毎日忙しくて「もうこんな仕事辞めたい!」「どうしたら仕事を辞められるの?」「仕事を辞めるときに注意することって何?」と頭を抱えていませんか?
仕事を辞めたいけど決心がつかない。本当に辞めるべきなのか判断がつかない。働く者ならだれもが一度は考えたことがあるでしょう。
この記事では仕事を辞める、辞めないの判断の仕方、退職を決心してからの注意点や準備を解説します。是非最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/段落-法-洪水-ストレス-3213670/)
人はなぜ仕事を辞めたいと思うのか
仕事を辞めたくなる理由は社会人と学生に大きな差があるためです。職場の人間関係は学生ほど自由度がありません。この自由度の差によって仕事を辞めたいという思いにつながります。
学校は同世代の人たちが集まる場所であり、意識的・無意識的に合う人、合わない人を振り分け仲良しグループが出来上がります。
仕事は仲良しだから一緒にするわけではありません。また仕事は自分1人ではできません。自営業やフリーランスでも人と関わらずに仕事するのは困難です。
合わない同僚、上司でもコミュニケーションを取って仕事しなければなりません。そのため、人間関係の悩みは消えることはありません。また会社に入ってからでなれば人間関係はわかりません。
誰にでも仕事を辞めたいと思う瞬間はある
仕事を辞めたいと思い始めるとそればかりが頭の中をめぐります。程度の差はあれど、仕事を辞めたいと思う瞬間はだれにでもあります。
日曜の夕方に「明日からまた仕事か。行きたくないな」とか、連日の残業で睡眠時間が取れずに「こんなつらい仕事辞めて、ぐっすり眠る時間が欲しいな」と思うのはあなただけではありません。
その瞬間は「仕事辞めたい」と思いますが、本当に辞める人とそうではない人がいます。嫌なことがある度に仕事を辞めていては成長は難しい。社会人として必要なスキルや経験が身につきません。
なぜ辞めたいのか、本当に辞めたいのか、仕事を辞めた先にどんな未来を想像するか、をしっかり考えて行動に移しましょう。
仕事を辞めたいと思ったらやるべき3つのこと
仕事を辞めたいと思ったとき、なぜ辞めたいのか、仕事を辞めてどうしたいのか自分なりの整理が大事です。
整理できていない状態で仕事を辞めたいと考える人は、仕事を辞めること自体が目標になっています。
仕事を辞めることが目標だと、辞めてから「これからどうしよう?」「何を目標に過ごして行こうか」と悩むことになりかねません。
仕事を辞めてからの未来が明るくするには準備が必要です。以下に仕事を辞めたいと思ったらやるべきことを3つ紹介します。
- 辞めたい理由をノートに書く
- これだけは譲れないことに順位をつける
- 本当に辞めるべきか考える
辞めたい理由をノートに書く
「上司とのコミュニケーションがうまく取れない」「給料が安い」「業務内容が自分に合っていない」「体力的にきつい」「労働時間が長く疲れが取れない」「やりがいを感じられない」
仕事を辞めたい理由は人それぞれです。今の気持ちをノートに洗いざらい書いていきましょう。
辞めたい理由をノートに書くことで気持ちを整理することができ、冷静の自分を見つめ直すきっかけになります。
これだけは譲れないことに順位をつける
辞めたい理由をノートに書き出したら、その中で「これだけは譲れない」と思う順に並べます。
譲れない順に並べることで、どの理由が自分にとって重要度が高いかわかります。転職まで考える場合は、上位になる理由が解決する方向で活動すればよいのです。
例えば「給料が安い」とノートに書き、それが譲れないこと1位であれば、自分の働きに見合う報酬ではないと考えており、どのくらいの収入が妥当なのか考えるでしょう。
辞めたい理由に優先順位をつけることで、深い自己分析が可能になります。
本当に辞めるべきなのか考える
前述のように辞めたい理由をノートに書き出し、これだけは譲れないことに優先順位をつけることで、本当に辞めるべきか、思いとどまるべきか判断しやすくなります。
上記2つの作業をして自己分析した結果、やはり仕事を辞めることでしか解決しない、仕事を辞めることで明るい未来が待っていると思う場合は辞める決断を下してもよいでしょう。
ただ現状から逃げたいがために仕事を辞めると、いざ辞めてから「こんなはずじゃなかった」「前の仕事のほうが良かったな」なんて後悔することになります。
仕事を辞めた先の目標まで明確になっていると後悔のない決断を下せるでしょう。
他人は変えられない。でも自分は変えられる
仕事を辞めたい理由をノートに書き出し、順番を整理できたでしょうか。次にすべきことは自分で変えられることか、自分ではどうにも変えられないことか分けることです。
古賀史健・岸見一郎著「嫌われる勇気」で「自分を変えるられることができるのは、自分しかいません」という一節があります。逆に自分以外の他者を変えることはできません。
辞めたい理由も同じで、「自分で変えられる=自分の問題」であり、「自分では変えられない=他者の問題」です。そして、自己と他者の両方の問題が混在していることも多いです。以下に3つの例を挙げます。
- 給料が低い
- 職場の人間関係が悪い
- 仕事内容が合っていない
給料が低い
給料が低いが上位の場合、自分のスキルが低いから給料が低いと考えれば自分の問題のため変えられますが、十分に会社の利益に貢献する働きをしているのに給料が低いなら他者の問題です。
十分成果を上げているのに正当な報酬でないなら、上司と交渉するのも一案です。その際大事なのは、成果を数字で示すことです。
営業職なら月に何本契約を取っている。製造業なら1時間で成果物を何個作れているかです。目に見える形で示すと説得力が増し、交渉を有利に進められます。
正当な評価を受けておらず給料が低いなら、正当な評価してくれる職場に転職を考えてもよいでしょう。
職場の人間関係が悪い
上司や同僚とうまくコミュニケーションが取れずに人間関係が悪い場合は自分の問題なので変えられます。コミュニケーションスキルを磨くための書籍を読んだり、勉強会に参加するとよいでしょう。
上司や同僚への報連相を徹底しているし、コミュニケーションスキルもある。しかし、理不尽な要求をする上司や、怠け癖のある同僚の尻拭いで仕事量が増えるといった状況もあるでしょう。
その結果人間関係が悪い場合、自分ではどうすることもできません。仕事を辞める理由として妥当です。
仕事内容が合っていない
仕事内容が自分に合っていない場合も自分で変えられるのか、自分以外の問題なのか見極めが大事です。
例えば、力仕事が多く体力的に厳しい。仕事が終わると毎日疲労困憊してしまうなど身体能力に見合わない仕事内容の場合、短期間に自己の体力アップは望めません。
自分の問題とも言えますが対応するのに時間がかかるため、別の業務が行える部署に異動を申し入れましょう。
別の業務がない職場なら自分以外の問題となるため、他業種への転職検討してもよいでしょう。
仕事を辞めない方がいい理由3選
仕事を辞めたいと思っても、すぐには辞めない方がよい場合もあります。仕事を辞める以外の解決策もあります。
以下に挙げる3つの理由で仕事を辞めたいと思ったときは要注意です。辞めてから後悔しないように考えましょう。
- 寿退社
- 介護離職
- 疲れたから辞めたい
寿退社
一昔前は女性は結婚したら寿退社して家庭に入るものと考えられていました。しかし、時代は令和。女性の社会進出が一般的になっており、男性同様にキャリアを積むことが求められます。
共働き家庭が増えた現在では、結婚して離職することは憧れではなくリスクでしかありません。
特に正社員として働いている女性では、結婚によってキャリアが中断されると数年後に再就職しようとしても正社員としての職は見つからないこともあります。
結婚のみを理由の仕事を辞めたいと思っている方は一度踏みとどまって考えてみましょう。
介護離職
近年、親の介護を理由に退職される方が問題になっています。責任感の強い人ほど自分でなんとかしなければならないと抱え込みます。
介護には精神的、肉体的に負担が大きいです。仕事は違い勤務時間はなく、24時間体制です。当然報酬もありません。また、仕事を辞めれば収入がなくなり経済的負担が大きくなります。
相談できる相手がなく、社会から孤立し、経済的に困窮すれば共倒れしかねません。親の介護が終了した後に再就職する場合でもブランクが足かせになり理想の職に就けないこともあります。
介護休業制度を使い、仕事を辞めずに休みを取りながら両立することを考えましょう。
疲れたから辞めたい
仕事を辞めるよりは、まず休みをしっかり取りましょう。心身ともに疲労が溜まった状態では冷静な判断はできません。
疲れすぎて全てを投げ出したいと思う気持ちはわかりますが、その勢いに任せて仕事を辞めてしまうのは後々後悔することなりかねません。
まずは休みたいことを上司に伝える。無理して働き続けて、うつ病になれば治療に時間がかかります。医療費も膨大です。それこそ転職どころではないでしょう。
仕事を辞めたいときはポジティブな理由にする
長時間労働、ブラック企業だから辞めたい、給料が低いから辞めたい、本音ではネガティブな理由がたくさんあっても、上司に伝える理由はポジティブな内容にしましょう。
例えば、「キャリアアップのために転職したいから」「違う環境で自分の力を試したいから」など自己成長のための退職であることを強調するとよいでしょう。
ただただ「〜が嫌だから辞めたい」ではわがままで幼稚な印象を受け転職先で予想外の悪評が立つ恐れがあります。
ポジティブな理由を強調した上で長時間労働や仕事内容、人間関係の理由と付け加えるなら、悪い印象にはなりません。
仕事を辞めたいときは3ヶ月前に報告する
退職を決心したら上司に報告します。しかし突然「仕事を辞めます。さようなら」という形の辞め方は避けるべきです。どんなに嫌いな職場、嫌いな上司でも前もって伝える必要があります。
また、「突然辞めます」は転職活動でも噂レベルで広まる可能性があり、あなたのキャリアを傷つけます。仕事に就く時以上に辞めるときの準備は万全にしておきましょう。
具体的に退職を伝える時期は、企業によって就業規則で1ヶ月前までであったり、3ヶ月前であったりします。1年前なんて稀なケースもあります。常識的には3ヶ月前が妥当でしょう。
3ヶ月あれば、引き継ぎや後任への指導も十分に行え円満退社しやすくなります。
退職を計画的に進める5つのポイント
退職の意思は3ヶ月前に上司に伝えると述べました。退職の意思を伝えるタイミングは当然大事ですが、それ以外にも計画的進めることが重要です。
転職活動も含めてスケジュールを立てることが大事です。それが円満退社に重要なポイントです。以下に5つ解説します。
- 退職日を設定する
- 退職までの期間に余裕を持つ
- 退職願・退職届を提出する
- 後任者に引き継ぎをする
- 必要な手続きを確認する
退職日を設定する
最優先に行うことが退職日を明確に設定することです。退職日が曖昧だと仕事を辞めたいと思いながらもズルズルを惰性の日々を過ごしてしまいます。
仕事に熱が入らず、やる気もないのに現状にとどまるのは、あなたの限りある時間が無駄になります。
退職日を設定し期限ができることで、計画的に行動しなければならなくなります。また、上司に退職の意思を伝えるときにも説得力のある説明ができます。
退職までの期間に余裕を持つ
退職日を設定するのが最優先ですが、注意しなければならないこともあります。それは、退職までの期間です。退職までの期間は上司に伝える時期と同様に最低3ヶ月は設けましょう。
理由は一般的に転職活動にかかる期間が2〜3ヶ月程度が多いということ、後任者への引き継ぎや人員補充などにある程度時間が必要なためです。
あなたが退職することで残された上司や同僚にできるだけ迷惑をかけないことを心がけましょう。
退職願・退職届を提出する
「退職願」と「退職届」は似たような印象がありますが違います。混同しやすいでの整理しておきます。
「退職願」は退職の意思を伝えるものなので、退職日を記載して上司に伝えます。退職願は必ずしも書面として提出する必要はなく、口頭で意思を伝えるだけでもよいです。
「退職届」は退職の意思を表明して、退職日が承認された後に会社に提出する書類です。こちらは会社によって形式が決まっている場合があるため確認しましょう。
形式が決まっていない場合は、インターネットで検索して書類を作成します。退職届を提出して、業務の引き継ぎを行うのが一般的な流れです。
後任者に引き継ぎをする
あなたが退職する前に、後任者への引き継ぎをしなければなりません。引き継ぎは口頭での説明のみでは十分理解できません。
人は忘れる生き物です。あなたがどれだけ丁寧に伝えても、後任者の記憶に残らなければ意味がありません。また一旦記憶できても、たまにしか行わない業務なら忘れやすいでしょう。
そこでマニュアル作成が重要です。マニュアルをもとに説明すれば理解しやすく、忘れてしまっても見返して思い出せます。
マニュアルを作るのは面倒ですが、会社を去る者の責務だと思ってやり通しましょう。「終わりよければすべて良し」の言葉のように最後が肝心なのです。
必要な手続きを確認する
会社によって必要な事務手続きは異なります。あらかじめ人事部に必要な手続きを確認し不備がないようにしましょう。
会社から貸与された物品はいつまでに、どこに返却するのか、必要な書類は何か確認し余裕を持って退職できるようにしましょう。
転職先が未定の場合、健康保険や年金、税金などの手続きを自分で行う必要があります。退職してから焦ることのないよう、事前に調べておきましょう。
仕事を辞めたいなら転職を考えましょう
仕事を辞めたいと思ったとき、転職するのも解決策の一つです。給料が低いことが不満だったり、残業が多いことが苦痛になっている場合は転職によって解決できます。
転職には「dodaのエージェントサービス」や「マイナビ転職のキャリアパートナー」など活用がおすすめです。1人での転職活動は大変ですが、プロのサポートがあれば安心ですね。
ただし、人間関係が不満な場合は転職によって解決しないこともあります。人間関係や職場の雰囲気は働かなければわからないからです。
転職すれば全て良しではないのです。これまで述べてきたように、辞めたい理由や叶えたい未来を自己分析によって明確にしましょう。
まとめ あなたが輝ける職場は必ずある
人はどんなときに仕事を辞めたいと思うのか、仕事を辞めるときにはどんな準備が必要か解説しました。
退職するときほど、印象に残りやすいものです。丁寧な対応を心がけで円満退職できるようにしましょう。
終身雇用が崩れつつある現在、一つの会社で働き続けることはリスクになります。「嫌だから辞める」で転職を繰り返すのは考えものですが、キャリアアップのための転職は有意義です。
あなたが今より輝ける職場は必ずあります。この記事が未来をポジティブに変える助けになれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。