愛犬との素敵な生活を送る上で非常に重要なのが、犬の「しつけ」です。
いつから始めれば良いのか?どんな手順が良いのか?と悩む飼い主さんは非常に多いです。そもそも「なぜしつけは必要なのか?しないといけないのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では犬のしつけをする目的や、しつけをするための注意点などを解説します。愛犬のためにも、しつけは「今すぐ」始めてあげましょう。今すぐ始めるべき理由についてもお話しします。
これから犬を飼おうとしている方や、飼い犬をご自宅へ受け入れて間もない方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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飼い犬への「しつけ」とは?
本題に入る前に、なぜしつけをする必要があるのか考えてみましょう。そもそも、飼い犬への「しつけ」とは何でしょうか。
ひとことで言うなら、「飼い犬・飼い主の双方が幸せになるためのルールを覚えさせる」ことが「しつけ」となります。
「しつけ」と聞くと、おすわりやお手をさせたり、トイレの場所などを覚えさせることが代表的かと思います。しかし、飼い主の言うことを一方的に聞かせるとが「しつけ」ではありません。
飼い犬が人間社会で人と共存する上で、他人に迷惑をかけない所作などを覚え、飼い主・飼い犬が快適で幸せな生活を送れるようにすることが「しつけ」の目的となります。
しつけは必要?しつけをしないとどうなる?
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飼い犬をしつけることに抵抗がある方、飼い犬は自由気ままに生きさせたいと考える方もいらっしゃると思います。しかし、まったくしつけをしないままでは飼い犬にとって不幸となってしまうことがあります。
- 飼い犬・飼い主双方のストレスがたまる
- 飼い犬の行動範囲が限られてしまう
飼い犬・飼い主双方のストレスがたまる
飼い犬が言うことを聞いてくれず、家中を汚したり散らかされたりしまうと、飼い主は当然ストレスが溜まっていきますよね。
言うことを聞かせるために飼い主が飼い犬を怒鳴ったり叩いたりしてしまうと、飼い犬にもストレスがどんどん溜まっていきます。
せっかくの愛犬との生活が、誰も幸せにならないものになってしまわないためにも、しつけは重要です。
飼い犬の行動範囲が限られてしまう
飼い犬が最低限のマナーを守れずどこでも粗相をしてしまったり、他人に吠えてばかりしてしまうと、飼い犬の行動範囲が限られてしまいます。
せっかくなら、休日は飼い犬と散歩に出かけたり、たまに近所の公園で遊ばせたりしてあげたいですよね。
飼い犬の行動範囲を広げ、いきいきしてもらうためにも、ぜひしつけてあげましょう。
いつから?飼い犬のしつけを始める時期
では、飼い犬のしつけはいつから始めるべきでしょうか?結論からいうと、基本的には「生まれてすぐ」からになります。
ですが、生後3ヶ月は「社会化期」とよばれる段階です。社会化期の仔犬はまだ脳が未発達で、何かを教えようとしても理解できず負担となってしまいます。
生後3ヶ月まではしっかりと愛情を注いだり、飼い犬が家の中で安心して暮らせる環境を整えてあげたりすることに専念しましょう。これもしつけの一環です。
生後3ヶ月を過ぎてから、「お手」や「おすわり」などの指示を教えてあげましょう。
いつから?飼い犬のしつけをするための準備
飼い犬のしつけをするにあたって、大切なのが準備です。具体的には、先述の通り「飼い犬が家の中で安心して暮らせる環境を整える」ことになります。これもしつけ同様、飼い犬を迎え入れたらすぐに取り組みましょう。
- 危険な場所(キッチン、階段)や入られたくない部屋にガードをする
- 電気コードや薬品などを口に含まれないよう片付ける
- トイレや寝床を準備する
- 犬が噛むためのおもちゃを準備する
何から?最初におぼえさせるべきしつけ3選
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ここでは、犬のしつけのなかでも特に早めに覚えさせてあげたいしつけ3つについてそれぞれ解説します。
- 自分の名前を覚えさせる
- ハウス
- トイレ
これらは生後間もない「社会化期」から教え始めても問題ありませんが、無理に覚えさせないよう注意してください。愛情を注ぎながらゆっくり教えてあげましょう。
自分の名前を覚えさせる
飼い犬とのコミュニケーションの第一歩です。積極的に名前を呼んで、自分の名前を覚えてもらいましょう。呼んだ時に反応を示したら褒めるなど、アクションを加えることでより自分の名前を認識するようになります。
名前を覚えてもらうときに重要なのが、毎回呼び名を統一させることです。人によって呼び名が変わったり、ちゃん付け・君付けなどが毎回変わったりしてしまうと混乱させてしまいます。
家族全員で呼び名を統一するよう、事前に決めておくことをおすすめします。
ハウス
自分の居場所(寝床)を覚えてもらう「ハウス」も早めに教えてあげると良いでしょう。自分の居場所を覚えてもらうことは、飼い犬にとって安心感を得られることにつながります。
いずれは、飼い犬にお留守番をしてもらう機会も出てくると思います。その前に少しずつ「ハウス」に慣れてもらうことで、長時間ハウスをしても負担を感じにくくなります。
また、飼い犬とお出かけする際に「ケージ」に入れてあげたり、犬用の「カート」に乗せてあげるための準備としても有効です。
トイレ
排泄の場所を覚えるトレーニングです。飼い犬に早く覚えてもらいたいと思う飼い主さんが多いしつけの一つです。飼い犬がにおいを嗅ぎ始めたり、排泄しそうな素振りを見せたらトイレの上に乗せてあげましょう。
トイレを学ぶのにはある程度時間がかかります。最初はうまく出来なくても叱らずに、少しずつ覚えてもらいましょう。怒ってしまうと排泄に抵抗感を覚えたり、飼い犬の健康を阻害したりしてしまいます。
飼い主が毎日観察を続けて排泄のサイクルやタイミングを知ることも、トイレを早く覚えてもらうための近道となります。排泄をしそうなとき以外にも、なるべく飼い犬に気を配り続けてあげてください。
「お手」「おすわり」はいつから覚えさせる?
「しつけ」と聞いて真っ先に連想する方も多い「お手」「おすわり」「待て」「ふせ」などの指示は、自分が暮らす環境に飼い犬が慣れてきてから教えてあげましょう。
具体的にいつからといった基準はありませんが、生後3ヶ月の「社会化期」を過ぎ、飼い犬が自分の名前を認識するようになってからがおすすめです。
指示を覚えさせることで、飼い犬にとっても様々なメリットがあります。飼い犬とのコミュニケーションを楽しみながら教えてあげましょう。
- スキンシップの幅が広がる
- 問題行動を抑止できる
- 体を触られることに慣れる
- トイレ
飼い犬にしつけをする際の4つのポイント
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どんなしつけをする際にも共通する、4つのポイントについて解説します。
どれも飼い犬と円滑で幸せなコミュニケーションを図るという共通の目的になっています。飼い犬との信頼関係を築いていく上で重要なので、ぜひ意識してみてください。
- アイコンタクトを取る
- うまくできなくても怒鳴らない
- 一度にたくさんのことを教えようとしない
- できた時はたっぷり褒める
アイコンタクトを取る
何かを教えたりする際は、声に出したり動作を教えたりするだけでなく、アイコンタクトを取るよう心がけましょう。
そっぽむかれた状態で指示されるより、目と目を合わせて教えられる方が、飼い犬も指示に集中できるようになり学習効果が高まります。
アイコンタクトを取ることはしつけをする上での基礎であり、さらに言えばコミュニケーションを取る際の基礎とも言えます。今後さまざまなしつけを行う上でも有効です。
うまくできなくても怒鳴らない
教えたことがなかなかできるようにならない。家の壁や柱などを傷つけてしまう。そんな時は飼い犬を叱ってあげることも大事です。しかし、感情的になって怒鳴ったり、服従させようとしたりしてはいけません。
飼い犬のストレスになることはもちろん、教えたいことを覚えてもらえなくなるリスクとなることも。例えばトイレがうまくできず怒鳴ってしまうと、今後飼い主に隠れて排泄をするようになってしまう可能性があります。
叱る時は、「短く」「少しだけ強め」を意識して叱ってみましょう。「ダメ!」などと言ってあげるだけで十分です。
しつけがうまくいかないことは飼い犬だけの問題だけではなく、飼い主の指示がわかりにくいという場合もあります。飼い犬のせいだと一方的に決めつけず、より伝わりやすい表現を意識するなど工夫も必要です。
一度にたくさんのことを教えようとしない
一度にたくさんのことを教えようとしないことも重要です。一気に色々なことを詰め込まれても、何も覚えられずストレスになってしまうのは、われわれ人間にとっても同じですよね。
しつけをする・何かを教える際は、1つのことに集中させましょう。また、長時間教えたりしようとせず、数分程度の短い時間にしてあげることでストレスを溜め込ませないようにしてあげましょう。
まとめ:しつけはいつから?⇨家族になった日から
繰り返しになりますが、「しつけ」の目的は何かを教え込むことではありません。愛情を注ぎながらコミュニケーションを取り続け、飼い犬も飼い主も幸せな生活を送れるようにすることが目的です。
そのためにも、家族として迎え入れたその日から「しつけ」をしてあげてください。
- 適切な「しつけ」は飼い犬の幸せにつながる
- 飼い犬と暮らす環境づくりはすぐ始める
- 生後3ヶ月は「社会化期」、愛情を注ぐことに専念
- 一気に詰め込まず、ひとつずつ丁寧に教える
- 怒鳴るのはNG!うまく出来た時はしっかり褒める