「楽天モバイルの通信速度は遅くないの?」と思う人は多いのではないでしょうか。Google検索でも「楽天モバイル 速度」と入力すると「遅い」が予測変換で出てきます。
そこで、今回はその疑問に答えるべく、実際に楽天モバイルを利用している私が「楽天モバイルの通信速度」について解説します。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
- 楽天モバイルの通信速度が分かる
- どれだけの通信速度で、何が出来るのか分かる
- 時間帯、回線エリア、場所による通信速度の違いが分かる
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/%e3%82%b9%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%b3-%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%8d%e3%83%83%e3%83%88-5623402/
【結論】楽天モバイルの通信速度は問題なし
「誰にでも最適なプラン」で、どれだけ使っても3,278円(税込)、1GBまでなら0円の楽天モバイル。「料金が安いから通信速度が心配」という人も多いです。
結論から言えば「普段使いには問題ないレベルの通信速度」です。「みんなのネット回線速度」によれば、楽天モバイルの平均ダウンロード速度は「29.7Mbps」という結果でした(2021年9月30日時点)。
通信速度は、WEBサイトの閲覧には1〜10Mbps、YouTubeの動画閲覧でも5〜20Mbpsあれば問題ありません。そのため、楽天モバイルの通信速度は「普段使いには問題ないレベル」と言えるでしょう。
【比較】楽天モバイルは他キャリアより速度が遅い
「普段使いには問題ないレベルの通信速度」という表現に、「ん?速くはないってこと?」と思った人もいるでしょう。なぜ、「通信速度は速い」とは言えないのかというと、他のキャリアと比べたら遅い方だからです。
キャリア名 | 平均ダウンロード速度(下り) |
ドコモ | 154.0Mbps |
au | 102.07Mbps |
ソフトバンク | 86.82Mbps |
ahamo | 89.97Mbps |
povo | 68.44Mbps |
LINEMO | 45.1Mbps |
楽天モバイル | 29.7Mbps |
※2021年9月30日時点の「みんなのネット回線速度」よりデータ引用
こうやって比較すると、楽天モバイルの通信速度が決して速いわけではないということが分かりますよね。とはいえ、繰り返しにはなりますが”普通に使う分には”楽天モバイルの通信速度でも問題ないです。
【昼や夜は遅いの?】時間帯による通信速度の違い
次に「時間帯」による通信速度の違いについて解説します。特に注目して欲しいのは、多くの人が使うであろう「昼」や「夜」の平均通信速度です。
表を見ると、「昼」や「夜」は使用する人が集中することもあってか、他の時間帯と比較すると少し通信速度(下り)が遅いようです。たしかに、私もお昼時間の利用時は通信速度が遅いと感じます。
時間帯 | ping値 | ダウンロード(下り) | アップロード(上り) |
朝 | 51.81ms | 32.73Mbps | 17.54Mbps |
昼 | 52.94ms | 24.4Mbps | 16.17Mbps |
夕方 | 53.78ms | 30.91Mbps | 18.2Mbps |
夜 | 54.36ms | 26.63Mbps | 17.15Mbps |
深夜 | 52.12ms | 31.47Mbps | 17.55Mbps |
※2021年9月30日時点の「みんなのネット回線速度」よりデータ引用(直近3ヶ月の平均速度情報)
「ping値」とは、データの送受信にかかる時間を数値化したもので、この値が低いほど快適にネットを利用できます。
一般的なネット閲覧、動画視聴にはping値が「41〜60ms」くらいであれば十分ですが、オンライゲームをする場合には「30ms以下」が望ましいとされています。
楽天モバイルの通信速度は地域によっても大きく違う
他キャリアと比較した場合、楽天モバイルの通信速度は遅い方だとお伝えしましたが、この理由は「楽天回線エリアがまだまだ狭いから」だと私は考えています。
というのも、同じ楽天モバイルでも以下の表のように通信速度が地域によって大きく異なります。このように、”速い地域”と”遅い地域”があるため、平均すると他社より通信速度が遅くなるというわけです。
自分の住んでいる地域の通信速度が気になる人は「みんなのネット回線速度(楽天モバイルの通信速度レポート)」の都道府県別速度レポートを確認してみてください。
地域 | ping値 | ダウンロード(下り) | アップロード(上り) |
東京 | 46.91ms | 30.97Mbps | 20.0Mbps |
沖縄 | 75.98ms | 8.79Mbps | 5.94Mbps |
※2021年9月30日時点の「みんなのネット回線速度」よりデータ引用
「楽天回線エリア」と「パートナー回線エリア」
楽天モバイルは大手キャリア同様に、自社の電波を使用しています。その電波が届く範囲は「楽天回線エリア」、その電波が届かないところは「パートナー回線エリア(楽天回線エリア外)」になります。
自分が住んでいる地域が「楽天回線エリア」かどうかは楽天モバイルの通信・エリア公式ページで確認できます。ちなみに、楽天回線エリアは「2021年内に人口カバー率96%に拡大予定」とのことです。
楽天回線エリア外に住んでいる人は通信速度以外にも多くのデメリットがあります。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
「楽天回線」と「パートナー回線」で速度に違いはある?
「自分の住んでいる地域は楽天回線エリアではなかった」となると、次に気になるのは「パートナー回線だと通信速度は遅いの?」ということだと思います。
実際に調査した方々のデータによれば「全体的にパートナー回線の方が通信速度はやや遅くなる」という傾向にあるそうです。しかし、私は回線より場所や時間帯の方が通信速度に大きく影響していると思っています。
参考までに、私が実際に計測してみた結果を表にしました。この結果からも、パートナー回線だからといって通信速度が著しく遅いということはなさそうですよね。
回線 | ping値 | ダウンロード(下り) | アップロード(上り) |
楽天回線 | 53.36ms | 10.73Mbps | 8.4Mbps |
パートナー回線 | 51.0ms | 6.53Mbps | 10.07Mbps |
※「楽天回線」のデータは「みんなのネット回線速度」より、私が住んでいる地域の平均データを引用。
※「パートナー回線」のデータは2021年9月30日15時頃に自宅(パートナー回線エリア)で計測したもの。
【電波が届きにくい】楽天モバイルで速度が遅くなる場所
楽天回線のエリア内でも、次のような場所は電波が届きにくいです。電波が届きにくいと通信速度が遅くなるだけでなく、通話にも影響があります。
- 建物内
- 地下
- トンネル
- エレベーターのような密閉空間
- 高所
私も「お店でキャッシュレス決済できない」ということがよくあります。他にも「ショッピングモールで連絡が取れず、家族と合流できない」「電車内でスマホが使えない」といった利用者の声もあります。
このような電波が届かない問題は「電波の届きやすいところ(屋外など)に移動する」か、「(Wi-Fiが利用できる状況であれば)Wi-Fiを利用する」という方法で解決するしかないですね。
【使い過ぎると低速に】楽天モバイルの速度制限
楽天モバイルには「データ通信の使いすぎによる通信速度制限(低速通信)」があります。通信速度が制限されると、最大通信速度が「1Mbps」になります。
パートナー回線エリアでは月5GBまで
パートナー回線エリアでは、高速データ通信は月5GBまでしか使えません。つまり、パートナー回線エリアに住んでいる人は、高速通信でのデータ使い放題にはならないということです。
この高速通信によるデータ使用量はアプリで確認できます。ちなみに、「高速通信モード」と「低速通信モード」をいつでもアプリで切り替えることが出来ますよ。
5GB超過により通信速度制限になった場合、翌月まで低速通信状態です。楽天回線エリア外に住んでいて、月5GB以上使ってしまいそうな人は計画的に利用する必要がありますね。
楽天回線エリアでも1日10GBまで
では、楽天回線エリアであれば無制限に使い放題かと言えば、実は違います。1日でデータ使用量が10GBを超えた場合には速度制限になるようです。
公式ページの注意書きにも小さい文字で「公平にサービスを提供するため通信速度の制御を行う場合があります」という表記がありました。
とはいえ、よくある「3日で◯GB」制限より緩いですし、日付が変われば(24時)制限解除されますので、そこまで気にする必要はないと思います。
【1Mbpsで大丈夫?】低速通信状態でも出来ること
通信速度(下り)はWEBサイトの閲覧は1〜10Mbps、YouTubeの動画閲覧なら5〜20Mbpsほど必要とお伝えしました。
そのため、「1Mbpsでは何も出来ないじゃん!」と思った人も多いと思います。たしかに、1Mbpsでは”快適に”ネットを利用することが出来ませんが、次のことであれば問題なく利用することができます。
- LINEやメールの送受信(必要速度:128kbps〜1Mbps)
- テキスト中心のWebサイト閲覧(必要速度:1Mbps)
- 標準画質(SD 360p)でのYouTube閲覧(必要速度:700kbps)
【まとめ】楽天モバイルの通信速度は普段使いなら問題なし
楽天モバイルの平均通信速度(下り)は約30Mbpsあり、ネット閲覧や動画視聴といった普段使いには問題なく利用できます。とはいえ、地域差が大きいので事前に調べた方が良いでしょう。
また、合わせて自分の住んでいる地域が「楽天回線エリア」かも確認しましょう。楽天回線エリア外だと「月5GB」までしか高速通信で利用できず、5GB超過後は最大通信速度が1Mbpsとなります。
通信速度はスマホを使用する場所によっても大きく変わります。屋内や地下など電波が届きにくい場所では通信速度が遅くなるので注意が必要です。
今回の記事を読んで「自分の使い方なら通信速度は心配なさそうだ」と思った人は、ぜひ楽天モバイル公式ページから申し込みを!