「仕事を辞めたいけどどうすればいいのかわからない…」「家族へ伝えるのが怖くて結局退職できない」「辞めたいけどお金に困りたくない…」と、頭を抱えていませんか?
実際に私も同じ経験があるので気持ちはよくわかります。この記事では退職についてお悩みの方へ「退職するまでの準備」や「実際の退職の流れ」「円満退職するために」を解説していきます。
(アイキャッチ出典:https://www.pakutaso.com/20200809220post-30225.html)
仕事を辞めたい理由を明確にしよう
仕事を辞めたい理由を明確にせずに実際に辞めてしまうと「自分は何が不満だったのか」ということがわからず転職先でも同じことになってしまう可能性があります。
なのでまずは自分がなぜ辞めたいのかということを理解しましょう。参考までに、ここではみんなが仕事を辞めたいと思った理由を3つご紹介します。
- 給料が安い
- 労働時間が長い
- 正当な評価を付けてもらえない
給料が安い
「憧れの仕事だったけど給料が安くて生活が苦しい」「責任が重かったり危険な仕事の割には給料が安くて見合っていない気がする」「家族がいるけど給料も安くてボーナスもなしできつい」などの声も実際にあります。
お金と仕事へのモチベーションは直結してしまいますよね。なので「給料が上がらない」「労働と給料が見合っていない」などの理由から転職を考える方が多いようです。
労働時間が長い
ある程度の長時間労働を覚悟していても「毎日残業しなければいけない」「徹夜が当たり前になってしまっている」「休日出勤で休みがなかなか取れなくなってしまった」などの理由があると退職を考えてしまいますよね。
長時間労働や休日出勤が重なってしまったら、自分の時間が無くなりストレス発散もできなくなるなど、いいことはありません。労働時間が改善する見込みがないから体を壊す前に転職するという意見の方も多いです。
正当な評価を付けてもらえない
どれだけ一生懸命に取り組んでも正当な評価がされなければ、それだけでやる気がなくなってしまいますよね。何よりも自分のプライドにも関わることだと思います。
年功序列で昇格していく会社も少なくはないので、自分の実力でキャリアアップ・早く昇格したいと思っている方は転職の道に進むことが多いようです。
仕事を辞めたいと思った時にまずするべきことは?
仕事を辞めたいと思った時に勢いだけで行動してしまうと後悔してしまうこともあります。そうなる前に、まずはやってみてほしいことを3ステップでご紹介します。
自分を知ることによって、転職活動にも役立つことなのでぜひ実践してみてください
- なぜ辞めたいのかを書く
- 書き出したことを嫌な順に並べる
- 自分で解決できること・できないことを分ける
①なぜ辞めたいのかを書く
スマホや紙でも何でもいいのでまずは「なぜ辞めたいのか」を小さなことでもいいのですべて書き出してみましょう。
「〇〇が辛い」「〇〇に不満がある」などの簡単な書き方で結構です。書き出してみるだけで、自分はこう思ってたのかと少し冷静になれると思います。
②書き出したことを嫌なこと順に並べる
先程書いた「辞めたい理由を」嫌なこと順に並べてみてください。そうすれば、自分が本当に嫌なことがわかるので頭が整理されます。
もし転職することになった場合でも、自分が本当に嫌なことを知っておけば転職活動がスムーズにいく可能性があります。
③自分で解決できること・できないことを分ける
次は、書き出した嫌なことを「自分で解決できること」「自分では解決できないもの」に分けてみましょう。
「自分で解決できること」が多かった場合は今の会社でも十分やっていけると思いますが、もし転職して同じことが起こった場合でも冷静に対処できるようになります。
「自分で解決できないこと」が多かった方は、まず信頼できる上司や先輩などに相談するところから始めましょう。
それでも「どうしても解決できない」という場合は転職を視野に入れた行動をとる必要があります。先ほどの「自分が嫌なこと」を頭に入れて転職活動をしてみてください。
「仕事を辞めたい」家族にどう伝える?
自分では仕事を辞めたいと思っても「心配をかけてしまう」「反対されるかもしれない」と思うとなかなか言い出せないですよね。しかし、最終的には伝えなくてはいけません。
伝えるタイミングは、退職する旨を上司に話した後や転職先で内定が出た後に伝えると揉めたり反対される可能性が高いので、転職活動を始める時に伝えましょう。
伝え方は、「辞めないと自分がどうなるか」「なぜ辞めたいのか」ということを伝えてから「次に行きたい会社・やりたい事」を伝えると家族の理解も得られやすいです。
絶対にうまくいく、理解してもらえるとは言えませんが家族には正直にすべて話すことが結果として一番の解決策になります。
好印象のまま辞めたい!上司への伝え方
「立つ鳥跡を濁さず」という言葉がありますが、その言葉通りたとえ嫌なことがあって辞めることになったとしても、引き際は汚さず美しく辞めていくことが理想的です。
「給料」「人間関係」「労働時間」の不満などをそのまま伝えてしまうと喧嘩別れになってしまう恐れがあり、円満退職からは遠のいてしまいます。
円満退社を目指すなら、ポジティブな退職理由を伝えることが大切です。「挑戦したいことができた」「新しい環境で自分の力を試したい」など、退職後を見据えた意欲などを伝えれば上司も否定したりできなくなります。
「退職届」「退職願」何が違うの?
退職時に用意するものと言えば「退職届」「退職願」ですが、自分が用意しなければいけないのはどっち?と悩んでしまいますよね。なのでここでは「退職届」「退職願」の違いについて説明します。
退職届
簡単に一言で言ってしまうと「退職の決定」です。「絶対に退職する」「退職を拒まれている」などの場合に退職を決定的にする書面です。
また、退職届を提出してしまうと退職の撤回はできなくなるので注意してください。
退職願
簡単に一言で説明すると「退職のお願い」です。退職願いは「退職したいので承認をお願いします」という意味を持つ書面です。
承認される前までは撤回がされますが、承認後は撤回ができなくなります。いちど退職願を提出し、承認してもらった後に退職日などの話し合いができるとスムーズに進みます。
辞めたい意思を伝えるまでの流れ
退職を伝えようにも「いつ伝えていいの?」「いつ辞めていいの?」「誰に伝えればいいの?」と悩んでしまう方もいると思うのでご説明します。
- 退職を伝える時期
- まずは直属の上司へ
- 退職願を書いて伝える
退職を伝える時期
法的には2週間前に伝えれば問題ありませんが、2週間後に辞めたいと伝えて実際に退職するのは「人員補充」や「引継ぎ」などを理由に断られてしまいとても難しいです。
一般的に、最低1カ月前に伝えることが無難です。1カ月後に退職したいと伝えれば人員補充や引継ぎ業務も完了できている頃合いなので拒まれることが比較的少ないです。
会社を辞める権限は従業員にあるので、会社がなんと言おうと辞めることはできますが、ある程度の期間余裕を持って辞めることが社会人としてのマナーだと言えます。
まずは直属の上司へ
「仲の良かった同期や先輩に1番最初に伝えたい!」と思ってしまうかもしれませんが、退職意思を1番最初に伝えるのは直属の上司にしましょう。
もし直属の上司の方が他の人からあなたが退職しようとしている、と聞けば「聞いてない!」とトラブルのもとになりやすく、円満退職から遠のいてしまいます。
退職願を書いて伝える
実際に退職を伝える時は、退職願・退職届を用意した上で口頭と書面両方で伝えましょう。
退職願だけだとそっけない印象を与えてしまうことがありますし、口頭だけだと言った言わないのトラブルになってしまう可能性もあります。
実際に仕事を辞める時の流れ①
退職意思を伝え、承認された後からしなくてはいけないことをまとめました。「辞めるまでまだ余裕あるし」と思っていてもダラダラしていては何も終わらないまま退職日を迎えてしまいます。
なので、退職前に最低限しておかなきゃいけないことをご紹介します。
引継ぎをする
退職するときは、自分の仕事の引継ぎはしっかりと行うようにしましょう。一方的に伝えるのではなく、会社側や後任者が今後の業務を問題なく行えるように最後までしっかりと引き継ぎましょう。
また、自分が行ってきた業務のマニュアルなどを作成しておくとスムーズに引継ぎが完了します。
挨拶周りをする
担当していた取引先などへは2週間前~10日前までに挨拶周りを済ませておきましょう。必要に応じて、後任者と一緒に挨拶周りを行い、後任者を紹介しておくとトラブルなくその後の業務ができます。
実際に仕事を辞める時の流れ②
ここからは退職当日にしなければならないことをご紹介します。退職してから忘れ物に気づき、また会社へ足を運ばなければいけない・・・なんてことにならないようにしっかりとチェックしましょう。
身の回りの整理
デスク周りやロッカーなどは次に使う人が問題なく使えるように整理整頓してから退職しましょう。
私物と会社の備品を混同しないよう気を付けましょう。もし間違えて会社の書類などを持ち帰ってしまったらトラブルの元になってしまうので気を付けましょう。
会社へ返却するもの・受け取るものを確認する
退職するときには会社へ返却するもの、会社から受け取るものがあります。返し忘れ、受け取り忘れなどが内容にチェックしましょう。
返却するもの | 受け取るもの |
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仕事を辞めた後にしなければいけない手続き
ここからは「退職後」の手続きをご紹介します。退職前もやらなければいけないことは沢山ありますが、実は退職後もやることがたくさんあります。その中でも大切な手続きを3つご紹介します。
- 失業保険の手続き
- 健康保険の手続き
- 年金の手続き
失業保険の手続き
退職するときに一番気になるのが失業保険ですよね。これは、過去2年で合計12カ月以上雇用保険に加入していて、求人活動などの働く意思があれば受け取ることが可能です。
申請場所はお近くのハローワークで行えます。その際に必要な書類があるのでまとめました。
- 離職票
- 身分証明書
- 雇用保険被保険者証
- 印鑑
- 証明写真
- 本人名義の通帳
どれか1つでも忘れてしまうと手続きができなくなってしまうので十分注意してください。
健康保険の手続き
退職すると、その翌日から健康保険の被保険者としての資格が喪失してしまうため、「国民健康保険」か「健康保険の任意継続」を選ぶことが可能です。
何も手続きをしない場合は自動的に国民健康保険に切り替わります。任意継続する場合は、今まで会社が約半額負担してくれていた金額も払わなくてはいけないので保険料が上がります。
- 健康保険任意継続被保険者資格取得申出書
- 本人確認書類
- 印鑑
年金の手続き
退職すると、その翌日から厚生年金の被保険者としての資格を喪失してしまうため国民年金保険へ切り替える手続きが必要になります。
国民年金保険に加入する時は、退職してから14日以内に住んでいる自治体の年金窓口で手続きを行ってください。
- 年金手帳
- 離職票
- 本人確認書類
- 印鑑
仕事を辞めたい方へ・まとめ
今回は仕事を辞めたい、辞める準備をしている方への情報をまとめました。実践できる内容などもありますのでぜひ参考にしてみてください。
何よりも大切にしなければいけないのはあなた自身です。精神的、肉体的に限界を迎えているのならば、これを機に転職を考えてみてください。
退職前、退職後とやるべきことは沢山ありますが、新しい道へ進む第一歩ですのでやるべきことはしっかりとやって気持ちよく自分の決めた道へ進んでください。