「仔犬を飼い始めたけど、しつけをいつからすればいいのかわからない」、「なにを優先してしつければいいかわからない」と頭を抱えていませんか?
特に、初めて犬を飼うときは、「自分にもちゃんとしつけができるのかな」と不安になることもありますよね。
この記事では、「仔犬のしつけはいつからはじめればいいのか」と、「仔犬のうちに優先して最低限やっておきたい5つのしつけ」について解説します。
これを読めば、しつけのタイミングと優先順位が明らかとなり、最短で必要最低限のしつけを行うことができます。はじめて犬を飼う方にもわかりやすく解説しましたので、ぜひ読んでみてください!
(アイキャッチ画像出典:https://winnova.net/wp-content/uploads/2021/10/5195103_m.jpg)
仔犬のしつけはいつからすればいいのか
まず、仔犬のしつけは早いに越したことはありません。なぜなら、犬は人間とは違い、成長のスピードがとても速く、犬の1歳は人間でいうと15歳くらいに相当すると言われているからです。
その中でも、特にしつけをしやすい時期は、3~6か月と言われています。これは人間に例えると5歳ほどに相当し、最も好奇心が旺盛で物覚えがよい時期なので、しつけをさせるには最適だからです。
この3か月のうちに、後に示す5つの最低限のしつけを教え込むことを目指しましょう!
仔犬のしつけを行う前に、必要な準備と心構えとは
しつけを始める前に、必要な準備と心構えが3つあります。これを先にやっておかないと、いざ、しつけが始まったときに飼い主であるあなたが困ることになるので、必ず先にやっておいてください。
- 名前を決める
- ルールを統一しておく
- 信頼関係を築くことを第一とする
名前を決める
まずは、仔犬に自身の名前を認識させるために名前を決めましょう。
ただし、決まる前にいろいろな名前で呼んでしまうと、仔犬が混乱してしまうので、名前が確定した段階で、決まった名前で呼びかけるのが良いです。
良い名前を付けるコツは、仔犬自身にもはっきりと聞き取れるような、長すぎず呼びやすい名前にすることです。
ルールを統一しておく
「この部屋に入ってはいけない」、「これは触ってはいけない」などのルールは、初めから統一しておきましょう。
飼い主のその日の気分や感情で、許したり許さなかったりすると、仔犬の中でルールがあやふやになってしまい、抑えるべきルールを理解しにくくなってしまいます。
また、家族で仔犬を飼う場合は、家族内でも仔犬に対するルールを統一させておく必要があります。
「この人は許してもらえるけど、あの人は許してくれない」などのどっちつかずなルールを作って、仔犬を混乱させないようにしましょう。
信頼関係を築くことを第一とする
そして、飼い主と仔犬との信頼関係を築くことがしつけを行う上で最も大切なことです。しつけは決して、暴力や罵声で行うものではありません。人間の子供だって失敗があるように、仔犬にも失敗はあります。
教えたしつけを失敗してしまったときも、叩いたり、怒鳴ったり、恐怖心を与えることは避け、何度も根気強く教えましょう。そうすれば、仔犬も飼い主に応えてくれるようになります。
また、仔犬にも自身のペースがあるので、はやくしつけを完了させたいという思いで、急かすことのないよう、まずは信頼関係を築くことを一番に考えてください。
そのために、うまくできたときやしつけを守ったときにはしっかりほめてあげることで、仔犬は飼い主を認識し、そこから信頼関係が構築されていきます。
最低限の仔犬のしつけ1 アイコンタクトはいつから?
アイコンタクトとは、仔犬に「飼い主が自分を呼んでいる!」と認識させることです。このためには、仔犬の目を見て、はっきりと名付けた名前を読んであげましょう。教える時期は、しつけの一番最初です。
最初のうちは、近づいてこないかもしれません。それでも、根気強く読んでみましょう。
仔犬が近づいてきたり、何らかの反応をしたときは、ほめてあげたりごほうびをあげることで、仔犬は自分の名前と飼い主を認識できるようになります。
このアイコンタクトができるようになれば、しつけの第一段階はクリアです。
最低限の仔犬のしつけ2 トイレを教えるのはいつから?
アイコンタクトの次にやっておきたいしつけです。仔犬も人間と同じで、トイレの場所を覚えないと、ずっと正しい場所でトイレができません。教える時期は、アイコンタクトと同じタイミングがよいでしょう。
まずは、仔犬がトイレをしたがる前のしぐさを観察しましょう。多くの場合、急にその場をぐるぐる回ったり、床のにおいを嗅ぐなどの一定の行動を行う傾向があります。
しぐさがわかったら、次に同じ行動をとったときに、トイレの場所へ移動させ、トイレをするまで待ちます。
その場でトイレができたら、ほめてあげたりご褒美をあげましょう。これを繰り返すことで、仔犬は「ここでトイレをしなければいけない」ということを覚えていきます。
最低限の仔犬のしつけ3 噛み癖をやめさせるのはいつから?
仔犬のうちから噛み癖を直しておかないと、将来的に飼い主だけでなく他人を傷つけてしまう可能性があります。教える時期は、アイコンタクトとトイレができるようになってからがよいでしょう。
まず、嚙む行為は、仔犬にとってはじゃれあいの一種なので、噛まれたらと言って嫌われているわけではありません。
しかし、噛むことをやめさせるためにも、噛まれたときはアイコンタクトを取って、「痛い」、「ダメ」などと訴え、いつもよりも大きな声で意思疎通をはかりましょう。
遊んでいるときやえさを与えているときなど、なにかをしている最中に噛まれた場合などは、それらの行為を中断することで、仔犬に「噛んだら、遊んだりえさをもらえなくなるんだ」と覚えさせていきましょう。
最低限の仔犬のしつけ4 ハウストレーニングはいつから?
仔犬にとっての安心できる心地いい場所を認識させ、ストレスを抑えるためにも、ハウストレーニングは必要です。教える時期は、噛み癖と同じタイミングがよいでしょう。
仔犬の居場所(ケージの中や、部屋の一角)を決めたら、その場所に仔犬が休んだり寝ることができるような快適なスペースを作りましょう。
まずはごほうびやおやつで興味を引き、居場所に入ったタイミングでアイコンタクトを取って「ハウス!」と言い、言葉を覚えさせましょう。
何度も繰り返すことで、仔犬は「ハウスと言ったらここに行けばいいのか」ということを覚えます。また、お気に入りのおもちゃを居場所にしたい場所に置いておくと、その場所を安心できる場所と認識させやすいです。
最低限の仔犬のしつけ5 「おすわり」、「待て」はいつから?
人前に出た時に、周りに迷惑をかけないようにするために必要なトレーニングです。しつけの中では優先順位は低めなので、教える時期は上記すべてのしつけが完了した後がよいでしょう。
「おすわり」、「待て」も、教え方は「ハウス」と変わりません。アイコンタクトを取り、「おすわり」をさせ、それができたらほめてあげます。
次に、そのまま「待て」をして、それができたらごほうびをあげます。これを反復することで、仔犬は耳と飼い主のジェスチャーで2つの動きを覚えていきます。
仔犬のしつけのために必要なもの
仔犬のしつけのために、通常のえさや首輪などの必需品以外に必要なものを3つご紹介します。
- トイレ用シート
- 嚙んでもいい仔犬用のおもちゃ
- ごほうび用のフード
トイレ用シート
トイレトレーニングを完了させるまではどこでトイレをしてしまっても大丈夫なように、仔犬の行動範囲にトイレ用シートを敷いておくとよいでしょう。
トイレをしてしまったときもすぐに片づけることができるので、トイレトレーニング時に仔犬のしぐさの観察に集中することができます。
嚙んでもいい仔犬用のおもちゃ
お気に入りのおもちゃを持たせることは、しつけの効率を上げます。例えば、噛み癖をしつけるときに「噛んでもいいもの」として渡すことで、ストレス解消の効果があります。
また、ハウストレーニングの際に、居場所に置いておいてあげることで、仔犬に「ここが自分の居場所だ」と認識させるためにも役立ちます。
ごほうび用のフード
しつけ通りにできた時に、ごほうびとして食べだせてあげるフードです。ごほうびは、様々なしつけにおいて、ほめる以上の高い効果を発揮します。
ごほうび用のフードは、通常のえさとは別のものにするとよいでしょう。それによって、仔犬は「いいつけを守ればごほうびがもらえる」と認識し、しつけの物覚えがよくなります。
ただし、しつけのごほうびは徐々に減らしていかないと、ごほうびをもらえないとしつけを守らない犬に育ってしまう可能性もあるので、与えすぎには注意です。
仔犬のしつけは、愛情と情熱を持って行おう
仔犬ってとてもかわいいですよね。ついつい甘やかしてしまうこともあると思いますが、小さいうちからしつけを行わないと、成長した後に他人に迷惑や危害をかけたりして、あなたが困ることが多くなるでしょう。
そのため、仔犬のうちからしっかりとしつけを行うことは、飼い主であるあなたの義務です。
ただし、しつけを厳しくするあまり、暴力や暴言は厳禁です。仔犬も人間と同じように痛みを感じ、怒鳴られると悲しく感じます。
愛情と情熱を持ってしつけを行って、仔犬を可愛がってあげてくださいね!