メダカは増えやすく、人からもらう機会も多いかもしれません。しかし初めての飼育だと、どうすればいいか分かりませんよね。室内でメダカを育てるなら、何に気をつけたらいいのでしょうか。
この記事では、これからメダカを室内で育てる人が、何を準備して・どう飼育したら良いか分かるように解説しています。しっかり準備してメダカをあなたの家に迎えましょう。
アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e9%ad%9a-%e3%82%bf%e3%83%b3%e3%82%af-%e6%b0%b4%e6%97%8f%e9%a4%a8-%e6%b0%b4-%e6%b0%b4%e7%94%9f-2777953/
メダカの室内飼育に必要なもの
メダカを室内で飼育すると決めたら、まずは最低限必要な物品を揃えましょう。
- 水槽
- 底砂
- 水草
まずはメダカを入れる容器である水槽を用意しましょう。横からも鑑賞できるガラス水槽がおすすめです。
大きさの目安はメダカ1匹あたり1リットルの水量が適量です。2〜3匹ならよくある金魚鉢でもOK、10匹程度なら30cm規格水槽(幅30×奥行18×3高さ30cm、水量12.9リットル)が良いでしょう。
水槽にメダカを入れ過ぎると酸素不足になり、産卵が難しくなったり、病気のリスクが高くなったりするので、メダカの数に応じた水槽を選びましょう。
底砂は水槽の底に敷き詰めるもので、バクテリアなどの微生物の住処となります。微生物の作用でメダカの排泄物や餌の残りが分解され、水の浄化を助けます。水質維持の必須アイテムです。
水草は水の浄化作用ともに、産卵場所や隠れ家としても重要です。産卵の際は卵を産み付ける場所となり、特に4~10月の繁殖期には必須と言えます。光合成で水中の二酸化酸素を吸収して、酸素を作る役割もします。
必要に応じて買い足すもの
メダカの室内飼育をするにあたり、目的や環境に応じて買い足した方が良いものもあります。
- 中和剤(カルキ抜き)
- フィルター
- 照明・水温計
- ヒーター・エアレーション
メダカにとってカルキは毒なので、時短をしたいなら中和剤(カルキ抜き)を用意しましょう。通常カルキを抜くためには水を一昼夜以上汲み置きしなければなりません。中和剤はすぐに水を入れたい時に便利です。
お手入れに時間があまり割けないようであれば、フィルターをつけておきましょう。水質維持が楽になります。
メダカを繁殖をさせたいなら、温度や日照管理が必要です。照明・水温計を用意してメダカに合った環境を整えましょう。
水温を上げるためにヒーターを使用するなら、合わせてフィルターとエアレーション(ぶくぶく)も必須です。エアレーションはメダカの数が多いなど酸素不足のリスクが高い時にも有用です。
メダカの水槽は室内のどこに置く?
メダカの水槽のサイズが分かったら、どこに置くのか先に考えておきます。水槽は一度水を入れてしまうと、重量や破損リスクのため移動が難しくなります。後で場所を変えなくても良いように慎重に決めましょう。
- 耐水性のある場所
- 電化製品がすぐそばにない
- 耐荷重と安定性も必要
- 日当たりの良い場所
飼育を始めると、メンテナンスなどで水が周囲に散る可能性が高いです。そのため、耐水性は不可欠です。またすぐ横に電化製品もない方が良いでしょう。故障に繋がる恐れがあります。
水槽は水を入れるとかなり重たいので、耐荷重と安定性も必要です。水槽がある程度大きければ水槽台を用意するのが無難でしょう。
メダカの飼育に日照時間は大きく影響するので日当たりの良い場所にしましょう。しかし直射日光や西日が強い場所には注意が必要です。夏場などは高温になりやすいので、同じ場所でも日陰を作る工夫をしましょう。
メダカを迎えるまでの室内のセッティング
ここまで準備したら、実際にメダカを迎えるためにに室内のセッティングをしましょう。
- 水槽の設置
- 底砂を敷く
- 水をためる
- 水草を植える
- 水合わせ
- メダカを放す
- 餌は翌日から与える
あらかじめ決めておいた場所に水槽を設置したら、水槽の中に底砂を敷き詰めましょう。底砂はフラットよりも傾斜をつけると少し見映えが良いです。水をためる際は、底砂に響かないよう注ぎましょう。
水草を植えたら、水合わせです。メダカを袋のまま30〜60分程度水槽に浮かべて水温を合わせます。袋の口を少し開け水槽の水を少しずつ入れ、袋の水の半分程度が水槽の水になれば、更に30〜60分程度待ちます。
時間が経ち、メダカが水槽の水に慣れたら水槽に移します。水合わせはメダカにとっては生死に関わる大きな出来事です。餌は翌日からメダカのストレスが軽減してから与えましょう。
メダカの室内飼育のポイント①水の管理
メダカを室内飼育するに当たり、重要なのが水の管理です。水質維持はメダカの健康に大きく影響するので、快適な環境の維持に努めましょう。
水換えは基本的に週1回、全体の1/3〜1/4量を入れ替えます。また冬でメダカが冬眠状態であれば、排泄物もほぼなく水質悪化のリスクがないので水換えは不要です。
- コケなどの汚れがあれば、先にこすって落としておく
- 目安の水量を抜く
- カルキ抜きした水を入れる
コケなどの汚れがあれば、あらかじめこすって落としておきましょう。それから全体の1/3〜1/4量の水を抜きます。入れる水は前述の通り、カルキ抜きした水を使用します。
こまめな水換えを行うと、水質維持ができメダカの健康にも寄与します。また二酸化炭素による水草の光合成促進も期待できます。
メダカの室内飼育のポイント②日当たり
メダカの飼育には日当たりが欠かせませんが、室内飼育すると、日照不足が懸念されます。日当たりが必要な理由を理解しておきましょう。
- メダカの健康維持
- 水草の成長を促す
- 適度な水温の維持
- 繁殖を促す
日当たりはメダカの健康維持に欠かせません。日照不足になるとビタミンAやビタミンDの欠乏を招き、病気にかかりやすくなるからです。また日当たりにより水草の成長を促す事ができます。
日当たりは繁殖にも影響します。繁殖には日照時間13時間以上・20度以上の水温が必要なので、環境によっては照明を併用しましょう。メダカが生存できるのは2〜38度なので著しい低温や高温には注意しましょう。
メダカの室内飼育のポイント③餌はどうする?
野生のメダカとは異なり、室内で飼育するなら餌は必ず必要です。しかし餌のやりすぎは水質悪化の原因となります。餌の量や回数のポイントを押さえておきましょう。
- 1回5分で食べきれる程度の量
- 回数は、夏は最低でも1日2回、春秋は1日1回
- 冬に冬眠状態なら餌は不要
- 餌は人工餌が手頃だが、生餌は栄養価が高い
メダカの餌の量は、1回5分で食べきれる程度の量が適量です。メダカをよく観察して適宜調整しましょう。
1日の餌の回数は、夏は最低でも1日2回、春秋は1日1回は与えましょう。冬で水温が下がり冬眠状態なら餌はいりません。
餌の種類は人工餌が価格や扱いともに手頃で初心者にはおすすめです。メダカの状態により生餌も選択肢に入れると良いでしょう。みじんこなどの生餌は費用はかかりますが、栄養価が高いメリットがあります。
メダカの室内飼育のメリット
メダカは屋内でも屋外でも飼育できます。屋外でビオトープにするのも風情があって良いですが、室内飼育ならではのメリットがあります。
- 環境のコントロールがしやすい
- 外敵がほぼいない
- 観察がしやすい
環境のコントロールがしやすい
室内であれば気温や日照のコントロールが容易です。メダカは気温差に弱いので環境調整をしてストレスを軽減することができますし、設備を整えれば冬でも繁殖させることも可能です。
外敵がほぼいない
屋外飼育では、猫などの外敵によるトラブルが起こる恐れがありますが、室内飼育であればその心配はいりません。
観察がしやすい
また室内飼育は、観察しやすいのもメリットです。家族と生活空間を共にしているので、大人から子どもまで家族全員メダカの鑑賞を楽しめます。
メダカの飼育をするなら夏と冬の対策を忘れずに
屋外ほどではなくても、メダカの飼育するなら季節ごとの対策をした方が良いでしょう。春や秋といった過ごしやすい気候であれば、さほど心配はいりません。問題は夏と冬です。
夏は水槽が日当たりの良い場所にあれば、日差し対策は欠かせません。強い日差しで水温が高くなり過ぎないよう、ダンボールなどでも良いので日除けを置いておきましょう。
冬の室内飼育は殆どの地域では問題とは思いますが、寒冷地では凍結に注意しましょう。メダカは低水温には強い生き物ですが、凍結には耐えられません。ヒーターを使用するなどして凍結対策をしてください。
まとめ。メダカは育てやすいけど環境調整は必要
この記事ではメダカを室内で飼育するための準備・手順・注意点をまとめました。
- 水槽・底砂・水草は最低限揃える
- 水槽を設置する場所はあらかじめ考えておく
- 室内飼育では、水の管理・日当たり・餌に注意する
- 室内飼育ならではのメリットもあるが、夏は高温に注意
メダカは育てやすいと言われる生き物ですが、環境には配慮が必要です。メダカを迎える前に準備や飼育の流れをつかんでおいて、スムーズに飼育が始められますように!