オオハナインコについて知っていますか?「名前は聞いたことがあるけど、詳しくは知らない」という方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、オオハナインコの特徴や飼い方、飼うときの注意点などについて紹介していきます。ぜひ、一読してオオハナインコの知識を深めてくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e9%a3%9f%e7%94%a8%e3%82%aa%e3%82%a6%e3%83%a0-%e3%82%aa%e3%82%a6%e3%83%a0-%e3%83%9a%e3%82%a2-%e6%84%9b-406658/)
オオハナインコとは
オオハナインコは全長約40cm、体重約500gの大型のインコです。ニュージーランドやソロモン諸島など赤道付近の地域に生息していて、普段は森林や草原などで生活しています。
オスは緑の羽毛にオレンジのくちばしですが、メスは全体は赤、腹部と背部は紫の羽毛に黒のくちばしで、オスとメスの見た目がはっきりしていることが特徴的です。
- 学名 electus roratus
- 英名 eclectus parrot
- 科名 インコ科オオハナインコ属
- 全長 35~40cm
- 体重 400~500g
- 生息地 ニュージーランド、ソロモン諸島など
- 寿命 30~40年
- オスの見た目 羽毛は緑、くちばしがオレンジ
- メスの見た目 羽毛は赤、腹部と背部の羽毛は紫、くちばしが黒
- 一妻多夫制で、メスは一度に1~3個の卵を産む
オオハナインコの性格
オオハナインコは他のインコに比べると、おとなしめで人に慣れやすいのが特徴です。オスメスでも性格の違いがあり、オスの方が静かでおとなしく、メスは活発で少し攻撃的な子が多いです。
一方、ストレスに敏感で毛引きをしやすいという繊細な一面もあります。叱りすぎたり、頻繁にケージの中の配置を変えたりしないようにしましょう。
また、感情豊かで非常に知能が高く、言葉も簡単な単語なら覚えることができます。ものまねはオスの方が上手ではっきりとした発音する子が多いですよ。
オオハナインコは飼いやすい?
オオハナインコは人慣れしやすく、インコの中では飼いやすい方です。寒さに弱いですが身体は丈夫ですし、性格もおとなしめでインコ初心者にもおすすめです。
おとなしいとはいっても個体差やオスとメスで性格にも違いがありますので、希望の性格がある場合は飼う前に相性を確かめておくといいでしょう。
値段は15~20万円と大型インコの中では安めです。ペットショップでは扱われていないことが多いので、ブリーダーや鳥専門店に行ってみてくださいね。
オオハナインコを飼うときに必要なもの
オオハナインコを飼うときに必要になるものは次の通りです。それぞれ説明していきますので、購入の際に参考にしてみてくださいね。
- ケージ
- 巣箱
- 止まり木
- 水入れ、エサ入れ
- 鍵
- おもちゃ
- 病院用のキャリー
- ケージにかける毛布、ペット用ヒーターなど
ケージ
ケージは大型鳥専用のものを用意しましょう。具体的には横幅と奥行きが50㎝以上、高さは60㎝あれば十分です。逆に大きすぎると、テリトリー意識が高まってしまうので注意しましょう。
また、オオハナインコは長生きですので、さびにくいステンレス製のものが長持ちしておすすめです。噛む力が強いので、オウム用の網線が太いものもいいですよ。
巣箱
ケージの中に入れる巣箱です。オオハナインコがゆっくり休む場所になります。大きさは大きすぎず、オオハナインコが入ってぴったりくらいのものにしましょう。
止まり木
ケージに入れる止まり木です。止まり木はオオハナインコが運動不足にならないよう、2本用意しましょう。大きさは前の爪と後ろの爪がぎりぎり触れないくらいの太さが望ましいです。
ケージに止まり木がついていても、脚の大きさに合っていない場合は別のものと取り換えるようにしてください。
また、止まり木にはプラスチックと自然のものがありますが、プラスチックのものはくちばしや爪のケアができなかったり、木の太さが均一なので脚に変な癖やタコができたりすることがあります。
自然の木の方がオオハナインコもなじみがあって落ち着いてくれるので、なるべく自然の木を用意するようにしましょう。自然の木はかじられてしまうので、定期的に交換してくださいね。
水入れ、エサ入れ
水入れやエサ入れはケージを買うと一緒についてくるので、特別用意しなくても大丈夫です。
ただ、陶器やプラスチック製のものは簡単に壊されてしまうので、心配な方はステンレス製を別途購入してください。
エサ
オオハナインコは草食で、野生だと花や種子、果物、花の蜜などを食べています。
飼育する場合は主食にシードやペレット、副食としてカルシウム補給にボレー粉やカトルボーンを、ビタミン補給に人参や小松菜などの野菜や、ミカン、リンゴ、バナナなどの果物をあげましょう。
ペレットは栄養価が高いですが食べない子もいるので、最初はシードに混ぜて少しずつ慣らしていくといいですよ。
- シード…ヒエ、アワ、キビなどの植物の種子。シードだけでは栄養が足りないので副食が必要。
- ペレット…鳥に必要な栄養バランスを考えて作られたもの。味が淡白なのでシードほど食いつきはよくない。
- ボレー粉…カキの貝殻が原料。カルシウム補給で与える副食。
- カトルボーン…イカの甲が原料。カルシウム補給で与える副食。
鍵
オオハナインコは頭が良く器用なのでケージを開けてしまうことがあります。ですので、脱走しないようケージに南京錠の鍵かカラビナを付けておきましょう。
おもちゃ
オオハナインコがケージの中で退屈しないよう、常に4種類くらいのおもちゃを入れておきましょう。
オオハナインコは暇な時間が多いと、ノイローゼになったり毛引きや自分を噛む自傷行為をすることがあります。
遊ばないおもちゃはケージから抜き、一週間に一回は別のおもちゃに交換するようにしてください。また、噛み癖がある場合は、飲み込む危険のある小さなおもちゃは入れないよう注意しましょう。
病院用のキャリー
オオハナインコを病院に連れていくときに使うキャリーです。バッグやリュックタイプがあり、移動時に運びやすいものを選んでおきましょう。
ケージにかける毛布、ペット用ヒーターなど
夜、オオハナインコが寝るときに光が入らないようケージにかける毛布や、冬に使うペット用ヒーターがあると便利です。なるべく用意しておきましょう。
オオハナインコの飼い方:一日2回は放鳥しよう
毎日朝と夕方の2回、30分から1時間ほどケージから出す時間を作りましょう。運動不足の場合は一度に1~2時間放鳥します。
放鳥の際は、飲み込みそうなものや壊されたら困るものは先に片づけ、ぶつかる危険があるので窓のカーテンは閉めておいてください。
片づけられない大きな家具などはタオルをかぶせておくと、角にぶつかる危険やかじられて家具が傷つく可能性が減るのでいいですよ。
また、放鳥はオオハナインコとコミュニケーションをとる大事な時間です。眼を離したすきの事故を起こさないためにも、ながら放鳥はせず、オオハナインコにたくさん愛情を伝えてあげてくださいね。
オオハナインコの飼い方:水浴びは週に2回
オオハナインコは水浴びが大好きです。週に2回ほど、乾きやすい日中の間で行いましょう。
水浴びの方法は、洗面台や風呂場で蛇口やシャワーの水を直接浴びせたり、浅い桶に溜めた水に入れたり、霧吹きしたりなどがあります。
いろいろ試してみて、飼った子の好みに合わせた水浴びさせてあげましょう。水浴び後は自分で毛づくろいをするので特に乾かさなくても大丈夫です。
ドライヤーが好きな子なら送風を少しだけ当ててあげるといいですよ。
オオハナインコの飼い方:ケージの清掃は毎日しよう
ケージの中が汚いとストレスになり、病気や臭気の原因にもなります。毎日清掃してきれいな状態を保つようにしましょう。
一日2回はケージの底に敷いた新聞紙を取り換え、網に付着したフンはこすって落とすようにしてください。
また、一週間に1回、水入れやエサ入れ、おもちゃ、止まり木、糞切り網を隅々まできれいに水で洗いましょう。
ケージも一か月に一回、分解して薄めた中性洗剤や熱湯で洗い、天日干しして消毒してくださいね。ケージを洗う際は放鳥せず、病院に連れていくときのキャリーや別のケージに移しておくのがいいですよ。
オオハナインコの飼い方:ヒナを飼う場合
オオハナインコのヒナは最初は黒毛が目立ちますが、徐々に緑や赤に変わっていきます。もし、ヒナから買う場合は、ケージとは別にインコのヒナ専用ケースや虫かごくらいの大きさの部屋が必要です。
ケースの底におがくずやキッチンペーパーなどを敷き、毎日掃除して清潔に保っておきましょう。寒さに弱いので、ペット用ヒーターで約28℃を保ちます。真夏の熱中症にも気を付けてください。
また、ヒナのエサはさし餌を与えるのですが、一人で食べられない子だと数時間おきにさし餌スプーンでエサを与える必要があります。
ヒナを育てることは簡単ではありません。初めてインコを飼う方は特に、成鳥か一人でさし餌を食べられる子を飼うようにしてください。
オオハナインコを飼うときに気を付けること
オオハナインコを飼うときに気を付けて欲しいことは次の5つです。オオハナインコを飼う前に確かめておいてくださいね。
- オオハナインコ中心の生活になる
- 怪我は覚悟しておこう
- 冬の温度・湿度調整が大事
- 防音対策しておこう
- やってはいけない餌がある
オオハナインコ中心の生活になる
オオハナインコは寿命が30年以上あります。そのため、一度飼えば長い時間一緒に過ごすことになります。
オオハナインコ中心の生活になることは覚悟しておいてください。また、飼うときの自分の年齢にも気を付けましょう。
怪我は覚悟しておこう
オオハナインコは噛む力が強いので、噛まれたら大怪我になることがよくあります。特に自我が芽生え始めた頃や、発情期に本気で噛むことが多いので注意してください。
冬の温度・湿度調整が大事
オオハナインコはもともと赤道付近の暑くて湿度の多いところに住んでいる鳥です。そのため寒さに弱く、冬は注意が必要です。
寒がっていると羽を膨らませたり、羽毛に頭を埋めたりといった様子が見られるので、その時はすぐに暖房やペット用ヒーターなどで温度を上げましょう。
温度は20℃以上、湿度は50%以上が望ましいです。特に冬を経験したことのないヒナや輸入直後の場合は、28℃を目安にしっかりと保温するようにしてくださいね。
防音対策しておこう
オオハナインコの鳴き声は大型のインコの中では小さい方ですが、防音対策のないアパートやマンションで苦情が来るくらいの大きさはあります。防音対策をしておいた方がいいでしょう。
やってはいけないエサがある
オオハナインコは草食ですが、与えてはいけないエサもあります。
- ネギ類(玉ねぎやニラなど)
- アボカド
- チョコレートやパンなどの人間用の加工食品
- 生の豆類(大豆、小豆、インゲン豆)
- 芽キャベツ
- モロヘイヤ
- 果物の種
- 塩分が多いものなど
基本的に、人間用の食べ物は与える前にネットや本で調べたり、医者に聞いたりして安全かどうか確かめるようにしてください。
あなたのパートナーにオオハナインコを選んでみませんか?
オオハナインコの飼い方について紹介しました。最後にオオハナインコの魅力をまとめます。
- オオハナインコはオスとメスで見た目が異なる
- おしゃべりが好きで、簡単な単語を覚えることができる
- おとなしい性格の子が多く、人慣れしやすいので飼いやすい
オオハナインコは言葉の意味を理解できるくらい頭がいいので、コミュニケーションをとるほど仲良くなれます。ぜひ、オオハナインコを飼う場合は、たくさんお話ししてあげてくださいね。