Wi-Fiルーターを探している方の中には「種類が多すぎてどれを選べばいいのかわからない」「初めての人におすすめの製品があるなら知りたい」と考えている方も多くいるのではないでしょうか。
ここでは、はじめてWi-Fiルーターの購入を考えている人向けに、選び方をまとめました。
選ぶ際におすすめなメーカーや、用途別に3種類厳選して紹介しているので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
出典元:https://www.photo-ac.com/main/detail/1843426
環境にあったルーターを選ぼう
Wi-Fiルーターは家中の機器をインターネットに接続するのに無くてはならないものですが、様々な種類があります。
いざ家電量販店に見に行っても、見慣れない英語や数字が並び、形も似ていてどういう特徴があるのかわかりにくいですよね。
使用環境によって選び方が変わってくるので、ルーターを選ぶ前に確認するべき、4つの項目をお教えします。
- 自宅の間取りで選ぶ
- 同時接続人数で選ぶ
- 通信規格で選ぶ
- 周波数から選ぶ
自宅の間取りで選ぶ
部屋がワンルームの場合は、あまり気にする必要はありません。戸建て(2階建や3階建)や、部屋数の多い間取りのマンションに住んでいる場合、外付けアンテナ搭載モデルが電波を遠くまで飛ばせるのでおすすめです。
その際に注意することは、記載されている内容より少し余裕のある製品を選ぶこと。
メーカーが公開している情報は、家の真ん中にWi-Fiルーターを設置した場合のデータなので、家の隅においてしまうと、遠い部屋には電波が届きにくくなってしまいます。
例えば、3LDKにお住まいなら4LDK向けのモデルを選ぶなど、1つ上のモデルを選ぶとよいでしょう。
同時接続人数、デバイス数で選ぶ
今はPCだけでなく、スマホやタブレットなど、1人で複数のデバイスを所持することも珍しくありません。またプリンターや家電など、共用で使うものも含めてルーターを選ぶ必要があります。
ルーター1台で接続できる人数や、台数の目安はほとんどのメーカーで確認できます。選ぶときの参考にしましょう。
通信規格で選ぶ
通信規格は「IEEE802.11◯」で表され、無線の国際的な標準規格のことです。
違いはいろいろありますが、わかりやすいのが最大通信速度と周波数。詳しくは下に記します。
新しい規格がでるにつれ、通信速度が上がるなど、性能が向上しています。
また、規格名も複雑になってくるので「Wi-Fi4」や「Wi-Fi5」と呼ばれることもあります。現在は「Wi-Fi6」が一番新しい規格となっています。
規格名 | 最大通信速度 | 周波数 | 名称 |
IEEE802.11ax | 9.6Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 | Wi-Fi6 |
IEEE802.11ac | 6.9GMbps | 5GHz帯 | Wi-Fi5 |
IEEE802.11n | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 | Wi-Fi4 |
IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 | ー |
IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 | ー |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 | ー |
IEEE802.11 | 2Mbps | 2.4GHz帯 | ー |
もし、高速の光回線を使っているのにもかかわらず、通信速度が遅いと感じる時は、規格を性能の良いものに変えると改善する可能性があります。
周波数から選ぶ
Wi-Fiの周波数には2.4GHz5GHzの2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
2.4GHz帯は、壁などの障害物に強く、対応機種の多いのが特徴。一方で5GHz帯は、ほかの機器が発する電波との干渉が少なく、安定かつ高速に通信できるのが特徴です。
Wi-Fiルーターの置きたい場所に応じて、購入する規格を決めましょう。
これがおすすめ!Wi-Fiルーターの便利機能
基本的なWi-Fiルーターの選び方は上記の通りです。次は、一緒に搭載されていると便利な機能を3つ紹介します。選ぶときの参考にしてください。
- 電波が届きにくいところでも安心!【ビームフォーミング機能】
- ルーターから離れていても通信可能!【メッシュWi-Fi】
- 複数のデバイスをつなげる人向け!【MU-MIMO】
電波が届きにくいところでも安心!【ビームフォーミング機能】
従来のWi-Fiですと、壁や家具などの障害物があると影響を受けやすくなります。
ですが、ビームフォーミング対応ルーターは、Wi-Fiに接続しているデバイスの場所や距離を検知して、それに見合った強さの電波を発信してくれます。
中継器を使わなければ2階に電波が届かなかった環境でも、ビームフォーミングを使えば中継器が不要になる場合もあります。
ただし、デバイスもビームフォーミング機能に対応していなければ使えないので注意が必要です。
ルーターから離れていても通信可能!【メッシュWi-Fi】
複数のアクセスポイントを使い、Wi-Fiの死角をなくすシステムのことです。
範囲をカバーするために中継器を使うと、通信速度が遅くなってしまいますが、メッシュWi-Fiだとその心配がなくなります。
また、大きな家でWi-Fiを設置したいけど、複雑な設定をしたくない人にもおすすめです。
複数の端末をつなげる人向け!【MU-MIMO】
MU-MIMOとは、「Multi User MIMO」の略称で、複数の端末にデータを送信できる技術のことです。
MIMOでは複数の端末に順番にデータを送信しますが、MU-MIMOでは同時にデータを送信できます。
それにより通信速度を落とさず、複数の端末を使いたい方にはぴったりの機能になっています。
リーズナブルでおすすめなルーター、どう選ぶ?
現在の最新の規格は「Wi-Fi6」となっていますが、性能が良くなっている分、どうしても価格が高くなりがちです。
どうしても通信速度が速い方が良い!という方以外でしたら、あえてランクを下げて「Wi-Fi5」や「Wi-Fi4」と呼ばれる規格を選ぶのも1つの方法です。
「Wi-Fi5」ですと5,000~10,000円前後の製品が多いので、比較的手が届きやすい価格帯といえるでしょう。
ここが人気!Wi-Fiルーターのメーカー3選
人気のあるメーカーというのは、総じて消費者のニーズにあう製品があることが多いものです。
ここでは特に人気の高いメーカーを3つに絞り、どのような製品をあつかっているか紹介していきます。
- BUFFALO(バッファロー)
- ELECOM(エレコム)
- NEC(エヌイーシー)
以下の見出しで特徴を詳しく説明していきますので、参考にしてください。
BUFFALO(バッファロー)
パソコン周辺機器の開発から販売までをおこなっている会社です。有線、無線LAN機器をはじめ、HDDやSSDといったストレージ製品などを取り扱っています。
Wi-Fiルーターは、Wi-Fi 4からWi-Fi 6対応モデルまで、豊富なラインナップが特徴です。
コスパに優れたWi-Fi 6モデルもあるので、気軽に高速ネットワーク環境を整えたい方は要チェック。
ELECOM(エレコム)
個人や企業はもちろん、官公庁向けまで幅広い製品やサービスを提供している電気メーカーです。
Wi-Fiルーターは「Aterm」ブランドで発売しており、気軽に購入できるWi-Fi 5モデルを中心に、高性能なWi-Fi 6対応製品も展開しています。
8×8のアンテナを搭載した高速モデルもあるので、通信速度を重視する方はチェックしてみてください。
NEC(エヌイーシー)
ネットワーク・メモリ・ストレージといった幅広い分野の製品を取り扱うメーカーです。Wi-Fiルーターはビームフォーミング・MU-MIMO・IPv6対応など、多機能なモデルを数多く展開しています。
独自の「e-Mesh」技術を有しているのが特徴。広いエリアがシームレスにカバーできるので、仕切りの多い家に住んでいる方にもおすすめです。
1人暮らしにおすすめなWi-Fiルーター3選
1人暮らしの方ですと、住居の広さの兼ね合いで、ルーターを置くスペースがない方もいるでしょう。
ですので、おすすめは置き場に困らないコンパクトタイプや壁掛け可能なタイプです。
以下が1人暮らしの方にもおすすめな無線Wi-Fiルーター3つ、表にまとめたものになります。
メーカー/機種 | 最大接続端末台数 | WIFI規格 | 最大速度(無線) | 主な便利機能 |
バッファロー「WSR-2533DHP」 | 18台 | 11ac/n/a/g/b | 1733Mbps | ・4×4&ビームフォーミング機能 ・MU-MIMO対応 |
フォン・ジャパン「FON2601E」 | 10台程度 | 11ac/n/a/g/b | 866Mbps | 世界中のFonアクセスポイントが利用可能 |
I-O DATA「WN-SX300FR/E」 | 4台 | 11n/g/b | 300Mbps | 360コネクト ・Wi-Fi設定コピー |
一軒家におすすめなWi-Fiルーター3選
家族で使うとなると、複数の端末を同時に使うことも多くなるので、複数同時接続できるものや、MU-MIMO機能がついた製品を選ぶようにしましょう。
以下が家族で複数の端末を接続したい場合におすすめなWi-Fiルーター3つを、表にまとめたものになります。
メーカー/機種 | 最大接続端末台数 | WIFI規格 | 最大速度(無線) | 主な便利機能 |
NEC「Aterm WG2600HS2」 | 15台 | 11ac/n/a/g/b | 867Mbps | ・ハイパワーシステム ・見えて安心ネット ・こども安心ネットタイマー |
バッファロー「WTR-M2133HP」 | 15~20台 | 11ac/n/a/g/b | 866Mbps | ・指向性ハイパワーアンテナ ・i-フィルター ・トライバンド |
TP-Li「Archer GX90」 | 100台 | 11ax/ac/n/a/g/b | 4804Mbps | ・トライバンド ・4×4MU-MIMO ・エアタイムフェアネス ・DFS |
それでは、次の見出しでそれぞれについて詳しく説明していきます。
NEC「PA-WG1200HS3」
NEC独自の回路設計や、チューニング技術「ハイパワーシステム」により、自宅の広い範囲でWi-Fi電波の送受信が可能です。
「見えて安心ネット」や、子どもの利用時間に制限をかけられる「こども安心タイマー」など、接続中の端末をアプリで見える化してくれる便利な機能も搭載しています。
バッファロー「WTR-M2133HP」
新設計5GHz[W56]の指向性ハイパワーアンテナを搭載しており、外付けアンテナをテレビやパソコンなどに向けることで、高速な通信が可能。
また、専用子機をセット購入して、メッシュWiFiの環境を導入することも可能となっており、広範囲で安定した通信ができます。
TP-Link「Archer GX90」
トライバンドに対応した高性能なWi-Fiルーターで、最大速度4.8Gbpsのゲーム用バンドを搭載。
ゲームストリームを検出して最適化する「ゲームアクセラレーター」を搭載しているため、ゲームを快適に楽しむことができます。
ダッシュボードからリアルタイムの遅延やプレイ時間などを一目で確認できます。
また、HomeCareのセキュリティシステムが、大切な端末やアカウントを守ります。ストレスフリーかつ安全なゲームライフを求める方におすすめです。
外出先で使いたい人におすすめなWi-Fiルーター3選
パソコンやスマートフォンなど複数の端末の接続設定する時に、モバイルルーターの設定だけを変えれば良いので便利です。
モバイルルーターを介してネットに接続する方が、ホテルの無線LAN環境やフリーWiFiスポットの利用の際には、第三者による通信内容の傍受のリスクが低く、安全です。
以下が外出先や旅行でおすすめのWi-Fiルーター3つを、表にまとめたものになります。
メーカー/機種 | 最大接続端末台数 | WIFI規格 | 最大速度(無線) | 主な便利機能 |
バッファロー「WMR-433W2-BK」 | (記載なし) | 11ac/n/a/g/b | 433Mbps | ・不正アクセスを防止するワイヤレスWAN ・スマホだけで初期設定できるQRコード・WPS対応 |
TP-Link 「TL-WR902AC 」 | (記載なし) | 11ac/n/a/b/g | 733Mbps | ・4つのモードを選択可能 ・多機能USBを搭載 |
富士ソフト +F FS030W | 15台 | 11ac/n/a/g/b | 433Mbps | ・長時間使えるバッテリー ・APNを自動設定 ・電池交換対応 |
それでは、次の見出しでそれぞれについて詳しく説明していきます。
バッファロー「WMR-433W2-BK」
「45mm、45mm、15mm」と手のひらサイズで持ち運びしやすい製品です。
約19グラムと単三乾電池1本よりも軽量で、ホテルなどの外出先の有線LAN環境を、無線LAN環境に変換できます。
TP-Link 「TL-WR902AC」
「74mm、67mm、22mm」とコンパクトで、カバンやポーチに入れて持ち運びしやすい製品です。
あらゆる状況に対応できるよう、ルーター、中継器、クライアント、ブリッジ(AP)モードを選べるようになっています。
また、異なるコンピューターでインターネットプラウザを使用してファイルやメディアを共有でき、ビジネス場面でも役立つでしょう。
スマートフォンやタブレットにも給電できるので、いざという時にも安心です。
富士ソフト +F FS030W
「74mm、74mm、17.3mm」と薄型サイズでカバンの隙間にも入れれる製品です。
Wi-Fi最大利用時間が20時間、Bluetooth機能なら24時間と長時間の外出にも対応。
オプションのクレードルを使えば、Wi-Fi非対応機器との接続(ルーターモード)としても利用でき、自宅用にも使えます。
簡単置くだけ、Wi-Fi(ホームルーター)という手も
現在ルーター選びで悩んでいる方の中には、光回線を検討中、または光回線を利用している方も多いのではないでしょうか。
その中でも、「もっと手軽に回線をつなぎたい」という人におすすめなのが、光回線とあわせて「ホームルーター」という選択です。
一般的に光回線を導入する場合は、契約から工事完了まで2週間~2ヶ月かかることもあり、工事費用として初期費用がかかるところもネックになります。
ホームルーターですと工事不要で設置したその日から回線をつなげるので、なるべく費用をおさえたい人や、直ぐに回線をつなげたいと考える人にはぴったりといえるでしょう。
おすすめWi-Fiルーターまとめ
Wi-Fiルーターというと、種類が機能からサイズまで多岐にわたり、探せば探すほど情報の海にとらわれてしまいます。
しかし、必要なポイントをおさえて探せば、きっとあなたにぴったりなルーターがみつかるはずです。
- 使用環境の確認(個室か複数か)
- 必要な機能を選ぶ(端末は1つか複数かなど)
- 使用する場所を選ぶ(屋内か外出先か)
- 工事のいらないWi-Fiという手も
上記を元に、記事の中に記載したメーカーも参考にしてみてはいかがでしょうか。あなたにぴったりなWi-Fiルーターに、出会えることを願っています。