「警察官ってどのくらいの給料をもらっているのか?」と疑問に思ったことはありませんか?
ドラマやアニメ、現実でも警察官の仕事を見ることはよくあります。犯人の逮捕、交通の取り締まりや交番勤務など多岐にわたって、私たちの安全や秩序を守ってくれている仕事です。
あなたが将来警察官を目指しているなら警察官の給料事情は気になるところです。この記事では警察官の給料について解説しています。是非最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pakutaso.com/20190342066post-19847.html)
警察官の給料は?
地方公務員である警察官の平均年収は約「700万円」となります。
総務省が毎年公務員の給与について調査しているデータによると、「平均給与月額が約45万円」です。そこに「賞与約150万円」が加わることで算出されます。
地方公務員の中の一般行行政職(市役所や県庁職員)や教育職と比べても高い給与水準となっています。
詳細が気になる方は「令和2年地方公務員給与実態調査結果等の概要」をご覧ください。
賞与:夏・冬に支給されるボーナスのようなものです。正式には期末手当・勤勉手当といいます。
警察官の給料は基本給+手当
警察官に限らず、公務員の給与は「給料+手当」で構成されています。
先ほどご紹介した平均給与月額約45万円は「(給料:約32万円)+(手当:約13万円)=約45万円」という計算で成り立っています。たくさん手当がありますが、その中の一部をご紹介します。
宿直手当
当直によって深夜などに業務を行うと支給される手当です。簡単に言うと交番等で深夜に勤務をすると支給されます。
特地勤務手当
警察官は基本的にはどこにでもいます。たとえ離島であっても交番があり、警察官が必ずいます。
そのような特殊な土地で勤務する際には特地勤務手当が支給されます。
銃器犯罪捜査従事手当
この手当は読んで字のごとく、銃器を使用した犯人等の捜査や逮捕に従事した職員に支給される手当です。
金額も高めに設定されていますが、その分危険と隣り合わせの業務であることは確かです。
警察官の給料【年齢別】
警察官も公務員なので給与体系も年功序列となっています。おおよその目安ですが、以下のようにして給与が支給されます。
- 20代:約30万円
- 30代:約45万円
- 40代:約50万円
20代の給料はほかの新卒サラリーマンよりも高く設定されています。
30代となると中堅のポジションになるので20代と比べると給与の伸び方も大きくなります。
昇進については後述しますが、40代となると「巡査部長」や「警部」などに昇進すると年収も大きく上がります。
警察官の給料【都道府県別】
警察官は地域によっても給料が異なってきます。今回は上位3位をご紹介します。詳しく知りたい方は「総務省のページ」を確認ください。
- 警視庁 :年収 約770万円
- 大阪府警:年収 約768万円
- 沖縄県警:年収 約650万円
やはり1位は東京都を管轄している「警視庁」でした。東京には多くの歓楽街や暴力団組織が存在し、事件発生の可能性が高いのでその分地域手当が支給されています。
続く大阪府警も東京都に並んで栄えているので、地域手当が支給されています。
3位の沖縄県警は2位の大阪府警比較すると大きく差があります。3位以下は人口が多すぎず、かつ人口密度も高くない地域となります。
警察官の給料【階級別】
前々項で昇進について解説しましたが警察官には階級があり、昇進することができます。以下に階級別の年収をまとめました。
- 巡査 :年収 約570万円
- 巡査部長:年収 約630万円
- 警部 :年収 約720万円
- 警視 :年収 約780万円
- 警視総監:年収 約1,250万円
厳密にはもう少し細かく階級がわかれるのですが、主要な5つをご紹介しました。
新人警察官は「巡査」からスタートし、順に昇進していくことができます。階級が一番高い「警視総監」は警視庁に1人だけ就けるポストです。給料が高い分責任がとても重い階級です。
警察官として昇進するには?
実際に警察官として昇進するには「昇任試験」を受けなくてはなりません。
警察官として一定の年数を経験すると試験を受けることができます。大卒では1年、短大卒では3年、高卒では4年の勤務経験が必要となります。
昇任試験は、「予備試験」「筆記試験」「口述試験」の順で行われます。この試験は巡査部長、警部補、警部が昇進する際に受験します。
予備試験
予備試験では「警察法規」「社会常識」などが問われます。合格率は約20%となっています。
筆記試験
予備試験に合格すると筆記試験があります。予備試験と同じ「警察法規」や「警察実務」について筆記で問われます。合格率は約60%です。
口述試験
筆記試験合格後に口述試験を受けられます。受験者自身についてまた、職務を遂行するにあたって口頭で話す必要があります。この試験の合格率は約80%ほどとなっています。
また、上記3つの試験のほかにも「教練」「拳銃操作」「逮捕術」の能力も求められます。
警察官のキャリアとノンキャリア
よく警察ドラマなどで、「キャリア」「ノンキャリア」と聞くかもしれません。この2つも警察官として昇進や給料に大きく関わってきます。
キャリア
国家公務員総合職試験を合格した国家公務員です。この試験を合格した警察官は巡査・巡査部長を飛ばして、1年目で警部の1つ前の「警部補」からのスタートとなります。
ノンキャリア
地方公務員試験を合格した地方公務員です。この試験の合格者は通常通り、「巡査」からのスタートとなります。
また、「キャリア」は「ノンキャリア」と比べて今後の昇進するスピードが上がったり、上の階級まで昇進することができる等の違いがあります。
警察官の仕事内容
警察官と一口にといっても仕事内容は様々です。その中からいくつか取り上げて解説していきます。
刑事警察部門
刑事事件を担当する部門です。犯罪の捜査・取り調べ・逮捕を行っています。警察ドラマでもよく取り上げられる人気の部門ですが、一方で最も忙しい部門でもあります。
地域警察部門
市民の生活や安全を守るのが仕事です。交番や駐屯所にいる「おまわりさん」のイメージです。
交通部門
交通事故の防止や事故の後処理、交通ルール違反の取り締まりを行っています。白バイやパトカーでパトロールしている様子はよく見るのではないでしょうか?
警察官になるための試験
警察官の給料や昇任試験、仕事内容について解説してきました。では実際に警察官になるためにはどうすればいいでしょうか?
- 試験に合格
- 警察学校で学ぶ
- 警察官として都道府県警に配属
警察官になるためには高卒以上の学歴があれば受験することができます。また、多くの自治体では「21歳以上30歳未満」・「職務執行に支障がないこと」という制限が課されています。
警察学校ではノンキャリアでは約10カ月、キャリアであれば約6か月の期間学びます。卒業ができれば晴れて警察官になることができるのです。
警察官の業務は危険と隣り合わせだが、その分給料が高い
今回は警察官について給料や昇進、仕事内容について解説しました。
警察官は給料の水準が高い分責任や危険が伴う仕事ですが、ほかの仕事では味わえないやりがいや達成感を得ることができます。
警察官を目指している方はまずは試験を合格できるように頑張ってください!就職先や転職先に警察を考えている方も今回の記事で何か参考になれば嬉しく思います。最後まで読んで頂いてありがとうございます。