犬を飼い始めたけど、いつから、どうやってしつけをしていいかわからないという人も多いですよね。
可愛い愛犬はあなたの日常に笑いと幸せを運んでくれます。ぼくも愛犬のチワワと暮らしていて、毎日癒されています。ただ、しつけがうまくできていないと、むしろストレスの原因にもなりかねません。
この記事は、犬を飼い始めたい、もしくはつい最近飼い始めたけどしつけの方法がわからない、という人向けの記事です。
これまでに3匹の愛犬を実際にしつけてきたぼくが、最低限抑えておきたいおきたいしつけと、そのタイミング、方法について解説します。正しくしつけを学んで、愛犬との幸せな生活を送りましょう!
- しつけの重要性
- しつけをするときのポイント
- しつけを始めるタイミングと具体的な方法
(アイキャッチ画像出典: https://www.photo-ac.com/main/detail/23347688#goog_rewarded)
犬を飼うということ
まず、犬を飼うということがどういうことかを改めて意識しましょう。犬を飼うということは、「その犬の面倒を一生みる」ということです。食事や健康管理、散歩や排泄など、全ての責任を負う覚悟を持ちましょう。
しつけもその責任の1つです。犬を飼うと決めたからには、しつけは欠かせません。
この記事では、しつけの方法やタイミングを詳しく紹介していくので、愛犬と楽しく快適な生活を送るために、一緒に勉強していきましょう!
犬のしつけの重要性
先述したように、犬のしつけは飼い主の責任です。しつけをしなければならない理由は以下の2つです。
- トラブルの回避
- お互いに安全で楽しく快適に暮らす
しつけがきちんとできていないと、様々なトラブルの要因になり得ます。散歩中に他の人や犬に危害を加えてしまったり、無駄吠えがひどくご近所トラブルになったりしかねません。
仕事から疲れて帰ってきたら部屋の中がぐちゃぐちゃになっていたり、夜な夜な掃除をしたり、異物を飲み込んで救急病院に行ったり。最悪の場合、事故に巻き込まれて命を落とす可能性もあります。
愛犬ももうあなたの家族の一員です。お互いに安全で楽しく快適に暮らすためのルールを教え、教わるのがしつけです。
犬のしつけをするときのポイント
では、具体的にどうやってしつけをしていけばいいのでしょうか。この後紹介するしつけをしていく上で、大切な心構えを3つ紹介します。
- 無理をさせず、根気強く
- しっかり褒める
- 暴力を振るわない
無理をさせず、根気強く
一番大事なことは、愛犬に無理をさせず、根気強く教えることです。そもそも、人間社会での常識が全て、犬の社会での常識ではありません。
吠えることや噛むことは自分の身を守る手段で、好奇心のままに色んなものを嗅いだり口にしたりするのは普通のことで、なんら「悪いこと」ではないのです。
それを無理やり押さえつけてしまうと、犬もストレスが溜まってしまいます。人間にもそれぞれのペースがあるように、愛犬にもペースがあります。一歩一歩一緒に進んであげてください。
犬は賢い動物です。根気強く教えれば、きっと分かってくれます。
暴力を振るわない
暴力は絶対にダメです。一昔前は鉄拳制裁というしつけの方法を紹介する人もいましたが、今の常識は違います。
犬は人間と違って言葉を話しません。人間相手でも暴力はタブーですが、叩いた理由を人間相手なら最悪言葉で説明できますが、そもそも反論もできない犬に暴力を振るうことはフェアではありません。
理由もわからず暴力を振るわれたら、どう思うでしょうか?信頼関係は築けませんよね。大きなケガをしてしまうかもしれません。
痛い思いをすることでその行動をしなくなる、という考え方もありますが、痛い思いをさせずともきちんとしつけをする方法があります。
しっかり褒める
暴力を振るう代わりに、教えたことが上手くできたら、しっかり褒めることで、愛犬に喜んでもらいましょう。おやつをあげるのもオススメです。
そうすることで愛犬は「これをすればいいことがある」と分かってくれ、あなたと一緒にいるのがより楽しくなります。
褒めてあげる時には、愛犬の名前も呼んであげましょう。そうすることで自分が褒められているとより強く認識することができます。
また、いつもよりも少し高い声で褒めてあげるのも有効です。普段の声と差別化することで、より褒められている感覚を持ってくれます。叱るときには逆にいつもよりも少し低めの声で短く叱りましょう。
犬のしつけはいつから始めるべき?
さて、では具体的に犬のしつけはいつから始めればいいのかを説明します。
一般的に生後2〜3ヶ月を経過した頃からがしつけに最も適した時期だと言われています。この時期は犬の「社会化期」と呼ばれていて、スポンジが水を吸うように、色々なルールや物事を吸収しやすい時期です。
犬の成長スピードは、子犬は人間の約4倍、大型犬は人間の約7倍の速度だと言われています。生後3ヶ月で、人間でいう1歳くらいなので、十分にしつけは始められます。
すぐに始めたい基本のしつけ3選ーいつからどうやって?
いざしつけをしようと思ったときに、何から始めればいいのか迷ってしまう人もいると思います。
明確な順番はないので、基本的には覚えて欲しいことから教えていけばいいのですが、僕がまず最初にオススメするしつけは、次の3つです。
- 名前を覚えてもらう
- アイコンタクト
- トイレ
犬と暮らし始めたらすぐに始めたい3つのしつけを、順番に解説します。
名前を覚えてもらう
名前を覚えてもらうと、名前を呼ぶと目を合わせてくれたり、咄嗟に呼び止めたりするなど、様々な場面で役に立ちます。自分のことを呼んでいると分かってもらえれば、信頼関係の構築にも有効です。
しつけ方としては条件付けが有効です。名前を呼んで、反応したり、近くに来てくれたら、しっかり褒めて、おやつをあげましょう。とっても簡単なことですが、繰り返すことでしっかり名前を覚えてくれますよ。
逆に反応がなかったときにも叱ってはいけません。名前を呼ばれると悪いことが起きると覚えてしまうからです。また、複数人でしつけを行う際には、呼び方を統一しましょう。
犬は音で言葉を認識するので、呼び方がバラバラだと、自分を呼んでいると認識してくれません。
アイコンタクト
次にオススメのしつけが、アイコンタクトです。名前を呼んで、目と目を合わせることで愛犬はあなたの指示を聞き取ろうとします。また、注意を引くことで、事故の危険から守ることができます。
しつけの仕方は、おもちゃやおやつを使って、誘導しながらしつけていきます。
- 名前を呼びながらおもちゃやおやつを使って誘導する
- おもちゃやおやつに興味を持たせる
- 徐々におもちゃやおやつを自分の顔に近づけていき、目があったら名前を呼びながら褒める
この手順を繰り返すことで、あなたと目が合うと楽しいことが起きると認識してくれます。
トイレ
犬を飼っている人が一番苦労することとして、トイレの失敗があります。しかも、一度間違った場所にしてしまうと、その場所に臭いがついてしまい、繰り返しその場所で失敗してしまうやすくなります。
ソファやカーペット、布団は洗濯も難しいですし、洗濯しても臭いが取れにくいので、特に注意が必要です。
トイレのしつけは、犬が本来持っている「綺麗好き」な習性を利用します。ご飯、寝床、トイレ、遊ぶ場所をしっかり分けたがる習性です。具体的には以下のような手順です。
- トイレの場所を準備する
- トイレをしたがるタイミングを知る
- トイレのサインを見抜く
- サインが出たらトイレの場所へ連れていく
- 上手にできたらしっかり褒めてあげる
なんだか難しそう、と思いましたか?でも大丈夫です。愛犬も、次のようなタイミングで、トイレをしたいというサインを絶対に出してくれます。
- 寝起き
- 運動した後や遊んだ後
- 食後
- ソワソワする
- クルクル回る
- 床を嗅ぐ
トイレに連れていくときに違う場所でトイレをしてしまいそうなときは、声をかけて反射的に気をそらせるようにしましょう。上手くできたら最大限の表現で褒めてあげることを忘れないでくださいね。
万が一失敗してしまったときは絶対に叱らないでください。トイレ自体を悪い行為と思い込んで、我慢したり、隠れてしたりするようになってしまうかもしれません。
トイレのしつけの覚えやすさには大きな個体差があります。失敗してしまったとしても、根気強く、何度も繰り返し教えてあげましょう。苦労の末にできるようになったときの喜びはひとしおですよ!
慣れてきたら始めたいしつけーいつからどうやって?
基本的なしつけができたら、徐々に色々なことを覚えていってもらいましょう。できなくても困らないケースもあると思うので、教える順番やタイミングはあなたの判断にお任せします。
ここでは覚えておきたいしつけを5つ紹介します。愛犬と一緒に楽しみながら、1つ1つできることを増やしていきましょう!
- 基本的なコマンド(おすわり、お手、待て、ふせ、など)
- 甘噛み
- 留守番
- ボディコントロール
- 無駄吠え
基本的なコマンド(おすわり、お手、待て、ふせ、など)
「おすわり」や「待て」などの基本的なコマンドは散歩中や日常生活の色々な場面で役立ちます。一般的な犬で約250個の言葉を覚えられると言われています。愛犬に覚えて欲しい言葉は積極的に教えてあげましょう。
コマンドを教えるときには、おやつが有効です。条件付けをして、できたらしっかり褒めてあげましょう。
甘噛み
子犬を飼っている人の悩みの種の一つが「甘噛み」です。子犬だから噛まれても痛くないけど、成犬になって噛み癖が付いたら困りますよね。どうやってしつければいいのでしょうか。
そもそも甘噛みをしてしまう理由としては以下の3つがあります。
- 歯が生え変わるときにムズムズする
- 興奮やストレス
- 遊び心や好奇心
歯が生え変わるタイミングでの甘噛みは時間が経てば自然と収まりますが、それ以外の理由での甘噛みが治らない場合にはしつけが必要です。
甘噛みのしつけ方法は、「無視」です。少し心苦しいですが、遊んでいるときに噛んできたら、しばらく遊びを中断して、無視しましょう。
大騒ぎをすると、犬も興奮してしまってさらに噛み付く場合もあるので、冷静に無視して、落ち着いたら遊びを再開しましょう。これを繰り返すことで、「噛む=遊んでもらえない」と理解してもらいましょう。
留守番
外出するため、愛犬に留守番してもらう場面が出てきます。かわいそうと思う一方で、部屋がぐちゃぐちゃにされていないか不安もありますよね。
小一時間の外出でも、愛犬にとっては大好きなあなたと過ごせず、とっても長く感じてしまいます。留守番のトレーニングは、短時間から始めましょう。留守番の教え方は以下の通りです。
- 同じ家の中で少しだけ別の部屋で過ごす
- 徐々に時間を伸ばす
- 少しだけ家を離れる(ゴミ出しや郵便の確認などの時間を使う)
- 徐々に時間を伸ばす
慣れるまではなるべく長時間の外出は避けてあげましょう。慣れてもらっている期間に、安心して過ごせる場所を作ったり、暇つぶしができるおもちゃを買ったり、徐々に一人でお留守番できる準備をしてあげましょう。
ボディコントロール
身体のどの部分を触られても大丈夫なようにしつけることをボディコントロールと言います。これができていないと、お客さんが来たときやお散歩中に人を傷つけてしまうかもしれません。
しつけの方法は、徐々に慣れてもらうことです。焦って無理やり触りまくると逆効果になります。特に鼻や耳、尻尾や足先など、犬の弱点である部分は触られるのを嫌がる犬が多いです。
背中や首周りをゆっくり撫で、ご褒美をあげ、苦手な部分はまずはそっとタッチして褒め、次は2回タッチするなど、徐々に慣れてもらいましょう。
無駄吠え
突然犬が吠え出して吠え止まず、ご近所さんから白い目で見られる。避けたいシチュエーションですよね。犬が吠えるのには理由があります。その理由を理解してあげ、吠える必要がないと思ってもらいましょう。
要求があって吠えている場合は無視しましょう。吠えれば要求が通ると思わせないためです。感情表現で吠えている場合の対応も、知らんぷりです。とっても可愛いですが、吠える以外の感情表現を覚えてもらいましょう。
何かを警戒したり、威嚇している場合には、できるだけその原因を取り除いてあげましょう。吠えている間は叱ったりなだめたりせず、吠え止んだら褒めてあげましょう。
子犬のうちになるべく多くの人や犬、音に慣れている犬は無駄吠えをしないケースが多いので、子犬のうちになるべく多くの経験をさせておいてあげましょう。
散歩はいつから?
あなたにとっても愛犬にとっても楽しみなのが、お散歩デビューですよね。基本的には動物病院での最後のワクチン接種が終わってから2週間後以降が、子犬でも安心してお散歩できる目安です。
生後3ヶ月くらいで子犬を迎え入れる人が多いと思いますが、まずは動物病院で診察をしてもらいましょう。そこでお散歩デビューのタイミングも相談できます。
ただ、いつも家の中にいるとストレスが溜まってしまいますので、自分で歩いて散歩ができる状態になるまでは、抱っこ散歩などで外の世界や空気に触れる機会をなるべく多く作ってあげましょう。
こうすることで、多くの人や犬、音に慣れてもらい、後々の無駄吠え防止等にも効果が出てきます。
犬のしつけがうまくいかないときは?
犬のしつけがうまくいかないときは、犬だけに問題があるのではなく、飼い主の教え方に問題がある場合も多いです。うまくいかないときには、しつけ方を見直してみましょう。
指示するときの言い方は統一できているか、可愛くてつい甘やかしすぎていないか、など、一度客観的に振り返ってみましょう。
それでもどうしてもうまくいかない場合には、専門の獣医師さんやトレーナーさんに相談して、しつけのやり方を詳しく聞いたり、しつけそのものを依頼することもできます。
犬のしつけ方法、タイミングまとめ
基本的な犬のしつけ方法、タイミングを解説しました。ここで紹介した以外にも多くのしつけがあります。必要に応じて、優しく、根気強く教えてあげてください。
何度も強調してきましたが、できないからといって叱ったり暴力を振るったりは厳禁です。教えてもらっていないことで怒られることにストレスを感じ、問題行動が増える可能性があります。
人間にとっての常識=犬にとっての常識ではないことを改めて意識しましょうね。あなたとあなたのワンちゃんが幸せで快適な暮らしができることを祈っています!