趣味や自分の好きなことは夢中になってできるのに、仕事は飽きっぽくてすぐ辞めたいと思ってしまう。このような人は多いと思います。
仕事上の人間関係や労働条件が悪かったりすると、色々な不満が出てきて辞めたくなってしまいますよね。しかし、辞めようと思っても先行きの見えない状況で行動を起こせない人は多いのではないのでしょうか。
転職することは自分を変えるきっかけになってくれますが、危険もたくさんあります。その危険を把握し、少しずつ行動できる方法について解説していきます。
このまま嫌な仕事を続けていくより人生をよい方向に変えたいと思っている方はぜひ読んでください。
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仕事が辞めたいと思っても一度立ち止まって考えよう!
仕事を辞めたいと思ったときは最初になぜ辞めたいのかということを書き出すようにしましょう。
何が今の職場が悪いのか、なぜ辞めたいのか突き詰めることは大切です。人間は主観におぼれやすく、「これだ!」と思ったら他の選択肢が見えなくなります。
理由なく彼女と別れ、他人と比較したら元カノが本当はとてもよかった話よくありますよね。
他と比較して初めてあの時の良さを知っても手遅れです。しっかりと今の会社の悪いところや良いところを出して考えていきましょう。
仕事の不満を作り出してしまう多くの要因
会社を辞めたくなるのは様々な理由があると思いますが、少なからず会社に対し不満を抱えるのも当然です。
次は会社を辞めたいと考える理由として挙げられやすいものを出します。自分が当てはまっていないか確認し、なぜ辞めたいのか明確にしましょう。
- 会社の方針と管理
- 監督者・上司の態度や関係
- 労働条件
- 給料
- 同僚との関係
- プライベートがうまくいっていない(夫婦関係など)
- 部下との関係
- 会社名や肩書に対する不満
- 生活や仕事の安全性の保証
- 通勤時間が長い
これらの中に当てはまるものはありますか?人それぞれ感じ方は違うかもしれませんが自分が該当していると思ったものを上げてみましょう。
仕事を辞めるときに後悔する転職の仕方
次は後悔する転職理由について説明します。これを考えることで転職をする際のミスを減らすことができます。
- 給料が理由で辞める
- 今の場所から逃げたいから
- 未来に希望を持ちすぎる
給料が理由でやめる
給料だけの理由で仕事はやめないようにしましょう。給料だけでは自分がどれだけ幸せになるかの正確な指標にならないからです。
先程も紹介しましたが、仕事には様々なモチベーションを落とす要因があります。給料がよくても同僚にいじめられ、上司から高圧的にかけられたら、堪ったものではありません。
お金は数値化されているものなので、どうしてもそれが幸せの指標と勘違いしてしまう人が多いです。
なので、今の会社と次の会社の給料が同じだったらどちらに行くか考えてみることで給料だけにとらわれずに考えることができます。
給料を無視するべきとは言いませんが、あくまで仕事を辞める一つの理由として考えましょう。
今の場所から逃げたいから
実は今の会社から逃げたいから仕事を辞めるのも危険な考え方なのです。
嫌なものから逃げるだけでは次の会社に行った目的が存在しないので、何回も同じく失敗を繰り返してしまいます。
逃げるために転職するのではなく、積極的にあの会社に行きたい理由を出していくことが大事なのです。
- 自分が興味のある技術を学びたい
- 有給の多い会社に行って、自由な時間を手に入れたい
このような目標を持ち、なりたい自分のために転職活動をしましょう。
未来に希望を持ちすぎる
人間は今より明日の方が希望に満ち溢れ、行動力があると考えやすいです。
この仕事は明日に回そう、明日から頑張る。このように考えることは誰でもあります。
このように自分の未来に対する過大評価によって、新しい会社でも何でもこなせると考えてしまいます。
転職をすることは一からやり直すことと同じなので、慎重に考えるようにしましょう。
主観ではなく客観的に物事を判断しよう!
会社の辞めたい理由を上げた後はその材料を使い、辞めていいいか考えてみましょう。
辞めたい理由だけ上げても、それが正しい考え方なのかわかりません。なので客観的に判断するようにしていきましょう。
客観的に判断できるようになることで、自分の判断に対して後悔が少なくなります。
未来の自分に対しても負荷が少なくなり、よい方向に舵が切れるようになるので面倒くさがらずやりましょう!
- プロコン分析
- 友達に相談する
- 今と未来を比べる
仕事を辞めたいときの判断方法①プロコン分析
プロコン分析は意思決定をするときに使える単純で簡単にできる方法です。18世紀から存在し、ざっくりとした方針を決める際に役に立ちます。
「プロコン分析」はラテン語の「pro(賛成の)」「cons(反対の)」の二つを意味し、賛成意見と反対意見を見比べて行います。
- 会社を辞めたときのポジティブな反応とネガティブな反応を書き出す
- 重要度を5点満点で決め、合計得点を出す
- 最終判断で、どちらの方が高いか見比べる
会社を辞めたい | |||
プロ(賛成の意見) | 重要度 | コン(反対の意見) | 重要度 |
嫌な上司から離れられる | 5 | 給料が下がる | 3 |
面倒くさい社風から抜けられる | 3 | 安定しなくなる | 4 |
朝早く起きなくていい | 4 | キャリアがやり直しになる | 2 |
退職金が少なくなる | 2 | ||
合計 | 12 | 合計 | 11 |
このような方法で行うことで、優先順位が決まり確実によい選択ができるようになります。
数値で考えることで、より明確に今の状況を考えることができるのです。
仕事を辞めたいときの判断方法②友人に相談する
友人に相談することは意思決定をする際に欠かせない方法です。客観的に考える際には第三者に聞くことほど役に立つことはありません。
自分のことだから自分が一番わかっているよ!と思うかもしれませんが、私たちは想像以上に自分のことをわかっていません。
心理学者のジョシュア・ジャクソンは600人の男女が性格分析をした研究でも次のようなことを明らかにしています。
- 他人が診断した方が自分の性格分析の精度が高かった。
- 他人は自分の“寿命”も正確に判断できていた。
他人は性格はもちろん寿命までも本人より正確に当ててしまうのです。
このようなことから友人に聞くことは客観的に物事を判断するうえで貴重な意見になることがわかります。
友人に相談するときに気をつけること
友人に意見を聞くときは聞き方も考えなければ相手も困ってしまいます。質問する際には相手がイエスかノーで答えられる質問で相談にしましょう。
- ここに転職することで、自分のコミュニケーションスキルをもっと生かすことができると思うのだけどどう思う?
- 今までより働きやすい労働環境を見つけられそうなの。そっちの会社に行くのはどう思う?
これをすることでイエスかノーかで答えるだけなので相手も答えやすくなり、返答もより正確になるでしょう。
友人がいない場合
話ができる友人がいなかったり、友人に聞くのは面倒くさいという人でも意思決定を安定にする方法はあります。
現在抱えている問題が友人の問題だと思い自分で考える方法です。
客観的に問題を見るためには、問題との距離を置くことが大切になります。いまま抱えている問題が他人の問題であると考えるだけでも効果があるのです。
これだけで意思決定の質は20%上がった研究もあります。手軽に物事を客観的に考えるにはよい方法といえるのではないでしょうか。
仕事を辞めたいときの判断方法③未来はどうなっているか考える
あなたが抱えている悩みはもしかしたら一時の感情に過ぎないかもしれません。もしこの仕事を辞めたら「近い未来」「遠い未来」はどうなっているか考えてみましょう。
- 仕事を辞めた瞬間は解放感に包まれるけど、また転職活動をしなければいけないのか
- 近未来は後悔するだろうな、だけどそれ乗り越えて新たな人生を開始したいな
このように考えることで今の感情から目を離すことができるようになります。
未来を考え、現在の自分と切り離すことを「拡張された自己」といい、よい判断の手助けになります。
何を基準に決めればいい?転職の決め方
当然ですが、会社を辞めた後はどのような職業につくか考えると思います。
新しい職業を考えるときは自分の価値観に沿って決めることをおすすめします。
価値観とは自分がどのように生きたいかを表したものです。一言で成長や自由、家族などが上げられ、コンパスのように自分の向かうべきところを示してくれます。
- 家族と共に過ごす時間が欲しいから転勤がない会社を考える
- 家族を守れる経済力がほしいから給料が少しでも高いものを目指す
- 時間に左右されず自由に仕事がしたいならテレワークが多い会社を考える
- 誰にも縛られず自由にやりたいならフリーランスになる
自分の価値観に沿って「なぜ会社を辞めたいのか」「自分が目指したいのか」を突き詰めることで、自分に合った職場を見つけることができるようになります。
仕事を辞めたいならば辞めるタイミングを見極めよ
仕事を今すぐ辞めたいと思っても繁忙期や仕事が立て込んでいるときは退職を控えるようにしましょう。繁忙期などに辞めてしまうと自分の評判に傷がつく可能性が高いからです。
現在SNSの影響で自分がどこで評価されているかわからない世の中になりました。転職先の会社でどのような人だったかチェックされ、自分の就活に不利に動くかもしれません。
立つ鳥跡を濁さずというように辞める際は上司に事前に伝え、余裕をもって辞めるようにしましょう。
医者からうつや病気などで仕事をすぐやめた方がいいといわれた場合はすぐに辞めるようにしましょう。
仕事を辞めたいと思うなら少しでも行動に変えていこう
仕事を辞めるときは様々な考慮が必要です。ポジティブな面もあればネガティブな面もたくさんあります。そのことから、なかなか行動に移せない人が多いです。
現在の会社に対して我慢しながら生活を送るか、それとも覚悟を決めて新しい環境に飛び込むかは人それぞれです。
しかし今の自分を変えたいと思うなら行動しましょう。もし、自分が望む人生があるなら転職して様々な環境に身を置くことは必要不可欠です。
怖いと思うかもしれませんが、様々なことを考慮し頑張ってください!