仕事がなかなかうまくいかない。転職を考えているけど怖いから新しく踏み込むことができない。このように考えたことはありませんか?
安定している生活は手放したくないですが、現状の職場で不満を持ったままストレスをためながら過ごすのは大変ですよね。
そんな悩みを抱えている人でも職場のストレスを減らして、過ごす方法もあります。
この記事を読むことで、今後の仕事をやめるかやめないかを改めて考え直すことができ、自分に合った行動をとれるようになれます。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-c.com/main/detail/22279482title=Job%20change&searchId=2261436094)
仕事がでうまくいかない。でも主観で決めてはいけない
仕事でうまくいかなくても今すぐ辞めるべきではありません。研究者の間でも昔からそのように考えられてきました。
判断するときは直観よりも合理的に考えて物事を決めましょう。そうすることで人生の満足度が高く、日常のストレスも低いという研究が多いのです。(参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjesp1971/28/2/28_2_115/_article/-char/ja/)
なぜ合理的に決めるべきか
ではなぜ合理的に決めた方がいいのでしょうか。それは職業を選ぶときに人間の思い込みが入りやすいからです。
ハーバードビジネススクールが行った調査で、日本を含む世界40か国のヘッドハンターや人事部門の責任者1000人に行った研究があります。
そして転職・就職の失敗はおよそ7割が「視野搾取」によって引き起こされるということを結論として挙げたのです。
視野搾取とは、自分の道はこれしかないと決めてしまい、他の可能性を捨ててしまうことです。
- 自分は大企業に勤められるほどの力があると過信してしまい、本当は自分に問題があるのに他人の責任にする。
- 自己評価が低すぎて、本当は能力があるのに「あの会社は自分には向かない」と考えてしまう。
このように人間は自分で作った世界に入りやすいので、合理的にきめたほうがいいといわれています。
直感をよく使う人は?
直感を否定しませんが、直感が働くのはいくつかの条件が重なって効果を発揮します。
- ルールが厳格に決まっている
- 何度も練習するチャンスがある
- フィードバックがすぐに得られる
これらはスポーツやゲームなどには当てはまりますが、職業選びには全然当てはまりません。
視野搾取は誰でも起きるので、やめる際には職についてもっと考え抜かなければいけないのです。
仕事がうまくいかないから転職する!転職した際の4つのメリット
このように考える人も多いと思います。では実際に転職をしたときにどのようなことが起きるのか解説していきます。
- 人間関係をリセットすることができる
- プレッシャーから解放される
- 環境を新しく変えることができる
- 給料が大きく変わる
人間関係をリセットすることができる。
転職することができれば人間関係を一から変えることができます。今の嫌だと感じている上司や嫌味をいってくる同僚から解放されるのです。
それだけでも気分が晴れた気がしますが、実際に嫌な人間関係はあなたへの健康を大きく左右しているのです。
- 嫌な上司の下で働く従業員は良い上司の下で働く従業員に比べ、心臓発作や脳卒中で死ぬリスクが60%高くなる。(出典:https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2677700)
- 嫌な同僚のせいで悪化したストレスは健康的なレベルに戻るまで22か月かかる。(出典:https://researchportal.helsinki.fi/en/publications/managerial-leadership-and-ischaemic-heart-disease-among-employees)
このようにどんなに会社の業績などがよくても周りの仲間だけで自分の健康が大きく脅かされるのです。
プレッシャーから解放される
毎朝「今日も会社で失敗するかも」と考えながら会社に行くのは大変ではないですか?
転職をすればこのような今までのプレッシャーから解放されるのです。
短期間のストレスは良いとされていることが多いですが(運動やサウナなど)長期的に続くストレスは人間に与えるダメージは大きいとされています。
- 記憶力の低下
- 理性的な判断を落とす
環境を新しく変えることができる
朝から電車の中でもまれるのは息苦しいしストレスもたまりますよね。そのようなストレスからも転職することで変えることができます。
実際に通勤時間が長いと離婚率が高まったり、太る可能性が高くなる(出典:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1467-9442.2008.00542.x)といわれています。
朝の通勤のせいでストレスが家庭に持ち込まれたり、運動不足や睡眠不足が出てきてしまうのです。
それほど通勤が与える影響は大きく左右されます。転職する際は職場から近いところを選んでもいいかもしれません。
給料が高くなる
日本の会社はいまだに年功序列制度が多いです。そのわけもあってか昇給したとしてもほとんど年収は上がりません。
なので若い人が転職をすると手っ取り早く給料を上げることができるのです。
- 15歳~44歳のうち約40%以上が年収があがる。(出典:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18c-h27.html)
- 年収が上がった4人に3人が1割以上賃金アップ(例:年収500万円なら転職後+50万円)(出典:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18c-h27.html)
このように転職をすることで給料を一気に上げることをも狙えます。
給料が上がらないこともあるので、転職活動をしてみて年収上がるオファーがもらえなかったら転職をしないようにしましょう。
仕事をやめたときのデメリット
仕事をやめる際はデメリットも存在します。いいところだけ見て判断するのではなく、しっかりと悪い面もみて、どれだけ自分が耐えられるか考えてみましょう。
- 収入がなくなる
- 無職になる
- 生活リズムが崩れる
収入がなくなる
一番大きいのは経済的に苦しくなるところです。会社に入っていれば一定の給料はほぼ約束されています。しかし、会社をやめることで給料がなくなり生活も苦しくなるでしょう。
現在の貯金でどれだけ生活できるか計算するようにしましょう。自分の生活の最低コストを把握していることは何よりも大切です。
- 通信費
- 光熱費
- 家賃
- 保険
- 税金
- 自動車
- +生活費
これらを一ヶ月の家計簿を取っておきましょう。このようにしておくことで今の貯金で無職になっても精神的に安心することができます。
無職になる
無職は世間体的にも厳しい目で見られやすいです。信用がないのでクレジットカード問題も出てきやすいし、職歴がないので無職の時期が長くなると新しい職に就きづらくなります。
仕事をやめる際はできる限り転職サイトなどを使い無職の時期を少なくするようにしましょう。
生活リズムが崩れる
会社がなくなることで時間に縛られることがなくなりますが、自分の生活リズムが崩れてしまうことがあります。
学生の頃、夜更かしがダメだと分かっていたが、やってしまうことはありませんでした?そんな人はすぐに生活リズムが崩れてしまうでしょう。
決して夜に活動することが悪いことではありませんが、今後新しい職に就いたときにつらくなることがあるので、できる限り生活リズムは一定にすることが好ましいです。
状況をみて自分の仕事がうまくいかないか考える
ここまでで転職のメリットと仕事をやめることのデメリットについて解説をしてきました。
しかし、結局は仕事がうまくいってないといっても皆さんが今の状況にどれだけ満足しているかによって変わってきます。
ストレスに少しでも耐えてもっとしばらくは安定したいと考える人もいるかもしれません。次は現状把握と取るべき行動について考えましょう。
- メリットデメリットの点数付けをする
- 周りに相談する
メリットデメリットを点数をつける
最初に紹介するものはプロコン分析といい18世紀のときから意思決定の方法として用いられているものです。
仕事のメリットデメリットを出して、点数をつける方法です。これをすることで主観的な判断を減らすことができます。
- 今まで参考にして自分なりのメリットデメリットを出してみてください。
- そこから5点満点で点数をつけ、合計しましょう。
そうすることで自分の状況について客観的に見ることができるようになります。
メリット | 点数 | デメリット | 点数 |
人間関係を変えられる | 4 | 収入が減る | 5 |
仕事場所を変えられる | 3 | 無職になる | 2 |
プレッシャーから解放される | 5 | 新しい仕事が見つからないかも | 4 |
収入が増えるかも | 2 | 生活リズムが崩れる | 4 |
合計 | 14 | 合計 | 13 |
この場合、転職をするメリットの方が高いことがわかります。今の正確な状況を理解し、さらに次はどのような行動をとればいいのか見えてくるのです。
友人に相談する
次は他の人に相談してみましょう。先程も言った通り、人は視野搾取によって自分の作った物語の中に入りやすいです。
それをなくすための方法として誰かに相談することが望ましいです。プロコン分析から自分の考えを友人に相談し、様々な意見を取り入れていきましょう。
もし相談できる相手がいなかったら、自分の悩みが友人の悩みと思って考えてみましょう。
それだけでも意思決定の質が平均で20%ほど上がるといわれているので、手軽に使えるツールとなっています。
人間関係の改善は難しい?現状維持を選ぶ人へ
今の職場を続けることを選んだとしても人間関係を改善していくのは難しいです。
もし嫌いな相手に対して性格を変えてほしいと言ったらどうなると思いますか?おそらく「なんだこいつ」といわれて無視されると思います。
なぜなら人は自分が変わろうと思わなければ変わることができないからです。
例え説得力があっても、行動するのは最終的には相手なので他人がどうにかできる問題ではありません。
周りから相手の性格を変えることは相当な努力と工夫が必要になるのです。
「じゃあ今の人間関係をストレスを抱えたままそのまま続けろというのか?」という人も出るかもしれませんが、そんなことありません。自分が変わっていけばいいのです。
明日からできる!仕事がうまくいかない人でも頑張る方法
仕事場ではストレスケアや相手に頼みごとをしていくことが必要になります。あなたが困った時は上司や同僚から助けをもらい、人間関係を平穏に保つときは自分が我慢しなければいけません。
- 自分のストレスケア
- わからないところは素直に聞く
これらをすることでストレスをためることなく、今までの仕事でも一層努力して頑張ることができます。
自然の中に身を置き、ストレスケアをする
職場でのストレスをケアする方法を紹介します。この方法は1980年代にハーバード大学のE.O.ウィルソンが提唱したものです。
やり方は簡単で自然の中に身を置いたり、自然をで感じるだけです。なぜなら人間は古代から自然の中で生活していたので、自然を感じることで安心感を覚えるようになったからです。
ウィルソンはバイオフィリア(人間の脳には、大自然との触れ合いを求める欲望が備わっている)というアイデアを出しました。これは様々な研究から裏付けられています。
みなさんも自然の中で遊んだり、緑に囲まれた公園で落ち着くということも多いと思います。
しかし自然を感じるといっても山や森の中に行く時間は少ないと思う人も多いと思います。しかし、そんな人でも対策する方法はたくさんあります。
- デスクの上に観葉植物をおく
- 自然音を聞く
- ランチで公園に行く
このようなちょっとした工夫でも自然を感じることができ、なおかつ即効性が高いので試してみてください。
上司や信頼できる人にわからないことは素直に聞く
どうしても仕事がうまくいかない時は人に頼ることを忘れないようにしましょう。人は古代から協力し合って生活してきました。なので人から助けを求められたら助けたくなってしまうようになったのです。
でも人にどうしても頼みずらいんだよ。迷惑になりそうだし、嫌われるかもしれないし。
このように感じる人も多いと思いますが、わからないことを聞いて嫌われる認識は間違っています。
もし皆さんが部下にわからないことを質問されたらどのように感じますか?嫌な感じはしないと思います。
人は助けを求められたら自分たちが思っている以上に助けてくれる人が多いのです。
それでも怒られるよという人は頼み方に問題があるかもしれません。
- 無礼
- 何回も同じことを聞く
- 何回も謝りながら頼む
- 忙しい時に今聞く必要のないことを聞く
このようなことをした覚えなどはありませんか?もしやっていないのに怒られるよという人はその人には聞かないようにしましょう。
基本的には仕事を一生懸命やっていれば質問に怒られることはないので、失敗する前に積極的に質問をしましょう。
仕事がうまくいかないで悩んでいる人 まとめ
仕事がうまくいかなくて悩んでいる人は様々な選択があり、悩むことが多いと思います。転職は今置かれている状況をよりよく解決できる一つの方法です。
確かに不確定な要素も多く含まれますが、転職エージェントを通して考えていくことも悪くないと思います。
しかし転職をする場合でも、今の会社のまま続けるにしても何かの行動を起こさないと今の悩みは一生解決できません。
今日紹介した方法を使いながらも、新たな職を探し活動してもいいと思います。様々な可能性を考慮しながら考えて見てください。