REITとは？不動産投資との違いやメリット・デメリットを紹介

不動産投資の1つであるREIT（不動産投資信託）をご存知でしょうか？資産形成や不動産投資に興味がある方なら一度は聞いたことがあるかもしれませんね。

この記事では「REITと不動産投資何が違うの？」「REITの何が良いの？」「リスクはどうなの？」などの疑問をお持ちの方にREITついて紹介していきます。REITに興味のある方はぜひ参考にしてください。

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REIT（不動産投資信託）とは？

REIT（リート）とは「Real Estate Investment Trust」の頭文字をとった略称で、日本語では「不動産投資信託」のことを指します。

投資家から集めた資金でオフィスビルやマンション、商業施設などの収益不動産を購入し、家賃収入や売買で得た利益を投資家に分配する金融商品です。

つまり、REITに投資することで間接的に不動産に投資したことになるのです。

REIT（不動産投資信託）の仕組み

REITは投資家、投資法人、資産運用会社、資産保管会社、事務受託会社によって成り立っています。

投資法人

投資法人がREITの窓口です。投資家から資金を募り、利益の分配を行っています。

資産運用会社

投資する不動産の選定、購入、売却、保有不動産の運営、管理を行っているのが資産運用会社です。

資産保管会社

資産保管会社は不動産の権利証の保管や金銭出納管理など、保有している不動産の資産管理を行っています。通常は信託銀行が受託しています。

事務受託会社

会計、納税、投資法人債に関する事務を担っているのが事務受託会社です。

REIT（不動産投資信託）の種類

REITの投資対象は、オフィスビル、マンション、商業施設、ホテル、物流施設、インフラ施設など多岐にわたります。

上記のように投資対象はさまざまなREITですが、「単一用途特化型REIT」と「複数用途型REIT」に分けられます。

単一用途特化型REIT

単一用途特化型REITは、ある特定の用途の不動産のみに投資するREITのことです。オフィスビル特化、住居型特化、ホテル特化などがあります。

値動きが予測しやすいというメリットがあります。しかし、単一の不動産に特化しているためリスク分散されないのがデメリットです。

複数用途型REIT

複数用途型REITは、複数の用途の不動産に投資するREITです。

オフィスビルと住居など2つの用途の不動産を組み合わせて投資するREITを複合型REIT、商業施設、ホテル、オフィスビルなど3つ以上を組み合わせて投資するREITを総合型REITと言います。

分散投資をすることでリスク軽減できる点がメリットです。しかし、単一型と比べると値動きの幅が小さい点がデメリットになります。

REIT（不動産投資信託）と実物不動産投資の違い

REITと実物不動産の大きな違いは不動産を所有するかしないかです。

実物不動産は、自ら不動産の選定を行い、融資を受け購入するのでその物件は投資者の所有物となります。

一方で、REITは多くの投資家がお金を出し合い、そのお金で物件の選定、購入、運用を行います。そのため、投資者に物件の所有権はなく、間接的に物件の収益を受けることになります。

不動産の所有権があるかないかはメリットにもデメリットにもなりうる事柄ですので、一概にどちらが良いかとは言えません。投資する目的などによって変わります。

REIT（不動産投資信託）のメリット

REITの仕組みや実物不動産投資との違いを紹介してきました。ではREITにはどんな魅力があるのでしょうか。REITのメリットについて紹介します。

不動産の運用をプロに任せることができる

REITは投資対象の不動産の選定、購入、維持管理、売却などすべて管理会社が行ってくれます。

不動産運用に関する専門的な知識がなくても投資できる、手間がかからないのは非常に魅力的です。

少額で始めることができる

REITは証券化された金融商品ですので、数万円から投資ができます。投資経験がない人でも手元資金が少ない人でも始めやすいですよね。

分散投資が可能

REITは複数かつさまざまな不動産で運用されています。そのため、分散投資が可能となり、リスクを軽減できます。少額から投資できるので、複数の商品を購入するハードルも低いです。

換金しやすい

REITは証券取引所に上場している商品のため、株式と同じように売買できます。そのため、市場で売却すればすぐに現金化できるのです。

REIT（不動産投資信託）のデメリットやリスク

実物不動産投資に比べるとリスクが低いと言われるREITですが、もちろんリスクはありますし、デメリットもあります。

実物不動産を所有できない

実物不動産を所有できないことはREITの特徴ですが、メリットでもあり、デメリットでもあります。

不動産を自ら所有していれば、居住用として、事業用としてなど投資以外の活用ができます。しかし、REITの場合はどんなに多くの金額を投資してもそのような活用方法はできません。

上場廃止や倒産のリスク

投資したREITが証券取引所の上場廃止基準に該当した場合は、上場廃止となるリスクがあります。

また、投資法人は法人ですので、一般企業同様倒産するリスクがあります。

ただ、所有する不動産の価値がゼロになるわけではありません。倒産時に不動産が売却され投資資金が返金される場合もあります。また、他の投資法人によって引き継がれる可能性もあります。

運用コストが他の投資信託と比べると高い

REITは投資信託なので、販売手数料や信託報酬といった手数料が発生します。その手数料は他の投資信託と比べると高いものが多いです。

REIT（不動産投資信託）の買い方3ステップ

①REITは株式と同様に証券会社で購入することができます。まずは、サービスや手数料などを比べて証券会社を選びましょう。利用する証券会社が決まったら口座を開設します。

②口座の準備ができたら購入する銘柄を決めます。どんな不動産に投資するREITか、どれくらいの資金なのかなど自分に合った商品を選びましょう。

③購入する銘柄が決まったら買い注文を出します。証券会社の店頭で伝えるか、ネット証券であれば、パソコンやスマホでできます。取引が成立すると口座から購入代金や手数料が引き落とされます。

REIT（不動産投資信託）に向いている人

REITのメリット、デメリットを踏まえ、どんな人にREITが向いているか紹介します。

少額から不動産投資を始めたい人

REITの最大のメリットは少額から始められることです。また、不動産の維持費や税金がかからないので、手元資金が多くないけど不動産投資にチェレンジしたい人には向いています。

運用をプロに任せたい人

REITは専門家によって運用されているので、初心者や投資に自信がない人にはおすすめです。プロによる運用で大きな失敗をしにくいのがREITの特徴です。

手間や時間をかけたくない人

REITは最初の銘柄選びを終えれば、あとはほぼ放置で問題ありません。不動産の選定、維持管理をすべて投資会社が行ってくれます。時間がない人、手間をかけたくない人はREITに向いています。

実物不動産投資に向いている人

REITの良さを考慮しても実物不動産投資が向いている人を紹介します。

資金がたくさんある人

実物不動産投資は融資を受けるにしてもそれなりの資金がないとできません。

投資額は数百万～数千万円です。その分うまくいけば大きなリターンも期待できるので、資金がある人は実物不動産が向いています。

物件に納得したうえで投資したい人

実物不動産投資は自ら投資する物件を選ぶので、自分が納得できるものに投資できます。立地や設備などを確認したうえでの投資であれば、リスクもある程度コントロール可能です。

学び続ける時間と覚悟がある人

不動産投資にはさまざまな知識が必要です。地道に不動産投資について学び続けることができなければ、成功することは難しいでしょう。

物件選び、購入はもちろん、その後の維持管理まで含めて戦略を立てられる人には向いています。

まとめ 不動産投資に興味がある方はREITもぜひ検討を！

不動産投資の1つであるREITについて紹介してきました。不動産投資に興味があっても費用面や知識、手間を考えるとなかなか手が出せないという方にも少しは身近に感じていただけたのではないでしょうか。

REIT、実物不動産投資それぞれにメリット、デメリットがありますので、一概にどちらが良いか言うことはできません。しかし、手間をかけず、少額で分散投資をしたい方はREITをぜひ検討してみてください。