猫はよく眠る動物です。多くの方は猫を、決められた寝床に寝かせる為のしつけをしたいと考えています。
しかし気がついたらテレビの前や冷蔵庫の上だったりと、決められた寝床以外で眠ってしまう子がいたり、夜なかなか寝てくれなかったりと、しつけが非常に大変です。
どうしたら自由気ままな猫を、決められた寝床に寝かせたり、寝てほしい時間に寝かせる事ができるのでしょうか?
今回は猫を、決められた寝床に寝かせるしつけのポイントと、具体的な方法をお話ししていきますので、ぜひ最後までご覧になって下さいね!
(アイキャッチ画像出典:https://images.pexels.com/photos/579204/pexels-photo-579204.jpeg?cs=srgb&dl=pexels-fox-579204.jpg&fm=jpg)
なぜ猫は夜寝ないの?
猫が活発になってくると、寝てほしい夜の時間帯に、なかなか寝てくれない事もありますよね。そもそも猫はなぜ夜に寝てくれないのでしょうか?その理由と、夜に猫を眠らせるポイントをお話しします。
夜に猫が寝ない理由
猫は薄暗い時間に活動する事で、薄明薄暮性(薄明と薄暮の時間帯に活発になる生き物を説明する時使われる言葉)の、ネズミなどと活動時間体が合い、狩りに有利だったと言われています。
今もその性質が残っていて、朝晩の飼い主が静かにしてほしい時間に活動が重なってしまうようです。
飼い主の生活リズムに合わせる方法は?
猫もある程度決まった時間に活動します。飼い主の生活が不規則だったり、家の周囲の音や光の刺激が入ってしまうとリズムが狂ってしまう事もあります。
夜、猫に寝てほしい時は、食事を与える時間を調整するようにしてみましょう。飼い主が朝起きてから食事を与えるようにすれば、夜にご飯がないと理解して、夜は体を休めるようになる場合もあります。
猫が夜鳴いたら?
夜に猫が鳴いた時にご飯を与えると、飼い主の気が引けて、さらにご褒美までもらえると学習します。
なので十分に食べられて、水やトイレなどが用意された状態なら、猫に起こされても無視するという方法もあります。
猫に寝床をしつけるには欲求を満たしてあげる
夜、猫におとなしくしてもらうようにするには、欲求を満たしてあげる事もポイントです。
特に子猫の場合は好奇心旺盛で、活発です。遊びたいという気持ちが強いので、日中の体力がありあまっていれば、そのエネルギーを夜に発散しようとします。
なので日中たっぷり遊んで体力を使えば、夜の眠気を誘うようになります。猫の遊びは短期集中型なので、1日の中で15分ほどの遊びを何回かして満足すれば、夜寝るようになってくれるのです。
猫に寝床をしつけるには静かな場所が良い
猫は警戒心が強い動物なので、リビングのような賑やかな場所では落ち着かないかもしれません。ゆっくり寝るには、静かな場所を用意してあげると良いでしょう。
例えば家の周りで工事などの騒音がする場合は壁に貼る防音シートを利用したり、テレビや音楽を聴く時の音量をあまり大きくしないようにしましょう。
また、知らない人がいたり、掃除機の音がしたりするとストレスを感じる場合があるので、色々な部屋に猫用のベッドを置いて、来客や掃除などの場合に避難できる場所を作っておくのも良いと思います。
猫に寝床を覚えさせるのでなく、猫がそこで寝たいと思わせるような空間作りがポイントです。
猫が好む寝床の5つのポイントとは?
猫により質の良い睡眠をとってもらうには、寝る場所を整える事も大事です。猫が好む寝床の5つのポイントをお話ししますね。
- 暗くて狭い場所
- 高い場所
- ふわふわして柔らかい素材
- 快適な温度
- パーソナルスペースの確保
暗くて狭い場所
野生であった時の猫は、敵に襲われないよう寝ている時も常に周囲を警戒していました。
その習性が残っているため、室内飼いの猫でも暗くて狭い場所を好む傾向があります。なので屋根付きのドーム型のベッドなどがおすすめです。
高い場所
猫は高いところから見下ろすのも好きなので、キャットタワーなど、見晴らしの良い場所に寝床を用意するのも良いですよ。
ふわふわして柔らかい素材
猫はふわふわして柔らかい素材が好きです。猫用ベッドを用意する時は、フリースや毛布といった柔らかい素材でできたものを選ぶと良いでしょう。
また、ベッドをすぐ用意できない場合は、ダンボールに柔らかい素材の布を詰め込み、ベッドにするのも良いですね。
快適な温度
猫は汗をかかないので体温調節が難しく、温度差が激しいと体力を消耗してしまいます。そのため、夏は涼しく、冬は暖かい寝床がベストになります。
夏と冬、それぞれベストな寝床のポイントは後から詳しく説明しますね。
パーソナルスペースの確保
多頭飼育の場合、猫同士が仲が悪い事もありますので、各自が安心してパーソナルスペースを持てるように、寝床が不足しないよう用意するのもポイントです。
どうしても猫に寝床のしつけが必要な場合は?
中には、寝て欲しくない場所や、危険な場所に寝てしまう子もいます。なんとかして猫に寝床をしつけなければならない場合は、寝ていい場所を覚えさせるのではなく、寝てはいけない場所を覚えさせる事です。
具体的に、寝て欲しくない場所で猫が寝ていた場合「猫が嫌がる音」を出します。例えば金属音がぶつかる音がすれば、自然界にはない音なので猫は非常に警戒します。
「ジュースの空き缶同士をぶつける」「大きめの缶の中に鎖を入れて揺らす」などの音を出せば、猫はその場所で寝ないようになります。
しかしこの方法は、猫にとって大きなストレスになるほか、飼い主への信頼もなくなるかもしれません。なのでこの方法を行う場合は猫の状態を見ながら行う事が大切です。
夏に猫に寝床をしつける2つのポイント!
私たち人間が夏を高温多湿で体感的に暑いと感じているように、猫も同じように感じているそうです。
では、猫にとって、夏場の寝心地の良い寝床のポイントを2つお話ししていきますね。
- クーラーについて
- 風通しについて
クーラーについて
クーラーは29℃程度に保ち、除湿機能をオンにしておく事が重要です。クーラーの風が直接当たるのは猫が不快に感じるので、風が当たらない場所に猫の寝床を用意して、猫が快適に眠れるようにします。
風通しについて
風通しは、できればカーテンを閉めて直射日光を避け、窓を開けておく事が良いと言われています。
ただこの時は、カーテンが揺れると猫が興味を持ってしまうので、木製のカーテンにしたり、重いカーテンを選んで、揺れないようにする必要があります。
冬に猫に寝床をしつける3つのポイント!
猫は寒がりな動物のため、人間が少し暑いと感じるくらいの温度が、猫にとっては暖かい温度と言われています。
ですので、ここからは猫にとって冬場の寝心地の良い寝床の3つのポイントについてお話ししていきます!
- エアコンについて
- 日光浴について
- ホットカーペットについて
エアコンについて
冬場のエアコン温度は25℃程度が良いとされています。基本的には部屋全体を暖めますが、一箇所だけ冷たい場所を作っておく事もポイントです。
これは猫の体温調節のためで、フローリングの床などの冷たいと感じる場所を用意しておく事も快適な寝床のために大切です。
日光浴について
寝床付近のカーテンは開けておき、日光浴できるようにしておくのもポイントです。基本的に猫は日光浴を好みます。日光浴にはビタミンの合成などの健康面のメリットがあります。
ホットカーペットについて
寝床にホットカーペットを利用する場合、低温やけどの可能性があるので、毛布やタオルなどを敷いてあげましょう。猫の安全を守るのも飼い主の務めですよね。
子猫に寝床をしつける場合
生後2ヶ月未満の子猫は、ゲージの中で眠らせるのが一番安全なので、ゲージの中に猫用ベッドを用意してあげましょう。
生後2ヶ月経っても、ひとりにさせるのが心配な場合は、飼い主が就寝中の時だけゲージに入れてあげると良いでしょう。
入院時や災害時は狭い場所で過ごさなければいけないので、専用のゲージを用意して自分だけの空間として慣らしておくと、いざという時パニックを起こしにくくなります。
また、キャリーバッグを置いて普段から慣れさせておくと、動物病院などお出かけの時のストレスが和らぐようです。
猫が一緒に寝るのは飼い主を信頼している証拠?
先にも説明した通り、猫は警戒心の強い動物なため、なるべく誰にも知られないような場所で寝ます。しかし飼い主を信頼している猫は飼い主のそばで眠る事が多いです。
眠る場所としては、飼い主の寝ている布団の中だったり、股の間だったりします。信頼して安心しているからこそ、飼い主のそばの色々な場所で眠るようです。
猫と一緒に寝る時間はまさに至福ですよね。しかし猫が一緒に寝てくれなくても、飼い主を信頼していないという訳ではないので、がっかりしなくても大丈夫。
猫という動物は単独行動をする動物なので、一緒に寝ない方が猫らしいのかもしれません。ただし、猫の圧死やケガのリスクには十分注意しなければいけません。
猫に寝床をしつけるためのポイントと具体的な方法とは?まとめ
今回は、猫を決められた寝床に寝かせるしつけのポイントと、具体的な方法をお話しました!
猫が夜に寝ない理由は、薄暗い時間に活動する事で狩りが有利になるので、その習性が残っているためと考えられます。
猫に寝床をしつけるには、欲求を満たしてあげたり、静かな場所を用意する事が大事です。
猫が好む寝床の場所や猫にとって快適な温度設定にしてあげる事なども、猫を寝床にしつけるための大事なポイントになります。