
猫はきまぐれな生き物。いつひっかくか分からないと、対処しきれません。未然に防ぐ方法があれば知りたいですよね。
そこで本記事では、猫がひっかく場面、しつけ方法、後の対処法などについてご紹介していきます。愛猫がひっかき癖を持っている方はぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pakutaso.com/photo/34082.html)
猫がひっかくのは本能的な理由がある
突然ですが、実はひっかく理由が猫の本能だということを知っていますか。本来、猫は狩猟を行う動物で主にネズミを食べて生活していました。
しかし、家で飼われるようになって、ネズミを狩猟する機会が極端に減ってしまったのです。そうはいっても、狩猟本能は消えません。
そこで猫は、ターゲットを変え、ねこじゃらしやボールなどのおもちゃを使って狩猟本能を満たすようになりました。
しかし、その最中で誤って飼い主をひっかいてしまうことも。狩猟気分の最中に飼い主が近づくと、ひっかかれてしまう可能性があるのです。次の章からはひっかくシーン別にしつけ方法を紹介していきます。
猫がひっかくシーンその1:じゃれている時のしつけ方法
ひっかかれてしまうシーンとして、手で遊んであげているとき、ひっかく場合があります。この場合には適切なしつけが必要になるでしょう。最初は猫も悪気はありません。たまたまひっかいてしまったのです。
しかし、徐々に「ひっかくのOK」と勘違いして狩猟本能を満たす行為として定着してしまいます。
まずはおもちゃを買ってきて、ひっかく対象をシフトさせましょう。おもちゃに対象を移動した後しばらくは、手に寄ってきても声を出したり、遊んだりしないようにします。
「手に寄っても楽しくない」と猫に感じさせるようにすることが大切です。
猫がひっかくシーンその2:爪をといでいる時のしつけ方法
2つ目は飼い主の腕で爪をとぐ猫です。つまりは腕をひっかく猫がいますが、しつけてやめさせるようにしましょう。
エスカレートすると飼い主の腕だけではなく、家に来た友達、しまいには家の家具が全部爪とぎの道具になってしまいます。
大事な家具には大きな傷がついてしまいますし、場合によっては猫の手自体がゲガをしてしまう場合もあります。
対処法としては猫の爪を研ぐ場所を用意してあげる方法があります。猫によって好みが違いますし、何度か買い換える必要はあると思いますが、大事な猫の手と家具を守るために爪とぎ器を用意してあげましょう。
猫がひっかくシーンその3:怒っている時のしつけ方法
猫が怒っている時にはしつけはあまり効果的ではありません。また、怒っている時と、遊んでいる時の区別があまりつかないので、遊ぶモードだと思って近寄るとひっかかれる可能性があります。
怒っている特徴は耳を後ろに向けていること。この状態は何をしてもひっかかれる可能性があります。
そもそものしつけとしては、距離を置くのが一番良い方法です。怒っているから頭を撫でてあげたいと感じる飼い主もいると思いますが、機嫌が悪いのです。
しばらく時間をおいてあげれば、治るのでそのままにしてあげましょう。
猫がひっかくシーンその4:おねだりしている時のしつけ方法
猫を甘やかすと、おねだりを頻繁にするようになります。かわいいからと言ってそのまま、しつけしないと次第にひっかく癖がつくこともあるのです。
「おねだりをしたけど餌をくれないからひっかく」このような状態になってしまうと大きな問題。適度におねだりを無視することも猫のためです。
おねだりをされたら、定期的に無視しましょう。それでもまだおねだりしてくるなら他の部屋に連れていくなどの対策をするのが重要です。
その時だけではなく普段のしつけが大事
猫がひっかくタイミング以外でのしつけをしない飼い主もいらっしゃいますが、普段からしつけてあげることが大切です。
ちょっと機嫌が悪そうだったら放って置いたり、甘えそうになったら別の場所に移動したりと、ひっかくことを未然に防ぐことも大切です。
また、猫が触られると嫌なポイントを把握しておくことも重要な心がけでしょう。
普段、機嫌がいい時に少しずつ触って、慣らしてあげることで、猫が触られて嫌なポイントを解消することも可能でしょう。普段から少しずつ慣らしてあげることが大切です。
猫を怖がらせるしつけは逆効果
猫がひっかいたら叩いたり、大声を出したり、猫を怖がらせてしまうしつけをする飼い主はいらっしゃいます。しかし逆効果です。
猫は非常にデリケートな生き物。怯えたり、ストレスが蓄積して甘えなくなったりしてしまうこともあるでしょう。
猫のことを嫌いな飼い主はいません。「ひっかかれたから嫌になって厳しくしてしまった」とあとで反省する方は非常に多いです。基本的には優しくしつけてあげる。
どうしても嫌な時は他の部屋に移動させて無視するなどの対処をしてあげましょう。
猫の「ひっかく」が引き起こす怖い病気
ここからは、猫にひっかかれたことにより起こることを紹介していきます。ひっかく場所によっては大きな病気に発展することもありますので、注意が必要です。
猫にはバルトネラ菌という菌が付いている場合が多く、傷口から侵入して「猫ひっかき病」にかかることもあります。この病気は発症後、リンパ節の晴れや発熱、発疹などの症状が発生します。
また、ひっかき傷を猫になめられると病気になることも。パスツレラ病の心配もあります。ほぼ100%の猫が持っていると言われているパスツレラ菌は非常に危ないので、注意しましょう。
最悪の場合は激痛や骨髄炎に発展する場合がありますので、舐められたり噛まれた場合には必ず病院にかかりましょう。
猫にひっかかれた時の応急処置
猫にひっかかれた時もしくは他人をひっかいた時の基本的な応急処置の流れは以下の通りです。
- 流水で洗う(消毒等はせずに、そのまま流す)
- 石鹸を泡立てて、置くように洗う
- 変化があればすぐに病院にいく
傷口がより深く、血が止まらない場合には、清潔なガーゼで止血を行いましょう。タイミングは石鹸で洗った後すぐです。
時間をおくと、菌が体内に入る手助けをしてしまうので、注意しましょう。少しの傷だからいいやと考えていると、病気になる可能性がたかいです。
怪我の程度に問わず、ひっかかれた場合には上記の手順でケアしましょう。
普段から優しくしつけてあげましょう
猫はきまぐれな生き物ですので、少し嫌なことがあると機嫌を損ねてひっかくこともあります。前述してきたとおり叩いたり、大声を出したりするのは一番ダメなこと。
しつけは普段から優しく行なってあげましょう。猫も「ひっかくことはダメなこと」と認識するはずです。
甘えモードの猫にひっかかれたら、優しく手をつかんで、おもちゃに気をそらせてあげます。すると、猫もご機嫌で遊びを続けてくれるはず。なるべく機嫌を損ねない円満な方法でしつけてあげることが重要です。