リスク、手間がかからない駐車場経営は人気の土地活用方法です。しかし駐車場経営を始めたいがコツが分からないという悩みがある方も多いのではないでしょうか?
土地は持っているだけで固定資産税がかかるので、駐車場経営について知識が何もなく始め、負の資産となってしまったら大変ですよね?
この記事では駐車場経営の基礎知識からメリット、デメリット、成功するためのコツとポイント、トラブル対処方のコツ、経営にかかる税金などについて詳しく紹介しています。是非最後まで読んで観て下さいね。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e9%a7%90%e8%bb%8a%e5%a0%b4-%e8%87%aa%e5%8b%95%e8%bb%8a-%e8%bb%8a-825371/)
駐車場経営の種類は?
駐車場経営には「月極駐車場経営」と「コインパーキング経営」の2種類があります。
駐車場経営は住宅地、オフィス街、駅の近くに需要があるのでこうした立地に土地を所有しているなら損がない人気の土地活用方法です。
また低予算でスタートすることが出来て、撤退にも時間がかからず将来的に別の運用を考えている場合やとりあえず始めて資金を貯めてから本格的な土地活用をする為の事前準備としても人気の活用方法です。
月極駐車場経営のコツとメリット・デメリットについて
月極駐車場は駐車場利用者様と土地所有者が1ヶ月単位で賃貸契約をする駐車場のことです。住宅地や飲食店等の店舗近くに需要があり収容できる台数によって月々の収入が決定します。
月極駐車場の主なメリット・デメリットは以下のようなものです。
- 契約者がいれば安定した収入が得られる
- 空車リスクがある
- 契約者を集める必要性がある
- 相場の価格以上で貸し出すことが難しい
安定して収入を得られる点はメリットですが、空車になった場合は収入が大幅に減ってしまいます。また月極料金は土地ごとに相場があり相場の価格以上で貸し出すことが難しいという点もあります。
コインパーキング経営のコツとメリット・デメリットについて
月極駐車場とは異なり、駅前、オフィス街、大型商業施設の近く、観光地など利用重要が大きい場所はもちろんのこと、ここ最近では住宅地でもよく見かけることがあります。
コインパーキング経営の主なメリット・デメリットは以下のようなものです。
- 料金設定次第で月極駐車場より収入を得ることが出来る
- 料金設定次第で月極駐車場より収入を得ることが出来る
- 継続的に市場調査をする必要がある
コインパーキングも土地ごとの料金相場があり「最大料金」「夜間料金」などで周辺のコインパーキングと差別化を図ることが出来ます。
立地状況によっては変化しますがコインパーキング経営の方が月極駐車場よりも多くの収入を得られると言われています。
重要なのは所有する立地によって、向き、不向きがあるのでコインパーキングか月極経営どちらが向いているか見極め選択することも大切です。
駐車場経営の特徴とコツ
ここでは、駐車場経営をする際の特徴とコツを以下に紹介します。
狭い土地などでも経営できる
アパートやマンションの場合、ある程度の面積がないと建物を建設することができないので相続した土地が狭小地だったり、変形地だったりする場合は経営が難しくなります。
その一方、駐車場経営は車を止めるスペースがあればOKで10~15坪程度の土地で車を2~3台分くらい駐車できるので十分駐車場として活用することができます。
また土地の形状にも左右されにくいのでいびつな土地でも運用できるのが魅力の1つです。
初期費用を安く抑えられる
アパート・マンション経営の場合新築物件を建設するのに巨額な費用がかかります。
費用は物件の規模、構造などによって変化しますが200㎡の土地に2階建てのアパートやマンションを建設した場合は3,500~5,000万円程度の費用がかかるといわれています。
すでに土地を持っている方が駐車場経営をスタートする場合、必要な費用は舗装や車止めのブロック費、ライン引き費など整地費用のみで小規模なものなら数十万円~の費用で始められます。
資格なしでも経営できる
駐車場経営を始めるにあたり特別な資格は必要ありません。小規模な月極駐車場であれば届出申請も不要で駐車場の整備が終わり次第いつでも開業することができます。
なお、500㎡を超えるようなコインパーキングを経営する場合は管理規定社になる場合があるので別途事前申請が必要です。
駐車場経営のコツは運営会社に任せること?
コインパーキングの駐車場経営を運営会社に任せた場合は初期投資費用がかからない為、「土地の整地」、「機器設置」、「管理運営」まで全て行なってくれます。
また運営会社の多くは24時間365日対応のコールセンターが設置されておりトラブル対応も自分でしなくても良いのがメリットです。
運営会社より賃料が支払われ、天候や周辺のコインパーキングの影響で上下する売上と関係なく安定した収入を得ることができます。運営会社も利益を上げる必要があるので個人運営の場合より収入は少なくなります。
また遠方に土地を所有している場合や、副業として投資を検討している場合、個人で運営するのは難しいですが運営会社に任せれば全て行なってくれるので経営が可能になります。
駐車場経営で成功するためのコツとポイント
駐車場経営は、主に管理会社と料金設定に注意することが成功への近道となります。ここでは駐車場経営を成功させるコツを2つ紹介します。
1.口コミなどを確認して誠実な管理会社を選ぶ
副業として駐車場経営する場合、業者に管理業務を委託するのが一般的です。管理業務は利用者の募集から賃料の回収、クレーム対応まで多くあるので信頼できる業者を選ぶことが成功の鍵となります。
良質な業者を見分けるコツは、こちらの質問に迅速かつ丁寧に対応してくれること、ネットでの口コミ評価が高いことなどが挙げられます。
それ以外にも実際にその業者が管理している駐車場に足を運び確認しに行くことです。しっかり清掃が行き届き、舗装も良い状態を保てているならば信用性の高い業者と判断できるでしょう。
2.適切な料金設定を維持する
設備やサービスで付加価値をつけられるアパート、マンションに対して駐車場は立地以外に優劣をつけにくい傾向があります。その為利用者も価格のみで判断することが多く安い駐車場に人が集中します。
ただあまりにも料金を下げると収入が減ってしまうので周辺の駐車場をしっかりリサーチし、他よりも少し低めの料金を設定すると集客しやすくなります。
アパート、マンションの家賃と違い、駐車料金は割と頻繁に変更されるので管理会社に周辺のリサーチを依頼して常に適切な料金設定を維持できるよう努めましょう。
駐車場経営でのトラブル対処方のコツ
ここではトラブルを未然に防ぐためのポイントを紹介しています。
トラブルが発生した場合は適切に対処することがも大切ですが、それ以前に未然に防ぐような対策をしておくことも大切です。
トラブルを未然に防ぐには以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
- 管理業者に委託する場合は経験豊富な業者を選ぶ
- 料金未払いの対策として契約時に保証人を求める
- 場合によっては一括前払い制の導入を検討する
- 事故が起こりにくいレイアウトにする
- 駐車場側に責任がないことを規約に明記する
トラブルは起こらないのが1番です。どのようにすれば少しでもトラブルが起こらないか、万一起こった場合費用はいかに抑えらるかも頭の中で考えておくことが大切です。
駐車場経営にかかる税金
駐車場経営を始めると、経営状況に応じてさまざまな税金が課せられます。これらの費用は駐車場経営で得た収入でまかなうことになるので、どのような税金がどのくらいかかるか大まかに把握しておきましょう。
土地を所有しているだけで発生する固定資産税
固定資産税は、土地や建物といった固定資産を所有している人すべてに課せられる税金のことです。駐車場経営の場合は土地のみが課税対象となり固定資産税評価額×1.4%(標準税率)で計算されます。
土地が住宅用地として使用している場合、最大で固定資産税が1/6になる軽減措置が適用されますが駐車場は更地扱いとなるので軽減措置の対象とはならないので注意が必要です。
市街化区域内の土地に課せられる都市計画税
都市計画税は市街化区域内に土地や建物を所有している人に課せられる税金のことです。
市街化区域は都市計画法により「すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」で各市町村が発行している都市計画図によって確認することができます。
都市計画税の計算式は固定資産税評価額×0.3%(制限税率)となります。名前は違いますが固定資産税と同等の扱いで軽減措置の対象にはなりません。
土地・建物以外の資産に課せられる償却資産税
償却資産税は土地、建物以外の事業用資産に課せられる税金のことで駐車場経営の場合、精算機、ロック板、看板などが償却資産に該当します。償却資産税は固定資産税の一種ですので計算式も同じです。
課税事業者は消費税がかかる
事業所得が1,000万円を超える事業者は「課税事業者」とみなされ、売上に対して消費税が課税されます。
ただ課税事業者かどうかは2年前の売上が判断材料となるため、資本金が1,000万円未満の状態で駐車場経営をスタートした場合、事業開始から2年間は消費税がかかりません。
2年後においても売上が1,000万円を超えなければ免税事業者となり、消費税は課税されない仕組みとなっています。
事業売上がある場合は所得税・住民税・個人事業税がかかる
売上から諸経費や控除を差し引いた「課税事業所得」に一定の税率を掛けて計算されるのが「所得税」、「住民税」、「個人事業税」の3つです。
所得税
課税事業所得に応じて97,500円~4,796,000円の控除額を差し引いた上で5~40%の税率を掛けて計算します。
住民税
課税所得金額から所得控除額を差し引き、一定の税率を掛けた後、さらに税額控除額を引いて求める「所得割」に自治体によって異なる「均等割」を足して計算します。
個人事業税
課税事業所得から青色申告特別控除や事業主控除などを差し引いた額に一定の税率をかけて求めます。青色申告特別控除は最大65万円で事業主控除は290万円で合計355万円が課税事業所得から控除されます。
税率は法定業種ごとに3~5%と別れていますが駐車場経営は第1種事業に該当するため5%の税率が掛けられます。
ただし駐車場業として認定を受けるには以下3つのうちいずれかの基準を満たす必要があります。
- 寄託を受けて保管行為を行う駐車場(1台以上)
- 構築物や機械式である駐車場(1台以上)
- 上記以外の建築物でない駐車場(10台以上)
つまり立体駐車場以外の駐車場経営なら10台以上の規模でなければ個人事業税は非課税となります。
駐車場経営がオープンするまでの流れ
運営会社に経営を任せた場合、どのような流れで駐車場がオープンするのか説明します。
- 1.お問い合わせ
まずは駐車場運営会社にメール、電話相談で経営を検討している土地の所在地、広さなど簡単な情報を伝えます。
- 2.現地訪問・調査
コインパーキング経営に向いている土地か、周辺にコインパーキングはあるかなどを運営会社がリサーチします。
- 3.分析・試算・企画
どれぐらいの台数を収容できるか、料金はどのくらいか取れるか、支払い賃料はいくらになるかなどを計算します。
- 4.提案
運営会社が分析などした結果を元にしっかりとしたサービスの提案をしてくれます。
- 5.契約
運営会社としっかり話し合いをして双方が納得した結果で契約します。
- 6.設置工事
運営会社が土地の整地から機器設置などのことを全て行ってくれます。
- 7.駐車場オープン
オープン時の告知や集客のための販促活動も全て運営会社が行なってくれます。
- 8.管理運営
定期的な清掃、状況に合わせての料金設定変更、トラブル対応等を全て行ってくれるので何もしなくても収入を得ることが出来ます。
まとめ 駐車場経営のコツは運営会社に任せるのがベスト!
駐車場経営は管理の手間が少なくそこそこ儲かる人気の土地活用です。
経営方法は個人運営と運営会社に委託する2パターンがあります。個人運営の方は利益は出ますが自分で行なうとなるとそれなりに管理の手間かつ経営を失敗させないためにノウハウも必要です。
これらのことから手間がかからず、安定した収入を得られる運営会社に全て任せられるコインパーキング経営がベストだと言えます。