「月々のコストを減らすために格安SIMに乗り換えたい」「格安SIMに乗り換えたいから、具体的な方法が知りたい」
このように考えていませんか。近頃は「格安SIM」という言葉を耳にする機会は多く、乗り換えを検討したことのある方は多いでしょう。
今回は格安SIMの魅力から乗り換え方法や具体的な手順について紹介するので、ぜひ最後までお読み下さい。
格安SIMに乗り換えるメリット
格安SIMに乗り換えるメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 月々の利用料金が安い
- シンプルな料金プラン
- 契約の縛りがない
月々の利用料金が安い
格安SIMの最大の魅力とも言えるのが、月々の利用料金の安さです。月々の利用料金は大手携帯会社の場合は7,000~8,000円と言われている一方で、格安SIMは2,000~2,500円と言われています。
月々では約5,000円、年間で換算すると6万円も料金が下がるのです。
シンプルな料金プラン
格安SIMの料金プランでは、データ専用SIMと音声通話SIMの2つに分かれています。
データ専用SIM
データ専用SIMではデータ通信は使えますが、音声通話はできません。その分、音声通話SIMより料金は下がります。
ただしデータ専用SIMでもWEBブラウザやアプリは利用できるので、IP電話、LINEの無料通話、スカイプなどは利用できますよ。
音声通話がなくてもスカイプなどのサービスがあれば問題ない方におすすめです。
音声通話SIM
データ通信に加えて音声通話もできるSIMです。090や080から始まる電話番号を所有でき、SNSの利用も可能です。
IP無料電話よりも通話がスムーズに行える他、緊急電話にもすぐに繋がります。
乗り換えの際には、MNP(携帯電話ナンバーポータビリティ)という制度に加入するとキャリアの携帯電話番号をそのまま移せるため、今までと同様に通話できます。
基本的にはデータ専用SIMよりも、音声通話SIMの方が乗り換え後も問題なく生活できるでしょう。
契約の縛りがない
キャリアの携帯は契約期間が2年となっており、この期間に解約してしまうと違約金が発生してしまいます。
一方で、格安SIMでは数ヶ月から長くても1年ほどの縛りはあるものの、その期間を過ぎればいつ解約しても違約金は発生しません。
格安SIMに乗り換えるデメリット
多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 通信速度が遅い
- サポートは弱い
- キャリアメールは使えない
通信速度が遅い
格安SIMを提供する事業者は、自社の通信設備を持たずdocomoやauなどの大手キャリアから借りてサービスを提供しています。このような事業者をMVNO(仮想移動体通信事業者)と呼びます。
キャリアから借りる回線を利用者でシェアする仕組みなので、利用者が増加する時間帯や駅や都市部など人が多く集まる場所に行くと通信速度が遅くなります。
Wi-Fiがあれば問題ありませんが、Wi-Fiをあまり使わない人はストレスを感じるかもしれません。
サポートは弱い
格安のサポート窓口はインターネットや電話でのみの受付となっている場合が多く、楽天モバイルのようにショップを持つ事業者は少ないです。
格安SIMとスマホをセットで購入した場合は、格安SIM事業者が対応してくれますが、以下の場合は対応してもらえません。
- キャリア版のスマホが故障した場合
- 端末を格安SIMとは別で購入した場合
キャリアへの問い合わせや、家電量販店・スマホメーカーへの問い合わせになるので注意しましょう。
キャリアメールは使えない
「~@docomo.ne.jp」「~@softbank.ne.jp」といったキャリアのメールアドレスは使えなくなります。重要な連絡をキャリアメールで取っていると、連絡を取れなくなるので注意が必要です。
乗り換え後は、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールに切り替えると良いでしょう。
格安SIMに乗り換える手順
ここまで読んで、「格安SIMを試してみたい」と思う方もいるでしょう。そんなあなたのために、格安SIMに乗り換える具体的な手順を紹介します。
SIMロック解除をする
キャリアスマホを引き継ぐ場合は、そのスマホのSIMロックを解除します。
SIMロックとは、携帯キャリアの端末はその会社のSIMカードしか利用できないようロックがかけられている状態のことです。
SIMフリーのスマホを使う場合は不要ですが、そうでない場合はSIMロック解除を初めに行いましょう。
MNP予約番号を取得する
電話番号を引き続き使用するためには、乗り換え前のキャリアからMNP予約番号を取得します。MNP予約番号は有効期限が15日間となっているため、取得したらすぐに格安SIMへの申請を行いましょう。
格安SIMに申し込む
ここまで準備ができれば、いよいよ格安SIMの申し込みを行います。SIMロックしたスマホまたは購入したスマホ端末を利用することもできますよ。
格安SIM事業者が販売しているスマホは元からSIMフリーで、さらにiPhone機種を取り扱っている場合もあるので確認してみましょう。
格安SIMへの乗り換え方法
格安SIMの乗り換えには、現在使用しているスマホの交換の有無で方法が変わります。
現在のスマホを継続する
現在使用しているスマホをそのまま使用するため、写真や電話帳などのデータ以降の手間がかかりません。ただしSIMロックの解除が必要になる場合がほとんどなので、確認しましょう。
スマホも乗り替える
スマホと格安SIMを格安SIM事業者で一緒に購入します。格安SIM事業者が初期設定を済ませてくれるため、乗り換えが楽です。
ただし、以前のスマホからデータ移行するためのバックアップが必要になる場合があるため注意しましょう。
格安SIMへの乗り換えに必要なもの
格安SIMに乗り換える際には以下の3つが必要となるので、それぞれ見ていきましょう。
- MNP予約番号
- SIMロック解除済み端末またはSIMフリー
- クレジットカード
MNP予約番号
乗り換える前の携帯電話番号を継続して使用する場合は、MNP予約番号が必要です。
MNPがあることで、携帯電話会社を乗り換えても電話番号がそのまま引き継げます。
MNP予約番号は最大で15日間の有効期限があり、乗り換え前の携帯電話会社に発行してもらう必要があるため、格安SIMを申し込む直前に申し込みましょう。
SIMロック解除済み端末またはSIMフリー
SIMロック解除済み端末あるいはSIMフリーを用意しましょう。
SIMロックとは、携帯キャリアの端末はその会社のSIMカードしか利用できないようロックがかけられている状態のことです。SIMロックがかかっていると、乗り換えできません。
そのため、SIMロックの解除をする必要があります。また、SIMロックの規制がないSIMをSIMフリーと呼びます。SIMフリーでは、どの携帯キャリアにも対応します。
クレジットカード
格安SIMの支払いは一般的にはクレジットカードで行われます。銀行の口座振替に対応されている可能性は低いので、申し込み前にクレジットカードを準備しておくと良いでしょう。
格安SIMの乗り換えにかかる費用
格安SIMの乗り換えにかかる費用は以下の金額を足し合わせて、総額約1万5,500円です。
- MNPの転出手数料 約3000円
- 違約金が発生する場合 約9500円
- 格安SIM事業者に対しての登録手数料 約3000円
大手携帯キャリアから格安SIMへの乗り換えで電話番号を継続する場合は、MNPの転出手数料がかかります。これは、docomo、au、ソフトバンクいずれも3,000円です。
また、更新月以外で違約金が発生する場合にはdocomo、au、ソフトバンクいずれも約9,500円がかかります。その他、乗り換え先の格安SIM事業者に対しての登録手数料でおよそ3,000円が必要です。
乗り換えのみで1万5,500円もかかりますが、乗り換え後は年間でキャリアより6万円も安くなるため結果的にお得ですよ。
格安SIMが向いている人
格安SIMの使用に向いている人の特徴は、以下の3つが挙げられます。
- 通話をほとんど使用しない
- 月々のデータ通信量が少ない
- 海外へ行く機会が多い
通話をほとんど使用しない
音声通話の代わりにLINEやzoomなどで十分と考える人は、格安SIMがおすすめです。キャリアスマホよりも割安で生活できます。その分、データ使用量を増やすといった選択肢も生まれますね。
月々のデータ通信量が少ない
データ通信量が少ない人にも、少ないデータ通信量の代わりに割安にできる格安SIMがおすすめです。普段の生活でWi-Fiを多用している人や、そもそもスマホの使用頻度が低い方は検討してみましょう。
海外へ行く機会が多い
旅行や仕事で海外へ行く機会の多い人は、あらゆるキャリアのSIMカードが使える格安SIMがおすすめです。
海外へ行く際、キャリアのスマホはWi-Fiをレンタルする場合が大半ですが、格安スマホではその必要はありません。
代わりに、現地のSIMカードを安価で購入してデータ通信が使えますよ。
格安SIMを選ぶ際のポイント
「格安SIMに変更しよう」と思ったときに様々なプランがあるため、どれを選べばいいか悩むものです。ここでは、格安SIMを選ぶ際の具体的なポイントを紹介します。
音声通話の使用頻度
090や080などの音声通話が生活の中で欠かせない場合は、音声通話SIMを選びましょう。
LINEの無料通話などアプリの通話で事足りる人は、データSIMを選ぶと費用を安く抑えられます。
データ使用料はどれくらいか
格安スマホは1GBから無制限までデータ量に応じたプランを選択できます。(会社により異なる)今まで月にどれくらいデータを使用していたか確認し、適切なものを選択しましょう。
通信速度は高速・低速の2種類
通信速度は高速と低速の2種類があります。低速はSNSやページ利用はスムーズですが、Googlemapなどの地図やYoutubeなどの動画の利用時は遅くなります。
地図や動画は昨今利用率が非常に高い方は、高速がおすすめです。
格安SIMに乗り換える際の注意点
格安SIMに乗り替える際の注意点は、インターネットや電話が一時的に利用できない期間が発生する可能性があることです。
電話番号を継続して使用する際にMNPが必要ですが、この際にMNPの転出手続きが必要になります。
そして、この間乗り換え前のSIMカードは使用不可能で、乗り換え先のSIMカードが到着するまでは通信できません。
格安SIMへの申し込みから到着まで数日要する場合もあるので、通信がその間できない可能性がある点に注意しましょう。
まとめ
今回は格安スマホに乗り替えるメリットや具体的な手続き方法を紹介しました。格安SIMは割安な分、キャリアのスマホと比べると通信速度が遅くなるなどの不都合も生じます。
しかし、うまく活用すればこのようなデメリットを回避してコストも下げられます。
使用してみると「想像していたよりも使い勝手が良かった」ということもあるので、ぜひこれを機に格安SIMの使用を検討してみてください。