子犬を家に迎えたとき、しつけは必要でしょうか?いつから、なにを教えてあげればいいでしょうか。
具体的にいつから、なにを始めればいいのか、どのような順番で行えばいいのか分からない方も多いと思います
飼い主ビギナーさんのそんな疑問を解消するべく、子犬の時期から段階に応じたしつけの内容からタイミングをご紹介し、愛犬をしつけする上での成功ポイントもご紹介していきます。
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どうして犬にしつけは必要?
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そもそも「犬を飼ったらしつけをしないといけない」と当たり前のように思ってしまいますが、どうして必要なんでしょうか。
愛犬の身を守るため
しつけが必要な理由、それは飼い主さんの言うことを聞かせるため、ではなく「愛犬の身を守るため」です。日ごろからハウスに入るようにしつけておけば、地震や災害時の緊急の際に身を守れもし、脱走も防げます。
人間社会で共に生きていくため
また、犬が他人に迷惑をかけてしまわないようにしつけていくことは大切です。犬が人間社会で共に生きていくために、受け入れられるために必要なことなのですね。
犬のしつけ、いつからはじめよう?
犬のしつけは幼いころから始めるのが理想的とされていますので、子犬を家に迎えたその日からしつけはスタートします。ただし、子犬は急激に成長するので、その月齢にあった対応やしつけが必要です。
生後2~3か月までの子犬は脳が未発達ですのでしつけをしても、まだ理解することができません。そのため、理想的なしつけのスタート時期は生後2~3か月経ってからがよいとされています。
子犬を迎える前から飼育環境を見直そう
飼い主さんと生活する環境には、迎えたばかりの子犬にとって初めて見るものばかりです。危ないという概念もわかりませんから、危険なものにも近づいたり口に入れようとします。
人間の赤ちゃんと同じで、子犬も自分で身を守ることは難しいので飼い主が安全な環境を用意してあげる必要があります。
- 段差の高いところ、キッチンや階段など、危険な場所には入れないようゲートの設置
- 誤って口にして危険があるものは近くに置かない
- 電気コードなどにはカバーを付ける
子犬を迎える前から安全が確保できる環境を用意しておきましょう。
また、「家具やスリッパを噛む」「ゴミ箱をあさる」など将来困った行動を学習してしまいそうな物もしばらくは近くに置かないことが賢明です。
子犬のうちに習慣づいてしまうと、成犬後に修正することはとても難しいうえに犬にとってもストレスになってしまいます。子犬のうちから予防することが大切です。
愛犬に教えたい、犬のしつけ一覧
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愛犬に覚えさせたい、基本となるしつけは以下の通りです。どれも基本的なことがらです。愛犬が周囲の環境の中で安心して安全に暮らしていけるようにしていきましょう。
- (名前を覚えさせる)
- (トイレトレーニング)
- おすわり・ふせ(セルフコントロール)
- はなせ、ちょうだい
- 犬が体をさらわせる など(ボディコントロール)
- ハウス
- 呼び戻し(待て、おいで)
- 歯磨き
- ここには入らないなど家庭ルール
名前を覚えさせる、トイレトレーニングは( )を付けています。この2つは生後2~3か月を待つ必要はありません。
犬のしつけ、それぞれいつからが適切?
犬のしつけは成長段階に応じて実施してあげることによって社会性を身につけていきます。また、一度にたくさんのことを教えると犬も混乱してしまうので注意してあげてください。
- 犬を迎えてすぐ
- 環境に慣れてきたら
- お散歩前に
- からだを触らせてくれるようになる
①犬を迎えてすぐ
愛犬を迎えたら、まずは信頼関係の構築から始めていきましょう。飼い主のこと、飼い主さんの家族のこと、そして愛犬自身のこと。自身の名前を覚えてもらうことです。
方法は意識的に固定の名前で呼びあう会話を続けるだけです。ただし、複数の呼び方をしてしまうと覚えられません。1つの呼び方に統一しましょう。(自身の名前、人間の家族の名前なども同様です。)
トイレについても早い段階で教えておきましょう。ここでトイレをするんだよ、と覚えさせていきます。
もし、生後2~3か月未満の子犬であれば、無理に覚えさせず、「おすわり」や「ふせ」と同じタイミングで進めるとよいでしょう。
②環境に慣れてきたら
犬が身の回りの環境に慣れてきたら、「おすわり」や「ふせ」などを教え、身体に触れらることにも慣らしていきましょう。ここからが本格的なしつけのスタートといえますね。
「おすわり」や「ふせ」など、セルフコントロールのコマンドは、問題行動(知らない人に吠える、勝手に遠くへ走る)を制止する役割があります。同時に、ハウストレーニングや各家庭内のルールも教えていきましょう。
身体のケア、病院での検査などで身体に触れられることもふえていきます。今のうちに慣らして行きましょう。同時に、「はなせ」「ちょうだい」などのコマンドもボディコンタクトをしながら教えていきましょう。
③お散歩前に
お散歩する前に「まて」「おいで」などの呼び戻しコマンドを教えておきましょう。これは危険回避コマンドになりますのでとても重要になります。
お散歩は外に出かけますのでお散歩後は足の裏が汚れます。デビュー前ごろから足拭きにも慣らしておきましょう。
④からだを触らせてくれるようになる
愛犬が身体に触れても大丈夫になってきたら(抵抗がなくなってきたら)、歯磨きに挑戦しましょう。子犬のうちにケアをしていくことで、成犬になったときに犬も歯周病になやまさされなくなります。
犬のしつけ成功の5ポイント
犬のしつけにおける、成功のためのポイントを5つ解説していきます。
- 愛情を注ぎ、ほめる
- 短いトレーニングを繰り返す
- 犬の個性を理解する
- 指示語は統一する
- 問題が起きる前の予防
ほめる
何よりも大事なことは愛情を注ぐことです。主従関係が必要だからと言って恐怖で支配しようとしてはいけません。
呼びかける際にはアイコンタクトを取ること。また、犬が困った行動をしたとき、つい叱りがちになりますが、飼い主さんが叱らずにほめる習慣を持つことが重要です。
なぜなら、正しい行動をほめるほど愛犬はその行動を繰り返すようになり、困った行動の予防になるからです。
短いトレーニングを繰り返す
熱心になりついトレーニングが長時間化してしまったり、むずかしいことをさせようとしてしまったりしてしまいがちです。しつけは「愛犬と楽しく過ごすための手段」ですので、あくまで楽しく続けましょう。
時間が長くなると集中力も続きません。トレーニングが嫌いになってしまいます。「15分のトレーニングを1日1回」するよりも「5分のトレーニングを1日3回」の方が効果的でしょう。
またいろいろなことに挑戦させたい気持ちもわかりますが、失敗経験は極力させないことがベストです。これもトレーニングを嫌いにさせないためには大切なことです。
挑戦するようなことは極力控えて、できることを繰り返しましょう。一歩一歩クリアしていき、できることを増やしていきましょう。
犬の個性を理解する
犬にも種類や個性があります。一頭一頭性格も違います。しつけをする際には愛犬の性格、個性を尊重して、理解してあげてください。愛情を持って接することでしつけもやりやすくなるでしょう。
指示語は統一する
名前と同じで、覚えてほしい言葉は統一するようにしましょう。ケージに入ることを促す際、「ハウス」「お家」「ケージ」など様々な言葉を使用すると犬は混乱してしまいます。
問題が起きる前の予防
愛犬にとってはごく自然な振る舞いをしているだけという場合が多いです。愛犬が困った行動をするときは、飼い主さん自身が許していたり、助長するような行動をしたりしていることも少なくありません。
飼い主さん自身の行動や暮らす環境を変えるだけで抑止できることも多いですから、愛犬が困った行動をする前に、はじめから「させない」工夫を取り入れましょう。
噛み癖をつけないためのしつけ いつからはじめる?
犬に噛みグセをつけさせないためには、子犬の頃からの触れ合いが大切であり、甘噛みをはじめたその日からはじめることが大切です。
- 噛みたい欲求を満たすために噛んでいいおもちゃなどを与え、噛んでいいものを教える
- 人を強く噛んできたときは犬がビックリするくらい大きな声で「痛い」と言い、犬だけを残して全員でその場から立ち去る。→「噛むと楽しいことが終わってしまう」と教える
- 人に対して恐怖や不安があると噛んでしまうので、子犬の頃からのスキンシップを大事にし、いろんな人に会うこと、人に会うことをいいことと教える
子犬のころは噛む力も弱いので甘噛みを許しがちになりますが、成犬になって噛みグセがついているとケガやトラブルにつながってしまいます。
家族のひとりでも甘噛みを許してしまうと、噛むことを覚えてしまいます。家族全員でルールを確認し合い、噛ませないことを徹底しましょう。
犬のしつけ いつからはじめる まとめ
愛犬が人間社会できちんと生活をしていくには、しつけをしていかなければなりません。
また、成犬からのしつけとなると子犬期のしつけより難しいことが多いです。どうしてもうまくいかない場合は、しつけ教室やプロの先生にお任せすることもひとつの手でしょう。
人間と同じで犬によってそれぞれ個性もあり、得意なこと不得意なこともあります。ご紹介した内容はあくまで基本的なものなのです。
いつからどんなしつけをどんなペースで行うか、愛犬の様子に合わせて進めてあげることが大事です。愛情をもって愛犬の様子を見てあげてくださいね。