私たちはお風呂に入ることで体を清潔に保っています。それと同じようにウサギもお風呂に入れてきれいにしてあげた方がいいのかと考えているかもしれません。
しかし、ウサギはお風呂に入れる必要はありません。基本的にはウサギの毛づくろいのみできれいになっています。
お風呂にどうして入れなくていいのか、お風呂以外にウサギをきれいにしてあげる方法を以下で詳しく説明しますので、ぜひご覧ください。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e5%b0%8f%e4%ba%ba%e3%82%a6%e3%82%b5%e3%82%ae-%e8%89%b2%e7%9f%ae%e6%98%9f-%e3%83%9a%e3%83%83%e3%83%88-4846514/
ウサギをお風呂に入れるのはダメなの?
基本的にウサギをお風呂に入れるべきではありません。ウサギは温度変化に強くないのでお湯であったまった後に、体が冷えて体調を崩してしまう可能性があります。
「ちゃんと体をふいてあげるし大丈夫じゃないの?」と思われるかもしれませんが、しっかりふいたとしてもウサギにとって体が濡れることがストレスになるのです。
嫌がって暴れてケガをする、ストレスをためてしまい飼い主とウサギとの関係性を悪化させてしまう可能性もあります。
では、なぜウサギをお風呂に入れてあげなくてもきれいなのかを解説していきます。
基本的に毛づくろい+ブラッシングで十分
飼い主が特別に何かをしてあげなくてもウサギ自身で毛づくろいを行うのできれいです。それに加えブラッシングをしてあげることでさらにきれいになります。
お風呂に入れてあげるよりブラッシングをもっと丁寧にしてあげるほうが体温変化もなく、ウサギにとってストレスなくきれいになりますよ。
また、ブラッシングをしてあげることで汚れが落ちるだけでなく、病気の予防などにもつながります。ほかにも人の手に慣れることで病気の早期発見にも役立ちます。
ブラッシングの効果
ブラッシングの主な効果は、ウサギが毛づくろいをした際に毛を飲み込んでしまい起こる「毛球症」という病気の予防です。
他にも、ブラッシングをすることでマッサージにもなり、ウサギの皮膚の状態が良くなり健康にもつながりますよ。
ウサギの病気の予防や健康、コミュニケーションにも役に立つブラッシングは、長毛種であればできるだけ毎日、短毛種でも1週間に1度は行うようにしましょう。
ウサギをお風呂に入れなくてもきれいな理由
ウサギは頻繁に毛づくろいを行っています。なぜウサギの毛づくろいで体がきれいになっているかご存知でしょうか。
実はウサギの唾液には殺菌効果・消臭効果があるとされています。ですから、そもそもお風呂に入っているのと同じような効果があるのです。
こういった理由からお風呂に入れなくても体をきれいにできています。そしてもう1つお風呂に入れなくてもいい理由が。それはウサギは汗をかかないから、というものです。
ウサギは汗をかかない
私たち人間は汗腺があり、そこから汗をかきます。その汗をエサにして細菌が匂いを生み出しているのですが、ウサギにはこの汗腺が存在していません。
そのため、汗をかかないので汗で汚れることはありませんし、汗が原因となる匂いも発さないのです。しかし、汗の匂いはしないウサギが匂う場合があります。
ウサギは臭腺と呼ばれる器官が顎の下にある「下顎腺(かがくせん)」・肛門にある「肛門腺」・肛門の脇にある「鼠経腺(そけいせん)」の3つ存在していて、汚れがひどいと匂う可能性があります。
匂いが強い場合や汚れが目立ってきた場合、ペット用のウエットティッシュなどで肌を傷つけないようにやさしくふき取ってあげましょう。不安であれば動物病院などでも対応してくれます。
お風呂以外の方法は?
お風呂に入れる以外で、ウサギをきれいにしてあげる方法として最も重要なのはやはりブラッシングです。とはいえ、ブラッシングだけでは落としにくい汚れがあるのもたしかです。
その際にはお湯で濡らしたタオルをよく絞ったものでやさしくふいてあげたり、ペット用ドライシャンプーなどできれいにしてあげれば、ウサギにとってストレスは抑えられます。
どちらであっても、最後に乾いたタオルでしっかりふいてあげるのは忘れないようにしましょう。
ウサギをお風呂に入れた方がいい場合
ウサギをお風呂に入れるのは基本的にはよくないとお伝えしましたが、お風呂に入れてあげた方がいい場合もあります。
例えばおしっこやうんちがお尻の毛に引っ付いてしまっている場合や、皮膚が汚れてしまっている場合です。
しかし、本当にお風呂に入れるべきなのかどうかの判断は難しいので可能な限りふいて汚れを取ることができないかを試し、病院などで判断をしてもらう方が良いでしょう。
お風呂に入れるなら準備を!
もしウサギをお風呂に入れるのであれば、前もって準備をしっかりとしておきましょう。必要なものを以下にまとめました。
- 水をためるための洗面器・たらいなど
- 40~42度のお湯
- ブラシ
- タオル5~6枚
- 音の静かなドライヤー
いざお風呂に入れるとなった際には最低限上記のものがあれば大丈夫でしょう。
どうしてもお風呂に入れてあげた方がいい場合、気を付けなくてはいけないポイントがあります。
お風呂に入れる際の注意点
ウサギをお風呂に入れる場合、これだけは気を付けなくてはいけないという点を以下にまとめました。
- 全身を濡らさないようにする
- 耳の中に水が入らないようにする
- 体から水分をしっかり拭きとる
これまでに何度もウサギをお風呂に入れるのはあまりよくないとお伝えしていますが、どうしても入れなくてはいけない場合、最低限これらの注意点を守りながらお風呂に入れるようにしましょう。
全身を濡らさないようにする
ウサギはそもそも体が濡れること自体がストレスになります。ですから、頭から濡らしたり全身を濡らしてしまうのはよくありません。汚れている場所のみ洗うようにしましょう。
耳の中に水が入らないようにする
耳は濡らさないように細心の注意を払いましょう。もしも耳に水が入ってしまうと炎症を引き起こしてしまう可能性があります。
特に垂れ耳のウサギは普段から耳に湿気がたまりやすいので、濡らしていないと思ってもお風呂が終わったら拭いてあげると良いでしょう。
体から水分をしっかり拭きとる
入浴後はしっかり体中の水分をふき取りましょう。しっかりふけているように見えてもウサギの毛に水がついているままである場合もあります。
音の小さなドライヤーなどで耳に水が入らないように乾かしてあげればより効果的です。
ふき終わったのであれば、背中などの確認しやすい部分だけでなく、おなかなどの確認しにくい部分も確認しましょう。
ウサギをお風呂に入れるよりしっかり掃除!
普段のブラッシングなどをしっかりと行えば特にお風呂に入れる必要がないことをお伝えしてきました。もしブラッシングもしっかりしているのに匂うのであれば、掃除してあげることで気にならなくなるかもしれません。
ウサギは汗をかかないため、ウサギ自身の体臭はありません。匂うとすればウサギのおしっこやうんちのにおいがついてしまっている場合がほとんどです。
匂いが気になる場合、普段よりもこまめに掃除をしてあげれば解決することが多いので、しっかりと掃除してあげるようにしましょう!
ウサギは基本的にお風呂に入れなくていい
ウサギは汗をかかず唾液に殺菌・消臭効果があるため毛づくろいとブラッシングで十分きれいになること、濡らしたタオルなどで汚れを取ってあげるほうがウサギにとってストレスになりにくいことをお伝えしました。
また、どうしてもウサギをお風呂に入れるのであれば準備を前もって終わらせておき、耳が濡れたり体が濡れたままの状態にしておかないことが重要であることもお伝えしました。
私たち人間とは違い、ウサギにとって濡れることはストレスになってしまうため、お風呂に入れなくても清潔さを保てるように普段からブラッシング・掃除をしっかりしましょう!