日常的に飲まれているお茶。急須の注ぎ口やティーバッグから飛び跳ねるも、落とし方が分からずシミになってしまった。そんな経験があるかもしれません。
「大切な服やカーペットがシミで台無しになってしまった…」「シミを落とす方法がわからない…」という経験がある人も少なくないでしょう。
この記事では、普段の生活で悩みがちなお茶のシミの取り方や、外出先での応急処置を徹底解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4722991
ついて間もないお茶のシミは、水洗いで落とす!
お茶のシミは、水に溶けやすい性質のシミなので、基本的には落としやすい汚れです。
お茶をこぼしてしまった場合、すぐに水洗いをすればシミになりにくいものがほとんどです。しかし、お茶のシミは時間が経てば経つほどに頑固な染みとなり、落としにくくなってしまいます。
外出先でお茶をこぼしてしまったときの応急処理の仕方、自宅で簡単にできるシミの落とし方をご紹介したいと思います。
お茶のシミを落とす前に確認したい3つのこと
お茶のシミを落とす工程に入る前に確認しておきたい内容3つを紹介していきます。
- 水洗い可能か確認する
- 洗濯機で洗えるか確認する
- 色落ちしやすい素材か確認する
水洗い可能か確認する
まずはお茶のシミがついた素材が水洗いできるかどうか、タグについている洗濯表示を見て確認しましょう。
お茶のシミを見つけた時、すぐにでも落とさないと!と手をつけてしまいがちですが、方法を間違えると逆に生地を傷めてしまう可能性もあります。
洗濯表示を確認し、水洗い可能の表示マークがついているなら、自宅で染み抜きができますよ。
洗濯機で洗えるか確認する
洗濯機を使って洗えるかどうかも、お茶のシミを落とす前に確認しておくことをおすすめします。
洗濯機で洗えない素材は、シミを落とす処理をする過程で生地を傷めてしまう可能性があります。
大切な服やデリケートな素材の服は、無理してシミを落とそうとしないことを心掛けましょう。
色落ちしやすい素材か確認する
染み抜きを行うときは、シミと一緒に素材の色が落ちてしまわないかを確認する必要があります。色落ちしてしまう素材の場合、家庭でのシミ抜きは避けたほうがいいでしょう。
色落ちしないかどうか確認するには水で濡らした白いタオルを使います。目立たないところにトントンと押しつけるように軽くたたいてみましょう。
白いタオルに色がついたら、家庭での洗濯で色落ちする素材だといえるので、シミ抜きは控えることをおすすめします。
時間が経過したお茶のシミの落とし方①:衣服
衣服についてしまったお茶のシミの落とし方を紹介していきます。
- シミ部分に少量の中性洗剤をつける
- 水ですすぎ洗いをする
- シミになった部分を確認する
- シミが落ちるまで①~③を繰り返す
水ですすいでもお茶のシミが残っていたら、次はシミの部分に中性洗剤を少量つけます。歯ブラシや綿棒を使って、軽くたたくようにつけていきましょう。
中性洗剤でシミが落ちたら水ですすぎ洗いをします。シミになっていた部分を確認して、落ちていたら完了です。
万が一、シミがまだ薄く残っていたら、中性洗剤をもう一度つけて同じ作業を繰り返してください。最後に、衣類の洗濯表示に合った洗濯方法で洗濯をしましょう。
時間が経過したお茶のシミの落とし方②:カーペット・絨毯
次に、カーペットや絨毯に付けてしまったお茶のシミの落とし方についてご紹介しますね。
- シミの部分に乾いたタオルを当て、たたく
- スプレーボトルを使用して水をかけ、タオルを押し当てる
- シミになった部分を確認する
- シミが落ちるまで①~③を繰り返す
カーペットや絨毯にお茶をこぼしてしまったときは、その部分に乾いたタオルを当ててたたき、水分を吸い取りましょう。
可能であれば裏にももう一枚タオルを敷いて、両面から挟み込むようにすると効率よくシミをおとすことができます。
お茶の水分を吸い取ったら、水を入れたスプレーボトルを使用して、シミの部分に吹きかけた後タオルを押し当てます。この作業を繰り返すうちに、シミが少しずつ薄くなっていくでしょう。
時間が経過したお茶のシミの落とし方③:ジーンズ
続いて、ジーンズに付いてしまったお茶のシミを落とす手順を紹介します。
- 汚れの内側から流水をかける
- シミ部分に食器用洗剤をかけ、揉み込む
- ②を洗い流す
- 風通しの良い日陰に干す
衣類と同じように汚れがついてすぐであれば、流水でできるだけ落としましょう。汚れの裏側から水をかけるのがコツです。
シミに食器用洗剤をかけて、指の腹でやさしく揉み込みます。水で汚れを洗い流しましょう。
まだシミが残っている場合は、通常の3倍ほどに薄めた酸素系漂白剤をタオルに含ませ、そのタオルでシミ部分を叩きながら漂白剤をなじませましょう。
流水で漂白剤を洗い流し、もう1枚の乾いたタオルで水気を吸い取ります。風通しのよい日陰で干して完了になります。
もしも液体洗剤で落ちない場合は、方法の1つとして、水の入ったバケツに粉末状の漂白剤を入れ、一日浸けてから洗濯することをすすめします。
時間が経過したお茶のシミの落とし方④:畳
さいごに、畳に付いてしまったお茶のシミの落とし方についてご紹介します。
- シミ部分を、絨毯用シミ取り剤をつけたタオルでたたく
- シミ部分を、水拭き用雑巾でたたく
畳についたお茶のシミは、絨毯用シミ取り剤で落とすことが可能です。 タオルにシミ取り剤をつけて、上からたたいてシミを浮かせましょう。
次に水拭き用の雑巾で再びシミの部分を叩きます。 長時間シミを落とそうとすると、返ってシミが広がり輪ジミの原因となりますので短時間で終えるようにしましょう。
もう1つの手段として、弱アルカリ性の洗剤を歯ブラシに直接つけてシミを描き出す方法があります。
この作業後、水気を絞った雑巾でしっかりと洗剤分を拭き取り、 最後に必ず乾拭きしましょう。 畳を擦り過ぎて、表面を削らないよう心掛けて行ってくださいね。
無添加で安心!重曹を使ったシミの落とし方
デリケートな洋服や子供服に付いたシミ。洗剤をたくさん使って汚れを落とすことに抵抗を感じる方もいるでしょう。そんな方は、重曹を使用することをおすすめします。
重曹は自然由来で、身体にも環境にも害のない安全な素材です。ここからは、重曹を使ってお茶のシミを落とす手順を紹介します。
- 大さじ1の重曹と水でペーストを作る
- シミ部分の裏面にタオルを敷き、①を揉み込む
- ②の上に食器用洗剤を数滴垂らし、揉み込む
- 30分放置する
- 水に浸し、洗濯機で洗う
まず、大さじ1杯ほどの重曹に水を少しずつ加えてペーストを作成しましょう。
裏側にタオルを敷いて、ペーストでシミを覆うように塗りこみましょう。ペーストの上から食器用の洗剤を数滴垂らし、なじませるように揉み込みます。
30分ほど放置後、シミへ洗剤と重曹がしっかり染み込むように水に浸しましょう。あとはふだん通りに洗濯機で洗うだけです。取り出すときにはシミがなくなっているでしょう。
上記の手順で落ちない時は、シミ部分を重曹ペーストでもみ込んでから、熱湯を用意し、シミ部分に蒸気が当たるように置くだけです。温まることで、汚れ自体もふやけて落ちやすくなりますよ。
外出先での応急処置法
外出先でお茶を零してしまった時、一刻も早くその部分を水洗いするのが理想です。しかし、外出先ではそうもいかないことがあるでしょう。
そんなときは、ハンカチでもティッシュでも構わないので、とにかくお茶をこぼした部分を素早くふき取り、水で洗い流してください。
お茶をふき取るときは、なるべくこすらないようにするのがポイントです。水分を吸い取るイメージで、軽くたたくように行いましょう。
脱いで洗えない場合は、ハンカチやティッシュに水をつけて絞り、軽くたたきながら水を含ませていくといいでしょう。
どうしてもお茶のシミが落ちない時の対処法
どうしてもシミが落ちない・自宅で洗えない衣類は、信頼のあるクリーニング店にお願いするのをおすすめします。
シミ抜きの無理は禁物です。シミ抜き処理で使用する水の影響で、輪ジミが発生しやすくなるからです。また、素材や染色によっては、脱色が起こる可能性があります。
水洗いができない素材や漂白剤が使えない素材の場合は、家庭で染み抜きをしようとせず、最初からクリーニングに出すようにしましょう。特に大切な衣類の場合は、プロに任せた方が安心ですよ。
お茶のシミの落とし方は「早いアプローチ」が鉄則
お茶のシミは、すぐに水洗いをすれば簡単に落とすことができるため、落ちにくい頑固なシミにはなりません。とにかく早いアプローチが大事だと覚えておきましょう。
お茶のシミは、生地を傷める心配のある漂白剤を使わなくても、中性洗剤で落ちる場合がほとんどです。しかし、すぐに対処できないときや、外出先で水洗いができないときもあります。
そんな時は、ご紹介したお茶のシミへの応急処置を行ってみてください。処置をするのとしないのとではその後のシミの残り方に大きな違いが出てくるはずですよ。