初めてトカゲを野生で捕まえて飼うという方は、予備知識が無いので飼い方も分からず不安ですよね。しかも、トカゲは警戒心が強いので飼うのが難しい生き物です。
そこで、野生で捕まえたトカゲの飼い方を記事にしました。今回お伝えする準備やお世話を実践すれば、トカゲの警戒心を和らげ飼育することができるので是非最後まで記事を読み進めてください。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e7%88%ac%e8%99%ab%e9%a1%9e-%e8%87%aa%e7%84%b6-%e5%8b%95%e7%89%a9-%e9%87%8e%e7%94%9f%e5%8b%95%e7%89%a9-3110174/#content)
野生で日本に生息する代表的なトカゲの種類
日本で比較的捕まえやすいトカゲは、ニホントカゲとニホンカナヘビの2種類です。
お世話の仕方は同じですが、まずは自身が捕まえたトカゲの種類を把握しましょう。
ニホントカゲ
ニホントカゲの生息地は、本州西部から大隅諸島にかけてで、全長は、15cm~27cm程度、野生の場合は、蜘蛛や昆虫の他に甲殻類、ミミズを捕食しています。
野原や山地の日当たりの良い斜面に生息していますが、冬季になると日当たりの良い斜面の地中で冬眠しているので見かけなくなります。
見分け方として幼体の場合、体色が黒や暗褐色で明色5本の縦縞が入るのが特徴です。
オスの成体は褐色で体側面に茶色の縦縞が入っていますが、メスは幼体の色彩を残したまま成長することが多いとされています。
生息地 | 本州西部から大隅諸島にかけて |
ロケーション | 日当たりの良い斜面 |
全長 | 15cm~27cm |
食性 | 蜘蛛や昆虫の他に甲殻類、ミミズ |
ニホンカナヘビ
ニホンカナヘビは、北海道から九州にかけて日本全土で見られ、全長は18cm~25cm程度で、こちらも捕食者として蜘蛛やワラジムシといった陸生小型節足動物を捉えて食べています。
基本的に昼行性ですが炎天下を避け草むらや木陰ですごし姿を見せるのは早朝や夕刻です。
見分け方として、ニホントカゲと違い鱗に光沢がなく乾いた状態に見えるのが特徴です。
生息地 | 日本全土 |
ロケーション | 木陰 |
全長 | 18cm~25cm |
食性 | 蜘蛛やワラジムシなどの陸生小型節足動物 |
野生のトカゲを飼うために必要なこと
日本に生息する代表的なトカゲの種類を把握した所で、早速トカゲの飼い方を見ていきましょう。
まずは、必要なものを準備し飼育ケース内で飼育できる環境を作りましょう。
トカゲを飼い始めてからは、餌やりや水の交換、ケースの掃除を行います。また、トカゲは繊細な生き物です。温度や湿度の管理もしてあげましょう。
準備するものと言っても何が必要なのか知らないし、温度や湿度の調節なんて手段も分からずなかなか大変そうですよね?そこで一つ一つ噛み砕いて説明していきます。
- 飼育に必要なものを準備
- 餌やり、水の交換
- 飼育ケース内の掃除
- 温度の管理
- 湿度の管理
野生のトカゲの飼い方①飼育に必要なもの
まずは、トカゲを飼うために必要な物を準備してください。準備物は多いですが一つでもかけてしまうとトカゲが体調を崩してしまう事があるのでしっかり揃えましょう。
- 餌
- 飼育ケース
- 水入れ
- 床材
- シェルター
- 紫外線ライト
餌
餌は、コオロギやワラジムシなどを与えましょう。餌もネットで購入できます。
飼育ケース
飼育ケースは、小さくても問題ありません。今回紹介しているものは、横幅30cm×奥行き20cmのものです。
また、全方位ガラス製のものにすると観察しやすいのでおすすめです。
水入れ
トカゲが水を飲むために、水飲み場も作ってあげる必要があります。水入れも買ってあげましょう。
床材
床も飼育ケースのままではトカゲが過ごしにくいので土などの床材を入れてあげましょう。
少し木や植物なども入れてあげると隠れる場所が増え喜んでくれます。
シェルター
トカゲが体を隠したり睡眠をとるためのシェルターも準備してください。
赤外線ライト
紫外線ライトが当たる場所を用意してください。赤外線ライトが無いと骨発達不全などを起こすリスクがあります。
野生のトカゲの飼い方②餌やりと水の交換
餌は、加工したチューブ状のものから冷凍できる固形のもの、生きたコオロギやワラジムシなどがありますが加工したものばかりだと栄養がかたよって体調を崩してしまう可能性があります。
ですので、極力生きたコオロギやワラジムシなどを与えるようにしましょう。与える頻度は、幼体の場合は1回/日、大人になってからは2日に一度食べ切れる分だけ与えてください。
また水は、そのままおいておくと腐ってしまいます。毎日取り替えるようにしましょう。
野生のトカゲの飼い方③飼育ケース内の掃除
飼育ケース内の掃除は、トカゲが糞をした時にその都度取り除いてください。放置しすぎるとトカゲが踏みつける為土全体に広がってしまいます。
また、取り除く際は、糞の周りにある土と一緒に取り除くと土も綺麗に保たれます。
土が減ってきたらトカゲが住みにくい環境になってしまうので、定期的に土の補充をするようにしましょう。
飼育ケースがくすんだ色になってきたタイミングで水洗いし、土をすべて新しいものに変えると更に衛生的です。
野生のトカゲの飼い方④温度の管理
野生で多く見られるニホントカゲとニホンカナヘビは日本の在来種です。そのため基本的には、室温で飼育できます。
ですが、ケース内に熱がこもりやすい場合や、冬場にトカゲを冬眠させたくないという場合は温度の調節が必要になります。
20~28度になるようにケース内の室温を調整してあげてください。バスキングスポットランプを用意するとトカゲ自身が体を温められるのでおすすめです。
野生のトカゲの飼い方⑤湿度の管理
トカゲは、乾燥している場所が苦手なのでケース内の湿度を高めに保っておきましょう。
湿度は、1日1回霧吹きなどで土を湿らせるだけでも十分保つことができます。土の表面が湿ったと感じるぐらいまで水を吹きかけましょう。
乾燥しやすい地域にお住まいの方や霧吹きを忘れそうという方は、トカゲが姿を隠すためのシェルターに水をためられるものもありますので検討しても良いかもしれません。
病気を防ぐ為、餌にサプリメントを振りかけ栄養を補おう
野生のトカゲの飼い方をお伝えしましたが、これだけではトカゲが元気に暮らせないかもしれません。
飼育しているトカゲは野生のトカゲと比べ栄養がかたよる傾向があり、病気にかかってしまう可能性が高くなります。
病気のリスクを減らすには、サプリメントが有効です。トカゲに与える餌には、カルシウムやビタミンなどのサプリメントをふりかけてあげましょう。
トカゲ用サプリメントはAmazonや楽天などでも購入できるので参考にしてみてください。
トカゲは警戒心が強いので飼い方に注意が必要
飼育下で繁殖したトカゲと違い、野生で暮らしていたトカゲは人に慣れにくいという特徴があります。
そのため、物陰に隠れて出てこなかったりと人に慣れてくれるまでに時間がかかったりする為大変です。
また、人を警戒していてピンセットで餌を与えても食べないトカゲが多く、場合によっては飼育ケース内に放したコオロギやワラジムシにも口をつけないトカゲもいます。
そういった場合は、元の場所に返すことも考えてあげてください。
トカゲを飼う前に必要なものを準備しておこう
野生で捕まえたトカゲの飼育方法をご紹介しました。トカゲを飼う上でやらなければいけないことはこの5つです。
- 飼育に必要なものを準備
- 餌やり、水の交換
- 飼育ケース内の掃除
- 温度の管理
- 湿度の管理
この飼育方法すべて重要で、飼育に必要なものを揃えなければそもそも飼育はできません。
しかも、トカゲは警戒心が強く飼うのが難しい生き物で、飼育環境が悪いとストレスを感じ餌を食べてくれないという場合もあります。そういった事を防ぐためしっかり準備をしてから飼い始めましょう。
そういった場合は、近くに爬虫類ショップなどがあれば店員さんにトカゲを見てもらいアドバイスをもらってください。