チンチラの皮膚に異変を見つけると「これ何かの皮膚病かな?何が原因でこうなったんだろう…」と、何の病気か分からないので、対処のしようがないですよね。
そこで今回の記事では、チンチラが発症しやすい8つの皮膚病の原因と症状を紹介します。
この記事を読むことで、チンチラの皮膚の異変がどの皮膚病の特徴に当てはまるのかが分かります。病院に連れて行くにしても、事前に何の病気なのかを知って安心したいですよね。
どの皮膚病も、原因を知っておくことで発症未然に防ぐことができるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
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チンチラが発症しやすい皮膚病8つの症状と原因とは
まず初めに、チンチラが特になりやすい皮膚病の4つの症状を紹介します。
- 皮膚糸状菌症
- 細菌性皮膚炎
- ファースリップ
- 毛噛み
次に紹介するのは、チンチラがかかりやすい皮膚病の原因4つです。以下の項目が原因で皮膚の炎症や病気につながります。
- 皮膚のもつれ
- 怪我
- 乾燥肌
- ストレス
以下からの項目では、上記で紹介した皮膚病の症状と原因8つの特徴について説明していきますね。一つ目は、チンチラの半数以上がかかりやすい皮膚糸状菌症についてです。
チンチラに一番多い皮膚病の症状:皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌という真菌(カビ)によって起こる皮膚病の症状です。不衛生な環境や湿度が高い環境での生活、ストレスが原因で発症します。以下が症状と治療方法になります。
症状 | 皮膚が赤い、鼻・口・目・耳の裏・足に脱毛やふけがある。 |
治療方法 | 抗菌菌薬の投与、軟膏塗布、患部の消毒、抗菌シャンプー |
まだ幼いチンチラやお年寄りのチンチラ、免疫力が低下した場合に発症することが多いです。頭部や手足から全身に広がる場合があり、円形の脱毛がよく見られます。
また、カビが原因の病ですので他の動物や人に感染する恐れがあります。ですので、同じケージで複数飼育している場合はケージを分けましょう。お世話にの後には必ず手洗いと消毒をしてくてさいね。
皮膚糸状菌症になったら、以下のことを徹底して病気の再発や感染を防ぎましょう。
- ケージを週に1回のペースで次亜塩素酸を薄めたもので丸洗いする。
- 砂遊びの砂は毎回新品に入れかえる。
- 接触していた布製品を全部捨てる
- 木のおもちゃや製品も全部捨てる(真菌はキノコの一種で木に根ずくから)
- ケージをお酢と水を混ぜたものを毎日掃除する
- 水・餌・砂浴びの砂は毎日変える
チンチラがかかりやすい皮膚病の症状:細菌性皮膚炎
次に紹介するのは細菌による皮膚病の症状です。チンチラが細菌性皮膚炎になる原因の以下の2つを紹介します。
- 咬傷(ケンカでできた傷や自分で噛んでできた傷)
- 歯科疾患に関連する皮膚炎
細菌性皮膚炎になる原因は、咬傷から細菌感染を起こして膿がたまる場合と、不正咬合や虫歯のトラブルなどの歯科疾患に関連した皮膚炎による2つです。
チンチラの歯が伸びすぎた場合、ほっぺに歯根腫瘍ができることもあります。もしなった場合は、よだれをたらしたり口周りの脱毛や皮膚炎を起こしたりします。
もし以下のような症状が見られたら、すぐに病院に連れて行ってください。
ほっぺや目の下あたりがはれていたり、下あごや前足がよだれで濡れていたりしないかを確認して判断しましょう。
チンチラがかかりやすい皮膚病の症状:ファースリップ
ファースリップとは、無理に抑えたり敵に襲われたりすると毛が一気にぬける現象のことです。チンチラが急激にストレスを感じた時に多くみられる症状です。
恐怖心からおこったり、換毛の時期や内分泌が関係していたりします。怯えた状態のチンチラを無理やり捕まえるなどの、乱暴な扱いには気をつけましょう。
脱毛部分が生えそろうまでは数か月かかりますが、毛が自然に生えるまで待ちましょう。
チンチラがかかりやすい皮膚病の症状:毛噛み
切れ毛のような短い毛がある毛噛みの場合もあります。自分で噛んだり、同居しているチンチラの毛を噛み切られたりするのが原因です。
自分で噛む場合は、退屈だったり過密飼育だったり、また不適切な飼育環境によるストレスが原因で噛む場合があります。主に肩甲骨付近や手足、お腹の横あたりなど自分で噛みやすい場所にできやすいです。
毛噛みをするチンチラの中には、甲状腺などの臓器の機能異常が見られることが多いです。もし、薬をあげているのに毛噛みをやめなかったり回復しなかったりする場合は、別の原因も考えられます。
治療法としては、一度病院に行って抗生物質を2週間ほど水にまぜて飲ませましょう。
チンチラがかかりやすい皮膚病の原因:被毛のもつれ
チンチラは、被毛が密集しているので皮膚腺からの分泌液によって毛が絡まって毛玉ができやすいです。
チンチラの被毛のもつれの主な原因は、砂浴び不足と多湿な環境です。砂浴び不足になると、毛玉ができてもつれやすくなります。毎日15~20分ほど砂浴びさせることで防げます。
ですが、砂浴びの時間が長すぎると呼吸器疾患の原因になったり、結膜炎という細菌や真菌が目に入ることで発症する病気になったりもするので、注意してくださいね。
チンチラのかかりやすい皮膚病の原因:怪我
チンチラの皮膚の異常は、柵やすきまにはさまったりケージを固定している結束バンドに引っかかったりしてできた怪我が原因の場合もあります。
その傷口から重大な皮膚病に繋がることもあるので、一度病院に受診しましょう。病院で抗生剤(飲み薬)を2週間投与することで治ります。
もし結束バンドを使う場合は、もし当たっても危なくないように角をとったり痛くないように削ったりして、チンチラに触られない場所に使いましょう。
チンチラがなりやすい皮膚病の原因:乾燥肌
チンチラは、乾燥肌になりやすくて手や足の裏がカサカサになり、赤みが生じることがあります。乾燥肌は大抵のチンチラにみられる症状ですので、特に問題はありません。
ですが、酷くなると腫れて出血するなどの症状がみられます。また、足の裏が赤い場合や腫れている場合は、怪我や骨折など他の原因も考えられます。
自己判断をすると悪化することもあるので、様子をみて病院に連れて行きましょう。
チンチラがかかりやすい皮膚病の原因:ストレス
自分で毛をむしっていないのに、ストレスが原因で勝手に抜けてしまうこともあります。
家にお迎えしたばかりや引っ越しをした際で生じるストレス、また部屋の温度変化が激しい・不衛生な環境・運動不足のストレスなどが原因で起きやすいです。
チンチラの飼育環境の室温を一定に保ったり、清潔で過ごしやすい環境を整えたりして、チンチラがストレスを感じないように気をつける必要があります。
脱毛した場合、毛が生えそろうまで1カ月ほどかかります。様子をみて、自然に生えてくるのを待ちましょう。
まとめ:チンチラの皮膚病は原因を知って未然に防ごう!
今回の記事ではチンチラの皮膚の病の種類や原因、症状と治療方法を紹介しました。以下に、皮膚病の症状と原因、予防法をまとめましたのでご覧ください。
チンチラが発症しやすい皮膚病の症状と原因
まずは、チンチラが発症しやすい皮膚病の症状4つをおさらいしますね。
- 皮膚糸状菌症
- 細菌性皮膚炎
- ファースリップ
- 毛噛み
また、以下のような原因からも皮膚病は発症しますので気をつけましょう。
- 被毛のもつれ
- 怪我
- ストレス
- 乾燥肌
チンチラの皮膚病を予防する方法
チンチラの皮膚病の発症は、以下のことを日頃から意識して気をつけることで防ぐことができます。
- ケージ内を清潔に保つ
- 砂や床材は定期的に交換する
- 温度や湿度を一定に保つ
- チンチラのストレスをなくす
上記のことに徹底して気をつけると皮膚の病を未然に防げます。また、自己判断で様子をみると悪化することがあるので、たいしたことがないと思っても一度病院に連れて行ってくださいね。