「仕事を辞めたい。でもどうしたらいいのかわからない。」仕事を辞めたいと思ったことがある人なら、一度はこのように考えたことがあるのではないでしょうか。
基本的には退職の旨を上司に伝えたうえで時期の調整をすれば、あとは引継ぎを徹底すれば特に難しいことはありません。
とは言え、実際に行動してみるとどうしたらいいのかわからないという人も多いんじゃないでしょうか。この記事ではわかりやすく解説しているので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
アイキャッチ画像出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/7925908/
仕事を辞めたいと思ったら
仕事を辞めたいと思ったら、まずは「なぜ辞めたいのか」「辞めてどうするのか」「今の仕事の何が問題なのか」等をはっきりさせましょう。
これらが自分で理解できていないと退職後に路頭に迷ってしまうかもしれません。何か問題があるから「辞めたい」と思うのであって、もしかしたら辞めなくても問題が解決できるかもしれません。
その上で転職活動や退職の手続き等具体的な動きを考えるようにしましょう。よく考えずに行動してまた同じことになってしまっては意味がありません。
仕事を辞めたい理由5選
あなたと同じように仕事を辞めたいと悩んでいる人は少なくありません。そんな人々はなぜ仕事を辞めたいと思うのでしょうか。
ここでは世の中の人が仕事を辞めたいと思う理由を5つ紹介します。参考になることもあるので、知っておいてもいいのではないでしょうか。
- 給料面
- 人間関係
- 仕事の内容
- 労働時間
- 社風
1.給料面
給料面が理由で転職する人はやはり多いです。残業代も出ない、ボーナスもないなどなど。生活のために仕事をしている以上最低限のお金は必要ですし、働きに見合った給料がもらえないのは厳しいですね。
アパレルや雑貨店等の小売店などの場合は、服装や所持品等を自社ブランドのものに限定されることも多く、その出費が多いうえに手当ても出ないといったこともあるようです。
2.人間関係
他にも人間関係が原因で仕事を辞めたい人も多いですね。仕事は一人だけでできるものではありませんし、一緒に働く人もとても重要になってきます。
パワハラやいじめなどの表立ったものだけではなく、陰で悪く言われていたり仲のいい人が一人もいないか教であれば当然仕事が上手くいかなくなってしまいます。
3.仕事の内容
毎日8時間もの時間を仕事に費やして働いています。そんな仕事がつまらなければ辞めたくなってもおかしくありません。つまらないことを続けて時間を浪費してしまうのはナンセンスです。
毎日同じことの繰り返しだったり、興味もないものを作らされたり、ただ数字に追われるだけになってしまったり。状況は様々ですが、仕事の内容も辞めたい理由として少なくありません。
4.労働時間
基本的に多くの会社では9時間拘束、8時間労働といった体制をとっているかと思います。これを大幅に超えた残業があるといったことになれば辛いのも当然です。
残業だけでなく、休日出勤やそもそも家に帰れないなどという場合には、辞めたくならない方が不思議とも言えるんじゃないでしょうか。
5.社風
最後に社風についてです。会社によって社風は異なり、大事にしている価値観も異なってきます。その価値観が自分の価値観とズレていれば居心地の悪さを感じることもあるでしょう。
自分としてはどんどん新しいことに挑戦していきたいのに、会社としては保守的な価値観を持っていたり。体育会系の雰囲気で無茶ブリが多すぎたり。こうした価値観は簡単には変わることはありません。
なんで仕事を辞めたいんだろう?
先程仕事を辞めたいよくある理由5選を紹介しました。ではあなたはどうして辞めたいんですか?しっかりと自分の言葉で説明できますか?
ただ漠然と「仕事辞めたい」と思っているだけでは、辞めるまでの期間も辞めた後の期間も有意義なものにはなりません。
というわけで、まずは仕事を辞めたい理由を明確にするところから始めてみましょう。そのための手順を以下で紹介します。
- まずは言葉にしよう
- 思っていることを書き出そう
- 文章にしてみよう
まずは言葉にしよう
実際に辞めることになった際、絶対といっていいほど辞める理由を聞かれます。ここで上手く答えることができなければ円満にやめることが難しくなってしまいます。
そうでなくても自分自身で辞めたい理由を理解していないと、何のために辞めたのかが分からすつまらない毎日になってしまいます。
さらに、辞めたい理由を言葉にすることで、次の選択肢が選びやすくなります。
思っていることを書き出そう
とは言ったものの、言葉にするのは意外と難しいものです。何となく漠然と頭に浮かんでいるものはあれど、まとまった言葉にならないことは多いです。
まずは頭の中にあることをすべて文字に起こしてみましょう。紙に書いてもいいし、パソコンに打ち込んでもいいです。要は目に見えるようにすることが大切です。
ここでは「○○が××だから辞めたい」と、文章になっていなくても大丈夫です。単語でも文章でも、頭の中にあることを目に見えるようにしましょう。
文章にしてみよう
単語レベルでも辞めたい理由が書き出せたら、今度はそれを文章にしてみましょう。「○○が××だから辞めたい」と、論理的に違和感のないようにまとめることがポイントです。
例えば、「現状では給料が低く家族を養っていけないので、もっと給料の多い職に就きたい」「今のままでは将来に不安があり、もっと安定性のある仕事がしたい」等であれば理由は明確ですよね。
ここで辞めたい理由が論理性をもって明確になれば、上司にも上手く伝わりやすくなります。
仕事を辞めてもいい4つの場合
仕事を辞めたい理由が明確になったところで、新しく考えることがあります。それは「本当にやめてもいいのだろうか?」ということです。
仕事を辞めなくても自分の理想に近づけるのなら、リスクを負ってまで辞める必要はありません。
仕事を辞めてもいい場合は、一言で言うと「自分ではどうしようもない場合」です。これをもう少し細分化して見ていきましょう。
- 人間関係が良くない
- 給料が上がらない
- 精神的、身体的に継続することが難しい
- 労働時間が長すぎる
人間関係が良くない
仕事をするうえで人間関係は非常に大きな問題です。仕事は基本的にチーム単位で行うものです。そのチームの人間関係が良くなければ仕事もうまくいきませんよね。
人間関係は自分だけの力ではどうすることもできません。いくら自分が社交的で大きな器を持っていても、他のメンバーがそうでなければ人間関係は向上しません。
このような場合には仕事を辞め、転職するのも十分有力な選択肢です。
給料が上がらない
これも大きな問題です。結婚して家庭を持っている人であればなおさら重要になります。
営業職のように頑張った分だけ給料として返ってくる職種であればまだ自力で改善の余地はありますが、昇級の基準が不明確であったりそもそも昇級しない場合は自分ではどうすることもできません。
ただ、辞める前に上司や人事等に確認することだけは忘れないようにしましょう。昇給の基準を自分が把握していなかっただけということも考えられます。
精神的、身体的に継続することが難しい
事故等で体の自由が制限されてしまったり、パワハラ等で精神的に病んでしまった場合などは仕事を辞めることも大事な選択肢です。
会社によっては何かしらの支援や対策をとってくれることもありますが、それでも難しい場合は退職、転職するようにしましょう。
労働時間が長すぎる
労働時間が長すぎる場合も退職する理由として十分です。時間外労働の上限は月45時間、年間360時間と法律で定められています。
これを大幅に上回っている場合はそもそも違法ですし、ワークライフバランスに大きな影響が出てしまいます。
自分の仕事が遅くて残業が増えている場合や、裁量労働制を取り入れている会社の場合などは例外ですが、そうでない場合は転職を検討してみましょう。
仕事を辞めない方がいい3つの場合
先程は仕事を辞めてもいい場合について紹介しましたが、反対に仕事を辞めない方がいい場合は、「自分でどうにかできることがある場合」です。これらについてももう少し細かく触れていきましょう。
- 単に働きたくない
- まだ自力で改善の余地がある
- 未経験の業種への転職
単に働きたくない
これは言わずもがなですね。特に理由もなく、何となく働きたくないからやめるというのはお勧めできません。
辞めた直後は解放感や爽快感があるかもしれませんが、後々経済的に困ったり世間的に孤立する可能性も大いに考えられます。
既に巨万の富を築いている場合などは話は別ですが、そんな力があれば働きたくないといった思考にはなりませんよね。
まだ自力で改善の余地がある
これはまだスキル面、知識面等で未熟な場合です。新卒1年目の場合や、新しい業界に転職して数か月の場合などがこれに該当します。
経験がないのであれば、スキルが及ばないことも知識が足りないこともおかしいことではありません。そんな状態では思うように仕事が上手くいかないのは自然なことです。
ただその代わりに、勉強したり経験を積む必要があります。ここを乗り越えることができれば、仕事も楽しくなるのではないでしょうか。
未経験の業種への転職
20代や第二新卒などのいわゆる若手であればまだしも、もしあなたが30代後半以上などの場合、未経験の業種に転職することはハイリスクです。
本当にその領域に興味があってやる気があるのであれば、一度独学で成果を出してから、それを武器に転職するようにしましょう。
もちろん例外はありますが、基本的には若手を過ぎた人の未経験業種への転職はお勧めできません。
「仕事を辞めたい」と相談することはアリ?
仕事を辞めたい。そんな気持ちを誰かに相談することはアリなのでしょうか。自分一人で考え込んでいても埒が明かないことだってあります。そんなときは誰かに相談したくなりますよね。
まず結論として、相談することは大いにアリです。むしろ相談しないという選択肢はありません。ただいくつか条件があるのも事実です。
ここではそんな相談をする際の注意点を紹介します。あくまで一例ですが、ぜひ参考にしてみてください。
- 同じ会社の人には相談しない方がいい
- 友人や家族に相談してみよう
- エージェントやハローワークも利用してみよう
同じ会社の人には相談しない方がいい
仕事の内容や自分の状況を理解してくれているので良い回答がもらえそうではありますが、特別信用できる相手を除いて、まず同じ会社の人には相談しない方がいいです。
同じ会社である以上、どこから情報が漏れてしまうかわかりません。まだ退職の意志が固まっていない場合にそんな噂が回ってしまうと引き留められる場合があります。
厳密には会社にそのような権限はありませんが、事実として考えられるケースです。こうしたことを避けるためにも、同じ会社の人には相談しない方が無難です。
友人や家族に相談してみよう
友人や家族など、気の置けない間柄の人に相談することでより親身になってくれるでしょう。
自分のことをよく知ってくれていて、かつ仕事のことをよく知らない第三者から意見をもらうことで新しい発見があるかもしれません。
その反面、仕事のことをよく知らない以上かえって混乱してしまう可能性もあるので、具体的なアドバイスを求めるよりは気持ちを整理することを目的とするのがいいでしょう。
エージェントやハローワークも利用してみよう
エージェントやハローワークは、転職やキャリア構築についてサポートしてくれる機関です。完全な第三者からの目線で、より合理的で現実的な回答が得られます。
ただ注意点として、こうした機関は仕事を紹介するのが本来の業務なので求人の紹介をされます。転職するかどうか迷っている場合には話に飲まれないようにしましょう。
仕事を辞めたいのに言えないときのアドバイス
辞めたいのに言えない理由は色々ありますが、中でも「怒られそう」「根性なしと思われそう」「次の仕事が見つからない」等が多いのではないでしょうか。
しかし誰に何を言われても、大事なのは自分自身の意志です。辞めたい理由が単に怠慢からくるものであれば、周囲の意見に耳を傾けることは大切です。
そのためにもまず辞めたい理由を明確にすることが大前提ですが、その上で正当な理由であれば何も臆することはありません。自分の人生は自分で作っていきましょう。
退職までの流れ
辞めたい理由を明確にして言葉にもできた。辞めた後どうしたいかも決まった。では実際に辞めるにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは退職の際の一般的な流れを紹介します。
転職活動を始める
マイナスの理由で退職するのであれば、転職先を妥協してしまうとまた同じこと繰り返しになってしまいます。そうならないためにも転職活動は真剣にやりましょう。
一般に転職活動の期間は1~3か月と言われています。転職サイトやエージェントに登録して、企業情報を調べて、面接対策をして実際に面接をして、とやることはたくさんあります。
在職しながら転職活動をする場合はスケジュール管理もかなり大変なので、迷惑をかけないように本気で真摯に取り組みましょう。
辞意は退職の1ヵ月以上前に
法的には辞意は退職の2週間前に伝えればいいと定められています。ただ現実的には2週間前では急で時間的に難しい場合が多いです。
退職の前には業務の引継ぎや有休の消化など、やることが意外と多くあります。これらを加味すると、遅くとも1ヵ月以上前には退職の意志を伝えるようにしましょう。
転職する際のポイント3選
辞めたい理由を考えて言葉にもなった。退職までのスケジュールもめどが立った。次は転職活動をしなければいけません。ここでは転職活動におけるポイントを簡単に紹介します。
何度も同じことを言っていますが、同じことの繰り返しになることを避けるためにも転職活動は気合を入れて取り組みましょう。
- 「やりたいこと」ではなく「やりたくなくないこと」
- 事前の情報収集
- 気になることはどんどん質問
ポイント① 「やりたいこと」ではなく「やりたくなくないこと」
まずポイントの一つ目はやりたいことではなく「やりたくなくないこと」をやろうという点です。「やりたくないことをやらない」とも言えますね。
更に厳密に言えば、「やりたくなくないこと」かつ「できること」です。転職市場では即戦力が求められています。「興味があるけど未経験」という場合だと、不採用になるか入社後に大変な思いをすることになります。
「キャリアアップしたい」等の理由であればやりたいことは明確だと思いますが、そうでない理由の場合はやりたいことを仕事にするのは簡単ではありません。
転職先でも同じ理由で悩まいようにするには、同じような悩みの種を潰さなければいけません。0をプラスにするのではなく、マイナスを0にするイメージです。
ポイント② 事前の情報収集
転職先の会社を探す際、転職サイトや紹介された求人票だけではなく会社のホームページや口コミサイト等も確認してみましょう。
どの部署に配属されることになるのか、どんな人がいるのかといった情報は求人票だけではわからないことが多いです。より具体的なイメージができるようにチェックしてみましょう。
口コミサイトはその会社で働いた経験がある人の意見を見ることができます。会社のホームページには載っていないようなリアルな情報が載っている場合が多いのでとても有力な情報源です。
ただ、よりリアリティがある一方で偏った意見が投稿されていることもあるので、鵜呑みにしないようにすることも大切です。
ポイント③ 気になることはどんどん質問
転職市場では即戦力が求められると同時に、長期にわたって働いてくれる人材が求められています。長期的に働いてもらうために面接の場での労働条件のすり合わせがあります。疑問点は確実に解消しましょう。
ただあまりに直接的に残業の有無や休日の取りやすさ等を質問するのはナンセンスです。そうではなく、昇級の仕組みや挑戦できる環境かどうか、どんな社風なのかといった前向きな姿勢のもとにすり合わせましょう。
【まとめ】仕事を辞めたい…どうする?
仕事を辞めたいと思ったら、まずはなぜ辞めたいのかをはっきりさせましょう。その裏には何かしら課題があることがほとんどです。もしかしたら辞めなくても課題を解決できる方法があるかもしれません。
それでも解決できなかったら誰かに相談してみて、どうしたらいいのかをはっきりさせましょう。身近な人に相談しにくいのであれば転職エージェントに相談してみるのも手です。
もし退職することに決めたのであれば、退職までのスケジュールを決めてしかるべき手順を踏んで円満に退職できるように準備することが大切です。次に向けてまた頑張っていきましょう。
ただ悩み続けているだけでは何も変わりません。まずは自分で考えて行動して、少しでも良くなるように頑張りましょう!正解があるわけではないので、自分の感覚を大事に頑張っていきましょう!