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保育士の給料事情から差が付くポイントを詳しく解説!

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保育士の仕事は多忙で給料が安いと感じている人も多くいますよね。

保育士の給料は施設により違いがあり、施設ごとの給料の違いを知らずに自分に合っていない保育園で働いてると大変でとても辛い気持ちになりますよね。

この記事では保育士の給料事情、施設ごとの給料の違い、保育士の給料が差が付くポイントなどについて紹介しています。是非最後まで読んでみて下さいね。

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保育士の給料事情

厚生労働省の2019年度「賃金構造基本統計調査」によると、正社員の保育士へ決まって支給される給与額は、全国平均で24.45万円です。

決まって支給される給与額は手取り額でなく、所得税や社会保険料などを控除する前の金額です。つまり、控除後のひと月の手取り額は平均で約20万円前後です。

それに加え、年間賞与等の平均は70.06万円で、年収換算すると約363万円前後です。以下の表は2016年~2019年保育士の平均給与額です。

決まって支給される給与

その他の賞与

保育士の平均年収

2016年 22.33万円 58.82万円 326.78万円
2017年 22.99万円 66.25万円 342.13万円
2018年 23.93万円 70.77万円 357.93万円
2019年 24.45万円 70.06万円 363.46万円

年度により多少の前後はありますが、過去3年間決まって支給される現金給与、その他賞与、合計の平均年収額は全体的に上がっています。

保育士の給料は上がっているものの、しかしまだまだ給料は安いと感じている保育士も多いようです。

保育士の給料が安い理由

保育士の給料が安い理由は、公定価格による収入変動がないことが原因として挙げられます。そもそも保育園は、公費や保育料等の公定価格で運営されています。

公定価格とは子供1人1人を単価として設定されていて、家族以外の保育を必要としない1号から家族以外の保育を必要とする2,3号の子供の区分や子供の人数、年齢、施設の所在地等の地域区分により決定されます。

子どもの人数により、公定価格が左右されるため、保育士の労働力や1人当たりの労働生産性が判断されにくい状況となっています。

このことから、保育士の働きが給料に反映されにくいので保育士の給料が安い理由につながっています。

保育士が抱える悩み

保育士が抱える悩みに仕事量と給料が見合っていないという意見が数多く挙げられます。

保育士の仕事は、子供と遊ぶ以外にも、保育計画や指導案の書類作成、毎日発生する保育日誌や連絡帳の記入、保育料管理など多くの事務作業があり多忙を極めています。

就業時間に終わらず何日も残業が長く続く、家に持ち帰り事務作業をする、人手不足の保育園では休みが取りにくいなど仕事量と給料が全く見合っていないので辛さを感じながら仕事をしている保育士の方が多いようです。

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/22014948?title=%E7%96%B2%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%80%80%E8%82%A9%E3%81%93%E3%82%8A&searchId=2614262394

施設形態ごとの保育士の給料の違い

保育士の給料は施設形態によって違いがあり、それぞれに特徴があります。

各施設ごとの給料の特徴
施設形態 月収(賞与の1/12を含む) 年収(賞与込み)
私立認可保育園 30.1万円 362.1万円
公立保育園 30.3万円 363.7万円
認定こども園(私立)  27.9万円 335.9万円
小規模保育(A型) 26.8万円 322.5万円
事業所内保育(A型)  23.8万円 285.8万円

私立認可保育園

最も一般的な設置形態である私立認可保育園の平均給与額は、月収が30.1万円で年収にすると約362.1万円です。

公立保育園

自治体が運営している保育園で、保育士は地方公務員となるため、月収が30.3万円で年収にすると約363.7万円で給料は各施設の中でも高いです。

認定こども園

幼稚園と保育園を合わせた施設の「認定こども園」の保育士の給料は私立の施設で月収が27.9万円で年収に換算すると約335.9万円です。

まだ新しい施設形態で給料は私立認可保育園と比べると低いですが、今後幼稚園や保育園の認定こども園への移行が進むことで待遇が改善されていく可能性もあります。

小規模保育

小規模保育の平均給料は、月収が26.8万円で年収が約322.5万円です

園児定員が19名以下であり、運営組織も小さく一般的な認可保育園に比べると給与は少し下がりますがアットホームな雰囲気で保育をできるやりがいを感じることができます。

事業所内保育

事業所内保育A型の保育士の給料は、月収が平均23.8万円で年収に換算すると約285.8万円でした。

事業所内保育は、認可保育園に比べると運営補助金の額が少なくその分が給料に反映されます。

まだまだ施設数も少なく、企業主導型保育などのように保護者の職場に近い施設が増えることで、給料が引き上げられることが期待できます。

(出典:賃金構造基本統計調査/厚生労働省)

(出典:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果)

幼児教育、保育無償化により給料はどう変化する?

幼児教育、保育無償化は少子高齢化対策を目的として令和元年(2019年)10月1日から開始されました。

令和元年(2019年10月1日から3歳児~5歳児(卒園まで)まで全ての子ども及び0歳から2歳児までの市民税非課税世帯の子どもの幼稚園、認定こども園、保育園などの保育料が無料となりました。

このことから、保育士さんの中には、保育料の収入が減ることで、給料が下がってしまうのではないかと不安に思っている方もいるかもしれません。

しかし、2019年10月より導入された消費税率の10%への引き上げに伴った増収分がこの制度の財源に充てられるため、保育士の給料が下がることはないようです。

今後保育士の給料は上がる?

『保育士等の処遇改善』実施により、少しずつではありますが保育士の給料も上がってきています。

平成29年度には、新たな中堅の役職(副主任保育士、専門リーダー、職務分野別リーダー)に対して月額5千円から月額4万円の処遇改善の実施が開始されました。

今後も国として「小規模の保育所の整備や空き教室などの地域のインフラの活用による受け皿拡大も促進する」としていますので、さらに給料がアップしていく可能性は十分に考えられます。

保育士の給料を上げる為の施策

厚生労働省の保育士のキャリアアップの仕組みの構築と処遇改善についての資料によると、保育士の給料引き上げを目的としてさまざまな取り組みが行われています。

処遇改善には、処遇改善等加算Ⅰと処遇改善等加算Ⅱの2種類の制度があり、保育士の給料を上げるには処遇改善制度を活用したキャリアアップを目指すことが挙げられます。

処遇改善制度

処遇改善等加算Ⅰ

処遇改善等加算Ⅰは、非常勤職員を含む全ての職員が処遇改善の対象で、「基礎分」「賃金改善要件分」「キャリアパス要件分」という3つの要素で構成されています。

基礎分は職員の平均経験年数に応じて給料が加算されていき、1人当たりの平均経験年数に応じて加算率が2%~12%の間で設定されるため平均経験年数が長いほど給料がアップします。

賃金改善要件分は基準年度の賃金水準に対し改善を行う要件で、キャリアパス要件分は役職や職務内容に応じ勤務条件の設定や資質向上を目的としキャリアアップ研修などの具体的な研修機会の確保を要件としています。

処遇改善等加算Ⅱ

処遇改善制度のもう1つは、処遇改善等加算Ⅱでキャリアアップによる取り組みです。

2017年度に導入され、新たに副主任保育士などの中堅の役職を置き、目指す役職に応じた処遇改善(月額5千円または月額4万円)を行うことで保育園等でのキャリアアップの仕組み構築の支援を目的としています。

上記処遇改善等加算Ⅱで説明した、目指す役職に応じた処遇改善(月額5千円または月額4万円)内容は以下のようになっています。

月額5000円の処遇改善の内容

月額5000円の処遇改善は職務分野別リーダーや若手リーダーが対象です。

保育経験約3年以上で乳児保育、幼児教育、障害児保育、食育、アレルギー、保健衛生、安全対策、保護者支援、子育て支援など研修を修了していれば職務分野別リーダーとなり月額5000円の処遇改善が期待できます。

月額4万円の処遇改善の内容

月額4万円の処遇改善は副主任保育士や専門リーダーが対象です。この2つの役職に就くためには約7年以上の保育経験があり、職務分野別リーダーを経験していることが共通要件です。

副主任保育士の場合は、マネジメント研修とキャリア研修分野のうち3つ以上修了していることが要件です。

専門リーダーの場合は4つ以上の専門分野の研修を修了している必要があります。これらの要件を満たせば、月額4万円の処遇改善が期待できます。

保育士の給料に差が付くポイントは?

保育士の給料は、経験年数や年齢によっても差が生まれます。同一の法人である認可保育園で働き続けていくと、自然とベースアップしていくところが多いです。

ここでは、保育士の給料はどのような点で、いくらぐらい差がつくのかポイントについて紹介します。

女性保育士の年収(年齢別)額面上の収入

2019年度の厚生労働省の調査をもとに、保育士全体の9割以上を占める女性保育士の年齢別の月給、賞与等、年収(額面上)の収入をご紹介します。

年齢  月給 賞与 年収
20~24歳 21.34万円 45.11万円 301.19万円
25~29歳 23.58万円 69.06万円 352.02万円
30~34歳 24.05万円 69.96万円 358.56万円
35~39歳 25.4万円 77.72万円 382.52万円
40~44歳 25.35万円 77.66万円 381.86万円
45~49歳 26.07万円 82.45万円 395.29万円
50~54歳 26.51万円 86.88万円 405万円
55~59歳 27.54万円 88.98万円 419.46万円
60~64歳 24.55万円 66.01万円 360.61万円
65~69歳 27.85万円 73.94万円 408.14万円

新卒年齢の20~24歳の保育士給与は、全国平均で約21万円、賞与は基本給の約2カ月分の45.11万円、年収に換算すると301.19万円です。

社会保険や年金などが引かれた手取り給与は、月額17~18万円ほどの水準になります。これが30~34歳になると、月給は約24万円、賞与は約70万円で年収は約358万円まで上昇します。

65歳以上に関しては現役引退後に再雇用という形で役職に就かない方も含まれることも予想されるので平均給与額は下がっています。

その他の年齢に関しては経験を積むことで給料が上がる傾向があること上記の表から読み取れます。

リーダー、副主任、主任、園長などの役職による違い

基本給のほかに、役職であるリーダーや主任、園長などに就くことで、手当がつき給料が増える場合が多いです。

内閣府「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】」の資料によると、私立保育園の主任の平均月収は約42.2万円で施設長(園長)は約56.5万円でした。

2017年から始まった「副主任」(手当として月給に+4万円)や「専門分野別リーダー」(月給に+1万円)の配置によって経験7年目程度の中堅職員を対象とした給料の引き上げが今後も実施されていきます。

公立・私立による違い

次の表は、2019年度の私立認可保育園と公立保育園の平均給料を役職ごとに月収と年収に分けてまとめたものです。

職種(常勤) 私立 月給(賞与の1/12を含む) 私立   年収(賞与込み) 公立  月給(賞与の1/12を含む) 公立 年収(賞与込み)
保育士 30.1万円 362.1万円 30.3万円 363.7万円
主任 42.2万円 507.5万円 56.1万円 674万円
施設長 56.5万円 679万円 63.2万円 759.5万円

私立保育園の一般保育士の月給が30.1万円で公立保育園では30.3万円と大差はないことが分かります。

しかし、役職手当がつくと差は大きくなり、公立と私立の年収を比較すると主任は150万円以上、公立保育園のほうが高く、園長では約80万円ほどの差があることが分かります。

私立保育園は給料が低いイメージですが、比較的若い時期にキャリアアップがしやすく、早く昇進して給与も早く上げやすいというのが特徴です。

保育士の今後の求人の可能性

昨今、保育園は深刻な人材不足を理由に認可保育園で受け入れる子どもの数を減らしていたという問題なども起こっています。

このことから、保育現場ではまだまだ保育士の人材不足であるため、保育士になりたいという方にとっては就転職に有利な状況だと言えます。

国としても保育士等の処遇改善や保育士の就業促進などにも取り組んでいて、今後労働環境や処遇面はますます改善されていくことが期待できます。

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/5194750?title=%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%80%80%E3%82%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%80%80%E6%A1%88%E5%86%85&searchId=1913683329

まとめ 自分にあった保育園を選ぼう

保育士の給料は施設形態によって違いがありそれぞれに特徴があることを紹介しました。小規模保育は園児定員が19名以下で運営組織も小さく一般的な認可保育園に比べると給与は少ないです。

しかし、アットホームな雰囲気で保育士として仕事のやりがいがを感じながら仕事ができます。

一方、私立の保育園は給料が低いイメージですが比較的若い時期にキャリアアップがしやすく早く昇進して給与も早く上げやすいという特徴があります。

このことから、保育園によって給料に違いががあるので施設形態ごとの保育士の給料の違いをしっかり把握確認して自分にあった保育園を選びましょう。

ABOUT ME
Takeshi Ishida
人の悩みを聞くのが好きな│元ニートうつ病ライター│現在は業務委託でwebライターとして月5万程度の収入を得ている。ライターとして案件の取り方、文章の書き方を発信します。趣味は野球、アニメ、競馬など