光回線の導入時に行う工事、トラブルが多いことは意外と知られていません。これから導入しようと予定している方は「なんでトラブルになるの?」と思いますよね。
例えば、工事で壁に穴を空けたりと大がかりな事をするとします。そうなると費用も高額になり時間もかかるものですが、実際はそんなことはありません。正しい事を知らないだけで不安になるばかりです。
こちらの記事では、光回線の工事の内容から工事にかかる費用、工事のトラブルの事例にそれらの対応・対策法を紹介しています。
正しい事を知らなければあとでトラブルにもなりかねません。記事を読んで事前に理解をしておけば不安も減りますので是非、最後まで見ていってくださいね。
(アイキャッチ出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1678399#)
トラブルが多いと噂の光回線工事!一体何をする?
そもそもですが、光回線の工事ってなにをやるか分かりませんよね。何が原因でトラブルがあるのかは後で説明するとして、まずは光回線の工事から説明します。
光回線の工事の内容は、主に建物のタイプで変わってきます。タイプとは戸建てとマンションの2つになります。
工事の内容は戸建てかマンションかでやることが変わってきます。
そこで「工事ってどんなこと事をするの?」といった疑問を、戸建てのケースで工事の基本的な流れを簡単に見ていきましょう。
- まずやるのは、屋外の工事
- 外の次は、室内の工事
- 最後に機器の設置や接続
まずやるのは、屋外の工事
まず最初に行うのは、屋外の工事から始めていきます。電柱から自宅に光ケーブルを引き込む作業で、2~3人の作業員の方で行っていきます。
このケーブルを室内に引き込む訳ですが、新しく穴を空けたりすることなくエアコンダクトの穴(エアコンと室外機を繋ぐための配管を通すためのもの)などの配管や電話線を利用する事がほとんどです。
屋外の次は、室内の工事
屋外での引き込み工事が済みましたら、次に室内での工事になります。光コンセントというインターネット用のコンセントの取り付けと配線工事をします。
光コンセントの取り付けは、電気コンセントのパネルを外して交換する場合と、電話線のモジュラージャックを交換する場合があります。
パネルの交換が難しい場合でも、両面テープで張り付ける分離型タイプもあるので壁に穴を空けるといった工事は行いませんので安心です。
工事前だったら光コンセントの設置場所の希望が出せます(作業員の方が見て、追加料金などが発生する可能性もあります)ので、こだわりがあるなら相談しましょう。
最後に機器の設置や接続
光コンセントの取り付けが済みましたら、最後に機器の設置とインターネットの開通を行います。設置する機器を「ONU」といい、簡単に説明するとデータを変換してPCやスマホで見れるようにしてくれる物です。
1台あればインターネットは有線接続という形で出来ますが、PCやスマホ、ゲーム機など複数台を接続したい場合がほとんどですよね。そこでWi-Fiルーターの出番になります。
ONUにWi-Fiルーターを接続することで、離れた場所でもPCやゲーム機など複数の機器でインターネットが出来るようになります。
基本的には接続や設定は自分でやることになりますが、難しいことは特にないので大丈夫です。どうしても分からない、自身が無いという方は作業員の方に頼んでみましょう。
引っ越し先がマンションの場合
マンションの光回線の工事の場合は、勝手に工事をすることはできません。必ず大家さんや管理会社に相談をしましょう。そこで工事内容が次の2パターンで決まります。
- マンションに光回線が導入されている
- マンションに光回線が導入されていない
マンションに光回線が導入されている
光回線が導入されている場合、どこまで回線が届いているのかで工事の有無が決まります。
- 共有スペースまで→部屋までの工事が必須
- 部屋まで→工事がいらないので直ぐに使用できる
マンションの共有スペースまで配線が届いてる場合、そこから部屋までの配線工事が必要になります。逆に工事が必要無いのが、部屋まで光回線が導入されている場合です。
どちらにしろ、そこまで手間がかかったりトラブルになる事は少ないでしょう。
マンションに光回線が導入されていない
問題はこちらのパターンです。光回線が導入されていない場合は少し異なる対応をとらなければいけません。余計なトラブルを避けるためにも必ず行いましょう。
- 光回線の導入が出来るかを確認する
- マンションに対応している回線業者を調べる
光回線の導入が出来るかを確認する
まずは光回線が導入できるかどうかを大家さんや管理会社に問い合わせてみましょう。新規に光回線を導入するなら、穴を空けたり金具を付けたりと大きな工事が必要になります。
これは共有スペースに当たる部分ですので、自分の判断で勝手に出来るものではありません。大家さんや管理会社の方で決める事がほとんどです。
もし許可が下りず、光回線の工事が行えなくても対応策はありますが、それは後程紹介しますね。
マンションに対応している回線業者を調べる
無事に許可が下りたら、どの回線業者がマンションに対応しているのか調べましょう。その際の注意点がありますので気を付けてください。
- 回線業者によって対応しているエリアが違う
- 高層マンションは対応していない回線業者が多い
- 高層階で契約が出来ない時、戸建てタイプの契約なら出来る回線業者もある
人口が多い地域ではカバーしている回線業者は多いですが、逆に人口が少ないと回線業者が限られる可能性があります。
高層マンションに対応していない回線業者も多いですが、戸建てタイプでマンションの契約が出来る回線業者もあります。よく調べてみましょう。
どれぐらいかかる?光回線工事の時間の目安
いざ光回線の工事となると、いったいどれぐらいの時間がかかるのかも心配になります。分からないと仕事を休んだり、1日中自宅に居ないと…なんて思ってしまうでしょう。
結論から言うと、最大でも2時間ぐらいで終わります。以下のポイントで変わりますが、基本的にはそれぐらいで済むと思ってください。
- 戸建てかマンションかで変わってくる
- 更にマンションの場合は導入されているかどうかで変わる
工事の時間(戸建て)
戸建ての場合は、電柱から住宅まで光ケーブルを引き込む屋外作業と、室内に光ケーブルを引き込み・光コンセントとONUを設置、接続する室内作業の2種類があります。
基本的には1~2時間ほどで終わりますが、屋外の工事は高所作業になるうえ、天候や電柱の位置などによってはもっと時間がかかる可能性があります。
自宅の構造によっても配線の時間が変わりますので、その際はもう少しかかってしまいます。
工事の時間(マンション)
マンションの場合は、何といっても共有スペースに導入しているかどうかで大きく変わってきます。
既に共有スペースに導入している場合、屋外での工事は無く共有スペースから部屋に光ケーブルを引き込む屋内作業のみで済みます。そのため30分程度で済むケースがほとんどです。
しかし導入していない場合、共有スペースに光ケーブルを引き込むための屋外作業があるので、戸建ての場合と同じぐらいかかってしまいます。
知っていれば安心!光回線の工事にかかる費用
実際に工事をするとして、次に気になるのは工事費用です。いきなりの大きな出費で今月ピンチ…なんて事にならないよう、しっかりチェックしておきましょう。
- 工事費用の相場は?
- 工事費用がタダに!?
- 分割での支払いも出来る
工事費用の相場は?
工事費用は戸建てかマンションかと回線業者で変わってきますが、相場としては15,000円~45,000円と幅が広くなっています。主要な光回線業者をまとめてみましたので、参考までに。
主要な光回線業者の工事費用一覧 | ||
光回線 | 戸建ての工事費用 | マンションの工事費用 |
フレッツ光 | 19,800円 | 16,500円 |
ドコモ光 | 19,800円 | 16,500円 |
auひかり | 41,250円 | 33,000円 |
ソフトバンク光 | 26,400円 | 26,400円 |
NURO光 | 44,000円 | 44,000円 |
2社だけが他よりも高額になってますが、この2社は独自の光回線を持っているので他社よりも工事費用が高くなっています。
更に土日祝日であったり21時以降の工事になると、追加で料金が発生します。ほとんどの場合が3,300円ほどかかりますので注意しましょう。
工事費用がタダに!?
工事費用が安くても15,000円位でも出費としては痛いものです。ですが光回線業者によってはキャンペーンを行っている事があり、条件を満たせば工事費用が実質タダになったりとお得なモノになります。
光回線業者別 お得なキャンペーン | ||
光回線 | キャンペーン名称 | キャンペーン内容 |
フレッツ光 | なし | なし |
ドコモ光 | 新規工事料無料特典 | 新規工事料が一括0円になる |
auひかり | 初期費用相当額割引 | 開通工事費が実質無料になる |
ソフトバンク光 | 乗り換え新規でキャッシュバック | 開通工事費に応じて1,100円×最大24回割引または24,000円キャッシュバック |
NURO光 | 工事費実質無料特典 | 開通工事費が実質無料になる |
例えば、NURO光では基本工事費用を実質無料になるキャンペーンを行っています。これは44,000円の工事費を36か月に分割したものを、毎月の利用料から割り引かれます。
3年間使い続ければ工事費用の支払いが0円になる仕組みで、基本的に光回線は頻繁に変えず長く使うものです。キャンペーンを利用することで、お得に支払えるのはうれしいことですね。
分割での支払いも出来る
もちろん、一括以外にも分割での支払い方もあります。分割払いなら、毎月1,000円位で済むのでお財布の負担も軽くなります。
分割払いの回数は業者ごとに変わります。一律の回数であったり、いくつかのパターンから自分で選択出来たりと様々です。
クレジットカードでの支払いと違い利子が付かないので、長期の支払い方でも安心ですし、利用料に加算されて請求が届きますので手間もかかりません。
光回線の工事で人が来る!に不安な事
ここまでで工事の内容や費用、かかる時間の目安が分かってきたと思います。いざ契約をして工事日程が決まったところで、少し心配なことが…
工事の為とはいえ「作業員の方が家に来る」ことに少なからず抵抗を持つ人もいます。例えば下記2つが良くある心配事になります。
- 立ち合いは何をしたら?話すのが苦手…
- 部屋が散らかってて恥ずかしい…
立ち合いは何をしたら?話すのが苦手…
屋外の工事は問題ないですが、室内工事となると話が変わってきます。作業員の方が室内にいると変に気を使って話しかけたり、近くにずっと居なければいけないと思ってしまうでしょう。
落ち着かないかもしれませんが、工事中に他の部屋でのんびりスマホをいじっていても問題ありません。いつもと同じように過ごしましょう。
もし話すとすれば、機器の設置場所の確認やなにか問題があった時ぐらいです。大抵はスムーズに作業が終わるまで進むので、話すのが苦手な方でも安心してください。
部屋が散らかってて恥ずかしい…
「部屋が散らかっていて、人様をあげるなんて恥ずかしい…」と思われる方、女性や奥様に多いと思われます。
確かに知らない人に部屋を見られるのは嫌ですよね。極論ではありますが、最低限コンセント周りが片付いていれば問題はありません。
作業員の方は1日に何件ものお宅で工事をするので、部屋の状態まで気にはしていません。足の踏み場が無いほど散らかってる状態でなければ大丈夫です。
光回線工事で良くあるトラブル事例
本記事のタイトルにもありますが、光回線の工事では意外とトラブルが多いのです。それも作業中からご近所さん絡みと、思いもしないものがトラブルになります。
そんな実際に合ったトラブル事例と、それらの解決策を見てみましょう。
- 作業員関係
- 日程関係
作業員関係
1番多いのが「作業員関係のトラブル」です。例えば作業中に壁紙が破れたり工具が床に落ちて傷ついたり、花瓶が落ちて割れたなどがあります。
作業員の方もプロとはいえ同じ人間です。キズが付かないよう作業する場所の周辺には毛布などを敷いたり事前に物をどかしたり、万全の態勢で作業をしてくれますがそれでもミスを起こしてしまう事もあります。
契約者としては「なにやってんだよ!」と怒りがこみあがってくるでしょう。ですがそこはグッと我慢してください。そこで怒りを吐き出してもキズは直りませんし、壊れたものは戻ってきません。
作業員が原因なら弁償をしてくれますし、もし作業員が気付いていない場合でも申告をすることで対応してくれます。
日程関係
作業員と同じぐらいにトラブルが多いのが「日程関係のトラブル」で、主にあるのが工事日の急な延期や予定時間に来ないといった内容が多いです。
やっと工事日が来たのに延期されるのは、誰でも嫌ですし納得できませんよね。お昼の工事の予定が夕方近くになったりなんて事もあり、自分の予定が潰れた!なんて事も起こりえます。
これらは申込内容に問題があったり、業者の手配ミスや想定以上に前の場所での工事が長引いてしまい遅くなってしまったなどが原因になり、これらは防ごうにも対策のしようがありません。
工事日の延期をされないようにするには、申し込みから工事日にかけて余裕を持つことぐらいですし、その日1日は自宅で過ごすぐらいのつもりでいましょう。
光回線工事のトラブル事例(予測できない)
今度は同じ光回線工事のトラブルでも予測できない事例を紹介していきます。こちらは「○○が悪い!」と言えず、起こってしまうのは仕方がない事です。
キャンセルになる可能性もあるので、その時は別の方法を考えましょう。
- 工程関係
- 天候関係
- 物件関係
工程関連
実際に工事が始まってからの「工程で起こりうるトラブル」もあります。建物に問題があるケースが主で、光回線を通そうとしたら通らないといったことが原因になります。
戸建てかマンションかで工事の内容が変わるのはもちろんですが、建物自体の構造でも変わってくるのです。
通す予定だった配管がつぶれてしまっていて通せない、穴を空けたいけど管理会社からOKが出ないので工事が出来ないといったこともあります。
なので光回線が無事に通るかどうかは誰にも分からず、工事が始まってみないと分からない事も多いです。
天候関連
どんなに条件が整っていても「天気が原因」となっては人間の力ではどうすることも出来ません。
工事日当日がどんな天気になるかは誰にも分からず、申し込みから工事日までどんなに早くても2週間は掛かるので、こればかりは運になります。
台風や大雨などで外に出るのが困難だと言われ、工事日が延期となったら文句を言っても仕方がありません。もしかしたら配慮してくれるかもしれませんので、ダメもとでこちらの都合や希望を言ってみましょう。
物件関連
稀にあるケースですが「物件が原因のトラブル」というものもあります。近くに電柱が無くて光回線が引っ張れないとか、近所の方が工事を断るといったものです。
電柱が近くにないと肝心の光回線が引っ張れず、仮に延長をしようにも遠すぎて工事が出来ないなんて事が。作業員の方が見て判断するので、工事日にならないと分かりません。
工事には近所の方の協力が必要な場合もあり、例えば工事が近所の敷地を通らないとダメだったり、電柱自体が敷地内にある場合がそれにあたり、その時は許可が必要になってきます。
工事のキャンセルをされてしまう可能性がありますが、自分都合では無いのでキャンセル料は掛かる心配はないです。近所の方のトラブルを抱えていると、工事に影響が出るケースもある事をお忘れなく。
光回線工事のトラブルにあわないために
誰でもトラブルなんて起こしたくないし、あいたくもないですよね?それでも起きてしまうのがトラブルなんです。それを避けるのは自分で気を付けて未然に防ぐのが1番!2つの心得を覚えましょう。
- 片づけをしておこう
- 工事終了の際に確認をしよう
片づけをしておこう
工事をする際は建物のタイプにかかわらず、室内工事をする可能性が高いです。その工事をする場所が散らかっていたり、壊れやすいものが置いてあればトラブルの元になります。
作業をする際に毛布を敷いたりして気を付けてくれてはいますが、そのまえに周辺をあらかじめ片付けておくことで、工事が円滑に進みトラブルも起きる可能性も少ないでしょう。
工事終了の際に確認をしよう
工事が終わり、作業員の方が帰る前に一度確認をしましょう。ここでの確認は配線などではなく家具や床・壁紙などの作業箇所周辺のチェックを行ってください。
ONUを繋げて動作チェックを行うので配線の不備は心配いりませんが、作業中についたキズを誰も気づかず見落としていて、後になってから申告しても誰の責任なのか分からずうやむやになってしまう可能性があります。
作業前には無かったキズやへこみだと分かれば、その後のやり取りがスムーズに進む可能性が高まるでしょう。
トラブル発生で光回線がダメなときは?
もし工事の許可が下りないで光回線が引けなかったり、光回線がマンションで使えないといった状況になったとしたら、2つの機器があります。
- 自宅がメインで使う人→ホームルーター
- 外出先でも使いたい人→ポケットWi-Fi
どちらにも言えるのは、光回線より安定性や速度が劣る、速度制限があることがデメリットです。これを踏まえた上で検討してみましょう。
自宅での使用にはホームルーターが便利!
1つ目はホームルータ。特徴としてはコンセントに差すだけでインターネットが使えるようになる物で、工事はもちろん不要。据え置きなので持ち歩けませんが、速度は速く電波も広範囲です。
配線なども電源ケーブルのみなので、どこにでも置けて取り回しも楽なのが良い所です。以下にホームルーターの特徴を簡単ですがまとめてみました。
ホームルーター | |
金額 | 3,500円~5,000円 |
特徴 | ・据え置き型 ・工事が要らない
・コンセントに差すだけでOK |
こんな人にオススメ | ・自宅で使うのがメイン
・工事が面倒・待ちきれない |
外でもよく使うならポケットWi-Fiがオススメ!
2つ目がポケットWi-Fi。こちらの特徴はなんといっても持ち運びできるほど小型な点になります。屋外やWi-Fiが届いていない場所でもインターネットに接続する事が可能です。
据え置き型のホームルーターとは違い、通信速度が不安定なことがありますがどこでも使えるのは大きな魅力ですね。こちらも簡単にですが特徴をまとめておきました。
ポケットWi-Fi | |
金額 | 3,500円~5,000円 |
特徴 | ・持ち運べる大きさ・工事が不要
・家でも外でも使える |
こんな人にオススメ | ・外出先でもインターネットを使う
・利用容量が多くない人 |
まとめ 知れば安心!トラブルは怖くはない!
工事の内容は建物のタイプで違ったり、マンションの場合は光回線が導入されているかどうかでも変わります。工事にかかる時間も基本的に1~2時間をみればいいでしょう。
工事費用は高額になりますが、キャンペーンをしている時に申し込めば安く済みますし、実質無料になるなどお得になる事も。
工事でのトラブルは確かに多いですが、早めの行動で防げるものも多く、なにも怖いことはありません。時間が絡むものには余裕をもつことが大切です。
もし光回線が引けなくても使える機器があるので、工事が困難な時はそちらを検討してみるのも1つの手段ですね。